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更新日:2018.11.07 / 掲載日:2015.06.18
【三菱自動車】「アウトランダーPHEV」でクロスカントリーラリーに参戦
ユニット・コンパス/Goo-net編集部
三菱自動車は、10月22日から24日にポルトガルで開催されるクロスカントリーラリー「バハ・ポルタレグレ 500」にプラグインハイブリッドのミッドサイズSUV「アウトランダーPHEV」で参戦すると発表した。ドライバー兼監督として2002~2003年の「ダカールラリー」で2連覇を果たした三菱自動車の増岡 浩氏が参加し、チーム運営とメカニックは同社の開発本部EV要素研究部のメンバーが担当する。
バハ・ポルタレグレ 500は、1987年にスタートしたポルトガル自動車連盟主催のクロスカントリーラリーで、今年で29回目を迎える。スペインとの国境に近いポルトガル東部のアレンテージョ地方の古都ポルタレグレを基点に、約500kmを走行する。コースは田園・丘陵地帯の比較的フラットなダートが中心のハイスピードコース。国際自動車連盟(FIA)が主催するクロスカントリーラリー・ワールドカップの第9戦にも組み込まれており、世界一過酷なダカールラリーに参戦予定の強豪も、毎年多数エントリーしている。4輪、2輪、バギーを合わせた出走台数は、合計300台以上となる見込み。
アウトランダーPHEVは、世界で唯一のツインモーター4WD プラグインハイブリッドモデル。バハ・ポルタレグレ 500には、量産車をベースに改造を施したラリーカーで参戦する。駆動用バッテリーには量産セルを流用し、構成の変更で大容量化と高出力化を図る。モーターは制御を変更し高出力化した。バッテリー、モーターに電力を供給する発電系の設計も、量産品をベースにしながらジェネレーターやエンジンの制御を変更することで出力を向上。システム全体での性能アップを実現している。
ボディには、ロールケージなど安全装備の追加に加え、悪路走破性を高める改良を施している。地上高とサスペンションストロークを大きくし、ラリー専用の大径タイヤを装着することで、過酷なラリーでの限界性能を引き上げている。
バハ・ポルタレグレ 500で得られた走行データは、電動車両技術と四輪制御技術の開発に役立てられ、将来の量産車開発にフィードバックされる。