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更新日:2021.02.15 / 掲載日:2021.02.15

【新型&定番大攻略】SUBARU レヴォーグ

【新型】2020・10デビュー

マニアでなくとも実感できる走りの良さとアイサイトXが魅力

icon SUBARU レヴォーグ

●価格:310万2000~409万2000円

最新アーキテクチャーをベースに大幅に進化

 かつてワゴンブームを巻き起こしたレガシィツーリングワゴンの後を継ぐスポーツワゴン。この2代目はSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)をベースにアイサイトXを初搭載するなど、スバルの最新技術を注いだ自信作で、見事日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得。パワートレーンは新開発の1.8Lターボ+CVTのみ。STIスポーツはデザイン面のほか、電子制御ダンパーなど専用の走りの装備/機能を採用している。

■主要諸元(GT EX) ※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):4755×1795×1500 ●ホイールベース(mm):2670 ●最低地上高(mm):145 ●車両重量(kg):1550 ●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード総合燃費:13.7km/L ●タイヤ:215/50R17

スポーツ&ツーリングを考えるなら外せない一台

ワイド&ロープロポーションやファントゥドライブと高性能等々の伝統的なクルマ趣味とコスパも含めた実用性のバランスが見所である。縦置き水平対向4気筒と4WDという乗用車ではスバルだけが採用するハードウェアもマニア心をくすぐる要因のひとつだ。

 また、スバル4WDスポーツとして走りの志向の変化も見逃せない。まず乗り心地の改善と走りの質感の向上。さらにスバルスポーツ車特有のハンドリングの癖を抑えて、ツーリング用途でのストレス減と信頼度増を図っているのも特徴。スバル味が減少したとも言えるのだが、一般的なユーザーにも実感できる魅力が増加した。

 最新型アイサイトの安全運転支援機能も見逃せない。都市部での衝突回避機能の向上に加えて、高速道路渋滞時の自動運転機能や料金所減速等のACC機能の向上を図ったアイサイトXは一般性の高い大きなアドバンテージである。

 実用志向のSUVと比較すると積載性では劣るものの、キャビンユーティリティは4名がゆったりと寛いで旅行を楽しむに十分。実用面での突出した長所はないが、一般用途での汎用性も高く、セダンやワゴンに乗り慣れているユーザーには馴染みやすい。スポーツ&ツーリング用途向けに選ぶなら欠かせない一車と言える。

【攻略のツボ】タイプ別のデザインの特徴や違いを整理する

外観ではホイール、内装ではカラーやディスプレイで差別化

 外観はGT系とGT-H系、STIスポーツの3仕様を設定。GT/GT-H系の違いはヘッドランプベゼルとホイールのみ。ホイールはサイズが異なるので外観の印象に影響が大きい。STIスポーツは専用バッチやメッキ加飾が特徴だが、エアロパーツの基本造形は共通。GT-H系とはホイールデザインの差が大きい。内装は加飾や色設定の違いがグレード差のメイン。雰囲気に大きく影響するのはメーターとセンターディスプレイ。メーターはアイサイトX装着車のみ12.3インチフル液晶メーターを採用。11.6インチセンターディスプレイは全車にOP設定されている。

  • 【旧型】

  • 【旧型】

icon STIスポーツ

グリルに専用のSTIエンブレムを装着。グリルはダークグレーシリカ塗装で、スカート部がメッキとなる。リヤにもエンブレムが装着されるほか、マフラーカッターも大型でロゴ入りの専用品だ。

icon GT/GT-H系

従来のイメージは踏襲しつつ、より立体的になったヘキサゴングリルや新形状の灯火類を採用。グリルはダークメタリック塗装となる。空力に寄与するリヤのエアアウトレットをスバルとして初装備。

ホイールデザインは 3タイプ

  • ●17インチアルミホイール

    GT系

  • ●18インチアルミホイール

    GT-H系

  • ●18インチアルミホイール

    STIスポーツ

全車アルミホイールを標準装着。GT系のみ17インチ、他は18インチで、いずれもブラック塗装+切削光輝仕上げ。同じ18インチでもSTIは専用デザインとなる。

STIスポーツの内装は赤基調

  • ●トリコット/トリコット(シルバーステッチ)

    GT系

  • ●トリコット/トリコット(ブルーステッチ)

    GT-H系

  • ●本革<ボルドー×ブラック>(レッドステッチ)

    STIスポーツ

  • ●本革<ブラック>(ブルーステッチ)

    オプション

●1.8L水平対向4気筒ターボ

従来の1.6Lターボから一新。ロングストローク化とコンパクト化を両立しつつ、実用性能の向上と燃費性能の改善を図っている。組み合わされるCVTも変速幅の大きい新型だ。

●アイサイトX

新型レヴォーグはアイサイト自体の性能も向上しているが、目玉は一定条件でのハンズフリー化を実現したアイサイトXだ。EX系グレードに標準搭載され、オプションとしての設定はない。

【攻略のツボ】STIスポーツならではの走りの魅力とは

STIの走りは安定性とコントロール性で優位

【旧型】STIスポーツ

 パワートレーンは全車に新開発の1.8Lターボと変速比幅を拡大した改良型CVTを採用する。1.8Lターボは従来の1.6L車の代替となるが、巡航時の余力やコントロール性も高回転の加速でも上回り、実用性と良質なパワーフィールが特徴である。

 車種による走りの違いが出るのはフットワーク。標準仕様とSTIスポーツ専用の電子制御ダンパー仕様が用意されている。標準仕様も軽快感よりも安定性を重視した特性へと改良されたが、STIスポーツのサスモード/スポーツの安定性とラインコントロール性は別レベル。スポーツ性と快適性の両立ならSTIスポーツだ。

STIスポーツ

GT-H

  • 【新型】●SGP+フルインナーフレーム

  • SGPをベースに最適化。骨格部材と外板パネルの結合で高い剛性を獲得。

【STIスポーツ専用】ドライブモードセレクト

パワーを制御した従来のSIドライブに加え、ステアリングやサス、4WD、ACC、さらにエアコンまで統合して制御し、“キャラ変”を楽しめる。

  • MODEボタンを右側ステアリングスポークの下部に配置。

【STIスポーツ専用】電子制御ダンパー&操舵力可変ステアリング

加速度センサー内蔵ECUや専用マウントを備える電子制御ダンパーは、選択したモードに応じて最適な減衰特性をリアルタイムで発生させる。

パワステの操作軸とモーターアシスト軸を分けた2ピニオン化でフリクションを低減し、リニアでダイレクトな操舵フィールに。STIスポーツはモード変更に対応する操舵力可変仕様だ。

パワートレーンは共通

  • 【新型】

  • 【旧型】

従来のFB16型から排気量をアップしてロングストロークのCB18型となり、出力・トルク・燃費が向上。使用燃料がレギュラーガソリンのままなのもうれしい。

リニアトロニックを刷新

チェーン式CVTのチェーン設計を変更し、副変速機付CVTを上回る大きな変速比幅を実現した。

【攻略のツボ】新型アイサイトで十分? アイサイトXの実力は?

今後も見すえればアイサイトXに投資価値アリ

 従来の機能に加え、360度センシングで右左折時やブラインド交差点での衝突回避制御、回避時の操舵支援等を採用したアイサイト/アイサイトセーフティプラスを全車に標準装着。一般的に必要とされる安全&運転支援では先進的な機能を備える。一方、EX系に標準装着されるアイサイトXは、渋滞時ハンズオフや料金所自動減速、自動車線変更などの機能が付加される。本体価格では37万円強の価格差があるが、センターディスプレイを装着すると価格差は約10万円。アイサイトXの機能が必須とは思わないが、価格差と今後の運転支援の進化を考慮するなら投資価値は十分だ。

【アイサイトX】“EX”に標準装着

●アイサイトXシステム構成
新型アイサイトのシステム
+
3D高精細地図ユニット
12.3インチフル液晶モニター
ステアリングタッチセンサー
ドライバーモニタリングシステム連携

  • ●渋滞時ハンズオフアシスト/アシスト

  • 高速道路で約50km/h以下の渋滞時にハンズオフが可能。それ以上の速度になるとハンドル操作を促す警告が出る。停止からの再発進も自動化されている。

  • ●アクティブレーン チェンジアシスト

  • 後側方の安全が確認出来た場合に、ウインカー操作に従って自動で車線変更を行う。

  • ●カーブ前速度制御

  • カーブにさしかかる際に、地図データを参照して必要な減速を自動で行う。

  • ●料金所前速度制御

  • カーブの場合と同様の仕組みにより、出口料金所の手前から自動で速度を調整する。

  • ●ドライバー異常時対応システム

    ドライバーの異常を検知すると、ハザードやホーンを作動させつつ減速して停車する。

  • ●ドライバー異常時対応システム

  • ●12.3インチ フル液晶メーター/ノーマル

  • ●12.3インチ フル液晶メーター/マップ

  • ●12.3インチ フル液晶メーター/アイサイト

アイサイトX搭載のEXグレードのみ、表示切り替え可能なカラーTFTメーターパネルを装着。センターディスプレイとは異なり、OP設定はない。

【新型アイサイト】全車標準装着

新型ステレオカメラやレーダーの追加などにより、ベースとなるアイサイト自体がレベルアップ。緊急ブレーキの作動領域拡大により交差点での事故回避能力が向z上、ブレーキに加えて操舵も加えた衝突回避も行う。

●新型アイサイトシステム構成

【攻略のツボ】旧型オーナーの乗り換えの決め手はココだ!

車検等のきっかけがあるなら次世代スバルに買い替え推奨

 積載性向上の改良が加えられているが、基本的なキャビンユーティリティに大きな変化はなく、登場時からアイサイトもバージョン3なので運転支援機能も目立った遅れはない。気に入って乗っているなら焦って新型に買い換える必要はないだろう。ただ、アイサイト関連の機能、走りの質感、車載ITとナビ&オーディオなど、多くの部分で新型が明らかな進化を遂げているのは間違いなく、レヴォーグを気に入っているが、2回目の車検を通して買い換えも検討しているなら新型への乗り換え推奨。次世代スバル車の味と機能をいち早く得られるのがレヴォーグなのだ。

■新旧寸法比較

旧型から全幅、全長、ホイールベースが拡大されたが、それでもスポーティなサイズに収まる。

■新旧パワートレーン比較

出力、トルク、燃費、すべてのスペックが向上。そして数値以上に見逃せないのがパワーフィールの洗練度アップだ。

【攻略のツボ】コストパフォーマンスで選ぶおすすめグレードはコレだ!!

ツーリングワゴンとしてフラットに選ぶなら、ベーシック+アイサイトXだ

【おすすめグレード】 GT EX ●348万7000円

 スポーティな走りあるいはグランドツアラーとしての完成度ならSTIスポーツがイチオシ。スポーツ&ツーリングに向けたレヴォーグのコンセプトを最も味わえるモデルだ。ただし、そこまでスポーツ性や高性能にこだわらない、あるいはワゴン機能や安全&運転支援機能で他社からレヴォーグへの乗り換えを検討しているなら、アイサイトXを装備するベーシックグレードが買い得な選択である。

アイサイトX以外にもEXならではの装備アリ

  • 非EX

  • 非EX

  • EX

  • EX

非EXはオーディオレス&ルミネセントメーターが標準。11.6インチセンターディスプレーはOP装着可能、フル液晶メーターはOP設定なし。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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