中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.04 / 掲載日:2014.05.09

トヨタ アルファード ハイブリッド(2011年11月~)中古車購入チェックポイント

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(2011年11月~)中古車購入チェックポイント

    トヨタ アルファード ハイブリッド

    DAA-ATH20W
    参考車両:ハイブリッド SR Cパッケージ
    初年度登録:2012年9月
    追加装備:<メーカーオプション>パノラミックビューモニター、車体色・ホワイトパールクリスタルシャイン (2011年11月)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド

全体のチェックポイント

アルファード」が2011年11月にマイナーチェンジした時に設定された「ハイブリッド」。参考車両は、外装にエアロパーツを装着したタイプに、パッケージ装備も付けている。外装・内装を慎重にチェックし、装備機器類の作動状態も確認。ハイブリッドシステムや運転支援など走行機能の具合や整備状況を確認することも忘れてはいけない。

外装の小傷よりも車体骨格のダメージに注意

  • 1.車体のバランスを見る

    トヨタ アルファード ハイブリッド(車体のバランスを見る)

  • 1.車体のバランスを見る

    まずは、どこかに異常がないか、車体まわりの様子を探っていく。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。

  • 2.ドアと周辺を調べる

    トヨタ アルファード ハイブリッド(ドアと周辺を調べる1)

  • 2.ドアと周辺を調べる

    フロントドアは、外面だけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部もチェック。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など関連部も調べる。
    スライドドアも、開閉具合とスライド動作をチェック。ドア自体に損傷や修理跡がないか見て、ブラケット(ドアを支えている金具)やローラー、レール(スライドさせる溝金具)なども異常がないかチェック。パワースライドドアは、電動開閉機構のほか、イージークロージャーや挟み込み防止機能などの具合もチェックしたい。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(ドアと周辺を調べる2)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(ドアと周辺を調べる3)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(ドアと周辺を調べる4)

3.下側に要チェックポイント

ドアの下部に装着しているクランディングパネルの傷や破損、修理跡などに注意するが、それよりも重要な車体側のサイドシル(車体の梁)も、損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないか。床下側やステップ部(サイドシルの上側)周辺も慎重にチェックする。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(下側1)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(下側2)

4.後部のチェック

後面も、バンパー、テールゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。マフラーエンド部の損傷などにも注意。
テールゲートは、ガーニッシュ(モール)類の破損、ナンバープレートを外した形跡(封印の傷)などにも注意。解錠・施錠と開閉の具合をチェックし、全開状態で落ちてこないか確認。テールゲートの内側、取り付けネジ、ヒンジ、ヒンジ固定部周辺も、歪みや修理跡などがないか見る。開口部も、パネル接合部に修理/交換跡などがないかチェック。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(下側1)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(下側2)

  • 5.車体の内側もチェック

    トヨタ アルファード ハイブリッド(車体の内側もチェック)

  • 5.車体の内側もチェック

    バンパーは、エンジンルーム側も修理跡がないか見て、取り付け状態を調べる。同時に、周辺の車体パネルもチェック。最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートも必ずチェックする。

  • 6.ぶつけやすい部分に注意

    トヨタ アルファード ハイブリッド(ぶつけやすい部分に注意)

  • 6.ぶつけやすい部分に注意

    バンパーは、角や下部の損傷に注意し、ずれていないか立て付けも見る。下側にあるスパッツ(空気整流板)の破損にも注意しよう。
    フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたりや奥のタイヤハウス内、内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)なども、損傷や修理跡がないかチェック。

★損傷の有無や修理/交換歴を確認

「SR」は、外装に装着している専用エアロパーツ(フロントエアロバンパー、カラードワイドサイドクランディングパネル、リアエアロバンパー&マフラーカッター)が気になるところだが、車体自体のほうにも注目したい。
車体まわりにダメージを負っているのは、いわゆる事故車。車体の骨格部を修理しているのは修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、損傷や修理/交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器の具合を丹念に調べる

  • 1.隅まで細かくチェック

    トヨタ アルファード ハイブリッド(隅まで細かくチェック)

  • 1.隅まで細かくチェック

    室内は、シートや内装材に汚れや染み、傷、破損などがないかチェック。床や天井の状態も確認。ボックスやポケットなどは、内部の状態も見る。ボックスリッドやエアコンルーバーなどは、可動部の破損にも注意したい。

2.シートアレンジもチェック

前席周辺だけでなく、セカンドシートのロングスライド、横スライド、リクライニング、オットマン、アームレスト、サイドテーブル。5:5分割サードシートの跳ね上げアシスト機構なども試しながら後部ラゲッジスペースまで念入りにチェック。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(シートアレンジもチェック1)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(シートアレンジもチェック2)

3.装備機器の作動を確認

ヘッドライトやウインカー、ブレーキランプなど保安装置。ウインドウ開閉やドアロック、室内ランプの点灯など基本的な装備。電子キーの具合と各部の作動状態もチェック。エアコンは、特に冷房の効きに注意しながら前席左右・前後独立温度調整の具合をチェック。

  • 4.追加装備もチェック

    トヨタ アルファード ハイブリッド(追加装備もチェック)

  • 4.追加装備もチェック

    「Cパッケージ」は、HDDナビゲーションシステム&パノラミックスーパーライブサウンドシステム+音声ガイダンス機能付カラーバックガイドモニター+ETCユニット(ナビ連動、ボイス、ビルトインタイプ)を装備。参考車両には、メーカーオプションのパノラミックビューモニターも付いている。ナビ機能やAV機能はもちろん、関連するすべての機能が正常か確認。

★細部は販売店で調べてもらう

参考車両は、「RS」に「Cパッケージ」とメーカーオプションを追加している。装備の詳細は、販売店スタッフに聞いてみよう。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックし、細部に不具合などがないかは販売店で点検してもらおう。特に電装機器の不具合に注意したい。

ハイブリッドシステムと走行機能の状態を確認

1.システムを始動してみる

スマートエントリー&スタートシステムの具合にもハイブリッドシステムの始動具合をチェック。始動時には、表示灯・警告灯類、インジケーター、ディスプレイ表示、警告ブザー音などにも注意。[POWER]スイッチのモード切り換えなどもチェック。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(システムを始動してみる1)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(システムを始動してみる2)

2.シフトと作動状態を確認

電気式無段変速機は、[P・R・N・D・D-S・B]レンジのシフト具合をチェック。可能なら試乗して、自動変速動作をチェック。ハイブリッドシステムの通常走行動作モード[停車(アイドリングストップ)・発進・通常走行・加速・減速]、燃費を向上させる[ECO]モード、モーターのみで走る[EV]モードのほか、車両接近通報[♪ OFF]スイッチやクリアランスソナー[P)))]ON/OFFスイッチなどの機能と作動状態も確認したい。
とはいえ異常を判断するのは非常に難しい、というよりは、まず無理。どこかに不具合などがないかは販売店で点検してもらおう。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(シフトと作動状態を確認1)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(シフトと作動状態を確認2)

  • 3.タイヤとホイールをチェック

    トヨタ アルファード ハイブリッド(タイヤとホイールをチェック)

  • 3.タイヤとホイールをチェック

    「ハイブリッド」は、専用16インチアルミホイール+215/65Rタイヤが標準装備。
    タイヤは、スリップサインを目安に残り溝の深さを点検し、傷やひび割れなどがないかチェック。接地面の一部が極端に減る異常摩耗が起きていれば、アライメント(ホイール取り付け角)の狂いのほか、車体の歪みも考えられるので要注意。
    ホイールは、傷や破損などがないかチェック。リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある歪み(変形)や割れにも注意したい。

  • 4.床下の様子も探ってみる

    トヨタ アルファード ハイブリッド(床下)

  • 4.床下の様子も探ってみる

    車体パネルや補強部材などのほか、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡がないかチェック。
    オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態を調べる。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    トヨタ アルファード ハイブリッド(正しく点検・整備してもらう)

  • ★正しく点検・整備してもらう

    「アルファード ハイブリッド」は、THS II(トヨタハイブリッドシステム2)のフロントユニット・リアユニット(電気式4WD)・ニッケル水素電池とTHS II用2.4Lガソリンエンジンを組み合わせて搭載。ABS・ブレーキアシスト・TRC(駆動輪空転防止)・VSC(横滑り抑止)・EPS(電気式パワーステアリング)を統合制御するVDIMなども備えている。難しい話はともかく、とりあえずエンジンルーム内を見て、詳しい整備状況は販売店に聞いてみる。車両の購入を決めるなら、走行に関わる部分をきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

最初に車両の現状を確かめる

中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

トヨタ アルファード ハイブリッド(車両の情報を見る)

「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(立て付けを見る)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(立て付けを見る)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(取り付け状態を見る)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(取り付け状態を見る)

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(接合部を見る)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • トヨタ アルファード ハイブリッド(接合部を見る)

今回の車両のプロフィール

●2008年5月のフルモデルチェンジで2代目となったトヨタの最上級ビッグミニバン「アルファード」シリーズ。“切れ長大型ヘッドランプ”の「アルファード」は風格のある雰囲気、兄弟車である“2段積みヘッドランプ”の「ヴェルファイア」は力強さを添えて、外観にそれぞれ個性を出している。
●2011年11月にマイナーチェンジし、ハイブリッド車を設定。「アルファード ハイブリッド」は、2列目キャプテンシート、3列目5:5分割シートの7人乗り。ハイブリッド専用のメーターやインジケーターなどのほか、前席左右・前後独立温度調整オートエアコン、マホガニー調黒木目パネルを配した内装などを全車装備している。
仕様グレードの「X」は、左側パワースライドドア、運転席/助手席マニュアルシート、シェル基調内装色、オーディオレス・8スピーカーなどが標準装備のベーシックタイプ。「G」は、オート格納&リバース連動機能付電動格納式ドアミラー、両側パワースライドドア、運転席/助手席パワーシート、助手席パワーオットマンなどを標準装備している上級タイプ。「SR」は、外装にエアロパーツを装着し、スモーク・LEDリアコンビネーションランプ、ブラックメタリック・AFS付ディスチャージヘッドランプ、スポーツタイプフロントフォグランプ、ダークグレー基調内装色を標準装備。基本的な装備はGとほぼ共通となっている。
Gの「Lパッケージ」とSRの「Cパッケージ」は、HDDナビ&サウンドシステム&音声ガイダンス機能付カラーバックガイドモニター&ETCユニット、本革シート表皮、2列目パワーシート、パワーバックドアなどをセットで追加装備する。
●2012年9月には、G/SRにプレミアム本革シートや2列目ベンチレーション&快適温熱シートなどを装備する「プレミアムシートパッケージ」を設定している。

参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
XDAA-ATH20WE-CVTE-4WD
GDAA-ATH20WE-CVTE-4WD
G LパッケージDAA-ATH20WE-CVTE-4WD
SRDAA-ATH20WE-CVTE-4WD
SR CパッケージDAA-ATH20WE-CVTE-4WD

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グーネットマガジン編集部

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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