車の歴史
更新日:2018.12.02 / 掲載日:2015.01.09

波田陽区の残念!ヒットを逃した”迷”車たち

販売はふるわずも、その後の成功に繋がったヒミツとは!? 波田陽区の残念!ヒットを逃した”迷”車たち

膨大な予算と労力を費やし、入念に開発されるクルマも、時として市場のニーズとのズレが生じることにより、販売が不振に終わってしまうことも少なくない。そんなズッコケたクルマたちの迷車っぷりは、今となっては笑い話として振り返ることができる一方、失敗から多くを学んでその後のヒット作の誕生に繋がるなど、むしろ高く評価できる面もある。そんな悲しくも笑える「残念」なクルマたちを、”ギター侍”波田陽区さんとバッサリ斬ってみた!

  • 波田陽区

    波田陽区さん

  • 波田陽区

    1975年山口県出身。2004年に人気テレビ「エンタの神様」で「ギター侍」ネタで大ブレイク。

其の一 ブーム後追い企画、乗り遅れて残念!

人気を博したヒット作に習い、ブーム便乗をはかったとしか思えない安直企画は、やはりスベッてしまうのだった!

  • ブーム後追い企画、乗り遅れて残念!

  • RV風乗用車は盛り上がらず
    トヨタ スターレットリミックス

    クラシック顔のパイオニアが欲を出して・・・!?
    スバル インプレッサカサブランカ

    バブル崩壊時に拡大路線
    マツダのクロノスチャンネル展開

    レガシィを強く意識し過ぎた
    トヨタ カルディナGTターボ

    出した途端、2ドアクーペ氷河時代に
    スバル インプレッサリトナ

    小型クロカン四駆のパイオニアが出遅れた!?
    スズキ X-90

其の二 ライバル人気がすご過ぎて埋没!

満を持した入魂作も、不幸にも先に出たライバル車が良過ぎたせいで存在が埋没。出来は良いのに不人気車の烙印を押される結果に

  • ライバル人気がすご過ぎて埋没!

  • フリードが売れ過ぎて瞬殺
    トヨタ パッソセッテ

    初代ソアラの印象が強過ぎてアピールできず
    スバル アルシオーネ(初代)

    3代目プリウスにまさかの大逆転負け
    ホンダ インサイト(2代目)

其の三 時代の先を行き過ぎたクルマ

斬新なコンセプトや画期的な新メカを引っさげ、ブームの先駆けとなるはずが、先を行き過ぎて当時の市場がついて来れなかった・・・

  • 時代の先を行き過ぎたクルマ

  • 時代の先を行き過ぎた電動開閉式メタルトップ
    ホンダ CR-Xデルソル

    エコカーブームのはるか前に生まれた不運
    ホンダ インサイト(初代)

    いまだに誰も追従しない軽自動車のハイブリッド
    スズキ ツインハイブリッド

其の四 ちょっとやり過ぎた!?ぶっ飛び企画

突出した性能やスタイルを武器に、トンがった個性派モデルとして勝負に出るも、心意気がカラ回りして市場からは理解されず(涙)

  • ちょっとやり過ぎた!?ぶっ飛び企画

  • オートサロンで好評も、市場ではふるわず
    STI インプレッサS201

    危険なほどの本格スポーツ性能
    オートザム AZ-1

    コンパクトカーなのにガルウイング
    トヨタ セラ

    AMGに監修を依頼した本気の高級車も理解されず
    三菱 デボネアAMG

    マークIIでイタリア車のテイストを出そうとするも失敗
    トヨタ ヴェロッサ

    屋根の上に寝泊できる装備も、人気は盛り上がらず
    マツダ ボンゴフレンディ・オートフリートップ

其の一 ブーム後追い企画、乗り遅れて残念!

ブーム後追い企画、乗り遅れて残念!

どんなジャンルでも、大人気を博した商品の競合をぶつけたり、盛り上がったブームの市場に参入することは常識といえるが、それが安直企画と見られてはコケてしまう結果に!?

クラシック顔のパイオニアが欲を出して・・・!?

icon スバル インプレッサカサブランカ

スバル インプレッサカサブランカ

中古車の相場:16万円
流通台数:極めて少ない
※平成11年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

ビストロでの大成功で欲が出た!?

ビストロでの大成功で欲が出た!?
1995年秋、スバルは軽自動車のヴィヴィオのフロントマスクをクラシックなレトロ調に仕立てた「ビストロ」を発売し、これが大ヒット。軽自動車や小型車を中心にレトロ顔ブームが巻き起こったが、1998年にスバルはインプレッサスポーツワゴンをレトロ顔に仕立てた「カサブランカ」を投入。しかし、取って付けたような違和感のあるデザインが不評で、自社ファンから「安直すぎる」と酷評されてしまった。

中古車としての魅力

希少性が高いのに相場は安い

希少性が高いのに相場は安い
発売された当初こそファンの目は冷ややかだったが、他に類のないレトロ顔のスポーツワゴンということで、徐々に再評価されるようになり、希少車扱いされるようになった。とにかく新車時代に売れなかったので、今では極めて入手困難な中古車のひとつだが、希少性のわりに値段が安いのが特徴。中身は真面目な実用車だ。

この失敗がどう活きた?

かつてのスバルは「走行性能は良いがデザインはイマイチ」と評され、メーカー自身もそれを自覚。しかし、ビストロの成功によってデザインだけでも訴求力のある商品を生み出すノウハウをつかみ、その後のR1やR2といったスタイリッシュな軽自動車の開発に繋がっていった。

icon 類似ケース1 三菱 ミニカアンティ/タウンビー

三菱 ミニカアンティ/タウンビー

中古車の相場:10~30万円 流通台数:約35台 ※平成9年~12年式の相場

二番煎じでも成功は得られる
三菱も7代目ミニカにレトロ調仕立ての「アンティ」や「タウンビー」を設定。7代目のミニカの丸っこいフォルムとクラシカルなマスクは相性が良く、違和感のないまとまったデザインのため、それなりの人気を博した。

icon 類似ケース2 ダイハツ オプティクラシック

ダイハツ オプティクラシック

中古車の相場:5~40万円 流通台数:約35台 ※平成8年~13年式の相場

いつの間にか人気グレードに昇華
ダイハツもスバルのビストロのヒットを横目に、オプティにレトロ風デザインの「クラシック」シリーズを追加。やはり丸っこいフォルムとクラシックな雰囲気は相性が良く、オプティの人気グレードに出世した。

出した途端、2ドアクーペ氷河時代に

icon スバル インプレッサリトナ

スバル インプレッサリトナ

中古車の相場:-
流通台数:極めて希少

当時の時代背景/市場の動き

投入したタイミングが悪過ぎた

投入したタイミングが悪過ぎた
まだクーペの需要が高かった90年代前半、カローラレビンやサニールキノといった女性ユーザーを強く意識した小型のクーペ市場にスバルも参入。1995年に初代インプレッサの2ドアボディを作り1.5~1.6リッターの低価格なクーペとして販売したが、ちょうどこの時期から時代はRVブームまっしぐらとなり、クーペ市場が急激に縮小。ほとんど売れず消滅してしまった。

中古車としての魅力

幻の希少車といえるほど少ない
ほとんど売れなかった上に販売期間が短かったので、中古車流通台数はほぼゼロに近い。まさに、幻の迷車という感じだ。時折出現する物件を気長に待ち続けるしかない。ただし、リトナをベースに派生したといえる2ドアのラリーカーに仕立てた22BやType-Rは少数ながら流通しており、リトナの面影を追い求める意味ではこちらを探すという手もある。

この失敗がどう活きた?

90年代半ばのスバルはカサブランカやグラベルEX、そしてリトナと、流行の後追い商品企画がことごとく裏目に出た。この反省により、主力車種の全車4WD化や運動性能の向上など、独自性を打ち出す戦略に回帰。アイサイトの成功も独自路線を強化する思いが良い結果として現れたものだ。

icon 類似ケース1 スバル アルシオーネSVX

スバル アルシオーネSVX

中古車の相場:50~180万円 流通台数:約20台 ※平成4年~7年式の相場

売れなかったが傑作の誉れが高い
80年代後半、バブル経済の余韻を受けてスバルはラグジュアリークーペというジャンルに参入。有名デザイナーを起用したデザインや凝ったメカを採用する入魂モデルを投入するもバブルは弾け、販売は低迷した。

icon 類似ケース2 ホンダ プレリュード

ホンダ プレリュード

中古車の相場:20~90万円 流通台数:約40台 ※平成8年~11年式の相場

一世を風靡した人気車も5代目で終焉
かつてはホンダのドル箱大人気モデルのプレリュード。5代目では上質さを大幅に向上させ、ハイテク駆動メカを搭載するなどかなりの意欲作だったが、90年代半ばからのクーペ氷河時代に生き残ることはできなかった。

レガシィを強く意識し過ぎた

icon トヨタ カルディナGTターボ

トヨタ カルディナGTターボ

中古車の相場:40~120万円
流通台数:約21台
※平成15年~18年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

GT-FOURの威光も活かせず

GT-FOURの威光も活かせず
ターボエンジンの大パワーと4WDの走行性能の高さで大人気のレガシィツーリングワゴンGTを追撃すべく、2代目カルディナは4WDターボグレードを投入。セリカGT-FOUR譲りの高性能車だったが、あまりにもレガシィを強く意識したことを露呈した内容やルックスがいかにも後追いっぽく、販売台数はレガシィに遠く及ばず。

中古車としての魅力

実はお買い得度の高いワゴン

実はお買い得度の高いワゴン
3代目カルディナはユーティリティよりもデザイン性を重視したことも裏目に出たが、今となってはスタイリッシュで速いワゴンは貴重な存在。台数は多くないが相場は安めなので、お買い得感は高い隠れた狙い目車だ。

icon 類似ケース 三菱 リベロGT

三菱 リベロGT

中古車の相場:- 流通台数:極めて希少

スバルでは売れても他では売れない
レガシィやインプレッサなど、スバルで人気のワゴンのターボ4WD車の追撃モデルとして、リベロにランサーエボリューションのパワートレーンを搭載するも人気は伸びず。

RV風乗用車は盛り上がらず

icon トヨタ スターレットリミックス

トヨタ スターレットリミックス

中古車の相場:-
流通台数:極めて希少

当時の時代背景/市場の動き

背面タイヤを付けただけのRV車

背面タイヤを付けただけのRV車
1990年代半ばのRVブームの恩恵を被るべく、各社はRV車を相次いで発売。日産はサニーをベースに作ったスタイリッシュなRVラシーンがヒット。トヨタはこれに対抗して当時のエントリーモデル、スターレットに背面タイヤなどを装着したRV車仕立てのリミックスを発売したが、市場の反応は冷ややかだった。

中古車としての魅力

ツートーンがオシャレな小型車

ツートーンがオシャレな小型車
小型車には珍しいツートンカラーやルーフレールによる個性は、発売から10数年経ってから認められ、一部のマニアの間で静かなブームが巻き起こり、一気に市場からなくなってしまった。今では超レアな希少車だ。

icon 類似ケース スバル インプレッサグラベルEX

スバル インプレッサグラベルEX

中古車の相場:- 流通台数:極めて希少

アメリカではヒットし後継も続く
インプレッサスポーツワゴンに背面タイヤやスポーツグリルを装着してRVに仕立てるも、当時の国内市場にはまったく響かず。北米では人気を博し、現在のXVの祖先となる。

バブル崩壊時に拡大路線

icon マツダ クロノスチャンネル展開

マツダ クロノス

中古車の相場:約40万円
流通台数:極めて少ない
※平成7年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

「クロノスの悲劇」が教訓に

「クロノスの悲劇」が教訓に
80年代に拡大路線を計画したマツダは、マツダ店、アンフィニ店、ユーノス店、オートザム店、オートラマ店に続きクロノス店を展開。しかし、販売は振るわず、バブル崩壊に伴いマツダの経営難の重大な要因に。当時は「クロノスの悲劇」と呼ばれ皮肉られたが、この失敗を教訓に今日の商品展開戦略の成功があるといえる。

中古車としての魅力

バブル期設計による贅沢な内容

バブル期設計による贅沢な内容
他チャンネル店でも販売される中型セダンをラインナップしたが、2.5リッターV6の4WDセダンなど、コストをかけた意欲作揃い。先鋭的なデザインもいまだに魅力的だ。

icon 類似ケース オートザム ランチア デルタ

オートザム ランチア デルタ

中古車の相場:- 流通台数:極めて希少

軽自動車販売店でイタリアの高級車を販売
80年代に拡大路線を計画したマツダは軽自動車販売チャンネル「オートザム」でイタリアの高級車ブランド「ランチア」を販売。一部の輸入車マニアからは歓迎された。

小型クロカン四駆のパイオニアが出遅れた!?

icon スズキ X-90

スズキ X-90

中古車の相場:30~50万円
流通台数:約10台
※平成8年~9年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

力作も国内市場では理解されず

力作も国内市場では理解されず
エスクードで小型クロカン四駆という新しいジャンルを切り開くも、90年代に巻き起こったRVブームにイマイチ乗り切れていなかったスズキは、エスクードをベースに2シーターのオープンカーの要素も持ち合わせた新しいRV車としてX-90を投入。海外では好評だったが、SUVなのかオープンカーなのかコンセプトが不明瞭だった。

中古車としての魅力

オープン2シーターのSUVは貴重

オープン2シーターのSUVは貴重
フルモノコックではなくラダーフレームシャシーを持つエスクードがベースなので、SUVとしての基本性能は高く、デザインも極めて個性的。この先、おそらく二度と出ない成り立ちのクルマなので、SUV好きは要注目だ。

icon 類似ケース いすゞ ビークロス

いすゞ ビークロス

中古車の相場:55~150万円 流通台数:約10台 ※平成9年~11年式の相場

玄人ウケは良いがナゼか売れなかった
1993年の東京モーターショーで出展したコンセプトカーの大好評を受け市販。玄人筋からの評価は高く、デザインも性能もかなりの入魂作だったが、販売面では苦戦し続けた。

※すべての価格は参考価格です
※相場に関してはGoo-net 12月調べ

販売はふるわずも、その後の成功に繋がったヒミツとは!? 波田陽区の残念!ヒットを逃した”迷”車たち

其の二 ライバル人気がすご過ぎて埋没!

ライバル人気がすご過ぎて埋没!

素晴らしく良くできたヒット作も、それを上回るほどのインパクトを持つライバルが現れるとたちまち存在感が薄れてしまうもの。単体では良くできたクルマだけに惜しまれる!

3代目プリウスにまさかの大逆転負け

icon ホンダ インサイト(2代目)

ホンダ インサイト

中古車の相場:40~180万円
流通台数:約760台
※平成21年~26年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

  • 未来のクルマ感覚で差がついた

  • 未来のクルマ感覚で差がついた
    2009年2月に満を持して発売された2代目インサイトはデビュー直後から月販1万台以上を記録するヒット車となったが、同年5月に3代目プリウスが発売されると瞬く間に人気を奪われてしまった。燃費性能では大きな差はなかったものの、プリウスにはエンジンが止まったまま電気だけで走るEVモードがあり、プリウスのほうが未来のクルマ感覚が強かったことが敗因だ。2014年3月には生産中止へ。

中古車としての魅力

人気格差の分、お買い得度は高い

人気格差の分、お買い得度は高い
人気面では大きな差をつけられたが、燃費性能には大きな差はなく、経済性を重視する人にとっては、中古車相場の安さによりお買い得度は高いといえる。インサイトは誰が乗っても違和感のないよう、あえて普通のクルマらしさを強調したことが商売的には裏目に出たが、この自然な運転感覚を好む人も少なくない。後期型は難点だった安っぽさを改善。

この失敗がどう活きた?

ホンダのハイブリッドシステムIMAは、インサイトの世代ではエンジンの燃焼を停止して電気モーターのみで走るときもエンジンのクランクシャフトは常に回るため、プリウスのように電気自動車感覚で走ることはできなかったが、現行型のフィットハイブリッドではそれが可能に。

icon 類似ケース1 ホンダ ストリーム(初代)

ホンダ ストリーム

中古車の相場:20~80万円 流通台数:約510台 ※平成13年~18年式の相場

数値がほぼ同じ後発ウィッシュに負ける
7人乗りの3列シート車ながら軽快な走りが魅力で人気を博した初代ストリームも、後発のライバル、トヨタ ウィッシュ(ボディサイズはまったく同じ)の登場以降は大苦戦。販売面ではウィッシュに圧倒され続けた。

icon 類似ケース2 ダイハツ パイザー

ダイハツ パイザー

中古車の相場:10~30万円 流通台数:約5台 ※平成9年~14年式の相場

ほぼ同時期発売のデミオに完敗
初代デミオとほぼ同時にデビューし、車格や機能面でかぶる部分が多かったパイザー。デビュー当初は互角だったが、「ダイハツ=軽自動車」のイメージが足かせとなり完敗。クルマの魅力は互角だっただけに惜しまれる。

初代ソアラの印象が強過ぎてアピールできず

icon スバル アルシオーネ(初代)

スバル アルシオーネ

中古車の相場:一部の専門店にて要相談
流通台数:一部の専門店にて数台

当時の時代背景/市場の動き

ソアラさえ居なければもっと売れた?

ソアラさえ居なければもっと売れた?
80年代前半、空前の話題と人気を集めた初代ソアラが切り開いたスペシャリティクーペ市場に、満を持して投入。北米での販売も強く意識した空力に優れるボディやスバル初の水平対向6気筒エンジン、ハイテクの安全装備など、渾身の力で勝負をかけたが、圧倒的人気のソアラの印象が強過ぎて、存在感を発揮できなかった。

中古車としての魅力

メカニズムはいまだ魅力的

メカニズムはいまだ魅力的
流通台数は少ないが、このクルマを所有する人はこのクルマへの愛情が深い傾向が強いため、年式の古さの割に程度の良い個体が現存している。当時のスバルの入魂ぶりが伝わる内外装のデザインやメカニズムは魅力的だ。

icon 類似ケース ホンダ エリシオン

ホンダ エリシオン

中古車の相場:20~260万円 流通台数:約690台 ※平成16年~21年式の相場

大型ミニバンに必要な威圧感が足りず
アルファードエルグランドなどの大型ミニバンの競合車に性能や質感では遜色のない出来であったが、このクラスに求められる押し出し感の強さや威圧感が足りず大苦戦。

フリードが売れ過ぎて撃沈

icon トヨタ パッソセッテ

トヨタ パッソセッテ

中古車の相場:50~130万円
流通台数:約75台
※平成21年~24年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

後発なのにライバルに圧倒された

後発なのにライバルに圧倒された
ホンダ フリードのヒットでコンパクトカーベースの小型ミニバン市場が加熱。シエンタの後継として投入するも、フリードの牙城は崩せず。数値面など内容的にはほとんどフリードと変わらないが、デザイン性やハイブリッドで差をつけられた。フリードとの販売台数の差は圧倒的で、発売から3年ほどでひっそり姿を消した。

中古車としての魅力

やや地味ながらお買い得な実用車

やや地味ながらお買い得な実用車
コンパクトカー並みのボディサイズながら7人乗りの3列シートと両側スライドドアを備えるなど、小型ミニバンに求められる重要な要素は押さえている。デザインが気にならない人にとってはお買い得な実用車だ。

icon 類似ケース ホンダ レジェンド(最終型)

ホンダ レジェンド

中古車の相場:50~400万円 流通台数:約120台※平成16年~23年式の相場

クラウンが売れ過ぎて撃沈
高級セダンながらSH-4WDというスポーツ走行向けのハイテク駆動システムを搭載するなど、従来の国産高級セダンとは違う路線で勝負したが、クラウンの牙城は崩せず。

其の三 時代の先を行き過ぎたクルマ

時代の先を行き過ぎたクルマ

ライバルに勝つためには、まったく新しい技術やコンセプトを採用することも重要。しかし、その時代のニーズからかけ離れてしまうとその志も空回りとなってしまうものだ。

時代の先を行き過ぎた電動開閉式メタルトップ

icon ホンダ CR-X デルソル

ホンダ CR-X デルソル

中古車の相場:40~90万円
流通台数:約10台
※平成4年~9年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

20数年後に世界的大ブレイク!?

20数年後に世界的大ブレイク!?
1992年にスイッチ操作ひとつで金属製の屋根が開閉できるオープンスポーツとして発売。金属製の屋根の電動開閉メカに世間は驚いたが、元々CR-Xは硬派なスポーツモデルだったため、当時のファンは軟派路線に移行したことに不満を抱き、不評だった。2000年代に入って欧州を中心に電動開閉式メタルトップが大流行したが、デルソルは20年も生まれるのが早かったのかも知れない。

中古車としての魅力

20年経った今でも色あせない

20年経った今でも色あせない
当時は名車CR-Xの歴史の汚点とまで言われ、生産中止に追い込まれたが、2000年代に電動開閉式金属ルーフ車がブレイクして以降、人気はジワジワと上昇。20年先を走ったおかげで20年経った今でも意外なほど古くささを感じさせない。20年落ちの国産車としては驚異的といえるほど高めの相場が静かな人気の高さを物語っている。

この失敗がどう活きた?

ソフトトップではない金属製のルーフの電動開閉メカは、後に多くのメーカー(おもに欧州メーカー)が参考とし、数多くの金属製ルーフの電動開閉メカを搭載するクルマが誕生した。ホンダ自身はデルソル以来、金属製ルーフの電動開閉車を出していないが、世界的な貢献度は高いといえる。

icon 類似ケース1 マツダ ファミリアネオ

マツダ ファミリアネオ

中古車の相場:40~80万円 流通台数:約5台 ※平成4年~5年式の相場

新しすぎたデザインで販売不振に
7代目ファミリアの3ドアハッチバック車は「ネオ」というサブネームが付けられ、スタイリッシュなクーペルック(カムバックスタイル)の新しいデザインを採用するも、これが大ハズレ。デザインセンスが新しすぎた。

icon 類似ケース2 トヨタ WiLL系

トヨタ WiLL Vi

中古車の相場:20~65万円 流通台数:約100台 ※平成12年~13年式の相場

異業種コラボ商品のパイオニア
1999年に立ち上がった日本の異業種合同プロジェクト「WiLL」ブランドの第一弾として誕生。カボチャの馬車をモチーフとしたデザインが注目されたが、WiLLブランド自体の人気がいまひとつで企画倒れに終わる。

エコカーブームのはるか前に生まれた不運

icon ホンダ インサイト(初代)

ホンダ インサイト

中古車の相場:10~100万円
流通台数:約20台
※平成11年~18年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

性能をマニアックに追求し過ぎた

性能をマニアックに追求し過ぎた
1999年、ホンダはインサイトで初代プリウスを上回る世界最高の燃費性能(10・15モード燃費で35km/L)を達成。かつての人気車CR-Xを彷彿とさせるデザインやアルミ製のフレームなど、すべてが驚異的な内容だった。しかし、当時はエコカー需要が少なく、また2名乗車という実用性の低さにより、話題先行に終わってしまった。

中古車としての魅力

人気格差の分、お買い得度は高い

人気格差の分、お買い得度は高い
Cd値がわずか0.25の超空力ボディはいまだ他社の追従を許さず、軽量コンパクトなボディやMTが選べるなど、エコ性能ばかりではなくクルマ好きが感動できる要素がたくさん詰まっている。スポーツ走行派におすすめだ。

icon 類似ケース スバル レガシィB4CNG

スバル レガシィB4CNG

中古車の相場:- 流通台数:極めて少ない

インフラ未整備により消滅
2004年に発売されたレガシィB4の天然ガス自動車。ガソリンや軽油に比べて排気ガス中の有害物質が大幅に少ない環境対応車だったが、天然ガスのインフラが整っていなかった。

いまだに誰も追従しない軽自動車のハイブリッド

icon スズキ ツインハイブリッド

スズキ ツインハイブリッド

中古車の相場:40~90万円
流通台数:約7台
※平成15年~16年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

生まれるのが10年早かった

生まれるのが10年早かった
まだエコカーへの注目度が低い2003年に軽自動車初のハイブリッド仕様を発売。3気筒エンジンと4ATの間に薄型モーターを挟み、安価な鉛電池を積むという簡易的なハイブリッドだが、10・15モード燃費は32~34km/Lを謳った。車格の割には高い130万円前後の価格で、燃費重視のユーザーが少なく、販売は低迷した。

中古車としての魅力

軽自動車のハイブリッドの希少性はまだ続く

軽自動車のハイブリッドの希少性はまだ続く
おそらくこの先もなかなか登場しないと予想される世界唯一の軽自動車のハイブリッドというだけで貴重。標準仕様のツインも人気が低迷して短命に終わっているので、ツイン自体、今乗ると街でかなり目立つ存在だ。

icon 類似ケース 三菱 アイミーブ

三菱 アイミーブ

中古車の相場:90~180万円 流通台数:約120台 ※平成21年~26年式の相場

軽自動車で先進性を追求すると苦戦する?
初の大量生産型電気自動車。話題性は高かったが、航続距離の短さと、軽自動車ベースゆえの割高感がネックとなり人気はいまひとつ盛り上がらない。中古車の台数は増加中だ。

※すべての価格は参考価格です
※相場に関してはGoo-net 12月調べ

販売はふるわずも、その後の成功に繋がったヒミツとは!? 波田陽区の残念!ヒットを逃した”迷”車たち

其の四 ちょっとやり過ぎた!?ぶっ飛び企画

ちょっとやり過ぎた!?ぶっ飛び企画

基本的には万民向けとして開発される量産車も、時として、個性が突出し過ぎたクルマが誕生することがある。まさに、”過ぎたるは及ばざるがごとし”のようなクルマたちだ。

オートサロンで好評も、市場ではふるわず

icon STI インプレッサS201

STI インプレッサS201

中古車の相場:140万円
流通台数:極めて少ない
※平成12年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

  • 富士重工業航空宇宙部門の入魂作

  • 富士重工業航空宇宙部門の入魂作
    初代インプレッサの最終期に、大胆なエアロパーツをまとった300馬力のスペシャルモデルを投入。東京オートサロンで参考出展されたときは好評だったため市販されたのだが、市販後は一転してデザインが酷評されるようになり、値段も高かったことから、予定台数の半分にも届かず販売終了。エアロパーツの開発は富士重工業の航空宇宙部門が関わったなど、決して奇をてらったものではなかった。

中古車としての魅力

歴代スバル車の中でも特にレア

歴代スバル車の中でも特にレア
STIのコンプリートカーシリーズの評価が高まるにつれて、マニアからその存在を思い出される機会が増え、再評価する声が多く挙がるようになった。とにかくほとんど売れなかったので現存している個体数が極めて少なく、入手困難な超レア車となっている。熱心なスバル車のマニアたちでさえ「実車を見たことがない」と言われることの多い伝説の一台だ。

この失敗がどう活きた?

S201での失敗を教訓とし、S201以降に発売されたS202、S203などのSTIコンプリートカーは、デザインの大幅な変更は避け、ベース車のイメージを損なわないことを意識するようになった。S201以降のコンプリートカーは、おおむねすべて成功作として高く評価されている。

icon 類似ケース1 ダイハツ ネイキッド

ダイハツ ネイキッド

中古車の相場:10~100万円 流通台数:約420台 ※平成11年~14年式の相場

メディアが持ち上げ過ぎた?
東京モーターショーで参考出展され、好評を受けて市販化。「むき出しの素材感」が評論家筋からの評価は高かったものの販売は予想を下回り続け、1代限りで生産終了となった。

icon 類似ケース2 ホンダ エレメント

ホンダ エレメント

中古車の相場:45~180万円 流通台数:約60台 ※平成15年~16年式の相場

北米の若者には大人気だったが・・・
2001年のデトロイトショーで好評を受け、ホンダのアメリカ法人で開発・生産を開始。日本でも輸入販売されたが、北米ではウケたポップなデザインが安っぽいと評され、わずか半年で国内販売が打ち切られてしまった。

AMGに監修を依頼した本気の高級車も理解されず

icon 三菱 デボネアAMG

三菱 デボネアAMG

中古車の相場:-
流通台数:極めて少ない

当時の時代背景/市場の動き

ブランド力が強過ぎた?

ブランド力が強過ぎた?

1986年、三菱は高級セダンのデボネアをさらにスポーティ、かつエレガントな仕様に仕立てるべく、メルセデスのチューナーとして有名なAMGとタイアップ。AMG社デザインのエアロパーツ、アルミホイール、ステアリング、デュアルテールパイプ、電子制御サスペンションなどを装備し、ブランドも見た目も内容も豪華なものとしたが、ブランド負けしたのか、300台ほどしか生産されなかった。

中古車としての魅力

AMGの名に恥じない内容

AMGの名に恥じない内容
今思い返しても「まさか」のコラボ車という希少性により、マニアの間では神格化された幻の一台。さらに希少な前期型のエアロパーツはAMG社が製作したもので、パーツ単体でも価値が高い。サスペンションも専用に強化されたスペシャルセッティングで、まだ珍しかったABSが標準装備だったなど、性能面でもAMGの名に恥じないものがあった。

この失敗がどう活きた?

このクルマそのものが後の三菱車の商品企画に活かされたというより、このコラボ企画によってダイムラー社との関係強化が進み、後の業務提携がスムーズに進んだ要因のひとつになったといえる。ダイムラー社との提携時代に三菱自動車が得たものは極めて大きいものがあったはずだ。

icon 類似ケース1 三菱 ギャランAMG

三菱 ギャランAMG

中古車の相場:- 流通台数:極めて少ない

実はギャランにも設定されたAMG
アクティブフォーやアクティブECSなど、当時の世界の自動車業界の最先端を行くハイテク装備を搭載。デボネアAMG同様、あまり売れなかったこともあり、伝説の存在と化している。中古車との出会いは奇跡に等しい。

icon 類似ケース2 ダイハツ ミラハローキティバージョン

ダイハツ ミラハローキティバージョン

中古車の相場:- 流通台数:極めて少ない

これも奇跡のコラボ車
ダイハツとサンリオとのコラボレーション車。1998年に特別仕様として「モデルノ」をベースにハローキティデザインのフロントエンブレム、ホイールキャップ、メーター、シート表皮などを採用した。

コンパクトカーなのにガルウイング

icon トヨタ セラ

トヨタ セラ

中古車の相場:40~80万円
流通台数:約5台
※平成4年~5年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

ガルウイング以外に特徴がなかった

ガルウイング以外に特徴がなかった
1990年、コンパクトカーのスターレットをベースにスタイリッシュな3ドアクーペ車を作るにあたり、スーパーカーの代名詞でもあるガルウイングを採用。見た目は派手でも、よく見るとガルウイングドア以外は目立った特徴がなく、とりわけ走行性能は普通であったなど、見た目のイメージと内容のチグハグさが残念だった。

中古車としての魅力

ドアだけでもインパクトは強烈!

ドアだけでもインパクトは強烈!
当時はガルウイング以外に見所があまりないと見られがちだったが、今となってはガルウイングドアが備わるというだけで極めて個性的。コンパクトカーサイズだけに、いまだにドアを開け閉めした時のインパクトは強烈だ。

icon 類似ケース トヨタ WiLL VS

トヨタ WiLL VS

中古車の相場:25~90万円 流通台数:約55台 ※平成13年~14年式の相場

過激な性能を期待され過ぎた不運
WiLLブランドの第二弾。デザインコンセプトは「ステルス戦闘機」でスポーティさをうたっていたが、操縦性は極めて普通の小型実用車的で、マニアの期待には応えられなかった。

危険なほどの本格スポーツ性能

icon オートザム AZ-1

オートザム AZ-1

中古車の相場:70~200万円
流通台数:約25台
※平成4年~5年式の相場

当時の時代背景/市場の動き

生まれるのが10年早かった

生まれるのが10年早かった
1992年、軽自動車ながらミッドシップレイアウトのハイパワー後輪駆動、ガルウイングドアの本格スポーツモデルとして発売。「軽自動車のスーパーカー」という、バブル経済期の過激な商品企画が具現化された。しかし、極めて過敏な操縦性が評論家筋から酷評を受け、その尖り過ぎた性能は伝説のように語り継がれている。

中古車としての魅力

運転難易度の高さが魅力

運転難易度の高さが魅力
ガルウイングなどの派手な外観もさることながら、クルマの操縦安定性の平均レベルが高まった現代は、運転が極めて難しいなどと評せるクルマはほぼ皆無となっているだけに、運転マニアにとっては征服欲をくすぐられる。

icon 類似ケース ダイハツ エッセECO

ダイハツ エッセECO

中古車の相場:1~65万円 流通台数:約30台 ※平成18年~19年式の相場

装備を省き過ぎて失敗
最廉価グレード「ECO」は、集中ドアロックも付かないほど徹底的に装備を簡略。車両本体価格が68万円台の安さを実現したが、一部の節約家以外には訴求できなかった。

屋根の上に寝泊できる装備も、人気は盛り上がらず

icon マツダ ボンゴフレンディ・オートフリートップ

マツダ ボンゴフレンディ・オートフリートップ

中古車の相場:-
流通台数:極めて少ない

当時の時代背景/市場の動き

簡易キャンピングカーとして注目された

簡易キャンピングカーとして注目された
1995年、ボンゴの天井部分にキャンピングカーのポップアップ式テントのような「部屋」が出現する機構を搭載。背の低い子供であれば立つことができ、大人二人の就寝スペースとしてもそこそこの広さがあった。実用性への配慮も行き届いた力作だったが、普通の車中泊と比べてメリットがあまり感じられず、1代限りで終了。

中古車としての魅力

探す価値はある

探す価値はある
ボンゴフレンディ自体は全国に数10台流通しているが、オートフリートップを装備する物件は極めて少ない。本格的なキャンピングカーは人気が高く高価だが、ボンゴなら圧倒的な低予算でキャンピングカー感覚が楽しめる。

icon 類似ケース スバル ドミンゴアラジン

スバル ドミンゴアラジン

中古車の相場:66~80万円 流通台数:極めて少ない

さらに小さい車体で無理があった
軽自動車ベースの7人乗り3列シート車のドミンゴに設定されたルーフポップアップ車。狭いながらも屋根の上にベッドスペースを生み出すキャンピングカーとして使える。

マークIIでイタリア車のテイストを出そうとするも失敗

icon トヨタ ヴェロッサ

トヨタ ヴェロッサ

中古車の相場:-
流通台数:約60台

当時の時代背景/市場の動き

中身はイタリア車らしくなかった

中身はイタリア車らしくなかった
2001年、マークIIの姉妹車クレスタの後継として登場。訴求色の赤いボディカラーやネーミングはいかにもイタリア車的で、トヨタ車の性能と品質を備えたイタリア車と話題になったが、クルマとしての内容は当時のマークIIとほとんど同じだったなど、見かけ倒しなクルマであることが否めず、輸入車ファンから酷評された。

中古車としての魅力

FRスポーツというだけでも貴重

FRスポーツというだけでも貴重
他のマークII兄弟車の最終型と同じく、MTが選べるハイパワーFR車ということで、ドリフト好きの一部のマニアから絶大な人気を誇っている。良質な物件の中古車相場は驚くほど高めだ。もはやデザインは関係ない。

icon 類似ケース クライスラー ネオン

クライスラー ネオン

中古車の相場:- 流通台数:極めて少ない

アメリカ製の日本車は日本人に響かず
アメリカから日本への輸出が伸び悩んだことを受け、クライスラーは日本市場を徹底研究。カローラクラスの市場に割り込むはずが、性能や品質が悪くて大不評だった。

クルマにも「一発屋」は存在する

デビュー当初の人気もいつの間にか忘れられたクルマ

クルマにも「一発屋」は存在する

1993年に発売されたマツダの「ランティス」は、典型的な一発屋と呼べるクルマだ。当時としては革新的な衝突安全ボディを武器に印象深いテレビCMをガンガンオンエア。「ランティス・アピール」というキャッチコピーで衝突実験シーンをお茶の間に流すなど、小型で安価なのに世界トップレベルの安全性を確保したことを強く訴求。話題性は高く、デビュー直後は人気が盛り上がったが、RVブームの到来もあり、またたくまに人気が急落。マツダ入魂のニューモデルも、わずか1世代でその歴史に幕を閉じた。

波田陽区さんの泣けるクルマエピソード

間寛平師匠、黙ってベンツを手放してゴメンナサイ!

波田陽区さんの 泣けるクルマエピソード

3年前に、大先輩の間寛平師匠から、なんとベンツをいただいたんですよ。ベンツですよベンツ!寛平師匠は4~5年前に地球を一周回るアースマラソンに挑戦されたのですが、そのマラソンに出る少し前に一緒にお酒を飲んでると「俺はもうあのベンツに乗らんから、お前乗るか?」と言ってくださったんです。酒の席だったから、僕も「じゃあいただきます」と軽く返事したんですが、でも、次の日に本当に取りにおいでと言ってくれて、ディーラーの人も紹介していただき、手続きしてもらって寛平師匠のベンツが自分のものになりました。寛平師匠がそう言ったわけじゃないんですけど、きっと寛平師匠は、「俺がアースマラソンに行ってる間に、お前は芸人としてこのベンツを維持できるよう仕事を頑張れ!」というエールの意味を込めてくださったんだと思うんですね。

メルセデス・ベンツ Eクラス

寛平師匠から譲られたのはW210型のEクラスだった。

だけど、そんな寛平師匠の期待に応えられず、黙って手放しちゃったんです・・・。この場を借りてお詫びします。寛平師匠、ゴメンナサイ!(涙)
いつか、自分でベンツが買えるほど活躍して、ベンツが似合うような芸人になるためこれからも頑張ります!

まとめ

不遇のクルマたちに光が当たることもある中古車の面白さ
販売台数という結果を見れば失敗だったと思えるクルマも、自動車メーカーという大企業が膨大な予算と労力を費やして開発したものばかりなので、それなりに光り輝く美点が必ずある。絶版車となり、年月を経るとマニアから思い出されたように再評価されることも少なくなく、そうした不運、不遇にまみれたクルマたちを思い出したり、実際に所有できることもまた、中古車ならではの楽しみのひとつだ。

※すべての価格は参考価格です
※相場に関してはGoo-net 12月調べ

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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