ドライブ
更新日:2021.09.10 / 掲載日:2021.09.10
なぜビーチサンダルでの運転はNG? 履き物が運転におよぼす影響を検証! JAF
ビーチサンダルでのテストの様子
「ビーチサンダルや厚底ブーツでの運転は危険!」という話を耳にしたことはありませんか? 地域によっては道路交通法で、下駄やハイヒールなどといった、特定の履き物での運転を禁止している場合もあるようです。
ですが実際のところ、履き物が運転におよぼす影響はどの程度のものなのでしょうか。
この度、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)がサンダルや革靴・スニーカーなどの履物による運転操作の変化を検証し、その結果をウェブサイトとYouTubeの公式チャンネルに公開しました。
検証では、履き物の違いによって操作性に大きな変化が生じることが明らかとなりました。
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4人のモニターがそれぞれ3種類の履き物で違いを検証
8つの交通場面で検証
今回の実験では、細かい運転操作が想定される交通場面をテストコースに設置。
年齢・性別の異なる4人のモニターが参加し、それぞれにスニーカーを含む3種類の履き物を用意、ひとつの履物に対してコースを1周走行してもらい、それぞれの履物について、アクセルの踏み方やブレーキを踏む力、足の動きを計測器やカメラで確認し、運転操作への影響を検証しました。
【モニターと履物の種類】
20代男性:つま先が尖った革靴、ビーチサンダル、スニーカー
40代男性:革靴、木製サンダル、スニーカー
30代女性:ミュール、厚底ブーツ、スニーカー
40代女性:サンダル、ハイヒール、スニーカー
サンダル類はペダル踏み替え時に脱げやすい ブーツでは想定外の急加速・急発進も
木製サンダルが脱げそうになっている
クランクにもかかわらず、厚底の靴で急加速
スニーカーではブレーキペダルをしっかり踏み込めている
サンダルでは、ペダル踏みかえの際に脱げやすくなったり引っかかったりする場面が。
また、厚底ブーツやハイヒールでは微調整のしづらさから、想定外に急加速・急発進した様子もあり、とっさに操作しなければならない状況の時に思い通りの対応ができない可能性があることが明らかにされました。
一方、スニーカーではペダルを滑らかに操作し、急ブレーキの際でも強い力で踏み込むことができています。
シーズンやファッション、シチュエーションに合わせて選ばれる履物は、「近所に行くだけだから…」「履き替えるのが面倒だから…」といった理由でつい選びがちになってしまいますが、適切な履物での運転は自身の安全運転のためだけでなく周りの歩行者などへの安全にも繋がります。
JAFでは検証のまとめとして、「その日の服装に合わせて履きたい靴があるときは“運転に適した履物”を運転の妨げにならない場所に置いておくと良い」としており、「運転に慣れてきた時にこそ、見直してほしい大切なポイント」と注意を呼び掛けています。
運転の時に使う履き物について、考えてみてはいかがでしょうか。