車の歴史
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.09.12

日産エクストレイルの概要と歴史をまとめてみた

日産エクストレイルの概要と歴史をまとめてみた

goo-net編集チーム

エクストレイルは、アウトドアスポーツを楽しむ20~30代のユーザーをターゲットに、本格的な4WDクロスオーバー SUVとして開発され、2000年11月に誕生しました。

手ごろな価格帯、スタイリッシュで取り回しのよいボディサイズ、本格的な4WDの走行性能が話題となり、発売当初より高い人気を集めました。

また、従来のヘビーデューティーな骨太の4WD車とは一線を画き、日常の市街地走行からオフロード走行まで使える、高い実用性と親しみやすいすっきりしたボディデザインが大きな特徴です。

初代モデルは、発売から2週間で、月間販売目標3,000台の2倍にあたる6,000台を受注するなど順調に推移し、その後は世界167ヵ国で累計80万台販売され、文字通りグローバル戦略車として確固たるポジションを築きました。

車名は、若者を中心に人気のあるBMXやスノボなどで高さやスピードを競う、「X-term sports(extreme)」と英語の「TRAIL(オフロード)」に由来し、ふたつを掛け合わせた造語です。

エクストレイルの持つ世界観、4×4スポーツを楽しむギアとしての成り立ちを表したネーミングであり、「好きなフィールドへさらに近づくための、新しい発想の4WD」としての願いが込められています。

2003年より実験的な限定車両として燃料電池車「エクストレイルFCV」が発売され、話題になりました。

初代 エクストレイル T30系(2000年~2007年)

初代 エクストレイル T30系(2000年~2007年)

goo-net編集チーム

従来のオフロード4WDとは異なるスタイリッシュなボディフォルムを身に纏い、身近なクロスオーバーSUVモデルとして2000年に登場しました。

『4人が快適で楽しい、200万円の「使える4駆」』をコンセプトに、直線基調のスタイリッシュでクリーンなボディデザインと大人4人が快適に移動できる、ゆったりとした室内空間とラゲッジスペースを持つ、本格的なオフロード走行が可能な4WD車として開発されました。

搭載するエンジンは新開発の2.0L 4気筒自然吸気エンジンと、280psを誇るVVL(可変バルブリフト&タイミング)機構付き2.0L 4気筒ターボエンジンを軸に、FFと先進の電子制御カップリング式4WD(トルク配分型)の組み合せです。
ただし、ターボモデルは4WDのみ選択可能でした。

搭載する4WD機構は通常は前輪駆動で走行し、路面状況によって後輪にトルクを伝達する、燃費性能と走破性能のバランスに優れた機構です。

この機構は「ALL MODE 4x4i」と呼ばれ、マニュアルで「AUTO」「2WD」前後のトルク配分を57:43に固定する、「LOCK」の3つのモードを選択することが可能です。

なお、ベーシックグレードの「S」の4WDモデルのも5MTが設定され、それ以外のグレードはすべて4ATの設定です。

背の高いボディと大きなガラスエリア、小回りの効くボディの四隅が把握しやすいボディ形状により、取り回しのよいパッケージングからも好評を得ました。

また、ウィンタースポーツやアウトドアスポーツの使用を想定して、脱着でき水洗いできるラゲッジボードや復元性の高い樹脂フェンダーを採用するなど、実用的でユニークな装備を備えています。

日産 エクストレイル(XTRAIL)X(2000年11月モデル)

ボディタイプ:SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
乗車定員:5名
駆動方式:フルタイム4WD
ボディサイズ:4445×1765×1675mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:2045×1445×1265mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)215/65R16 98S(後)215/65R16 98S
エンジンタイプ:QR20DE型 2.0L 直列4気筒DOHC
排気量:1998cc
最高出力:150ps(110kW)/6000rpm
最大トルク:20.4kg・m(200N・m)/4000rpm
10・15モード燃費:12.0km/リットル
車両重量:1400kg
価格:2,200,000円
自動車税:年間39,500円 ※

※自動車税は2017年6月時点で参照したものとなります。

参考:
https://www.goo-net.com/catalog/NISSAN/XTRAIL/1505950/

・主なグレード
「S」「Stt」「X」「Xtt」「St」「GT」。
(特別モデルを除く)

・主なオプション
キセノンヘッドランプ(ロービーム、レベライザー付)、リヤフォグランプ、撥水ウインドウシステム、本革シート、ルーフスポイラー、大型電動サンルーフ(スライド&チルトアップ)、フロントサイドプロテクター、サイドシルガード、リヤサイドプロテクター、16インチタイヤ&アルミホイール(215/65R16+6.5JJ)、Sパック(運転席&助手席SRSサイドエアバッグシステム、後席中央3点式シートベルト、ISO FIX対応チャイルドシート用アンカー)、ナビゲーションシステム(CD+MD+AM/FM電子チューナー、120W、6スピーカー、6連奏インダッシュCDチェンジャー)など。

・カラーバリエーション
スーパーブラック、ダークブルーパール、チタニウムシルバー、ミスティグリーン、シャーベットシルバー、バーニングレッド、ホワイトパールなど。
(発売時期・グレードにより異なります)


日産 エクストレイル T30系の中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-NISSAN/car-X-TRAIL/model-1-10152036/

2代目 エクストレイル T31系(2007~2013年)

2代目 エクストレイル T31系(2007~2013年)

goo-net編集チーム

2代目エクストレイルは、「アウトドアスポーツを最大限満喫するためのタフ・ギア」をコンセプトに開発され、2007年8月に発売されました。

好評であった初代モデルをキープコンセプトにデザインされ、一目でエクストレイルと分かるスタイリッシュなフォルムが特徴です。

従来の2.0Lターボモデルは廃止され、エンジンの仕様を変更した2.0L 4気筒自然吸気エンジンと初代からの2.5L 4気筒自然吸気エンジン、新開発の2.0L 4気筒ターボディーゼルエンジンを軸に、FFモデルとフルタイム4WDの組み合せによるラインナップです。

搭載されるターボディーゼルエンジンは、クリーンディーゼルエンジンと呼ばれる新世代のエンジンで、厳しい排出ガス規制「ポスト新長期規制」を世界で初めてクリアし注目を浴びました。

ターボディーゼルモデルはフルタイム4WDと6MTのワングレードが設定され、優れた環境性能と経済性、走行性能、静粛性から人気のモデルです。

同様に2.0Lガソリンエンジンを搭載する一部グレードのみ、フルタイム4WDと6MTの組み合せの設定がありました。

フルタイム4WD機構は「ALL MODE 4x4i」へと大きく進化し、「ヒルスタートアシスト」や「ヒルディセントコントロール」機能などを追加し、より細かな電子制御により卓越した悪路走行性と優れた走行安定性を提供します。

オートマチックミッションは、従来の4ATからクストロニックCVT(2.5Lモデルは6速シーケンシャルシフトモード付)へ、サスペンションはフロントストラット式&リヤマルチリンク式サスペンションへ変更され、スムーズで伸びやかな加速と優れた燃費性能・路面の追従性を実現し、発表から約1ヵ月で月間販売目標台数2,000台の約5倍を受注するなど、上級モデルを中心に好評なセールスを記録しました。

また、初代モデルで好評だったウォッシャブルラゲッジボードをはじめ、防水加工が施されたインテリア、自動で擦り傷を修復するスクラッチシールド塗装を採用するなど、アウトドアスポーツを趣味とする、20代の男性をメインターゲットにしたモデルとして高い人気を得ました。

日産 エクストレイル(XTRAIL)25X(2007年8月モデル)

ボディタイプ:SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
乗車定員:5名
駆動方式:フルタイム4WD
ボディサイズ:4590×1785×1685mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:2000×1450×1265mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)215/60R17 96H(後)215/60R17 96H
エンジンタイプ:QR25DE型 2.5L 直列4気筒DOHC
排気量:2488cc
最高出力:170ps(125kW)/6000rpm
最大トルク:23.5kg・m(230N・m)/4400rpm
10・15モード燃費:11.6km/リットル
車両重量:1530kg
価格:2,530,500円
自動車税:年間45,000円 ※

※自動車税は2017年6月時点で参照したものとなります。

参考:
https://www.goo-net.com/catalog/NISSAN/XTRAIL/10042744/

・主なグレード
「20S」「20St」「20X」「20Xt」「20Xtt」「25S」「25St」、「25X」「25Xt」「25Xtt」「20GT」。
(特別モデルを除く)

・主なオプション
バイキセノンヘッドランプ(ロービーム、オートレベライザー付)、バックビューモニター(予想進路表示機能付)、サイドブラインドモニター(左側車幅/前端表示機能付)、ステアリングスイッチ(オーディオ、ナビ、ハンドフリーフォン、ボイスコマンド)、カーウイングスナビゲーションシステム(HDD方式、高精細7インチワイドVGAディスプレイ、ボイスコマンド、Bluetooth対応、DVD/CD+ミュージックボックス+
USB+iPod対応、AM/FMラジオ、6スピーカー)、大型リヤシートアームレスト、大型電動サンルーフ(スライド&チルトアップ)、Sパック(運転席&助手席SRSサイドエアバッグシステム、SRSカーテンエアバッグシステム)など。

・カラーバリエーション
ダイヤモンドブラック、デザートアンバー、ブレードシルバー、ダイヤモンドシルバー、バーニングレッド、サファイアブルー、ホワイトパールなど。
(発売時期・グレードにより異なります)


日産 エクストレイル T31系の中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-NISSAN/car-X-TRAIL/model-2-10152036/

3代目 エクストレイル T32系(2013年~)

3代目 エクストレイル T32系(2013年~)

goo-net編集チーム

3代目エクストレイルは、2代続くコンセプトを継承しながらも、新しいモダンなボディデザインを身に纏い2013年12月に発売されました。

ルノーと共同開発したエンジニアリングアーキテクチャ「CMF」プラットフォームをベースに、スケールメリットを活かした開発車として初の採用車種となりました。

新たに今後の日産のデザインの象徴となるVモーショングリルを採用し、外観上も直線基調のものから丸みを帯びた、ボリューム感あるボディデザインへ一新されたのが特徴です。

初代モデルから続くアウトドアスポーツを楽しむ若者をターゲットにしながら、最先端の安全運転支援システム、「エマージェンシーブレーキ パッケージ(エマージェンシーブレーキ・踏み間違い衝突防止アシスト・LDW(車線逸脱警報)・進入禁止標識検知)」の設定や、先代からのフルタイム4WD機構は「ALL MODE 4x4i」に加え、アクティブライドコントロール、アクティブエンジンブレーキ、コーナーリングスタビリティアシストなど、さまざまな先進技術が搭載されました。

発表から約3週間で月間販売目標台数2,500台に対し11,000台を受注するなど、3代目になっても変わらず高い人気を誇る人気モデルです。

2代続いたオフロード走行を意識したコンセプトから、市街地走行のオンロードを主体にしたクロスオーバーSUVとして開発され、全長・全幅ともに大きなボディが与えられました。

無重力空間をヒントに設計された、長時間のドライブでも疲れが少ないスパイナルサポート機能付シートや、走行状況に合わせトルク・ブレーキをコントロールする、「アクティブライドコントロール」などの採用により、乗り心地の向上を実現しています。

アイドリングストップ機能を搭載する直列4気筒直噴自然吸気エンジン、直列4気筒クリーンディーゼルエンジンを軸に、FFモデルとフルタイム4WDモデルの組み合せによるラインナップです。

また、3列シートの7名乗りモデルも加わりました。

2015年5月には小型で軽量なハイブリッドシステム、「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」を採用した、ハイブリッドモデルが追加されました。

日産 エクストレイル(XTRAIL)20X エマージェンシーブレーキパッケージ(2013年12月モデル)

ボディタイプ:SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
乗車定員:7名
駆動方式:フルタイム4WD
ボディサイズ:4640×1820×1715mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:2555×1535×1270mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)225/65R17(後)225/65R17
エンジンタイプ:MR20DD型 2.0L 直列4気筒DOHC
排気量:1997cc
最高出力:147ps(108kW)/6000rpm
最大トルク:21.1kg・m(207N・m)/4400rpm
JC08モード燃費:15.6km/リットル
車両重量:1570kg
価格:2,597,700円
自動車税:年間39,500円 ※

※自動車税は2017年6月時点で参照したものとなります。

参考:
https://www.goo-net.com/catalog/NISSAN/XTRAIL/10086128/

・主なグレード
「20X」「20S」「20Xエマージェンシーブレーキパッケージ」、「20GT S」「20GT」。
(特別モデルを除く)

・主なオプション
LEDヘッドランプ(ハイ/ロービーム)、アラウンドビューモニター、インテリジェントパーキングアシスト、ステアリングスイッチ(オーディオ、ハンドフリーフォン、クルーズコントロール)、インテリジェントキー(運転席・助手席・バックドア感知)、NissanConnectナビゲーションシステム(7インチワイドディスプレイ、メモリータイプ、ボイスコマンド、カーウイングス対応、Bluetooth対応、DVD/CD再生機能、ミュージックボックス、USB、iPod対応、外部入力端子、AM/FM+TVチューナー)、前席クイックフォートヒーター付シート、パノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード)、17インチアルミホイール(17×7J)、SRSサイドエアバッグ(運転席&助手席)、SRSカーテンエアバッグ、BSW(後側方車両検知警報)、ふらつき警報、クルーズコントロールなど。

・カラーバリエーション
ダークメタルグレー、ブリリアントシルバー、バーニングレッド、スチールブルー、ダイヤモンドブラック、チタニウムカーキ、ブリリアントホワイトパールなど。
(発売時期・グレードにより異なります)


日産 エクストレイル T32系の中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-NISSAN/car-X-TRAIL/model-3-10152036/

従来のオフロード4WDとは異なるスタイリッシュなボディフォルムを身に纏い、身近なクロスオーバーSUVモデルとして若者を中心に高い人気を誇るエクストレイルです。

エクストレイルは、市街地走行からオフロード走行まで、積極的にアウトドアスポーツを満喫できるギアの先駆けとして、エポックメイキングなモデルと言えるでしょう。

今後もユニークで革新的・実用的なSUVとして、エクストレイルは進化し続けることでしょう。

日産 エクストレイルの中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-NISSAN/car-X-TRAIL/

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