新車試乗レポート
更新日:2018.11.07 / 掲載日:2007.04.11
BMW 335i 試乗レポート
BMW 335i 試乗レポート
試乗
発表/2006年10月24日
文:森野恭行 写真:犬塚直樹
■4L級のビッグトルクがもたらす速さとゆとりは格別の味わい!
■ドライビング/ユーティリティ
これまで頂点にあった330i(現在は4駆の330xiのみの設定)の動力性能も、十分すぎるほど強力だった。が、バルブトロニックに代えて2つのターボで武装した335i(同じ3Lでもブロックは別もの)に乗ると・・・アクセルをひと踏みした瞬間に、上には上があることを思い知らされる。太いトルクにものを言わせてグイグイと速度を乗せていく迫力は、4Lクラスの大排気量車に匹敵!0→100km/h加速5.8秒、最高速250km/h(リミッター作動)の実力といえば、その速さが理解できるだろう。
しかもたんに力強いだけでなく、7000回転まで一気に駆け上がる吹けの鋭さや、クォーンと吼える官能的サウンドまでを備えるのだから、「さすがBMW!」と感心せずにはいられない。また、クルージング時の余裕や快適性も4Lクラスに匹敵し、「迫力&速さ」と「ゆとり&高効率」の使い分けを、右足の踏み加減ひとつで行えるように調教されている。6ATとのマッチングも申し分なく、走りの完成度は高い。
ちなみに、335iはアクティブステアリングが標準。この先進メカは、日常の取り回し性、高速の安定性、峠道などでのハンドリング性能を高次元でバランスさせるのに有効だ。ただし、操・保舵力や反応の変化にまだ違和感を覚える場面があり、「諸手をあげて賛成」の域には達していない。とはいえ、日ごとに「自然」の方向に進むのだから、今後の熟成が楽しみだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
水平基調のデザインを基に、iDriveモニターを中央に配置したインパネは現行BMWに共通。すでにおなじみの眺めだ。335iは、ポプラウッドインテリアトリムや多機能レザーステアリングなどで構成されるハイラインパッケージ、HDDナビを標準装備。
E46からE90への世代交代で居住性は確実にレベルアップ。大柄な男性4人が快適にすごせる空間を持つ。335iは電動リヤウインドウブラインドも標準だ。
ダコタレザーシートは上質な風合いと高いフィット感を提供。シートヒーターや電動ランバーサポートも完備し、最上級グレードならではの充実度を誇る。
■インテリア/エクステリア写真[2]
ツインターボで武装した3L直6のN54B30A。10.2とNA並みに圧縮比が高いのは、直噴インジェクション採用の利点だ。ボトムから高トルクを発生し、応答性も自然。
450Lという十分な容量を持つ。6対4分割可倒機構やスキーバッグスルーも採用し、長尺物の収納にも対応。家族ユースにも不満のない実用性を備える。
左右出しのテールパイプが335iのアイキャッチ。タイヤは225/45R17のランフラット、アルミホイールは7スポークタイプを標準装備する。試乗車はモンテゴブルーのボディ色とベージュレザー内装の組み合わせだ。
BMW・335i(6AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4525×1815×1440mm |
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ホイールベース | 2760mm |
トレッド前/後 | 1500/1515mm |
車両重量 | 1620kg |
エンジン | 直6DOHCターボ |
総排気量 | 2979cc |
最高出力 | 306ps/5800rpm |
最大トルク | 40.8kg m/1300~5000rpm |
10・15モード燃費 | 8.9km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 225/45R17 |
バリエーション&価格
335iセダン | 668万円 |
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335iツーリング | 688万円 |