新型車情報[2020.01.24 UP]

ライズ&ロッキー vs RAV4 公道乗り比べ

車格が違うのは分かっているが、ここまで似ていると……。ライズ/ロッキーを狙うユーザーはもちろん、RAV4を検討しているユーザーも、この2台の差は気になるのではなかろうか? そんな理由でスタートしたこの乗り比べ企画。ライズ/ロッキーはRAV4に挑めるのか?

この記事の目次

王者のRAV4に ライズはどこまで迫れる?
DAIHATSUロッキー & TOYOTAライズ vs TOYOTA RAV4
TOYOTAライズ : 実は走り自慢のSUV 1Lターボと侮るなかれ
TOYOTARAV4 : 車格設定はミドルクラス パワートレーンも最新設計
活発なライズに対して RAV4は穏やさが際立つ
パワートレーンの恩恵で RAV4は燃費も大健闘
乗り比べコースは 山岳路を含む 約250km

王者のRAV4に ライズはどこまで迫れる?



 RAV4はSUVの中心的なクラスでもある2L級のモデル。売れ筋の4WD車ともなると価格は300万円を軽く超えてしまうが、登場以来、好調なセールスを記録しており、いまやSUVを代表するモデルとしても認知されている。一方、ライズは実力1.5L級の1Lターボを搭載しているが、車格的には1.5クラスほど下のモデル。ただFF車も4WD車も200万円前後の予算で検討することができることが魅力だ。

 この2車は性能面でも価格面でも明確な差があり、RAV4が上位であることは間違いないが、今回の乗り比べのテーマは、ライズがRAV4にどれくらい迫れるか、である。

 試乗したモデルは、RAV4が看板モデルのアドベンチャー。新世代2LNAユニットに新型4WDシステムを搭載。さらにSUVっぽいドレスアップも見所だ。一方、ライズはGのFF車。想定した試乗ルートにはダート路がないのでFFでも構わないのだが、目玉装備である全車速型ACCが装着されていなかった。燃費は低下するが、ACCはフル稼働で走るつもりだったので少々残念。もちろん、条件を揃えるために、RAV4もACCを使わずに走ることになった。  乗り比べてみて最初に感じたのは、両車のパワーフィールの違い。意外なことにライズのほうが活発で、踏み込み直後のダッシュが利いている。この特性はパワートレーンの癖ではなく、ユーザーからの要望に対応して味付けしたものだが、無駄なアクセルワークを極力減らして燃費を伸ばしたいという乗り方では、アクセルコントロールにかなりの神経を使う。

 RAV4は穏やかな大人味の走り。アクセル開度が浅い状態でもトルクの立ち上がりは素早く、コントロール性が高い。じわりと加速させるのも、ダッシュを利かせるのも自由自在だ。ちなみに4WD車同士でトルクウェイトレシオを比較すると、ライズが約73kg/kgm、RAV4が約77kg/kgmになる。つまりライズのほうがトルクに余裕があるのだが、回転数の変化の少なさや穏やかなペダルコントロールでの扱いやすさから、運転感覚の車格感はRAV4が上という当たり前の結果に落ち着く。

 この違いはフットワークにも感じられる。RAV4は乗り心地も操縦感覚も穏やか。SUVらしい見た目だが、路面からの当たりは柔らかく、神経質な振動や揺れ返しも少ない。軽快感はほどほどだが、据わりのいい操縦感覚で街乗りから高速まで同じような感覚で操れる。自然体で運転していられる馴染みよさに感心してしまう。

 ライズは硬めのサスチューン。RAV4から乗り換えるとスポーティ仕様のようにも思える。細かな路面からの振動の角が取れているので不快感はないが、締まったストローク感であるため、ゆったりツーリングとは言い難い。もちろん、この印象の差はRAV4相手だから強く感じるのであって、ライズと同クラスのコンパクトSUV相手ならば、高速コーナリングでも不足はなく、直進時の据わりのいいハンドリングなど、車格や車体寸法を考えれば、かなり高い評価を与えられる。むしろRAV4との差が「ゆったり」という心情的な違いで済むのは、ライズのフットワークの優秀性でもある。  今回は一般道路と高速道路を中心に250kmほど走ったが、その平均燃費はRAV4が18・09km/L、ライズが22.94km/Lにだった。WLTC総合モードと比べると、RAV4が約23%増、ライズが約19%増とともにモード燃費を上回っている。モード燃費による燃費特性はライズが市街地寄り、RAV4が高速寄りと車格と合った傾向を示しているが、実測燃費でも同様だった。ただし、今回は高速道路の交通量が多く、平均車速は低めで、かつ加減速頻度も多く、比較的ライズに有利な条件。ライズは燃費優等生だが、燃費を売り物にしていないにもかかわらず、RAV4もかなりの優等生ぶりだった。

 休憩を挟みつつ約9時間の乗り比べを終えての印象は、乗車感の寛ぎあるいは運転疲労は車格どおりにRAV4が勝る。ただし、RAV4の運転ストレスの少なさはSUVの中でもトップレベル。それに車格相応分の差しかないのだからライズも車格を超えた長距離適性を備える。どちらも良質なツアラーと言えよう。

高速道路などのような余力感がモノをいう状況では、2LNAエンジンを搭載するRAV4の方が有利かもしれないが、程よい速度でゆったりと流せる一般道路ならば、両車の差は大きく縮まる。むしろ鋭い出足が楽しめるライズの方が好み、というユーザーもいるはずだ。

発売1か月でトヨタが販売するライズは3万2000台(目標台数8000台)、ダイハツが販売するロッキーも1万500台(目標台数2000台)と、事前に想定していた4~5倍近くの受注を集めたライズ/ロッキー。安全運転支援機能の充実やお値ごろな価格設定など、人気を集める理由はいろいろあるが、走りが質感が良いことも大きいはずだ。

DAIHATSUロッキー & TOYOTAライズ vs TOYOTA RAV4

ガソリン車同士で比べるならば この2台は十分 ライバルになりうる ガソリン車同士の同格グレードでざっくり比べると、ライズ/ロッキーとRAV4の価格差は約100万円ほど。だが、ライズ/ロッキーは上級グレード、RAV4はエントリーグレードのような機能&装備レベルが近づくケースで比べると、価格の差は大きく縮まり40万円程度になることも。この価格差ならば検討するユーザーもいるのでは?

DAIHATSUロッキー

価格帯:170万5000~ 242万2200円

TOYOTAライズ

価格帯:167万9000~ 228万2200円

TOYOTA RAV4

価格帯:265万6500~ 388万8500円

TOYOTAライズ : 実は走り自慢のSUV 1Lターボと侮るなかれ

 ライズ/ロッキーの1L直3ターボは、スペックこそ98PS/14.3kg・mと平凡だが、ギヤ駆動が併用されるD-CVTのおかげもあって、低速域と高速域の両方で力強い加速感を体感できる。軽いボディのおかげもあって、見た目からは想像できないほどの活発な走りが楽しめるのだ。

主要諸元(ライズ G 2WD) 

●全長×全幅×全高(mm):3995×1695×1620 ●ホイールベース(mm):2525 ●車両重量(kg):970 ●パワーユニット:996cc直3DOHCターボ(98PS/14.3kg・m) ●トランスミッション:D-CVT ●WLTCモード総合燃費:18.6km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●タイヤ:195/65R16 ●価格:189万5000円

TOYOTARAV4 : 車格設定はミドルクラス パワートレーンも最新設計

カムリと同じGA-Kプラットフォームを採用するなど、車格的にはミドルクラスのSUV。ライズ/ロッキーに比べると、相当格上の存在だ。パワートレーンも2Lダイナミックフォースエンジン+ダイレクトシフトCVTと最新の組み合わせ。動力性能&省燃費性能のバランスの良さも売りの一つだ。

主要諸元(アドベンチャー) 

●全長×全幅×全高(mm):4610×1865×1690 ●ホイールベース(mm):2690 ●車両重量(kg):1630 ●パワーユニット:1986cc直4DOHC(171PS/21.1kg・m) ●ミッション:ダイレクトシフトCVT ●WLTCモード総合燃費:15.2km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●タイヤ:235/55R19 ●価格:319万5500円

燃費は低下するが、ACCはフル稼働で走るつもりだったので少々残念。もちろん、条件を揃えるために、RAV4もACCを使わずに走ることになった。

活発なライズに対して RAV4は穏やさが際立つ

乗り比べてみて最初に感じたのは、両車のパワーフィールの違い。意外なことにライズのほうが活発で、踏み込み直後のダッシュが利いている。この特性はパワートレーンの癖ではなく、ユーザーからの要望に対応して味付けしたものだが、無駄なアクセルワークを極力減らして燃費を伸ばしたいという乗り方では、アクセルコントロールにかなりの神経を使う。

 RAV4は穏やかな大人味の走り。アクセル開度が浅い状態でもトルクの立ち上がりは素早く、コントロール性が高い。じわりと加速させるのも、ダッシュを利かせるのも自由自在だ。ちなみに4WD車同士でトルクウェイトレシオを比較すると、ライズが約73kg/kgm、RAV4が約77kg/kgmになる。つまりライズのほうがトルクに余裕があるのだが、回転数の変化の少なさや穏やかなペダルコントロールでの扱いやすさから、運転感覚の車格感はRAV4が上という当たり前の結果に落ち着く。

 この違いはフットワークにも感じられる。RAV4は乗り心地も操縦感覚も穏やか。SUVらしい見た目だが、路面からの当たりは柔らかく、神経質な振動や揺れ返しも少ない。軽快感はほどほどだが、据わりのいい操縦感覚で街乗りから高速まで同じような感覚で操れる。自然体で運転していられる馴染みよさに感心してしまう。

 ライズは硬めのサスチューン。RAV4から乗り換えるとスポーティ仕様のようにも思える。細かな路面からの振動の角が取れているので不快感はないが、締まったストローク感であるため、ゆったりツーリングとは言い難い。もちろん、この印象の差はRAV4相手だから強く感じるのであって、ライズと同クラスのコンパクトSUV相手ならば、高速コーナリングでも不足はなく、直進時の据わりのいいハンドリングなど、車格や車体寸法を考えれば、かなり高い評価を与えられる。むしろRAV4との差が「ゆったり」という心情的な違いで済むのは、ライズのフットワークの優秀性でもある。

パワートレーンの恩恵で RAV4は燃費も大健闘

今回は一般道路と高速道路を中心に250kmほど走ったが、その平均燃費はRAV4が18・09km/L、ライズが22.94km/Lにだった。WLTC総合モードと比べると、RAV4が約23%増、ライズが約19%増とともにモード燃費を上回っている。モード燃費による燃費特性はライズが市街地寄り、RAV4が高速寄りと車格と合った傾向を示しているが、実測燃費でも同様だった。ただし、今回は高速道路の交通量が多く、平均車速は低めで、かつ加減速頻度も多く、比較的ライズに有利な条件。ライズは燃費優等生だが、燃費を売り物にしていないにもかかわらず、RAV4もかなりの優等生ぶりだった。

 休憩を挟みつつ約9時間の乗り比べを終えての印象は、乗車感の寛ぎあるいは運転疲労は車格どおりにRAV4が勝る。ただし、RAV4の運転ストレスの少なさはSUVの中でもトップレベル。それに車格相応分の差しかないのだからライズも車格を超えた長距離適性を備える。どちらも良質なツアラーと言えよう。

乗り比べコースは 山岳路を含む 約250km

東名高速の横浜青葉IC付近を起点に埼玉県秩父&長瀞エリアまでを往復した、週末レジャーを想定したルートをチョイス。約250kmの行程は高速道路が7割、高低差が激しい山岳路も含む一般道路は3割のルートで乗り比べを行った。

東名高速・港北IC 8:20

東名高速横浜青葉ICそばの港北PAがスタート地点。まずはここから西に向かって、海老名JCで圏央道に入り、秩父エリアを目指す。

東名高速・町田IC付近 8:30

町田IC付近で渋滞に遭遇。ここから10kmほどノロノロ運転になったが、両車ともアイドルストップが効果的に効いたこともあり、燃費はあまり落ちなかった。

圏央道・青梅IC 9:25

圏央道に入ってからは順調。区間燃費はライズが24.8km/h、RAV4が20.26km/L。ただし追い越しは圧倒的にRAV4が楽だった。

埼玉県・飯能市 9:40

青梅ICからは一般道路。ストップ&ゴーが多くなってくると、ライズの方が燃費が伸びる。RAV4も健闘しているが重量差が大きい。

埼玉県・正丸駅 10:15

国道299号線は登り坂メインだが、ストップ&ゴーが減り燃費も改善傾向。区間燃費はライズが18.97km/L、RAV4が14.55km/L

埼玉県・正丸峠 11:10

正丸峠までは急な坂が続くため、燃費の落ち込みが激しい。区間燃費はライズが8.8km/L、RAV4が6.7km/Lという結果だった。

埼玉県・横瀬町 11:40

タイトなコーナーが続く山岳路はサイズが小さいライズの方が運転はしやすいが、乗り心地は穏やかな動きのRAV4に軍配が挙がる。

埼玉県・秩父市 12:00

秩父市付近はクルマの通行量も多く平均車速も落ちてきたが、燃費は伸びる傾向。区間燃費はライズが23.09km/L、RAV4が18.93km/L。

埼玉県・長瀞町 12:50

岩畳やライン下りで有名な長瀞町に到着。ここまでの走行距離は136.5km。燃費はライズが上だが、RAV4との差は4km/L程度と大健闘。

埼玉県・長瀞町 13:50

長瀞で食事休憩を取った後、帰路につく。時間が押したためルート変更。国道140号線を通って関越道で戻るルートを選ぶ。

圏央道・相模原 愛川IC付近 16:20

帰路の圏央道は交通量が多く車速も稼げない。ただこんな状況は燃費には有利で、区間燃費はライズが23.34km/L、RAV4が21.70km/L。

東名高速・横浜青葉IC 17:00

ゴールはスタート地点と同じ横浜青葉IC付近に設定。途中休憩を取りながら約9時間のドライブだった。燃費の結果は次のページにて。

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