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更新日:2018.10.25 / 掲載日:2017.06.30

燃費がさらに向上! トヨタ アクアがマイナーチェンジ

文と写真●ユニット・コンパス

 スタイリッシュなフォルムと、先進のハイブリッドシステムによる低燃費を備えたコンパクトカートヨタ アクアがマイナーチェンジを受けた。2011年12月の発表以来、アクアは幅広いユーザーに支持されてきたモデル。2014年には大規模なマイナーチェンジが行われ、デザインがリニューアルされた。今回の改良はそれに続く、2度目の大幅改良ということになる。その背景に見え隠れするのが、アクアの持つ独自の個性。ただの実用コンパクトという位置付けではなく、小さなボディに先進のテクノロジーが注がれたスペシャルティモデルとしてのニーズも少なくないという。もちろんコンパクトカーとして不可欠な経済性、燃費、実用性も備えているから、登場から6年近くが経過した現在でも新車販売は好調だ。その人気ぶりをさらに後押しすべく、今年さらなる進化の道を歩むことになった。

「Xアーバン」改め「クロスオーバー」が新登場

フロントデザインはオリジナルのアクアと大きく異なる。

フェンダーアーチモールが力強い印象を与える。

チーフエンジニアの粥川氏とアクアのツーショット。

 今回の改良の大きな注目点として、「Xアーバン」に代わる新グレード「クロスオーバー」が追加されたことが挙げられる。オリジナルのアクアと差別化された前後バンパー、ルーフモール、フェンダーアーチモールを採用するのが特徴で、ホイールも専用デザインの16インチ径が装着される。名称がわかりやすく変更されて小型クロスオーバーとしてのキャラクターがより明確となり、ユーザーが選びやすくなったこともポイントだろう。なお、ボディカラーには新色の「クリアエメラルドパールクリスタルシャイン」、「ジュエリーパープルマイカメタリック」が追加され、オリジナルのアクアは全13色、「クロスオーバー」はこれに新色「ベージュ」を加えた全14色と豊富なバリエーションから選べるようになった。さらに、フレックストーンと呼ばれるアクセントパーツも装着可能。これはアウターミラーカバー、フロントグリル、リヤバンパーガーニッシュが4色のカラーから選べるシステムで、自分だけの1台に仕立てることができる。

すっきりしたデザインとなったエクステリア

バンパー形状とヘッドライトが変更され、凛々しいイメージ。

安定感のあるリヤビュー。

 スタンダードなアクアもエクステリアデザインが大きく変わった。ボンネットフード、フェンダー、フロントバンパー形状が一新されたほか、ヘッドライトもすっきりとした形状に改められた。またフロントバンパーの変更により全長は4mを超え、伸びやかなサイドシルエットとなったことも見どころだ。リヤまわりは、ルーフスポイラーの大型化やバンパーの変更によりワイドかつボリューム感を演出。さらにコンビネーションランプ内の意匠が変更され、リヤリフレクターがバンパー下部に配置されたことで、安定感のあるスタイルとなった。従来の親しみやすく軽快感あるデザインはそのままに、最新世代のモデルらしい、洗練された印象を与えてくれる。

質感アップで上級モデルからの乗り換えでも不満なし

改良型ではハンドルのデザインが一新された。

 インテリアは、センターメーターにTFTマルチインフォメーションディスプレイが標準装備(Lを除く)となったことがトピック。センタークラスターは一体となった面構成となり、一部グレードにホワイトソフトレザーシートを採用するなど、ひと目でわかる質感の向上が図られた。そのほかハンドル形状などが見直されるなど、インターフェース部分も改善している。

 そしてマイナーチェンジの肝となるのが、エンジンの改良における燃費の向上である。1.5L 4気筒の「1NZ-FXE」ユニットを搭載するのは従来と同じ。しかしポート形状の変更、バルブリフトとタイミングの最適化、クランクシャフトベアリングの樹脂コーティング、ウォータージャケットスペーサの採用によるボア冷却性能の向上、ピストンスカート表面平滑化処理&樹脂コーティング、TOPリング、OILリング外周面のDLCコートなど、今回は多岐にわたる改良が施された。さらに駆動モーターへの低損失ステーターの採用、ハイブリッドシステム制御の最適化、大容量パワーモジュールの採用など、システム面にもメスが入っている。これらに加えて補機電力削減制御が行われた結果、もっともベーシックな「L」グレードではJC08モード燃費で1.0km/Lアップの38.0km/L、そのほかのグレードでも0.6km/Lアップの34.4km/Lという低燃費を実現している。

走りに関する箇所もしっかり手が加えられた

 走りに関する部分も改良が加えられている。ショックアブソーバーに新構造バルブを採用し、車両安定性を確保。これにより高速走行時のレーンチェンジにおける車両制御やステアリングフィールが向上したという。また同じくショックアブソーバーのオイルシールを低フリクションタイプのものに変更し、コイルスプリングのばね定数を最適化することで、今まで以上にフラットな乗り心地を実現している。そのほかボディ剛性の強化、タイヤサイズの拡大(175/65R15から185/60R15)も、走りのレベルアップに繋がるファクターと言っていいだろう。

 冒頭でも述べたが、アクアに乗っているユーザーの幅は広い。そのなかでも子育てを卒業したシニア世代が、セダンミニバンから乗り換えるケースが多いという。今回のマイナーチェンジが外観だけを変更したスキンチェンジに留まらず、走りにもキッチリと見直されたのは、そうした目の肥えたユーザーをも満足させるという意図が強く感じられる。

【トヨタ アクア クロスオーバー(CVT)】
全長         4060mm
全幅         1715mm
全高         1500mm
ホイールベース    2550mm
重量         1100kg
エンジン       直列4気筒DOHC+モーター
総排気量       1496cc
エンジン最高出力   74ps/4800rpm
エンジン最大トルク  11.3kgm/3600-4400rpm
モーター最高出力   61ps
モーター最大トルク  17.2kgm
サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
ブレーキ前/後    Vディスク/ディスク
タイヤ前後      185/60R16
販売価格       178万5240円~208万9800円(全グレード)

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グーネットマガジン編集部

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