高速道路で特別転回（回転）する方法とは？

特別転回（回転）とは、高速道路を運転していて分岐点で道を間違えたなど、何らかの理由で目的のインターチェンジで降りられなかった場合、追加料金なしでUターンできる制度のことです。

NEXCO東日本では「道路整備特別措置法に定める併用約款」の、「高速道路営業規則 第7章 特別な通行をした場合の料金」に特別転回（回転）の内容が定められています。

現金でもETCカード使用時でも特別転回（回転）の制度を利用できます。道を間違えたことに気づいたら、まず最寄りのインターチェンジで下ります。下りるときはETC専用ではなく有人の料金所に入って下さい。
このとき、ETCカードを利用している人はETC車載機からカードを抜いてからレーンに入りましょう。

料金所で職員の人に事情を伝えます。職員の方が「特別転回証明証」を発行してくれます。通行券に「特別転回承認印」を押してくれる場合もありますし、ETCの場合は何も発行されない場合もあります。

料金所を出たらインターチェンジの入り口に向かいます。入り口では有人の料金所に入り、職員の方に「特別転回承認印」の押された通行券を提示します。
ETC利用者はETCカードを提示して理由を説明します。職員の人が手続きをしてくれたらそのまま高速に乗ります。ETC利用者は高速道路の入り口を通過してからETCカードを挿入します。そのまま高速を通過して目的のインターチェンジで降りて料金を払います。
このとき払う料金はUターンした分の高速道路料金が加算されていないので無料でUターンできます。

道を間違えずこの制度を使わずにすむことが一番ですので、緊急時の非常手段として利用するようにしましょう。

高速道路で特別転回（回転）する際には、ETCを使って高速道路を走っていた場合でも、ETCカードを事前に抜いてから、ETCレーンではなく有人の一般レーンの料金所に向かう必要があることに注意しましょう。一般/ETCレーンを利用する場合は、ETCカードを事前に抜いておかないとETCの機械が反応してしまうので、必ずETCカードを抜いておくようにします。

次に、料金所スタッフに事情を説明して指示を仰ぐようにします。最近では、サービスエリアなどにスマートICが設置されていますが、スマートICは無人レーンが基本なので、対応を受け付けていないことに注意が必要です。

道を間違えたときでも使える特別転回（回転）の制度ですが、インターチェンジの事情や料金所の職員さんの判断によって、使える場合と使えない場合があるので注意が必要です。

高速道路で間違った分岐に進んでしまったからといって、逆走をするのは絶対に禁止です。高速道路は一般道路とは違い、順行車と逆走車の速度が合わさることで、逆走車を見つけても極端に短い時間で近づいてくるため、回避するのが非常に難しくなります。時速80kmから100kmで走行していて正面衝突となれば、車が大破することは確実であり、大けがや人命が失われる事故につながります。刑事責任という意味でも、故意に高速道路で逆走して、人を死亡または負傷させた場合には、「危険運転致死傷罪」として重い罪に問われることになります。

仮にあなたが高速道路で逆走車を発見した場合、同乗者やサービスエリアなどの非常電話を使って通報するか、料金所の係員に対してできる限り早く通報するようにしましょう。また、逆走車の情報をハイウェイラジオで聞いた場合、速度を十分に落とすとともに、車間距離も十分にとって、慎重に運転するようにします。万が一、逆走車が前から現れた場合は、路肩等の安全な場所に車を停めるなどして、衝突を回避するようにしましょう。

今回は、高速道路での特別転回（回転）についてご説明してきました。特別転回といっても、高速道路上でのUターンが認められているわけではなく、最寄りのインターチェンジでの特別な手続きによって、Uターンした分の高速道路料金が加算されずに、もう一度高速道路に入ることができる制度です。いかなる場合でも、高速道路での逆走は絶対にやめ、緊急時の非常手段として特別転回という制度を覚えておくようにすることが重要です。