車のメンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2019.10.29
【グー連載コラム】クルマケア講座[夏の汚れを完全除去 編] (2019年10月)
今どきのクルマは壊れにくくなっていますが、流石にノーケアではダメ。大切な愛車は長く乗りたいもの。消耗品の交換など定期的に愛車をケアしましょう
(掲載されている内容はグー本誌2019年11月号の内容です)
夏の名残を取り除こう 車内清掃のコツとポイント
よく考えたらクルマの中はとても劣悪な環境だった!
今年の夏も暑かった。というか、まだまだ続く残暑なのだが、車内にも夏のストレスは溜っている。降り注ぐ紫外線や熱、そしてロングドライブともなれば車内に長時間いることになり、ゴミや汚れは溜るし、シートには汗も染みる。それでいて、定期的に掃除をすることはマレ。よく考えてみると、車内というのはかなり特殊な環境なのだ。
しかもシートの間に落ちたお菓子のクズや髪の毛というのはダニの好物でもあるだけに、じつは見えないところで増殖している可能性も……。
夏が終わった今、しっかりと清掃をして快適な車内を取り戻そう。
【STEP1掃除機がけ】 細かい部分もしっかり
シート下など、視線を下げ作業するのがポイント。見えなかったものが見えてくるのだ。
シートのくぼんでいるところやステッチ部分は、指で広げるようにしてからかけていく。
掃除機はシガーソケットから電源を取る小型のクルマ用でいいので、車内全体にかけていく。この際、ザッとではなく、フロアの隅やシート下の奥、さらにシート自体は座面とシートバックのすき間やステッチ部分など、ノズルを押しつけるようにしてかけていく。
【STEP2樹脂】 クルマの特殊な表面
使うのは固形石けんで構わない。水を付けたスポンジに取ってクルクルとかけていく。直線だと汚れが取りきれないのだ。
クルマの樹脂は表面にシボと呼ばれるシワが入っている部分が多い。質感を出すためなのだが、このシボの中に汚れが入り込んでしまうので要注意だ。きれいにするポイントはただ直線的にこするのではなく、かき出すように、円を描くのが正解だ。
【STEP3シート】 ただこするだけではダメ
タオルに水を多めに含ませて、まずはシートの表面を軽くでいいので拭いていく。
汚れがひどい部分や背中が当たる部分などは、トントンと叩いて、汚れを浮き出してやる。
全体に水拭きしたら、最後に乾拭きで仕上げる。これだけでもかなりきれいになる。
布シートは汗などの汚れが染み込んでしまうのが問題。では、どうやって染み込んだ汚れを取り除くかというと、表面をこするだけではダメで、染み抜きの要領で水を多めに含ませて乾拭きしたり、トントンと叩きながら浮き出してやる。コツさえつめば簡単だ。
内張りのポイント
内張りは板に布を貼ってあるので、強く拭くと剥がれる可能性もある。軽く表面を拭くだけにする。
【STEP4仕上げ】 消臭剤の効果を引き出せ
【スポット】足元やエアコンの吹き出し口、ステアリングなど、汚れやすい部分は重点的にかけてやろう。
【全体】ファンを回して、風を車内全体に向けて出し、そこに消臭剤をスプレーすると効率がいい。
ここまでで基本的には車内の汚れは落とせたハズ。このままでも問題ないが、せっかくなので、仕上げとして消臭剤をかけてやろう。全体にスプレーするのもいいが、ちょっとひと工夫で、エアコンの風に乗せてやると効率よく車内に行き渡る。
フロアマットの正しい洗い方
水を流しながらだと毛足が開いて、汚れが自然と流れ出てくる。そのうえでこする。
よく乾かしてから車内に戻さないと、イヤな生乾き臭が出たり、ダニが増えたりもする。
車内で唯一、簡単に取り外して洗えるのがマットだ。実際、ガソリンスタンドで洗車を頼むと洗ってくれるが、これが意外に難しい。水をかけてからではなく、水をかけながらブラッシングするのが正解。またよく乾かすのもポイントだ。