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更新日:2018.11.21 / 掲載日:2017.07.18

ONE MAKE MARKET RESEARCH SUZUKI SWIFT

スズキ スイフト

※写真はスイフト XS(2010年)

シンプルでダイナミックなデザイン。スイフトには、欧州仕立ての雰囲気とサイズを超えた走りがある。

先代(3代目)2010年~2016年

  • 主要諸元 2010年式 スズキ スイフト XS 2WD(CVT)

    スズキ スイフト

    中古車参考価格帯:50万円~150万円(10年~16年 ※スポーツを除く)

  • 主要諸元 2010年式 スズキ スイフト XS 2WD(CVT)

    全長×全幅×全高 3850×1695×1510mm
    ホイールベース 2430mm
    トレッド前/後 1480/1485mm
    車両重量 990kg
    総排気量 1242cc
    エンジン 直4DOHC
    最高出力 91ps/6000rpm
    最大トルク 12.0kgm/4800rpm
    JC08モード燃費 20.6km/L
    サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
    ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
    タイヤ前後 185/55R16

国産ライバルを超える操縦性の高さに注目

スズキは主力モデルとして2台のコンパクトカーを用意している。1台は背の高い「ソリオ」、そしてもう1台は今回紹介する「スイフト」だ。室内空間の広さを重視するソリオに対し、スイフトはベーシックに徹しているのが最大の違い。ソリオのように呆れるほど広い後席もなければスライドドアもないし、シートアレンジだってシンプルである。
一方でスイフトの特筆すべきポイントは何よりも走りだ。欧州でも多く販売されたモデルだから開発も欧州での使用を前提とし、室内の広さや実用性以上に、操縦性を重視した欧州車テイストなのである。そのできのよさに気づいたひとが、スイフトのファンとなったのだ。
走りは芯がしっかりとあり、ハンドル操作に対して忠実に曲がる操縦性、旋回中の安心感、そしてブレーキの安定感。そのすべてが水準の高い欧州風の仕上げで運転する歓びを感じさせてくれる。
リーズナブルでシンプルだけど、高速道路での安定感が抜群で走りが楽しいコンパクトカーがほしい。そんなひとには最有力候補となる1台。モデルチェンジを重ねたことで、その傾向はどんどん強くなっている。

INTERIOR インテリア

  • 華やかさはないが仕立てのいい内装

    INTERIOR インテリア

    ※写真はスイフト XS (2010年)

  • 華やかさはないが仕立てのいい内装

    同じコンパクトカーでも背を高くして「後席をとにかく広く」ではなく、大人4人が無理なく快適に移動できることを前提としたパッケージング。インパネは好き嫌いや飽きを感じさせないシンプルな造形で、表面仕上げの上質さなどは同時期に販売されたライバルを超える。

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

    ラゲッジルームには空間を上下に分割するボードが備わり、荷物を効率よく積載可能。また後席を格納した際の床面のフラット化も実現している。

MECHANISM メカニズム

走りもいいけど燃費もいい「スイフトRS」にも注目

軽量ボディや高効率のパワートレインのおかげで実燃費がいいのもスイフトの長所だ。また欧州仕様のサスペンションとパワーステアリング、タイヤを装着した「スイフトRS」はより操縦性を高めたグレードで人気も高い。

MECHANISM メカニズム

CVTは副変速機構が備わり燃費向上に寄与。一部の仕様はパドルシフトも備える。最上級グレード「XL」や「RS」はリヤにもディスクブレーキを装着し、制動力を安定化している。

  • 2013年の改良で新開発エンジンを搭載

    2013年の改良で新開発エンジンを搭載

    燃焼室に燃料を送り込む機構を1気筒あたり2本に増やし、燃焼効率を高め燃費を引き伸ばす「デュアルジェットエンジン」を設定。エネルギー回生機構も備えている。

  • 2013年の改良で新開発エンジンを搭載

MODEL HISTORY モデルヒストリー

  • 2010年8月 フルモデルチェンジ

    2010年8月 フルモデルチェンジ

    プラットフォームまで刷新するモデルチェンジを実施。ベーシックな「XG」、中間の「XL」、そして上級の「XS」と3つのグレードをラインアップしている。

  • 2010年8月 フルモデルチェンジ

2011年8月 一部改良

「XG」と「XL」に停車中にエンジンを止め発進時に再始動するアイドリングストップ車を追加設定。JC08モードが燃費21.8km/Lを実現した。

  • 2011年11月 スイフトスポーツを発売

    2011年11月 スイフトスポーツを発売

    走行性能を磨いた「スイフトスポーツ」を発売。1.6Lエンジンに6速MTを組み合わせて搭載するなど、パワートレインも標準車とは異なる。CVTも選択可能だ。

  • 2011年11月 スイフトスポーツを発売

  • 2013年7月 マイナーチェンジ

    2013年7月 マイナーチェンジ

    デュアルジェットエンジン搭載車の設定と同時に外観もデザインを一部変更。バンパーの意匠が変わり、「XS」は左右にLEDイルミネーションを組み込んでいる。

  • 2013年7月 マイナーチェンジ

MARKET DATA マーケットデータ

価格とコンディションのバランスがよい先代スイフト
高年式・低走行な中古車が多いわりに、全体的に価格がこなれている。デュアルジェットエンジンを積んだ後期型に絞っても100万円前後の予算で買えるし、さらに予算を抑えたければ前期型をねらう手もある。クルマのできのよさと相まって、お買い得で満足度の高いオススメの1台。

グレード×年式別相場(先代スイフト)

2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
XG55万円65万円67万円76万円80万円89万円101万円
XL64万円71万円73万円83万円92万円99万円116万円
XS79万円71万円77万円82万円94万円108万円
RS81万円86万円96万円104万円111万円132万円

走行距離×年式別相場(先代スイフト)

2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満68万円72万円84万円89万円93万円98万円114万円
3万km~5万km72万円71万円79万円85万円86万円87万円95万円
5万km以上57万円64万円72万円76万円79万円80万円80万円
  • 年式

    年式
    一般的な傾向とは異なり、先代スイフトは高年式の物件数が圧倒的に多い。デュアルジェットエンジンを搭載した後期型が探しやすい。

  • 走行距離

    走行距離
    高年式の物件が多いため、必然的に低走行車両の割合が多く、3万km未満が大半。5万km以上の物件は2割以下と控えめである。

  • グレード

  • グレード
    もっともベーシックな「XG」が6割以上を占めている。上級グレードの「XL」や「XS」は探すのが難しい。「RS」は2割以上存在する。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年6月調べ。

スズキ スイフト

小さいけれど中身は本格派ホットハッチ

スズキ渾身の肉体強化を受けた「スイスポ」はサーキットのスポーツ走行まで楽しめる運動性能が自慢

SUZUKI SWIFT SPORT スズキ スイフト スポーツ 先代(3代目)2011年~2016年

  • 主要諸元 2012年式 スズキ スイフトスポーツ(6速MT)

    スイフトスポーツ

    ※写真はスイフトスポーツ(2011年) 中古車参考価格帯:90万円~140万円(11年~16年 ※スポーツのみ)

  • 主要諸元 2012年式 スズキ スイフトスポーツ(6速MT)

    全長×全幅×全高 3890×1695×1510mm
    ホイールベース 2430mm
    トレッド前/後 1470/1475mm
    車両重量 1050kg
    総排気量 1586cc
    エンジン 直4DOHC
    最高出力 136ps/6900rpm
    最大トルク 16.3kgm/4400rpm
    JC08モード燃費 14.8km/L
    サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
    ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
    タイヤ前後 195/45R17

スズキの頂点に立つスポーツモデル

単刀直入に言うと、スイフトスポーツ(スイスポ)の走りは驚くほど本格派だ。「公道での走りが抜群にいい」というスイフトに対し、スイスポは「サーキットも気持ちよく走れるスポーツカー」の水準まで性能が引き上げられている。
パワートレインはエンジンがスイフト標準車の1.2Lから1.6Lに置き換えられ、6速MTも採用。サスペンションも一部を専用設計とし、徹底的に鍛え上げている。その手の入り方は、この価格帯のクルマとしてはお金のかけ方がちょっと尋常じゃないと思えるほどだ。
じつは、デビュー時にそんな疑問を開発スタッフに尋ねたことがある。返ってきた答えは「スイスポはスズキにとって頂点に立つスポーツカーだから。気がついたら情熱を注ぎ込み過ぎてしまうのです」というわかりやすく、共感できるものだった。

INTERIOR インテリア

バケットシートで身体をしっかり保持

スイフト標準車からのインテリアの変更はメーターの意匠など最小限だが、注目したいのはフロントシート。標準車よりも左右の張り出しが大きなバケットシートを装着し、峠道やサーキットを走る際に身体がブレて不安定にならない設計だ。

  • INTERIOR インテリア

    ※写真はスイフトスポーツ(2011年)

  • INTERIOR インテリア

    大人4人が無理なく移動できる居住空間を備えるのはスイフト標準車と変わらず。高いスポーツ性能と実用性を兼ね備えているのがスイフトスポーツの長所だ。

MECHANISM メカニズム

高出力エンジンと鍛え上げた足

スポーツ性を高めるために行った標準車からの変更点のポイントは、ハイパワーなエンジン&6速MTの搭載と操縦性を高めるためのサスペンションの強化。1.6Lエンジンは、可変吸気システムの採用など、スポーツチューンを施して積んでいる。

  • MECHANISM メカニズム

  • MECHANISM メカニズム

    下部をディフューザー風にしたリヤバンパーなど外観も専用デザインを多く施す。ちなみに1.6Lエンジンは日本国内ではスイフトスポーツ専用だ。

SWIFT SPORT HISTORY スイフトスポーツ モデルヒストリー

突然変異種が人気モデルへ

デビューから頑なに守られているのは、見た目だけをスポーティなスタイルにした仕様ではないこと。歴代どのモデルもメカニズムまできっちりと手を入れて基本性能を磨き上げている。

  • 1st(2003年~2004年)

    1st(2003年~2004年)

    アルミ鍛造ピストンなどを組み込んで115馬力まで高出力化した1.5Lエンジンを搭載。オーバーフェンダーを装着するなど外観も特別感が漂う。やんちゃ感も魅力だ。

  • 1st(2003年~2004年)

  • 2nd(2005年~2010年)

    2nd(2005年~2010年)

    ベース車両のモデルチェンジに伴い2代目に進化。ボディは3ドアから5ドアとなった。エンジンは1.6Lに排気量アップされ、125馬力まで出力が引き上げられている。

  • 2nd(2005年~2010年)

  • 3rd(2011年~2016年)

    3rd(2011年~2016年)

    性能はさらに高められているが、外観デザインが洗練されたこともあってキャラクターは若干大人の味付けに。なお、従来の4速ATにかわりCVTが搭載されている。

  • 3rd(2011年~2016年)

MARKET DATA マーケットデータ

高値をキープして価落ちしにくいモデル
標準のスイフトと比べ、「スポーツ」は全体的に相場が高め。3万km未満の5年落ちで121万円、3年落ちで138万円。状態のよい個体はさらに高価格となっている。しかし、今後、新型スイスポが登場したら相場は下がる可能性がある。

グレード×年式別相場(先代スイフトスポーツ)

2011年2012年2013年2014年2015年2016年
スポーツ(6速MT)109万円113万円127万円135万円136万円163万円
スポーツ(CVT)111万円107万円128万円144万円150万円

走行距離×年式別相場(先代スイフトスポーツ)

2011年2012年2013年2014年2015年2016年
3万km未満145万円121万円131万円138万円144万円157万円
3万km~5万km117万円123万円129万円121万円
5万km以上98万円99万円115万円115万円129万円

IMPRESSION インプレッション

ユーザー口コミレビュー

軽い車体と素直なハンドリングで自分の思いどおりに走らせることができる。ドレスアップパーツやチューンアップパーツも数多く販売されているので、日常の足からライトなスポーツカーとして幅広く使える。ガソリンはハイオク仕様で割高。
総合評価:4.3/5.0(3代目)
ドライバー歴:15年
グレード:スポーツ

操舵に対する車両の動きが正確です。後輪の接地性も優れ、価格のわりに運転感覚は上質です。前席はボリューム感のある座り心地でペダルの配置も適切。インパネ周辺は上品に仕上げられていて、各部のつくり込みもしっかりとしています。
総合評価:4.5/5.0(3代目)
ドライバー歴:15年
グレード:RS

コンパクトカーを感じさせない走りの質感。「XS」は6エアバッグ、横滑防止装置などが標準装備。4WDはワイパーデアイサー、ヒーターミラーも装備されています。ただしエンジンレスポンスが悪く、速度があまり伸びません。
総合評価:4.3/5.0(3代目)
ドライバー歴:36年
グレード:XS

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。

工藤貴宏氏

自動車ジャーナリスト工藤貴宏の○と×

GOOD

玄人好みの味つけに惚れる
「スイフトスポーツ」を除けば派手さはないけれど、外装デザインからインテリアの仕立て、そしてなにより特徴的な走りまで丁寧に仕上げられている印象を受ける。欧州仕立ての走りのよさはクルマ好き以外には理解されにくいだろうが、高速道路や山道を走る際の安心感、長距離運転後の疲労の少なさなどで実感できることだろう。コスパの高さも魅力。

BAD

欠点らしきものは見当たらず
走って楽しい、実用性も高い、価格も手が届きやすい、そして燃費だっていい。そんなスイフトに死角らしきものは見当たらない。しかし、しいて言うならば、ファミリーユーザーにとっては後席が広くないと感じられるかもしれないことだ。もしも広さを重視するなら同じくスズキのコンパクトカーである「ソリオ」を選ぶという選択もある。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年6月調べ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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