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更新日:2020.09.03 / 掲載日:2020.09.03

トヨタ クラウンの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタ クラウン

日本車として長い歴史と伝統を誇る最上級セダン。トヨタのクラウンに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

トヨタ クラウンの歴史

クラウンは1955年から発売しており、トヨタの発売車種の中でも高級セダンとして長く位置づけられている車です。2018年には、15代目が発売されました。クラウンは官公庁への公用車やタクシー、ハイヤーなどにも使われています。歴代のモデルは世代ごとに愛称がついており、例えば初代は観音開きの扉から観音クラウン、4代目は丸みを帯びた外観からクジラクラウン、12代目はキャッチコピーからゼロクラウンなどと呼ばれていました。

そんなクラウンは1952年から開発が始まり、海外メーカーとは手を組まずに純国産車として開発されます。初代は1955年1月1日に発売を開始し、後部座席の乗りやすさを重視した観音開きのドアが特徴です。1957年には海外向けに輸出されるようになり、英語で王冠という意味を持つクラウンには、国産車をリードする存在であって欲しいとの願いが込められています。

他社メーカーが海外と手を組んで車を作るのが多い中で、初代クラウンは日本初の国産乗用車として誕生しました。当時は個人での車購入は少なく、タクシー会社向けの販売が主流となっています。後部ドアの観音開きは、タクシーで使うのに便利だという理由があったからです。

1962年の2代目はV8エンジンを搭載し、高級路線に進みました。1967年発売の3代目も高級路線を引継ぎ、その後の世代でも高級車として販売していきます。3代目は高級感を出すために、白いクラウンというキャッチコピーに。そして、1979年登場の6代目は当時の最新技術のターボエンジンを搭載します。1983年発売の7代目は「いつかはクラウン」というキャッチコピーで、高級車としてのイメージを持たせました。

1999年登場の11代目ではクラウンアスリートが復活。2003年にプラットフォームを一新し、12代目のクラウンが登場します。ゼロから開発したクラウンということで、ゼロクラウンと呼ばれました。このプラットフォームは改良され、14代目まで使用されます。14代目以降は大胆な王冠をイメージさせるフロントグリルのデザインの車に。15代目は若い方も対象にして開発し、発売しました。

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クラウン アスリート

トヨタ 2.0 アスリートS-T ホワイトパールクリスタルシャイン

若い人をターゲットに開発したスポーティーグレード「クラウン アスリート」

アスリートは、保守的なクラウンを若い人をターゲットに開発したスポーティーグレードとなっており、走りの性能を追求しています。

14代目ではエアロパーツとサスペンションによって、快適性と運動性能を重視したツアラーとしてラインナップされました。

15代目ではアスリートはRSグレードに名前を変更。専用エアロや4本のエキゾーストテールパイプを備え、スポーツ指向を強調しています。従来のアスリートよりも、よりスポーティーなデザインのモデルです。

中古で購入する際の目安となる予算

クラウン アスリートを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2008年式 : 28万円~210万円
2012年式 : 85万円~238万円
2018年式 : 264.9万円~398万円

クラウン アスリートは同じ年式のものでも、価格に大きな幅があるのが特徴です。車の状態や装備により価格は変化していますが、中古車の流通量は多いので、条件に合った車を探しやすいでしょう。

先代モデルとの比較

第13世代 : 2008年~2012年
クラウンの保守的なイメージを一新するため、スポーティーなフォルムになっていた先代のイメージを引継ぎながら、よりシャープで曲線的なデザインになっています。

登場から10年以上経過していることもあり、この世代のアスリートは相場の幅も広いです。エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力215ps。ボディサイズは全長4870mm×全幅1795mm×全高1470mmです。

第14世代 : 2012年~2018年
アスリートにはいくつかのグレードが設定され、ハイブリッド車も登場しました。この世代では、フロントグリルが稲妻のような見た目の形となり、大幅に変更されています。

この世代は車両の状態によって、価格の幅が広いため、しっかりと見極めるのがポイントです。エンジンは2.5 V型6気筒ターボ最高出力203ps。ボディサイズは全長4895mm×全幅1800mm×全高1450mmです。

第15世代(現行モデル) : 2018年~
アスリートはRSというグレード名になりました。RSグレードは、18インチアルミホイールと、専用のフロントスタビライザーを備えます。

現行モデルということもあり、相場はまだ高めです。エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力245ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mmです。

人気のあるカラー

クラウン アスリートのボディカラーには、モノトーン6色とジャパンカラー12色が設定されています。

モノトーン
・ブラック
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・シルバーメタリック
・プレシャスブラックパール
・プレシャスシルバー
・ダークレッドマイカメタリック

ジャパンカラー
・紅
・仄
・茜色
・天空
・群青
・紺碧
・白夜
・翡翠
・常盤色
・胡桃
・黒曜
・白光

この中では上品な輝きを放つ白系の「ホワイトパールクリスタルシャイン」と、高級感のあるソリッド系の「ブラック」が人気です。

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クラウン ロイヤルサルーン

クラウン  2.5 ロイヤルサルーンG ダークレッドマイカメタリック

クラウンの中でも最上級グレード「クラウン ロイヤルサルーン」

クラウンの最上級グレードとして、5代目から登場しました。ロイヤルサルーンの中でも4WDのロイヤルサルーンG Fourというグレードが一番価格は高いです。5代目以降でも各代でロイヤルサルーンのグレードは設定され、サスペンションを柔らかくして、乗り心地を良くしています。昔はフルフレームボディで製造し、これが高級車の証でした。

10代目からはモノコックボディに変更。15代目には、ロイヤルサルーンはGというグレード名に変わりました。

中古で購入する際の目安となる予算

クラウン ロイヤルサルーンを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2008年式 : 28.8万円~138万円
2012年式 : 108万円~236万円
2018年式 : 157.8万円~289万円

ロイヤルサルーンは2008年式の世代のものだと、中古車価格にも幅があります。この価格は車両の状態、走行距離によって左右されるといっていいでしょう。しかし、中古車市場には多く出回っているので手に入れやすいグレードです。

先代モデルとの比較

第13世代:2008年~2012年
ロイヤルサルーンの外観はシャープなイメージになり、リヤはバンパーとマフラーが一体化したデザインになりました。

相場は比較的安い値段になっていますが、状態の良いものだと高値で取引されているモデルもあります。エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力215ps。ボディサイズは全長4870mm×全幅1795mm×全高1470mmです。

第14世代:2012年~2018年
3.0L車を廃止し、ロイヤルの最上級グレードのロイヤルサルーンGは2.5L車となります。先代で独立したシリーズのハイブリッドは、アスリートとロイヤルに組み込まれました。

初期のものでも発売開始からまだ10年経っていないため、まだまだ100万を超える価格のものも存在します。エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力203ps。ボディサイズは全長4895mm×全幅1800mm×全高1460mmです。

第15世代 (現行モデル): 2018年~
ロイヤルサルーンのグレード名は廃止し、Gグレードという名前に変更されました。若い人にも訴求するために、ニュルブルクリンクでテスト走行し、走りの性能を追求します。

現行モデルのため、最も高い価格で取引されているようです。エンジンは2.5L直列4気筒ターボ最高出力245ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1800mm×全高1450mmです。

人気のあるカラー

クラウン ロイヤルサルーンのボディカラーは、以下の6色が設定されています。

・ホワイトパールクリスタルシャイン
・シルバーメタリック
・プレシャスシルバー
・ブラック
・ダークレッドマイカメタリック
・ダークブルーマイカ

この中で人気があるのは「ホワイトパールクリスタルシャイン」です。ロイヤルサルーンはフォーマルな場所に行くときにも使われることが多いことから上品さと華やかさを兼ね備えているこの色が好まれていると考えられます。

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クラウン ロイヤル

静寂性や安全性能、上質感などをコンセプトにした「クラウン ロイヤル」

クラウンは昔からロイヤルシリーズがありましたが、14代目からロイヤルとロイヤルサルーンに分かれるようになりました。クラウンの最上級グレードがロイヤルサルーンであり、ロイヤルサルーンの中の廉価グレードがロイヤルです。ロイヤルにはガソリン車とハイブリッド車があり、エクステリアやグリル周りがアスリートとは違う差別化が図られました。静寂性や安全性能、上質感などをコンセプトとして、中年以上の層をターゲットとしています。

15代目ではロイヤルはSというグレード名に変更しました。

中古で購入する際の目安となる予算

クラウン ロイヤルを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2012年式 : 128万円~145万円
2018年式 : 279.9万円~528万円

ロイヤルの中古価格は、同じ年式のものでも幅があるのが特徴です。2012年式であれば中古価格は比較的安めになっています。しかし、2018年式だと販売からそれほど時間が経っていないため、なかには500万円以上の価格となる中古車も存在するようです。

先代モデルとの比較

第14世代:2012年~2018年
この世代からロイヤルのグレードが追加されました。衝突の被害を軽減する新型のセーフティシステムを搭載しています。ロイヤルはガソリン車とハイブリッド車の2つがあり、ハイブリッド車の普及を目指し、販売価格の大幅値下げを行いました。2014年にはハイブリッドの四輪駆動車が追加され、ロイヤル Fourというグレードで発売されます。

この世代はある程度時間が経っているので、価格も手ごろです。エンジンは2.5L V型6気筒ターボ最高出力203ps。ボディサイズは全長4895mm×全幅1800mm×全高1460mmです。

第15世代(現行モデル) : 2018年~
ロイヤルというグレード名はなくなり、同グレードに相当するSグレードが設定されました。プラットフォームは、「TNGA」に基づく「GA-Lプラットフォーム」を採用しています。サスペンションは前後共にマルチリンク式を採用。第2世代型のトヨタの予防安全パッケージを搭載しています。

まだ、登場から2年も経っていない現行モデルなので、高めの価格で取引されているのが特徴です。エンジンは2.5L直列4気筒ターボ最高出力245ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mmです。

人気のあるカラー

クラウン ロイヤルのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・ホワイトパールクリスタルシャイン
・シルバーメタリック
・プレシャスシルバー
・ブラック
・ダークレッドマイカメタリック
・ダークブルーマイカ

この中で人気があるのは「ホワイトパールクリスタルイサンシャイン」です。他のグレードでも人気のホワイト系にパールを加えた、きらきらと輝く華やかなカラーとなっています。

クラウン スーパーデラックス

商用車として使われる「クラウン スーパーデラックス」

商用車としてメインに使われる、クラウンセダンで設定されたグレードです。クラウンセダンは1974年から発売が始まり、スーパーデラックスは初代から設定されました。マーク2をベースにして製造し、クラウンコンフォートの装備に加え、その上で装備と内外装を充実させています。スーパーデラックス・マイルドハイブリッドも途中の代から追加されました。

2001年に6代目が登場し、その後は14代目のクラウンシリーズに統合される形で、6代目で販売が終了することが可能です。

中古で購入する際の目安となる予算

クラウン スーパーデラックスを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1987年式 : 通量希少のため算出不可
1995年式 : 39万円前後
2008年式 : 9.9万円~48万円
2011年式 : 66.8万円~189万円

スーパーデラックスは年式が新しいほど中古価格が高くなる傾向にありますが、価格はそれほど高くはありません。ただ、2011年式以降のスーパーデラックスなら、価格に見合った良質な個体を見つけられるでしょう。

先代モデルとの比較

第4世代:1987年~1995年
クラウンスーパーデラックスは第1世代から設定されているグレードです。4世代ではメッキスチールバンパーを採用し、ドアモールを装備します。ディーゼルエンジンのモデルもありました。

この世代初期のものはほとんど流通していないので、探し出すのは困難でしょう。エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力135ps。ボディサイズは全長4690mm×全幅1695mm×全高1435mmです。

第5世代 : 1995年~2001年
スーパーデラックスは5ナンバーサイズであり、4WDモデルもあります。エアバッグとABSが標準装備です。法人タクシー仕様はコンフォートに移行のために廃止され、コラムシフト車も廃止されました。

先代よりも流通しているようですが、年式が古いので低い価格で取引されています。エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力135ps。ボディサイズは全長4695mm×全幅1695mm×全高1460mmです。

第6世代 : 2001年~2018年
この世代でもスーパーデラックスのグレードは設定され、2002年10月にスーパーデラックス・マイルドハイブリッドが追加されました。3点式シートベルトやチャイルドシート固定専用バーなどを追加し、新衝突安全基準に対処します。なお、この世代でスーパーデラックスは生産が終了しました。

スーパーデラックスの中で最も新しい世代ですが、最初は20年以上前に登場したグレードのため、車両状態によって相場にも幅があります。エンジンは2.0L直列6気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4695mm×全幅1695mm×全高1515mmです。

人気のあるカラー

クラウン スーパーデラックスのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・スーパーホワイトII
・ブラック
・ダークブルーマイカ
・シルバーメタリック
・ホワイトパールクリスタルシャイン

この中で人気があるのは、定番の白系「スーパーホワイトII」と黒系の「ブラック」です。商用車として使われることが多いため、一般的な人気カラーに人気が集まっているのが特徴です。

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※本記事は、2020年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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