中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.29 / 掲載日:2014.12.26

スバル ステラ 中古車購入チェックポイント

  • スバル ステラ(2011年11月~2013年1月)中古車購入チェックポイント

    スバル ステラ

    参考車両:L(DBA-LA100F)
    初度登録2011年11月
    追加装備:<ディーラーオプション>ベースキット(ナンバープレート&ロック、スプラッシュボード、ドアバイザー、フロアカーペット)

  • スバル ステラ

■全体のチェックポイント

2011年5月に発売した2代目LA型が、2011年11月に改良した時期の標準モデル。“スペース系軽ワゴン”の使い勝手をチェックしながら、車体まわり、内装、装備の状態をチェック。日常点検や定期点検整備をやっていない整備不足の車両も多いので、年式・走行距離・点検整備記録も確認。わからないことや疑問は、遠慮せずに販売店スタッフに聞いてみよう。

傷を見つけたら損傷の度合いと範囲を確認する

1.外見からチェックしていく

 まずは、外装に異常がないか車体まわりを探ってみる。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ナンバープレートの傷やフロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。

  • 2.隣接部も同時にチェック

    スバル ステラ(正面左)

  • 2.隣接部も同時にチェック

     バンパーは、角や下部のあたりに損傷がないか見て、ずれていないか立て付けを調べる。同時に、グリルやヘッドランプもチェック。フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁、奥のタイヤハウス内、内側のフェンダーライナー(泥よけカバー)なども慎重にチェック。参考車両は、下部に装着しているスプラッシュボードの損傷や取り付け状態もチェックする。

3.ドアと周辺をチェック

 ドアは、外面だけでなく、接合部に注意しながら内側のパネルもチェック。外して修理あるいは交換していないかヒンジ部をチェック。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など車体側の関連部も慎重にチェックする。

  • スバル ステラ(ドアと周辺1)

  • スバル ステラ(ドアと周辺2)

4.下側に要チェックポイント

 車体側面は、下部のサイドシル(車体の梁)に傷、凹み、腐食、修理跡などがないか必ずチェック。下側も覗いて必ずチェックしよう。判断は難しいかもしれないが、パネル接合部(下に突き出ている部分)の修理/交換跡に注意したい。同様に、ステップ部(サイドシルの上側)周辺も異常がないか調べる。

  • スバル ステラ(下側1)

  • スバル ステラ(下側2)

5.損傷の程度を確かめる

 ドア開口部は、乗り降りによる擦り傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認。左リアフェンダーは、フューエルリッドや給油口周辺も修理跡などがないかチェックする。

  • スバル ステラ(給油口周辺)

  • スバル ステラ(ドア開口部)

6.後部のチェック

 後面も、バンパー、リアゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどをチェック。バンパー下側のマフラーの損傷や位置などにも注意。
 リアゲートは、サイドドアと同様に、解錠・施錠と開閉の動き具合をチェック。きちんと閉まらなかったり、ずれが生じていれば、立て付けを調整して直る場合もあるが、車体が歪んでいる可能性もあるので要注意。
 リアゲートの内側、ヒンジ部周辺、開口部のパネル接合部なども、損傷や修理/交換跡がないかチェック。

  • スバル ステラ(後部)

  • スバル ステラ(バックドア)

  • スバル ステラ(バックドア開口部)

7.車体の内側も調べる

 ボンネットは、内側やヒンジ部もチェック。フェンダーは、エンジンルーム側に、腐食(錆)や修理跡がないか見て、取り付け状態を調べる。同時に、フレームなど車体パネルもチェック。最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートおよび関連部品なども、要チェックポイントだ。

  • スバル ステラ(車体内側1)

  • スバル ステラ(車体内側2)

  • スバル ステラ(車体内側3)

  • 8.タイヤとホイールをチェック

    スバル ステラ(タイヤとホイール)

  • 8.タイヤとホイールをチェック

     「L」は、155/65Rタイヤ&フルホイールキャップ付14インチスチールホイールが標準装備。タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れ、欠けなどがないかチェック。接地面の一部が極端に減る偏摩耗など異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの異常や車体の歪みなどにも要注意。
     ホイールは、キャップに傷や破損がないか見て、緩みやガタがないか取り付け状態も確認。スチールホイールは、錆、傷、歪み、リムの縁(タイヤと接している部分)の曲がりなどに注意しながらチェックする。

  • 9.床下も覗いてチェック

    スバル ステラ(床下)

  • 9.床下も覗いてチェック

     車体パネルや補強部材、カバー類、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、歪み、破損、修理/交換跡などがないかチェック。油汚れ(オイルやグリスなどの漏れ)、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態をチェック。

★損傷の有無と修理/交換歴を確認

 「ステラ」は、広い室内と利便性を持つスペース系軽乗用車(全高1,550mm以上を“軽ワゴン”、1,700mm以上を“軽ハイトワゴン”とも呼ぶ)で、全ドアが横開き式。参考車両は、標準モデルにディーラーオプションのナンバープレート&ロック(前後ナンバープレート・エッジガード+盗難防止ボルト付)、スモークドアバイザー(前後ドア)、スプラッシュボード(サイドシル前部+リアフェンダー下部の角)を装着している。
 中古軽自動車は、“たいてい小さな傷や凹みがある”と思って車体まわりをチェック。傷があれば、他の部位へダメージが波及している可能性があることにも注意したい。ちなみに、参考車両はスプラッシュボード(前後とも)に傷が付いているが、関連部には異常がない。いずれにしても、車体の骨格部を事故修理している車両は修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、損傷や修理/交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器の機能をチェックする

1.隅まで細かくチェック

 室内は、シートや内装材に汚れや傷、穴、損壊などがないか。フロントウインドウ部からダッシュボード、ドア、床、天井まわりもチェック。ボックスやポケット、トレーなどは、内部も見る。
 シート表皮の染み、ほつれ、破れ。フック類の破損。ボックスの蓋やエアコン吹き出し口、プッシュ式カップホルダーなどは、動き具合や開閉機構の破損などにも注意する。

  • スバル ステラ(室内1)

  • スバル ステラ(室内2)

2.電装機器の作動を確認

 ヘッドライト、ウインカー、ワイパー、ミラー、ブレーキ/バック/テールランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど基本的な装備の作動状態をチェック。電波式リモコンキーのキーレスアクセス機能と各ドアの解錠・施錠、ドアスイッチの作動具合などもチェック。
 オートエアコンは、オート機能や調整・設定機能を試して、作動状態を確認。冷房の効き具合は、[ecoドライブモード]に関わっていることにも注意したい。
 「L」は、インテグレーテッドCDプレーヤー&AM/FMチューナー・2スピーカー(フロントドア内蔵16cm)を標準装備。CDの出し入れと再生、ラジオの受信や調整、外部入力端子接続など、オーディオ機能に異常がないかチェック。

  • スバル ステラ(電装機器1)

  • スバル ステラ(電装機器2)

3.後室まで丹念にチェック

 前席周辺だけでなく、後席も、分割可倒式リアシートのリクライニング、前倒し、一体ロングスライド(240mm)などを試しながら周辺をチェック。後ろに回って、後部ラゲッジスペースも、傷みなどがないかチェック。床のデッキボード(固定フック付)を上げて、アンダーボックス周辺の様子も見る。

  • スバル ステラ(後室)

  • スバル ステラ(ラゲッジスペース)

★装備機器の状態は販売店で確認

 参考車両は、ベーシックな装備の「L」グレード。中古車をチェックする際は、標準装備や追加装備など、車両の装備内容を販売店でまず確認。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックし、どこかに問題がないか細部は販売店で点検してもらおう。

走行機能の具合と各機構の整備状況を確認する

  • 1.エンジンをかけてみる

    スバル ステラ(始動)

  • 1.エンジンをかけてみる

     エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、表示灯・警告灯類の点灯、メーターやディスプレイの表示なども見る。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

2.走行系機能の状態を確認

 CVTは、[P・R・N・D・S・B]レンジへのシフト操作具合をチェック。可能なら試乗して、走行時の自動無段変速動作をチェック。
 アイドリングストップのエンジン自動停止・再始動および[ECO IDLE OFF]スイッチ、エコ運転の度合いを表示する[ecoリーフゲージ]や[ECO MODE]スイッチ(ONの時にエアコンの冷房を制御)などの機能も正常かチェックしたい。
 とはいっても異常を判断するのは難しいので、走行関連機構は販売店で調べてもらうほうがいい。

  • スバル ステラ(走行系機能1)

  • スバル ステラ(走行系機能2)

  • スバル ステラ(走行系機能3)

  • ★正しく点検・整備してもらう

    スバル ステラ(エンジン)

  • ★正しく点検・整備してもらう

     標準「ステラ」は、660cc直列3気筒自然吸気エンジン+CVT+アイドリングストップ[eco IDLE]、ecoゲージ、ecoドライブモード、Info-eco、ヒルスタートアシスト、アイドリングストップ専用バッテリー、エコ発電制御などを搭載。EBD付ABSは、全車標準装備。各機構の構造などはともかく、機能に問題がないか確認したい。とりあえずはオイル漏れなどがないかエンジンルームだけでも見て、各部の詳しい整備状況を販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、走行に関わる部分をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • スバル ステラ(車両の情報)

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • スバル ステラ(車両の情報)

  • スバル ステラ(立て付け)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • スバル ステラ(立て付け)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • スバル ステラ(取り付け状態)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • スバル ステラ(取り付け状態)

  • スバル ステラ(接合部)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • スバル ステラ(接合部)

■今回の車両のプロフィール

ダイハツからOEM供給を受けて2011年5月に発売した2代目「ステラ」。標準スタイルの「ステラ」とスポーティな「ステラカスタム」を設定。全車に660cc NA(自然吸気)エンジン+CVT(無段変速機)を搭載し、アイドリングストップを設定。2011年8月に「ステラ カスタム」にターボエンジン+CVTを搭載したターボ車「RS」を追加。
●2011年11月に「ステラ/ステラカスタム」を一部改良。NA車は、新型エンジンと停車前機能を付けた新アイドリングストップを採用している。標準「ステラ」は、NAエンジン+CVT+アイドリングストップを搭載。ハロゲンヘッドランプ、エコ運転表示付マルチインフォメーションディスプレイ、エコドライブモード、大型1眼メーター、オートエアコン、ウレタンステアリングホイール、フロントベンチシート、5:5分割可倒式リアシート、アイボリーシート表皮などを全車標準装備。仕様グレードの「L」は、電動格納式ドアミラー、電波式リモコンドアロック、CD&AM/FM・2スピーカー、14インチスチールホイールなどを標準装備。「Lリミテッド」は、キーレスアクセス&プッシュスタート、キーレスアクセス連動電動格納式ドアミラー、オーディオレス・2スピーカー、14インチアルミホイールなどを標準装備している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

ステラ

グレード型式シフト駆動
LDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
L リミテッドDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD

ステラカスタム

グレード型式シフト駆動
RDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
R リミテッドDBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD
RS(ターボ)DBA-LA100FCVTFF
DBA-LA110FCVT4WD

●その後、2012年5月にはターボ車に新型ターボエンジン+改良型CVT+アイドリングストップを採用。NA車を含む全車が、アイドリングストップを搭載。2013年1月に「ステラ/ステラ カスタム」をマイナーチェンジ。デザインを一新するとともに、燃費や安全性能を向上。衝突回避支援システム「スマートアシスト」搭載車を設定している。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ