カーライフ
更新日:2019.10.31 / 掲載日:2019.10.30

運転免許のグリーン・ブルー・ゴールドの違いと仕組みとは?

運転免許のグリーン・ブルー・ゴールドの違いと仕組みとは?

グーネット編集チーム

クルマの運転免許には、グリーン・ブルー・ゴールドの3種類が存在し、それぞれ免許取得後の年数や更新回数、違反行為の有無によって区分されています。みずみずしいグリーンは初心者を意味し、ブルーは成長著しい次のステップ、そしてゴールド免許は優良運転者である証だと言えるでしょう。

ここでは、運転免許のグリーン・ブルー・ゴールドの違いと仕組みなどについて解説していきます。

グリーン免許の特徴・意味と有効期限

運転免許の試験を受験し、最初に交付されるのがグリーン免許です。グリーンはみずみずしい若草色、初心者の証明です。新規取得者であることをはっきりと識別させると共に、運転者自身に初心者であることを自覚してもらい、謙虚で安全な運転を心掛けてほしいという願いが込められています。

グリーン免許は、初めて免許を取得して交通社会に参加される方だけでなく、一度取り消し処分を受け再取得された方も同様です。

有効期限は初回交付から3回目の誕生日の1ヶ月後までです。基本的には3回目の誕生日の前後1ヶ月以内に更新手続きをすることにより、ブルー免許へと切り替わります。特別な例として、3回目の誕生日を迎える以前に、現有免許より上位の免許を取得(例えば、普通自動車免許を保有している方が中型免許や大型免許を取得)すると、その時点でブルー免許が交付されます。

ブルー免許の特徴・意味と有効期限

ブルー免許の交付区分は広く、初回更新者と一般運転者、それに違反運転者です。
グリーン免許保有者が初回更新の際に交付され、初回更新以降は大きな違反や事故で失効しないか、あるいは5年以上を無事故無違反で過ごさない限りはブルー免許が交付され続けます。
ただし、ブルー免許を交付された際のキャリアと違反程度によって免許証の有効期限が異なるという特徴があります。

初回更新者の場合

初回更新者とは免許取得後初めての更新を行う方、つまりグリーン免許保有者だった方のことを指します。
初回更新者の方は違反の有無にかかわらず、免許証の有効期限は3年となります。

一般運転者の場合

一般運転者とは免許証の保有期間が継続して5年以上であり、なおかつその期間内における違反が3点以下の軽微なもの1回のみの運転者のことを指します。一般運転者の場合、免許証の有効期限が5年となります。
ただし、更新のし忘れなどによって再取得をした場合は、免許証の有効期限は3年となってしまいます。

違反運転者

違反運転者とは過去5年間のうちに複数回、もしくは4点以上の違反を犯した運転手、さらに怪我のある事故等を起こした運転手のことを指します。違反運転手の場合、免許証の有効期限が3年となります。

ゴールド免許の特徴・意味と有効期限

免許証の保有期間が継続して5年以上であり、かつその期間に事故もなく違反をまったく犯していない、優良運転者とみなされるドライバーの方に交付されるのがゴールド免許証です。免許証有効期限記載欄の帯が金色となり、条件欄に「優良」と明記されます。

名誉なことであり、更新時の手数料や講習時間、あるいは任意保険の割引などさまざまな面で恩恵を受けることができます。ゴールド免許になると有効期限は基本的に5年間となっています。

ただし、更新年に71歳の誕生日を迎える場合、ブルー免許の一般運転者もゴールド免許の方も有効期限が4年となり、72歳以上は3年となります。

違反をしたり事故を起こしたりすると免許の色は変わるのか?

一定数以上の違反や事故を起こすと、次回更新時に免許の色が変わることがあるので注意が必要です。(ただし、物損事故の場合、違反行為がなければ違反点数は付かないので免許証の色が変わることはありません。)

さらに、大きな違反や人身事故の加害者となると、その時点で運転免許証そのものを取り消されてしまうこともあります。
免許取り消し処分を受けた場合、行政処分によるしばらくの欠格期間を経てから取り消し処分者講習を受けることになります。その後、再び運転免許を取得する場合にはもちろん、グリーン免許からの出直しです。

逆に、免許証を保有している期間内に、一定の条件をクリアした場合には、例えば、ブルー免許の方が期間内に5年間無事故無違反だった等、次の免許更新時には免許証の色が変わることになります。

5年間無事故・無違反で免許を再発行(再交付)するとゴールド免許になるのか?

ゴールド免許の交付規定はあくまで免許証を取得している状態を”継続して”5年間の無事故・無違反を達成していることとなっています。

そのため、期限切れなどで一時的に失効してしまうと単純に5年間の無事故・無違反だけではゴールド免許にはなりません。失効後再度、ゴールドカードになるとすれば、免許証の再交付後からの5年間の無事故・無違反を達成した場合になります。

ゴールド免許を取得するメリット

ゴールド免許を取得するメリット

グーネット編集チーム

ゴールド免許は優良運転者であることの証であり、他の色の免許証と比べるとさまざまな点で優遇などを受けられるメリットがあります。
例えば、有効期間はブルー免許の一般運転者と同じ5年ですが、更新費用や講習時間については待遇の差が明白です。その他、SDカードによる特典や任意保険の割引対象となることもあります。

更新手続きのメリット

ゴールド免許最大のメリットのひとつが同じ都道府県内であれば最寄りの警察署で更新手続きができることです。
また、住民票記載地を遠く離れた場所でも、全国の公安委員会を通して更新の経由申請ができます。ブルー免許やグリーン免許の方は更新手続きのためだけに、わざわざ運転免許センターや、はるばる住民票のある地域へと出掛けなければなりません。

ゴールド免許に与えられたこの優遇措置は、5年に1回のこととはいえ、交通費や移動時間のことを考えても大きなメリットと言えるでしょう。

更新費用のメリット

住民票のある地域へ移動する費用がかからないメリットの大きさもさることながら、更新手続きの際に、受講する講習の受講時間と講習手数料に関してもゴールド免許の方は優遇されています。

ゴールド免許の方は優良運転者として講習時間は30分。講習手数料は都道府県により若干異なる場合もありますが東京都の場合500円となっています。ブルー免許の一般運転者が800円、違反運転者と初回更新者が1,350円という金額であることと比較すると、どれだけ得かがお分かりになるでしょう。

これに移動の経費も加算され、さらに更新回数を重ねるごとにその差が広がっていくのです。

講習時間のメリット

講習時間においてもゴールド免許は優遇されています。ゴールド免許である優良運転者は30分、ブルー免許の一般運転者が1時間、違反運転者と初回更新者が2時間となっており、更新にかかる時間が大きく変わってきます。
この点においてもゴールド免許が優遇されているのがお分かりいただけるでしょう。

任意保険の割引メリット

任意保険を展開する多くの保険会社でゴールド免許による割引特典が実施されており、保険会社によってはゴールド免許割引として、10%以上の割引がされる場合もあります。
現状、マイカーを購入する際にほとんどの方が任意保険に加入していることから、ゴールド免許を取得することによるメリットは大きいと考えられます。

SDカード登録店舗による割引利用

SDカードとはSafe Driverカード、すなわち安全運転者の誇りと自覚を象徴するカードとして、自動車安全運転センターが発行しているカードです。

ゴールド免許の場合、過去5年間、無事故無違反である必要がありますが、SDカードであれば、原則1年以上事故・違反等がなければ対象となります。発行対象となるのは、1年以上無事故・無違反の運転者となっており、無事故・無違反の継続年数に応じて5種類に区分し発行しています。
その内訳は以下の通りです。

・1年以上2年未満:グリーン
・2年以上4年未満:ブロンズ
・4年以上10年未満:シルバー
・10年以上20年未満:ゴールド
・20年以上:スーパーゴールド

いずれも有償の手続きを経ての発行となりますが、ガソリンスタンドやマイカーローンの金利など全国のさまざまな加盟店での優遇措置や割引を受けられるメリットがあります。

最短でゴールド免許を取得する方法

ゴールド免許の交付条件は継続して運転免許証を保有した過去5年間を無事故・無違反で過ごした場合となっています。免許取得から3年後、初回更新を経てめでたくブルー免許に昇進します。ブルー免許保有者の最初の更新はまた3年後ゴールド免許を習得することができます。

つまり、最短で6年間、二度の免許更新が必要と考えるのが一般的です。
しかしながら、条件によっては、5年と少しの日数でゴールド免許を取得することができるのです。

誕生日の41日前に最初の免許を取得する

もっとも効率的にゴールド免許にたどり着くためには誕生日の41日前に最初の免許、グリーン免許証を取得する方法があります。
なぜならば、免許証の更新は誕生日を基準とし、3回目の誕生日を迎えた日がグリーン免許の更新日となるからです。

2度目の更新はそこからさらに3年後となりますが、40日前に新しい免許証発行の審査がなされます。
その時点で直前の過去5年間が無事故・無違反であれば、はれてゴールド免許が交付されるのです。

2度目の更新でゴールド免許になることは同じですが、実際に要した時間は誕生日を基準としているため、5年と41日、さらに1ヶ月前から更新できるので最短で5年と11日ということになります。

上位免許を取得する

免許証の有効期限の途中、5年間の無事故・無違反をクリアした時点で現有免許証より上位(難易度の高い)の免許証を取得すると、その時点でゴールド免許が交付されます。
もちろん上位免許の取得は必要に応じてのことでなければなりません。
ゴールド免許にするためだけに上位免許を取得するのは本末転倒で、経費もかかってしまいます。

まとめ

運転免許のカラーによってさまざまなメリットがあります。

そのため、ゴールド免許を取得するに越したことはありませんが、ゴールド免許を取得するには一定の期間が必要となります。
無事故無違反にならないよう日々の安全運転を心掛けましょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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