輸入車[2020.07.04 UP]

ボルボ XC40/気になる中古車【試乗判定】 人気自動車ジャーナリスト(と編集スタッフ)が真剣チェック!

2018年モデル ボルボ XC40 T4 AWD Rデザイン

文●竹岡圭、九島辰也、グーワールド 写真●グーワールド
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年8月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2020年6月調べ。
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。


一般ユーザーが乗っている使用過程車をテストすることで、新車ではわからない実力をチェックするのがこのコーナー。売れ線中古車の本当のトコロを厳しい目線でインプレッション! 果たしてその結果やいかに!?

この記事の目次

ボルボの勢いを象徴するプレミアムコンパクトSUV
コンパクトSUVのなかでも実力の高さはトップクラス
試乗判定レビュー

関連情報

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Member Profile

自動車ジャーナリスト【竹岡 圭】
人気TV番組「おぎやはぎの愛車遍歴」の進行役としてもお馴染みの、人気自動車ジャーナリスト。2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

自動車ジャーナリスト【九島辰也】
長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも各国のクルマを乗り継ぐ。

ボルボの勢いを象徴するプレミアムコンパクトSUV

走りも見た目も安全も新世代ボルボの本命モデル

編集部●気になる中古車を実際に試乗することで、その実力をチェックしようというのがこのコーナー。今回は、ボルボのコンパクトSUVであるXC40が登場です。お借りした車両は2018年モデルで、グレードは「T4 AWD Rデザイン」、走行距離は9000kmとなっています。
竹岡●ボルボといえば、九島さんとスウェーデンの国際試乗会に行ったことあったよね。
九島●そういえばスウェーデンの凍った湖を走ったね(笑)。
編集部●90シリーズが登場した頃ですね。現行ボルボ車の口火を切ったモデルでしたが、そこからのボルボは、新型車が軒並み高評価でビジネス的にも非常に好調です。
九島●そう、90シリーズで採用されたSPAプラットフォームが非常に進歩的な設計だったんだ。搭載するパワートレインを絞り込んで、電動化も最初から見越している。
竹岡●90シリーズと60シリーズがSPAプラットフォームで、今日試乗するXC40だけ、コンパクトセグメント用にアレンジされたCMAプラットフォームなんだっけ。
九島●そのとおり。世間的にはボルボに「走りがいいクルマ」っていうイメージはないかもしれないけど、90シリーズ以降のボルボは、走らせて楽しいクルマを作るんだよね。デザインだってすごく洗練されてる。特にセダンがかっこいいね。
竹岡●S60とか超かっこいいじゃん。このデザインでS40クーペとか出してくれたらいいのに(笑)。
九島●わかる。でも、今その市場はコンパクトSUVがカバーしているからね。まさに今日のXC40だ。
竹岡●そうなんだよね。たしかに、このクルマは女性ユーザーが多い。インポーターに聞いたら、特に女性を意識した商品企画ではないみたいだけど、小物入れもちゃんとあって日常的な使い勝手もいいのよ。
九島●彼らは特に意識していないのかもしれないけど、ボルボは会社の上層部の半分くらいは女性なのね。それはスウェーデンっていう国の特徴でもあるんだけど。過去に女性だけでデザインしたコンセプトカーを作ったり、ジェンダーフリーが進んでいる。だから、それは彼らからしたら自然なことなのかもね。
編集部●改めてXC40について紹介します。日本での発売は2018年3月で、エンジンはすべて2L直4ガソリンターボ。出力によって「T4」(190馬力、FFまたはAWD)、「T5」(252馬力、AWD)というラインアップです。上級モデルと同等の安全・運転支援技術を標準装備するのが自慢ですが、2019年にはさらにレベルアップしています。
竹岡●子供が3人、4人って家族には勧めないけど、カップルや3人家族だったらこれ1台で満足できる。
九島●そうだね。流行りのSUVでデザイン性が高くて走りもよくて。
竹岡●安全性は折り紙付きと。それは人気出るよね。
編集部●実際、2019年のデータでは、グローバルで14万台近くを販売する主力モデルです。
九島●今日の試乗車は「T4 Rデザイン」か。まさに大本命だね。
編集部●それではそろそろ、試乗のほうをお願いします。


九島「ボルボのイメージを覆す走りの気持ちよさ」

竹岡「男女問わずオススメできる完成度の高いモデルです」

DETAIL CHECK

コンパクトSUVのなかでも実力の高さはトップクラス

編集部●試乗から戻ってきましたので、お二人から感想を伺います。
九島●ボルボのディーゼルエンジンって低回転から力があるから、SUVとの相性がいい。だけど久しぶりにガソリン車に乗ったら、これはこれで、加速とか気持ちよかったね。「T4」でもパワーは十分。
竹岡●運転しやすいし、気持ちいいクルマだったよ。デビュー当初は横幅が大きいっていう意見もあったけど、やっぱり全長の短さが街中での使いやすさに大きく影響するよね。XC40は街中で使う人が多いだろうから、ガソリンエンジンでも問題なし。今回乗ったのはスポーティグレードのRデザインだったけど、意外に快適だったね。後席の乗り心地も悪くなかったんでしょ?
編集部●そうですね。広さもそうですし、騒音や振動の少なさは期待以上でした。お二人とも、今のボルボの動力性能や作りのよさを高く評価しているように感じますが。
竹岡●そうだよ。しなやかな走りで、ちょうどいいスポーティさだし、意外と小まわりも利く。降雪地域に住んでいる人には特にいいよね。
九島●そんなわけで、いまどきのオールラウンダーカーとして人気のあるXC40だけど、そろそろ中古車も増えてきたでしょ。
編集部●はい、これまでは販売店のデモカーが中心でしたが、徐々に台数も増えてきています。価格的にはしばらく高値安定でしょう。
竹岡●それだけ人気ってことだよね。新車をオーダーしようと思っても納車待ちが長いみたいだし、あえて走行距離の少ない程度のいいクルマをねらうのもいいよね。
九島●これからが楽しみな1台だね。

XCシリーズの上質感にポップなテイストを加えた室内入

 安全性に定評あるボルボ車らしく、16種類以上の運転サポート技術を搭載する「インテリセーフ」を標準装備。インテリアデザインは、XCシリーズに共通するテイストを受け継ぎつつ、よりポップなデザインで、小物入れが充実しているなど、XC40ならではの個性も表現されている。

余裕ある横幅のおかげで室内空間はゆったりしている

 Rデザインのシート表皮や内装はチャコールで、シックかつスポーティなイメージでまとめられている。1875mmの全幅を生かして室内空間は横方向にゆとりがあり、ひとクラス上の雰囲気。後席は3名乗車だが2人掛けを想定した形状。ヘッドレストを倒して後方視界を確保できる。

タウンユースを想定してガソリンエンジンのみ

 XC40は2種類のガソリンエンジンを用意。ともに排気量2Lの直4直噴ガソリンターボで、「T4」は最高出力190馬力、最大トルク30.6kgm、「T5」は最高出力252馬力、最大トルク35.7kgmというスペック。駆動方式はFFまたはAWDで、「T4」にのみ、前輪駆動モデルが用意される。

ラゲッジルームは広さに加えて使い勝手のよさもポイント

 通常時で460Lと十分なスペースが用意されているラゲッジルーム。後席はたたむと荷室とフラットになるような設計で、その場合には広大な空間が現れる。トノカバーを床下に収納できるのも使いやすい。床板は分割式で、立てることで床がさらに深くなり、高さのある荷物が積める。

試乗判定レビュー

※各項目に対して5点満点評価。 ※ナンバープレートは、はめ込み合成です。

竹岡 圭

登場時、XC60の小さいのが来るらしいよ〜?とウワサになりましたが、実際は、XC90=高級革靴、XC60=もう少しカジュアルなスエードの靴、XC40=高級スニーカー的なイメージの位置づけのモデルと聞いて、納得満足した方も多かった。全幅は余裕があるけれど、全長が短めなので取りまわしがラク、日本で今いちばん売れてるボルボです。

輸入車にはめずらしく、ユーティリティ関係が非常に充実しているんですよね。日常使いの自分のデスクのように、必須アイテムがキレイにレイアウトできるポケットテリア等々、気の利いた発想は非常に便利。リサイクル素材をオシャレに使うなどの環境性能の高さや、ボルボといったら抜かりない世界トップクラスの安全性能も文句の付け所がありません。

「フラットライド」という言葉がまさにピッタリ! SUVは全高の高さからユラユラ感がつきまといがちですが、そういった感覚を一切排除と言っていいくらい、スーッと滑らかそしてスポーティに走っちゃう。それでいて乗り心地も、後席を含めて悪くないんです。疲れ知らずのシートも相まって、ロングドライブも余裕でこなせる実力派ですよ〜。

竹岡 圭の試乗判定(1件)
平均点5.0
  • ポジショニング 5.0
  • 装備 5.0
  • 走り 5.0
九島辰也

北欧という独自の価値観をクルマづくりに上手に反映させているのが、今のボルボというブランド。シンプルで美しいエクステリアデザイン、まるで北欧家具のようなインテリアのテクスチャー、そして乗員全員を優しく包む走り。そうした現行ボルボの魅力をコンパクトSUVにパッケージングしたのがXC40というクルマ。人気もうなずける。

さすがに兄貴分のXC60と比べてしまうとクオリティ感には差があるが、それでも乗り込んだ瞬間からいい感じの雰囲気に包まれるのはさすが。自慢の安全装備についてはクラスの分け隔てなく、最新かつ効果的なものを取り入れている。ボルボは独自の事故調査隊をもって開発しているから、そのノウハウが盛り込まれているのだ。

車重の重いSUVを走らせるには、ガソリンよりもディーゼルのほうが有利だし、ボルボのそれは低速から充分力を発揮するので、特にそう思っていた。だが、XC40のガソリンエンジンは低速からしっかりクルマを加速させてくれるし、高速域での気持ちよさはガソリンならでは。ここはいい意味で意外だった。Rデザインでも乗り心地も快適。

九島辰也の試乗判定(1件)
平均点4.8
  • ポジショニング 5.0
  • 装備 4.5
  • 走り 5.0
グーワールド 編集部

XC90で高級SUVとしての地位を築き、XC60でさらに勢力を広めたボルボXCシリーズの末弟にあたるのがXC40。シリーズのテイストを受け継ぎながら、都会的かつカジュアルなデザインにしたことで独自の魅力を備えることに成功しています。いま中古車市場に存在するのは販売店のデモカーが中心ですが、今後はタマ数も増えるはずです。

装備は非常に充実しており、特に先進安全装備については上級モデルとまったく同じ内容とクラスを大きくリードしています。さらに、デイリーカーとしての使い勝手もよく考えられており、特にドアスピーカーをなくしたことで、大きく使いやすいドアポケットが用意されています。男女問わず満足できる装備と内装デザインだと思います。

試乗したクルマは、年式や走行距離を割引いてもコンディションがよく、中古車らしさはまるでありませんでした。「T4」はエンジン出力の小さいグレードですが、パワー不足は街乗りでは感じませんでした。ハンドリングの味付けもほどよくスポーティで、誰が運転しても乗りやすいと思えるもの。軽やかで爽やかな乗り味が印象的でした。

グーワールド 編集部の試乗判定(1件)
平均点5.0
  • ポジショニング 5.0
  • 装備 5.0
  • 走り 5.0

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