中古車購入ガイド
更新日:2021.12.06 / 掲載日:2021.06.18
BMW X3(2代目/F25)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成
BMWのミドルクラスSUVがX3。大型SUVとは異なり、日本の交通事情でも使いやすいボディサイズと快適な室内空間を両立したモデルである。2004年6月に初登場し、2011年3月にフルモデルチェンジを受けて2代目(F25)となった。今回は、より魅力を増した2代目(F25)のX3の遍歴を振り返り、グレード別の装備内容を見ていこう。
BMW X3(2代目/F25)ってどんなクルマ?
2011年3月、X3がモデルチェンジを受けた。2代目(F25)となったX3は、全長・全幅がひとまわり拡大されて快適性をアップ。エクステリアは、大型化されたキドニーグリル、6本のラインが入ったエンジンフード、ボディサイドの印象的なウェストラインが見どころ。ヘッドライトのスモールライトリングにLED、テールライトにLEDライトバーを採用することで、夜間でもひと目でBMWとわかるデザインとなっている。インテリアは、iDrive用の8.8インチワイドカラーディスプレイが採用されたほか、5シリーズで好評だったブラックパネルを導入して質感をアップ。
パワートレインは、当初は3.0L 直6ガソリンエンジン+8速ATを搭載。出力別に「xDrive28i」と「xDrive35i」が用意された。その後は2.0L 直4ターボが追加され、ダウンサウジングされたエンジンが主力になっていく。また、この世代からディーゼル搭載モデルが追加されたことも大きなトピックと言えよう。
先代モデルと比較すると?
デビュー当時のボディサイズは、全長4650mm、全幅1880mm、全高1675mmと、先代と比べてややサイズアップしている。ホイールベースも2795mmから2810mmに拡大し、室内の居住性が向上した。また前述のとおり、クリーンディーゼルの「xDrive20d」が後に追加され、環境性能に力を入れたことも、先代とは異なる点。
デビューから2カ月後の2011年5月、X3にMスポーツパッケージが設定された。エクステリアは、Mエアロダイナミクスパッケージ、専用19インチホイールを装着。インテリアは、スポーツシート、Mスポーツレザーステアリング、アルミのインテリアトリムなどで差別化される。足まわりにはスポーツサスペンションが装着され、BMWらしい走りが楽しめる。
2012年3月、新世代の2.0L直4ターボを搭載した「xDrive20i」が追加された。最高出力は184馬力、最大トルクは27.5kgmを発揮しながら、JC08モード燃費13.2km/Lを実現している。さらに同年5月には、「xDrive28i」に新世代2.0L 直4ターボエンジンを搭載。最高出力は245馬力、最大トルクは35.7kgmと、従来の3.0L 直6をも上まわるトルクフルなスペックとなった。そして9月にはクリーンディーゼルの「xDrive20d ブルーパフォーマンス」が登場。こちらは最高出力184馬力、最大トルク38.7kgmを発揮しながら、排出ガス基準「ポスト新長期規制」に対応している。
2013年9月、車載通信モジュールを利用した「BMW SOSコール」、「BMWテレサービス」を標準装備し、より安心感のあるカーライフを実現。また、リモコンコントロールキーの操作やテールゲート先端のボタンで自動開閉可能な「オートマティックテールゲートオペレーション」を標準装備した。
2014年6月、X3がマイナーチェンジ。まず目を引くのが、ヘッドライトがキドニーグリルへと繋がる個性的なエクステリア。フロントバンパーのエアインテークが大型化され、より力強いデザインに進化した。インテリアは、ハイグロスブラック仕上げのセンターパネル、クロームインサートを採用し、高級感をさらにアップ。また、グレード構成も見直され、各パワートレインに「xライン」、「Mスポーツ」を新たに設定し、ユーザーのニーズに合わせたクルマ選びができるようになった。
BMW X3(2代目/F25)の主要グレード
2代目X3のラインアップは、エンジン別に見ると「xDrive20i」、「xDrive28i」、「xDrive35i」、「xDrive20d」という構成。「xDrive28i」は、2012年に3.0L 直6から2.0L 直4ターボにエンジンが変更されていることに注意。また、「xDrive20d」は、当初グレード名に「ブルーパフォーマンス」という表記が記されていたが、後に外された。2014年6月のマイナーチェジ以降、それぞれに「xライン」と「Mスポーツ」が設定され、装備内容がわかりやすくなった。ここではスタンダード仕様を含めた3つの仕様の装備に着目してみたい。
最低限の装備が与えられるスタンダード仕様
スタンダード仕様とはいえ、基本的な安全装備などは「xライン」や「Mスポーツ」と変わらない。マルチファンクション・スポーツレザーステアリングが、心地よいグリップをもたらす。タイヤサイズは、「xDrive20i」と「xDrive20d」が225/60R17、「xDrive28i」が245/50R18、「xDrive35i」が245/45R19と、パワートレインによって異なっている。
豪華仕様の「xライン」
専用のドアシルプレートや、ハイグロス・ダークコッパーインテリアトリムを採用し、より豪華に仕立てられる「xライン」。エクステリアは、マットアルミニウム仕上げのキドニーグリルバー、専用のフロントエプロン、リアスカート、サイドスカートインサートを採用する。B/Cピラーがハイグロスブラック仕上げとなるほか、マットクローム仕上げのエキゾーストテールパイプも特徴。
スポーティな装備が充実する「Mスポーツ」
スポーツシート、Mロゴ入りドアシルプレート、ブラッシュドアルミ・インテリアトリム、BMW Individualアンソラジットルーフライニング、MマルチファンクションMスポーツレザーステアリングなどを採用し、スポーティに仕上げられたインテリア。エクステリアは、Mエアロダイナミクス・パッケージ、BMW Individualハイグロスシャドーラインエクステリアなどで差別化される。また、スポーツサスペンション、パフォーマンスコントロールにより、走りも強化されたグレードとなっている。
※上の記述は、2014年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ
初代X3よりも豪華に、そしてたくましく進化した2代目X3。クリーンディーゼルを導入することで、環境性能にも配慮した。年式はやや古いものの、メンテナンスの記録簿があれば故障の不安も少ない。マイナーチェンジ以降はグレードのバリエーションも増えて、より自分のニーズに合ったクルマ選びができるようになった。ミドルクラスSUVでオススメの1台と言っていいだろう。