徹底分析中古車相場
更新日:2019.12.10 / 掲載日:2019.12.10
【グー連載コラム】徹底分析中古車相場(2019年12月)
中古車を購入するうえで相場の動向をチェックするのは、お得に買うためには必須事項といっていい。そこでグー編集部が持つ膨大なデータから、過去1年の平均相場動向をもとに、日々変動する中古車相場について読み解いていこう。
(掲載されている内容はグー本誌2020年1月号の内容です)
【今月のテーマ】ボーナス時期だから決断したい! あの頃憧れだったスポーツカー
スポーツカーはハードルが高いというのは、紛れもない事実だ。しかし高嶺の華だからこそ所有する満足感が得られ、周囲からは羨望の眼差しを浴びることができる。今回はそんなスポーツカーのなかでも、00年代前半に一世を風靡した“ネオクラシック”と呼ばれるクルマに注目した。
いずれも年数を経ているため流通台数が減少し、特に34GT-RやNSXの中古車はプレミアもので、新車時価格を遥かに上まわる価格で取引されている。こうした事情を加味すると、購入を躊躇う人は多いだろう。しかし00年代のスポーツカーは、今後アメリカの厳格な輸入規制である通称「25年ルール」の適用外となり、相場は今以上の高騰が予想される。そうなる前にかつて憧れたクルマを手にしたい。そう、思いきって買うなら今しかないのだ。
覚悟しなくてはならないのは、登場から10年以上経っているので、クルマによっては部品の調達が困難になっていること。故障頻度は少ないが、少しでも予算を抑えたいのであれば、なるべく良質な物件を選んでおくべきだろう。
所有までの道のりは確かに険しいが、令和の時代に、平成を駆け抜けたスポーツカーに乗ってみる。そんな贅沢なカーライフを楽しんでみてはいかがだろう。
日産 スカイラインGT-R(最終型)
数々の伝説に彩られた日本を代表するスポーツカー
第2世代GT-Rの最終型として99年から02年まで生産されていた。最高出力280馬力ながら、潜在能力は600馬力級というレーシングエンジンさながらの性能をもつRB26DETTエンジンを搭載。市販モデルとしてはかなり過激な性能が与えられていた。
中古車参考価格帯:750万円から1600万円【相場傾向↑・・・待ち!】
1999年1月から2002年12月 ※グラフはベースモデル含む
相場の平均価格は1000万円台をキープし、下がる気配はない。むしろさらに上がると予想される。モデル末期に発売されたV-SpecII NurやM-spec Nurといった限定車は、希少さゆえに物件を探すのも苦労する。
ホンダ NSX(先代型)
跳ね馬や猛牛にも引けをとらない和製スーパーカー
アルミモノコックボディで軽量化を図ったボディをベースに、3LV6VTECエンジンをはじめホンダの技術力が結集されている。あらゆる走行領域においてハイレベルな運動性能を発揮し、ドライバーの意思に忠実な走りを披露する和製スーパーカーだ。
中古車参考価格帯:300万円から1500万円【相場傾向↑・・・待ち!】
1990年9月から2005年12月 ※全グレード
もともと少量生産のクルマとあってかなり希少で、20年落ちの標準仕様でも相場の平均は800万円台を維持。さらにレアなタイプRについては前期、後期型ともに新車時価格(970.7万から1195.7万円)を超えている。
ホンダ S2000(最終型)
2LVTECの爽快感が魅力
ホンダが久々に開発したFRスポーツとして脚光を浴びた。超高回転型の2Lエンジンを搭載し、爽快なドライブが楽しめる。流通台数が減少傾向にあり、相場は高騰気味だ。
中古車参考価格帯:100万円から430万円【相場傾向↑・・・待ち!】
1999年4月から2009年9月 ※全グレード
スバル インプレッサWRX STI(GDB型)
ラリー仕込みの本格派
GDB型は2度のフェイスリフトを行なっており、それぞれ通称丸目/涙目/鷹目などと呼ばれている。S203やS204といった限定モデルは高額だが、標準仕様は年式なりの相場で手に入る。
中古車参考価格帯:40万円から400万円【相場傾向↓・・・買い!】
2000年10月から2007年10月 ※グラフはベースモデル含む
マツダ RX-7(最終型)
ロータリーターボを搭載
「アンフィニ」というサブネームが付いていた頃を含めると、11年に渡って生産されていた。前期/中期/後期型に分類されるが、いずれも流通台数は希少で相場は高値安定となっている。
中古車参考価格帯:130万円から590万円【相場傾向→・・・買い!】
1997年10月から2003年4月 ※全グレード
日産 フェアレディZ(先々代型)
憧れの高級スポーツカー
バブル全盛期に登場し、当時の最先端技術をすべて採用した贅沢なクルマで、今も憧れを抱く人は多い。年式や状態によって相場に開きがあるものの、状態のいい物件は高値となっている。
中古車参考価格帯:30万円から250万円【相場傾向↑・・・買い!】
1989年7月から2000年8月 ※全グレード
トヨタ スープラ(先代型)
映画の影響で海外でも大人気
通称“ハチマル”と呼ばれるトヨタのピュアスポーツだ。NA、ターボともに3L直6が搭載され、その伝統は現行型にも継承されている。ノーマルの車両が少ないわりに相場は高値安定。
中古車参考価格帯:180万円から570万円【相場傾向→・・・買い!】
1993年5月から2002年8月 ※全グレード
三菱 ランサーエボリューションIX(CT9A型)
パワフルなスポーツセダン
車名にランサーを冠しているが中身は別物。強力な2Lターボを搭載し、ACDやAYCという電子デバイスが異次元感覚の走りを実現。生産終了から10年以上経つがあまり値崩れしていない。
中古車参考価格帯:150万円から400万円【相場傾向↓・・・買い!】
2005年3月から2006年8月 ※グラフはベースモデル含む
マツダ RX-8(最終型)
最後のロータリー搭載車
後席ドアが観音開きの4ドアモデルで4名乗車も可能だ。使い勝手がよく、家族向けにも適している。相場は手頃だが、台数は減少傾向にあるので、多少の値上がりが見られる。
中古車参考価格帯:20万円から300万円【相場傾向↑・・・買い!】
2003年4月から2013年4月 ※全グレード
ホンダ インテグラタイプR(最終型)
ホンダのピュアスポーツ
2LエンジンはNAながら、最高出力は220馬力を達成。レカロシートやブレンボブレーキなど、専用装備も数多く採用。特別なクルマで流通台数は少ないが、相場は値ごろ感が強い。
中古車参考価格帯:60万円から240万円【相場傾向→・・・買い!】
2001年7月から2007年2月 ※グラフはベースモデル含む