新車試乗レポート
更新日:2020.04.08 / 掲載日:2010.12.24
スバル フォレスター 試乗レポート
スバル フォレスター 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表・発売/2010年10月25日
富士重工業/0120-052215
文●森口将之 写真●宮越孝政
■伝統の水平対向をついに刷新しクラストップレベルの燃費を実現
スバルのミドルサイズSUV、フォレスターがマイナーチェンジを受けた。注目は新型エンジンで、初代レガシィ以来じつに21年ぶりの全面変更。従来のショートストロークからロングストロークに一新したほか、可変バルブタイミング機構の吸排気双方への採用などにより、10・15モード燃費は従来の13.8km/Lから、クラストップレベルの15.0km/Lを達成した。
■ドライビング/ユーティリティ
旧エンジンは、2Lとしては低回転のトルクが細く、回さないと走らないという印象だった。ところが新型は、アクセルを軽く踏んだだけでもスルスル加速する。アイドリングのすぐ上から太いトルクを発生してくれるおかげだ。そのため追い越し時にキックダウンを使うことも減った。ATはあいかわらず4速のままだが、その欠点さえ目立たなくなっているのだ。
音はヒューンという独特の唸りが抑えられたこともあり、いままでよりも低音基調になった。でも4000回転あたりまで回すとコーンといういい音を発し、吹け上がりが勢いづく。低回転での力強さを手に入れつつ、水平対向らしい高回転のスムーズさは失われていない。
今回の変更ではシャシーも改良された。ショックアブソーバーとリヤサブフレームのマウントブッシュに手が入ったのだが、後者の変更ははっきり体感できた。スバルとしては身のこなしがおっとりしていた旧型に対し、新型はステアリングを切るとリヤがカチッと反応し、瞬時に向きを変えてくれる。
さらに走りの面では、現行型の国内仕様では初の2.5Lターボ投入も見逃せない。エンジン一新でエコをアピールしつつ、スバリストの期待も裏切らないマイナーチェンジなのである。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネのデザインは従来同様だが、表面の材質を変更したおかげで質感はアップ。インテリアカラーはブラックとグレーを用意。
シートにははっ水加工が施され、上級グレードでは電動調節やシートヒーターも用意。高めの着座位置は乗り降りに最適。
ロングストロークとなった水平対向4気筒だが、エンジンの全幅は従来のものと同じ。フォレスターのエンジンルームに余裕をもって収まる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
Sエディションのエンジンは、インプレッサWRX STI Aラインと基本的に共通。現行モデルの国内向けでは初の2Lオーバー。
XSプラチナセレクションとプレミアムセレクションは、ホイールがほかの2Lの16インチから、17インチに拡大される。
マイナーチェンジで追加されたSエディションの後ろ姿。サスペンションは専用チューンで、アルミホイールはSTI製。
フォレスター 2.0XS(4AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4560×1780×1675mm |
---|---|
ホイールベース | 2615mm |
トレッド前後 | 1530mm |
車両重量 | 1460kg |
エンジン | 水平対向4DOHC |
総排気量 | 1995cc |
最高出力 | 148ps/6000rpm |
最大トルク | 20.0kg m/4200rpm |
10・15モード燃費 | 15.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 215/65R16 |
バリエーション&価格
2.0X | 205万8000円(200万5500円) |
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2.0XS | 232万500円(226万8000円) |
2.0XSプラチナセレクション | 252万5250円 |
2.0XSプレミアムセレクション | 282万9750円 |
2.0XT | 272万6850円(267万1200円) |
Sエディション | 312万9000円 |
※価格は全国メーカー希望小売り価格。()は5MTの価格。