輸入車
更新日:2021.03.04 / 掲載日:2021.03.04
BENTLEY CONTINENTAL GT V8 Convertible
新車価格:2790万7000円
文●九島辰也 写真●ベントレー
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年4月号の内容です)
問い合わせ:ベントレー コール TEL:0120-97-7797 URL:https://www.bentleymotors.jp
2020年、コロナ禍においてグローバルで販売台数を稼いだクルマがある。ベントレーだ。クルーの生産拠点がストップしたり、メインマーケットとなる世界的な都市がロックダウンされたことを鑑みると、驚異的である。下半期の追い込みで1万1206台を販売。101年の歴史のなかで最高の台数を記録した。
立役者になったのはSUVのベンテイガもそうだが、コンチネンタルGTシリーズを忘れてはならない。3代目となった現行型は人気が高く、見る者を魅了する。ここでスポットを当てるのはファミリーの最新モデルとなるコンチネンタルGT V8コンバーチブル。昨年後半ワールドプレミアされ、12月に日本上陸した。
特徴はオープンでのクールなスタイリングと幌の機能性。デザイナーは開けたときはもちろん、閉めたときのシルエットにもこだわった。結果、ご覧のようにフロントピラー以外何も残さない美しいボディに。また、幌も秀逸で、その遮音性は高くクーペと変わらない静かなキャビンを生み出す。この辺はまさに高級車のトップランナーといったところだろう。高速道路では隣の人と小声で会話ができる。今回は東京、奈良間のロングドライブだったのでその辺がよくわかった。静かなキャビンはドライバーの疲労を軽減する。
ロングドライブで感じたのは乗り心地の良さもそうで、エアサスのセッティングは見事。“コンフォート”モードは当然のこと“スポーツ”でも快適さを欠かすことなく同時に迫力の走りを体感させてくれる。この感覚は別次元だ。550馬力を発揮するV8ツインターボも注目ポイント。770Nmという太いトルクでどの回転域からも鋭い加速を行う。そのリミットを感じさせない力強さは、アクセルを踏み続けるとどこまでも加速してしまいそうな手ごたえ。もはやモンスターマシンである。
ということで、見るだけでもそうだし、スポーティな走りもロングドライブも楽しいのがこのクルマの特徴となる。まさに全方位的にクルマ好きを満足させる出来栄えといえる。
Profile
自動車ジャーナリスト
九島辰也
ファッションや旅にも造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでは、アメリカ、ドイツ、イギリスと各国のクルマを乗り継いでいる。
幌の開閉時間は19秒。時速50km以下であれば走行中も稼働できるので便利。ヒーターはシート、ステアリングのほか、ヘッドレストにネックヒーター機能が装備される。
モダンとクラシックを融合させたデザインで、アナログ時計やスイッチが多い。最近多いモニター内にスイッチを集めたクルマとは趣が違う。