徹底分析中古車相場
更新日:2020.05.09 / 掲載日:2020.05.09
【グー連載コラム】徹底分析中古車相場(2020年5月)
中古車を購入するうえで相場の動向をチェックするのは、お得に買うためには必須事項といっていい。そこでグー編集部が持つ膨大なデータから、過去1年の平均相場動向をもとに、日々変動する中古車相場について読み解いていこう。
(掲載されている内容はグー本誌2020年6月号の内容です)
【今月のテーマ】大雨でも安心! 天候に左右されない 本格的な性能を備えた4WD搭載モデル
4輪駆動(4WD)方式は、悪路走行を想定したSUVや本格クロスカントリーモデルで必須の機能となっている。その理由は、前輪と後輪を駆使することによって、エンジンが発生した動力を無駄なく伝達させることで、ぬかるみや砂利道といったグリップを得られにくい路面状況においても、強大な推進力を生み出すことができるからだ。
また、4輪すべてが駆動輪となるため、他の駆動方式のように、アンダーステアやオーバーステア症状に陥りにくい。車速やアクセルの開閉度合いに関係なく、ステアリングを切った方向にクルマが進んでいく、“オン・ザ・レール”のフィーリングが味わえるのも4WDの特徴だ。
4WDシステムといってもその種類は多岐にわたる。さらに近年では、4輪の駆動力をコンピューターによって制御することで、エンジンが発生する出力をより最適かつ効率的に路面に伝えることができるようになった。
各社ともさまざまなシステムを開発しており、それぞれのクルマ作りに対する考え方や特性などによって、搭載されるシステムが異なっている。しかしいずれも、4輪を駆動させることで、天候や路面、走行状況に左右されずに、車両状態を安定させ、ドライビングの安心感が高められるという点では共通している。
スバル WRX S4(現行型)
卓越したパフォーマンスを実現したスポーツセダン
不等&可変トルク配分電子制御式のAWDシステムを採用し、2Lターボのパワフルな動力性能を効果的に伝達することが可能。ビルシュタイン製ダンパーを装着したグレードもあり、爽快なハンドリングを実現し、あらゆる場面でスポーティな走りを楽しめる。
中古車参考価格帯:170万円から380万円【相場傾向↓・・・買い!】
2014年8月から ※全グレード
国産車では数少ない「4WDのスポーツセダン」という選択肢だが、相場は緩やかに下降している。アイサイトはすべての年式、全グレードに標準装備となるが、特に2017年以降のツーリングアシスト機能付きはねらい目だ。
マツダ CX-5(現行型)
才色兼備のクロスオーバーは国内外で高評価を獲得
マツダのグローバル販売を支える基幹モデルで、走りとスタイルのよさが特徴。4WDシステムのほか、G-ベクタリングコントロールなどの技術が採用されており、あらゆる道路状況で抜群の安定性を実現し、思いのままに操る感覚を味わうことができる。
中古車参考価格帯:190万円から320万円【相場傾向↓・・・買い!】
2017年2月から ※全グレード
現行型は登場から3年を経過して中古車の流通も増加中だ。こうした市場の動向に伴い、相場は緩やかに下降してきたが、今後も同傾向は強まっていくと予想できる。人気はディーゼルエンジン搭載車に集中している。
スバル レガシィアウトバック(現行型)
便利で頼れるクロスオーバー
コーナーでの安定性確保や滑りやすい路面で発進性をサポートするアクティブトルクスプリットAWDを採用。人気のクロスオーバーモデルとあって、相場は高めだが、下落傾向にある。
中古車参考価格帯:130万円から290万円【相場傾向↓・・・買い!】
2014年10月から ※全グレード
スバル フォレスター(先代型)
冒険心を掻き立てる万能モデル
4輪に最適なトルク配分を行う独自の4WDシステムによって、悪路はもちろん、舗装路でも安定した操縦性を発揮する。現行型の中古車が市場で増加した影響もあって相場は下降気味。
中古車参考価格帯:100万円から240万円【相場傾向↓・・・買い!】
2012年11月から2018年7月 ※全グレード
三菱 パジェロ(最終型)
RVブームに火をつけた先駆者
砂利やぬかるみ、岩場など、過酷な状況になるほど真価を発揮するタフさが魅力の一台。昨年で新車の生産が終了しており、次期型の登場も予定されていないため、相場は上昇傾向にある。
中古車参考価格帯:70万円から330万円【相場傾向↑・・・待ち!】
2006年10月から2019年8月 ※全グレード
トヨタ ランドクルーザー(現行型)
豪華さも兼ね備えた陸の王者
国産クロスカントリー4WDの最高峰モデルで、悪路走破性に優れているだけでなく信頼性や耐久性のレベルも高い。需要期には相場の上昇も見られ、中古車価格は総じて高値となる。
中古車参考価格帯:270万円から570万円【相場傾向↓・・・待ち!】
2007年9月から ※全グレード
ホンダ CR-V(現行型)
海外で大人気の実力派SUV
各種センサーによって走行状況を検知し、前後輪の駆動力配分を緻密に行う4WDシステムを採用している。現行型は高年式だが、市場での人気はいまひとつで相場は緩やかに下降中だ。
中古車参考価格帯:250万円から320万円【相場傾向↓・・・買い!】
2018年8月から ※全グレード
トヨタ ハイラックス(現行型)
遊びも仕事も強力にサポート
日常的な用途に加え、レジャーやビジネスまで1台でフォローできるオールマイティなピックアップトラック。同ジャンルのなかでは比較的、新しいモデルとあって、相場は高値をキープ。
中古車参考価格帯:310万円から430万円【相場傾向→・・・待ち!】
2017年9月から ※全グレード
スズキ ジムニー(先代型)
世界に類を見ない軽クロカン
軽自動車規格のボディに本格クロカンの能力をプラスして実現した抜群の機動性は登録車のSUVでは味わえない。年式や走行距離の影響を受けにくく、相場は上昇傾向となっている。
中古車参考価格帯:10万円から140万円【相場傾向↑・・・買い!】
1998年10月から2018年7月 ※全グレード
日産 エクストレイル(現行型)
先進の運転支援機能にも注目
オールモード4×4-iに加えて、シャシー制御技術を搭載。卓越した悪路走破性だけでなく、多彩な用途に使える利便性のよさも人気の理由だ。相場は需要期に向けて上昇する可能性もある。
中古車参考価格帯:120万円から280万円【相場傾向↓・・・買い!】
2013年12月から ※全グレード