新車試乗レポート[2019.11.19 UP]

【試乗レポート トヨタ ヤリス】2020年2月発売予定の新型をサーキットインプレッション

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

文●九島辰也 写真●内藤敬仁

 トヨタ ヤリスに試乗した。聴き慣れない名前かも知れないが、ヴィッツの海外名となれば親しみもわいてくるというものだ。トヨタはヴィッツのフルモデルチェンジを機に、心機一転ネーミングから変更した。
 理由は至ってシンプル。プラットフォームから一新する新型は言うなればオールニュー。継続する決定的なコンセプトでもない限り無理に名前を継承するメリットはないという考えだ。

この記事の目次

TNGAプラットフォーム(G A-B)によりスポーティなハンドリングと身のこなしを見せつける
1.5L直3ダイナミックフォースエンジンを搭載するガソリン車と同エンジン+モーターのハイブリッド車を用意
走らせた印象はハンドリングのキビキビしたレスポンスと乗り心地の良さが際立つ
トヨタ・セーフティ・センスが標準装備。カメラと超音波センサーを使った駐車支援システムも注目
新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

TNGAプラットフォーム(G A-B)によりスポーティなハンドリングと身のこなしを見せつける

TNGAプラットフォーム(G A-B)

 そのプラットフォームは、トヨタ自慢のTNGAプラットフォームを採用する。カローラ未満のサイズを対象にしたFWD用で、G A-Bプラットフォームと呼ばれるものだ。しかも、カローラスポーツやプリウスPHEVから数えて第4弾に位置する。それだけさらに進化させたと考えてもいいだろう。
 事実、剛性が高くなったことで従来型ではできなかった快適な乗り味を生み出した。ボディ剛性が高いのでバネやダンパーを柔らかくできるのだ。これまでだと剛性が低いためスポーティな走りを再現しようとなるとバネやダンパーを硬くするしかなかった。そうすると乗り心地が悪くなってしまうのは言わずもがな。タイヤの性能も借りてなんとなく誤魔化していたのが現実である。
 でも新型は違う。今回の試乗はサーキットだったが、スポーティなハンドリングと身のこなしを見せつけながら乗り心地も悪くなかった。ハードブレーキングでの荷重移動は素早く、高速コーナーでの安定したロールはなかなかのものだ。聞くところによるとステアリングシステムもだいぶ手を入れたそうだ。各部の接合を精緻に行いダイレクトな手応えにこだわったと言う。いやはやいいフィーリングである。

1.5L直3ダイナミックフォースエンジンを搭載するガソリン車と同エンジン+モーターのハイブリッド車を用意

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

 パワーソースは1.5L直3のダイナミックフォースエンジンと呼ばれるユニットが搭載されるガソリン車と、同エンジン+モーターのハイブリッド車が用意される。ユニークなのは前者に組み合わされるCVTで、出だしをスムースにする発進用ギヤが取り付けられる。これはレクサスUXの2L直4エンジンで採用されたのと同じ手法。つまりその効果は実証済みだ。CVTのネガティブ要素であるアクセルの踏み量についてこないトルクを見事にクルマを前へ押しやるチカラに変えるのだから嬉しい。今回もピットからの出だしでそれは感じられた。

走らせた印象はハンドリングのキビキビしたレスポンスと乗り心地の良さが際立つ

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

 それでは実際に走らせた印象だが、前述したようにハンドリングのキビキビしたレスポンスと乗り心地の良さが際立った。サーキットのみの試乗なので一般道では印象が変わってしまうかも知れないが、なかなかのスポーティな味付けに仕上がっていると思われる。パワーソースもどちらかが良くどちらかが悪いと言うことなく、サーキットで十分な加速だった。
 試乗したのは2つのパワーソースとハイブリッドにある電気式4WDシステム“E-Four”、それとガソリンの6速MTといったモデルだった。個人的な好みで言うと、ガソリンのFWDが俊敏さが前面に出て好印象だったが、4WDもよくできている。自然なリヤへのトルク配分は秀逸。もちろん、スポーツヨンクではなく生活ヨンクなのでここでの走りが参考になるとは思えないが、妥協していないのはわかる。
 6速MTもいい。このクルマは日本とヨーロッパでの販売になるが、MT好きのヨーロッパ人もここは納得と思われる。とくにストロークが短いわけではないが、動かしやすくしっかりした手応えに不満はない。ちなみに、マーケットごとに要望が異なる新興国ではヤリスは売られない。その代わりと言ってはなんだが、トヨタはダイハツと協業で仕掛けるそうだ。海外メーカーもそうだが、仕向地ごとにいろいろなアライアンスが生まれるのは今後トレンドになるであろう。

新型ヤリス ハイブリッド

新型ヤリス E-Four

トヨタ・セーフティ・センスが標準装備。カメラと超音波センサーを使った駐車支援システムも注目

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

 ところで安全装備関係のデバイスだが、ヤリスはそこも手を抜いてはいない。「トヨタ・セーフティ・センス」が標準装備される。交差点での歩行者や自転車を感知し、衝突の回避や被害軽減を行うものだ。右折時の対向車や右左折後の歩行者も検知してくれる。
 それと「アドバンスド・パーク」というカメラと超音波センサーを使った駐車支援システムも注目したい。実際に体験したが、簡単な操作でストレスなく駐車ができる。基本的に白線を読んでの動作だが、白線がない自宅の駐車スペースなどは事前にカメラに読み込ませれば可能となる。なかなかありがたいシステムだ。
 新型ヤリスにはこうした本来高級車にしかないシステムが装備されるのも注目ポイントとなる。この辺からもこのクルマに対するトヨタの本気加減がうかがえる。
 と言うのが今回のサーキットインプレッション。発売は2020年2月中旬予定というから、それまでにもう一度一般道で試乗するチャンスはあることだろう。今回の走りからすると、そこでの走りも期待はできそうだ。

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

新型ヤリス 1.5Lガソリン車

アドバンスド・パーク

アドバンスド・パーク

アドバンスド・パーク

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