輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2017.12.21
【BMW 5シリーズ】いま買いの先代モデル、そのワケとは?
ナンバープレートはハメ込み合成です。
新型が登場して、今まさに買い時を迎えた先代5シリーズ
BMW5シリーズといえば、欧州を代表するEセグメント。ライバルはメルセデス・ベンツEクラス、アウディA6と、世界標準ともいえる高級車ゾーンに位置する1台だ。考えてみれば、これより上のクラスとなるBMW7シリーズやメルセデス・ベンツSクラス、アウディA8は、運転手付きのカンパニーカーや中小企業オーナーの需要が多くみてとれ、一般的なオーナードライバーが所有するクルマのなかでは、かぎりなく最上級に近いモデルといえるだろう。
そんな5シリーズのなかで、いまどうにも注目したいのが先代5シリーズ(F10/ツーリングはF11)。その理由は、ずばりお買い得度が高いからだ! じつは昨年からこの傾向はあったのだが、今年1月の新型デビューから半年以上を迎えたいま、さらにその傾向が高まっているのだ。
日本では2010年3月に発表された先代5シリーズは、端正という言葉がふさわしいスタイリッシュさと卓越したドライバビリティ、そして傑出した快適性を併せ持つ、極めて平均点の高いプレミアムサルーン。なんせこのクルマの本質は初心者はもちろん、少々腕に自信のあるドライバーのレベルなら、その実力を試せないほど奥が深いものなのだ。また、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドとラインアップの充実度でもライバルに一歩リードしているのが特徴だ。
豊富なグレード体系を誇る先代5シリーズ
ここで、先代5シリーズ(セダン)選びのキモになる変遷を整理してみよう。
2010年3月/先代5シリーズ発表
・528iセダン(3.0L 直6/258馬力)
・535iセダン(3.0L 直6ターボ/306馬力)
・550iセダン(4.4L V8ターボ/407馬力)
2010年7月/523i追加
・523iセダン(2.5L 直6/204馬力)
2011年10月/523iエンジン変更
・523iセダン(2.0L 直4ターボ/184馬力)
2012年3月/アクティブハイブリッド5追加
・アクティブハイブリッド5(3.0L 直6ターボ+電気モーター/システムトータルで340馬力)
2012年8月/523d(ディーゼル)追加
・523dセダン(2.0L 直4ディーゼルターボ/184馬力)
2013年9月/外観含む、大幅マイナーチェンジ
・523iセダン(2.0L 直4ターボ/184馬力)
・523dセダン(2.0L 直4ディーゼルターボ/184馬力)
・528iセダン(2.0L 直4ターボ/245馬力)
・535iセダン(3.0L 直6ターボ/306馬力)
・550iセダン(4.4L V8ターボ/450馬力)
・アクティブハイブリッド5(3.0L 直6ターボ+電気モーター/システムトータルで340馬力)
中古車市場の物件数が多く、探しやすいのもグッドポイント
世界でも相当な台数が売れている人気車だけに、日本仕様でもラインアップは非常に充実。グーネットでサクッと検索しても600台強が選り取り見取りな状況である(ツーリングは別途約180台を確認)。そして気になる全体価格は130万円(2010年の7.5万km)~620万円(2016年の0.6万km)。輸入車は新車時価格が高ければ高いほど、年数を経たときの値下がりが激しいが、そのなかでもセダンはとくにその傾向が顕著。新車時に同価格帯のメルセデス・ベンツEクラスと比較しても、5シリーズは若干リーズナブルに推移している。
ここで注目したいのは、2013年9月までの前期モデル。現代のBMWデザインにリファインされた後期モデルに比べてコンサバな印象だが、オリジナルデザインならではプレーンな感じにグッとくるではありませんか! 2010年モデルに限定すれば、ほぼ100万円台で購入可能だ。また、上の変遷で気がついたひとはさすが! ショップによっては気持ち高く値付けされているケースもあるが、BMWならではのシルキーシックス(528i、523i)が選べる最後の5シリーズとしてもチェックしておきたい。
後期モデルは4気筒ターボが物件の主流
では、全車ターボエンジンとなった後期モデルはどうだろうか? 台数は約250台(セダン)で全体価格は270万円(2013年の3.2万km)~460万円(2016年の2.1万km)。モデル末期の昨年ほどではないが、新車時価格との比較ではこちらも十分リーズナブルといえる。たとえば新車保証が残った2年落ちで見てみると‥…。
・523i Mスポーツの場合
新車時参考価格=685万円
中古車参考価格=335万円(2015年の1.9万km/認定中古車)
・523i ラグジュアリーの場合
新車時参考価格=693万円
中古車参考価格=369万円(2015年の1.2万km/認定中古車)
認定中古車でも堂々の半額以下! 専業店であればさらに安く購入できる可能性もあるのだからたまらない。また、登録から3年未満であれば新車保証も継続できるとあって、2014年以降のモデルは小リスクでハイリターンの買い物ができる可能性が高い。物件的に多いのは、ガソリン4気筒ターボの523iとディーゼル4気筒ターボの523d。原稿書きながら発見した、2016年走行50kmの523dラグジュアリーなどは、492万円(新車時参考価格=716万円)とまさかの224万円安じゃありませんか! 前期モデルと比べると初期投資がかさむものの、長く乗り続けるなら故障のリスクも少ない高年式限定でねらうのもありだろう。
※データは2017年7月27日現在のもの。