トヨタプリウス新車紹介（2016年01月）

トヨタプリウス新車紹介

紹介
【フルモデルチェンジ】
発表／2015年12月9日
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行　写真●トヨタ

ついに大台40km／Lを突破走りの気持ちよさにも力を入れた

「2015年最大の大物」とも言えるプリウスのモデルチェンジは、当初の計画よりずれて12月になった。その4代目の見どころはどこなのか？大きく変わったルックスや、質感を向上させたインテリアについ目が向くが、最大の変化は車台の一新。テレビCMでおなじみのTNGA（トヨタニューグローバルアーキテクチャー）を初採用した。

■ドライビング／ユーティリティ

Report 森野恭行
　まずパッケージ。全長を60mm、全幅を15mm拡大し、全高を20mm削ったが、それは低重心設計を推進した結果。対処療法ではなく、抜本の改革により、スタビリティやコーナリング性能を高める設計を採用したのだ。これにあわせて乗員の着座位置も低くしたが、ボンネットやウインドウ下端を下げ、良好な視界を確保した点も注目に値する。骨格からの新設計だから、言うまでもなくボディ剛性や衝突安全性も大幅に引き上げられた。
　気になるJC08モード燃費値は、最軽量の「E」で大台乗せの40.8km／Lを達成。先代「L」は32.6km／Lだから、なんと25％もの改善だ。アトキンソンサイクル1.8Lの効率を大幅に引き上げ、ハイブリッドシステムを一新することなどで達成した。また、待望の4WDモデルの新設は、積雪地や寒冷地のユーザーへのなによりの朗報。後輪をモーター駆動するE-Fourを採用する。
　シャシーについては、リヤサスがトーションビーム式からダブルウィッシュボーン独立式に変わったのが見どころ。ねらいは乗り心地と操縦安定性の向上にある。「ハイブリッド=燃費のよさ」で売ってきたプリウスだが、4代目はドライビングの気持ちよさも強くアピールする。タイヤは標準が15インチ65で、ツーリングセレクションにはより走り指向の17インチ45を採用する。

■インテリア／エクステリア写真[1]

センター配置のデジタルメーターや電気式セレクターといったキーアイテムを踏襲しながら、デザインの先進性を高め、質感のレベルを上げたのがポイント。視界も大幅に改善。
低重心設計の表れは、3代目より59mmも下がったヒップポイント。手足を自然に伸ばす乗車姿勢に変わった。後席については、足元空間をキープしながら、頭上高を拡大した。携帯電話の「おくだけ充電」は注目の機能だ。

■インテリア／エクステリア写真[2]

駆動用バッテリーを荷室床下から後席下、補機バッテリーを荷室からエンジンルームに移設。56L増の502Lの荷室容量を実現した。
Cd値は量産車トップレベルの0.24！床下もフラット化し、整流を徹底させている。
セダンと5ドアの違いはあるが、リヤビューの印象はミライと重なる。リヤクォーターの黒い部分は、ガラスではなくガーニッシュ。なのに、3代目より良好な後方視界を実現している。

トヨタプリウス Aプレミアムツーリングセレクション（CVT）

全長×全幅×全高	4540×1760×1470mm
ホイールベース	2700mm
トレッド前／後	1510／1520mm
車両重量	1390kg
エンジン	直4DOHC
総排気量	1797cc
エンジン最高出力	98ps／5200rpm
エンジン最大トルク	14.5kg m／3600rpm
モーター最高出力	72ps
モーター最大トルク	16.6kg m
JC08モード燃費	37.2km／L
サスペンション前	ストラット
サスペンション後	ダブルウィッシュボーン
ブレーキ前／後	Vディスク／ディスク
タイヤ前後	215／45R17