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更新日:2020.08.11 / 掲載日:2020.08.11
【アウディ Q3】新型が登場したことで相場がダウン。これから買い時の先代モデルに注目!
先日、アウディのコンパクトSUV「Q3」がフルモデルチェンジを受けた。今風のアウディを感じさせる8角形シングルフレームグリル、両サイドに設けられたエアインテークなど、以前にも増してスポーティに進化。さらに、クーペ風のスポーツバックが加わったことにも注目したい。全長は4.5mに迫り、コンパクトSUVだからと言って快適性を犠牲にしないパッケージも新型の魅力となっている。いま、アウディQ3がホットなモデルなのは間違いないだろう。
そんなわけで、今回はアウディQ3の先代モデルをクローズアップしてみた。昨年の調査では、5年落ちかつ走行距離3万~5万kmで、200万円~250万円が中古車価格の目安とお伝えしている。あれから1年半が経ち、さらに新型が登場した今、どのくらいの予算で入手できるのか再調査してみたい。
アウディQ3ってどんなクルマ?
2006年10月に発表されたアウディQ7は、Qシリーズとして誕生した最初のモデル。その後のSUVブームにより、Q7、Q5、Q3、Q2…とより下のセグメントにラインアップが拡充されていった。今回紹介する先代Q3は2012年5月に登場。当時はQシリーズのエントリーモデルというポジション(現在はQ2が下に存在する)で、新車時価格は409万円~479万円である。同じ頃のQ7 はおよそ800万円~1000万円クラスであると考えたら、かなり手が届きやすい価格設定だった。
Q3はメカニズムの多くをアウディA3と共有しており、全長4385mm、全幅1830mm、全高1595mmと取り回しに優れたサイズも魅力のひとつ。特に1595mmという全高は、立体駐車場への入庫に制限がある一方、ハッチバックのA3スポーツバックに近いスリーサイズにより、カジュアルかつスポーティな走りを実現。ちなみにライバルのメルセデスGLAやBMW X1も似たようなコンセプトで、オンロード寄りのSUVとして発売されている。
エンジンは、デビュー当時は2.0L 直4ターボ(2.0TFSI)が搭載されたが、後に1.4L 直4ターボ(1.4TFSI)も登場。さらに、ハイパフォーマンスモデルとして、アウディTTRSと同じ2.5L 直5ターボを搭載したRS Q3も登場している。
アウディQ3の年式別中古車平均価格は?
2012年5月に発表されたアウディQ3。グレードは2.0L直4ターボ+4WDの「2.0TFSIクワトロ」で展開されたが、最高出力は170馬力、211馬力という2仕様が選択できた。2013年8月にはマイナーチェンジが行われ、全モデルにアドバンストキー、ハイグロスデザインパッケージを標準装備。従来はオプション扱いだったこのパッケージは、アルミニウムのサイドウインドウモールディング、ハイグロスBピラー/Cピラーなど、リッチな外観が特徴。また、170馬力仕様にMMI 3Gナビシステムをオプション設定している。2014年3月には310馬力を誇るRS Q3、同年8月には1.4L 直4ターボと前輪駆動を組み合わせた「1.4TFSI」が加わった。
2015年5月、アウディQ3がマイナーチェンジを受けた。当初から導入されている「2.0TFSIクワトロ」の最高出力は180馬力、220馬力に引き上げられ、燃費性能も向上。一方RS Q3は340馬力にパワーアップ。またエクステリアは、フルLEDヘッドライトをオプション設定し、前後バンパーやシングルフレームグリルのデザインもリニューアルされた。そのほか、「1.4TFSI」にスポーツシートやアウディドライブセレクトを備えた「スポーツ」も追加となっている。
2016年7月、367馬力に出力アップしたRS Q3パフォーマンスを追加。2017年9月には、2.0TFSI(180馬力)に、アウディパーキングシステム、リヤビューカメラ、シートヒーターを標準装備。あわせて220馬力仕様の設定は廃止された。これらを踏まえ、年式別中古車平均価格を2019年1月のデータと比較してみたい。
年式 | 2019年1月 | 2020年8月 |
2012年式 | 211万円 | 152万円 |
2013年式 | 215万円 | 158万円 |
2014年式 | 239万円 | 184万円 |
2015年式 | 270万円 | 201万円 |
2016年式 | 303万円 | 240万円 |
2017年式 | 311万円 | 256万円 |
2018年式 | 378万円 | 317万円 |
2019年式 | ー | 392万円 |
1年半前と比べて相場は50~60万円ほどダウン
新型Q3の登場も影響したためか、わずか1年半ほどの期間で先代Q3の平均価格が大きく下がった。なかでも後期型となる2016年式は、前回の調査で300万円オーバーだったのが、現在は240万円という平均価格となっている。こうなると後期型を積極的に狙っていきたいところ。また、2015年式は201万円と、70万円近くも相場がダウン。物件数も豊富なので、この年式でも探しやすい。2019年式を除けば、どの年式も物件は揃っているので、予算に合わせたクルマ選びが可能となっている。
アウディQ3のグレード別中古車価格相場は?
先代Q3のグレード構成は、「1.4TFSI」、「2.0TFSIクワトロ」、「RS Q3」に分けられる。「2.0TFSIクワトロ」はエンジン出力が異なる複数のバージョンがあるほか、「1.4TFSI」には「スポーツ」という装備充実の仕様も存在。そのほか、特別仕様車もリリースされているので、選択肢は少なくない。ここでは基本となる3グレードの平均価格を見て行こう。
グレード | 2019年1月 | 2020年8月 |
1.4TFSI | 276万円 | 218万円 |
2.0TFSIクワトロ | 250万円 | 206万円 |
RS Q3 | 439万円 | 325万円 |
「2.0TFSIクワトロ」がもっとも探しやすい
多くの人が悩むのは、「1.4TFSI」か「2.0TFSIクワトロ」のどちらを買うかだろう。両者とも駆動方式、エンジン出力/トルクが異なるため、同じQ3でもドライビングフィールは異なる。より重厚感のある走りを味わうなら、後者がオススメ。物件数は1.4TFSIの2倍以上流通しており、幅広い年式の物件から選べる。1年半前のデータと比べて50万円近くも相場が下がり、100万円台の予算でも十分探せるのでオススメだ。
また、高価だったRS Q3はなんと100万円以上も相場が下がり、現実的なゾーンに入っていることにも注目。残念ながら物件数は少ないが、グーネットで検索すると200万円台の個体もヒットする。この機会にハイパフォーマンスモデルに触れて見るのも楽しいかもしれない。
アウディQ3の中古車価格相場のまとめ
以上をまとめると、先代Q3はおよそ1年半という期間で大幅に相場が下がっていることがわかった。初期型ならば100万円台前半の予算でも3万km前後の低走行車が入手できるし、100万円台後半~200万円台前半の予算があれば後期型もターゲット圏内。さらにRS Q3も身近な価格帯に下りていることを考えたら、前回の調査からさらに買いやすい状況である。豊富なコンパクトSUVのなかでも一押しのモデルと言えそうだ。