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更新日:2019.09.24 / 掲載日:2019.09.24

MAZDA マツダの狙い&ブランド戦略に迫る

なぜデミオとアテンザはモデルネームが変わったのか?

ほぼ全てモデルを世界統一のモデルネームに変えたマツダ。あえてこの時期にそこまでするのはなぜなのか?この動きを理解できればマツダが目指すクルマ造りがより理解できるはずだ。

過去のマツダと決別するためイメージの一新を実践中

 これまでマツダの海外向けモデルのネーミングは「マツダ」+「数字」だったが、その流れが5月に発表されたマツダ3より日本向けモデルにも展開をスタートした。これにより2001年から使われてきたアクセラの名前は消滅した。さらに7月にはアテンザは「マツダ6」、デミオは「マツダ2」へと改名。すでに世界統一ネームを採用しているクロスオーバーSUVの「CXシリーズ」と合わせて、主要ラインナップは世界統一ネームとなった。

ちなみに、唯一の例外はロードスターで、国内営業部門を担当する福原和幸常務執行役員は「ロードスターの名は日本では財産なので残す」と語っている。

しかしなぜ、このタイミングで変更されたのか?これまでもマツダファンがたくさん存在したものの、どちらかと言うとブランドではなく固有のモデルのファンが多かった。しかし、今後マツダブランドをより強固な物にしていくためには、「クルマ単体ではなくマツダとして選ばれ続けたい」、「マツダ共通の魅力を備える」をより明確にする必要がある。すでにクルマ作りは「一括企画」、「コモンアーキテクチャ」などでカタチに成りつつあるが、それをシッカリと世に浸透するには、ブランド名を含めてより明確にPRする必要があったのだろう。

また、これは筆者の推測だが、いくら良い商品を開発しても、日本では「マツダ=価格は安くて走りがいい」という過去のイメージを引きずる人が多かったのも事実だ。新世代商品はそこから抜け出し本質で勝負するクルマ作りへと変わったが、それを正当に評価してもらうためには、過去を断ち切る必要もあるのだろう。それに合わせてディーラー網の整備も実施され、現在、黒を基調としたショールーム拠点に変更するCIが行われている。中には「敷居が高くなった」、「入り辛い」と言う意見もあるが、いいクルマを売るためには、売る環境を整える必要との判断のようだ。ただ、従来型店舗も数多く残っているので、その辺りの温度差は気になる所だ。

ブランドを育てるのは時間と根気が必要となる。5チャンネル時代のように、途中でフラフラ方針転換をする事だけは避けてほしい。

現在、首都圏を中心に黒を基調にしたディーラー店舗にリニューアルを進めているマツダ。その狙いは販売環境の一新にある。通称「黒マツダ」は、今後さらに増えて行く予定だ。

icon MAZDA マツダ2 価格帯:154万4400~261万9000円

  • パワートレーンは従来同様1.5Lのガソリンとディーゼルターボの設定。上位モデルに採用が進む「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)」や、滑らかな車の動きと快適な乗り心地を実現した新サスペンションシステムを採用している。

安全運転支援機能も 上級システムにアップデート

上級仕様のマツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)&レーンキープアシストシステムに加え、左右20ブロックに分割したLEDを個別に点灯/消灯するアダプティブLEDヘッドライトも設定された。

機能装備の強化に加えて 新世代マツダ顔にフェイスリフト

マツダ3とは異なりマイナーチェンジでデミオから改名されたマツダ2。エクステリアはフロントマスクを中心に変更。シンプルでワイド感が強調された新世代のマツダフェイスにアップデート。リヤバンパーやランプ類、アルミホイールなども変更される。インテリアは小変更ながらインテリアコーディネイトが追加されており、スポーティからプレミアムなイメージを高めている。メカニズムはサスペンション、シート、GVCプラスなど、スカイアクティブビークルアーキテクチャーの技術の一部を水平展開。エンジンは1.5Lガソリン/ディーゼルターボで、どちらも6速MT/6速ATをラインナップする。もちろん、安全支援デバイスも最新スペックにアップデートされている。

内外装の質感向上も改良の目玉

  • 基本レイアウトに変更はないが、よりクルマとの一体感が感じられる構造となったシート改良に加えて、制振材等の見直しによりキャビン静粛性の向上も図られた。写真の仕様はXD PROACTIVE S Pkg。

icon MATSUDA マツダ6価格帯:284万400~423万9000円

  • 2.5L直4ターボ(230PS/42.8kg・m)を搭載する25T S Packageを設定。最高馬力よりも最大トルク重視した特性を持つダウンサイジング型ターボだ。スポーティな専用ブラックレザーインテリアも採用されている。

2.5Lターボモデルを追加 4つのパワートレーンを選択可能に

マツダ2同様にマイナーチェンジでマツダ6へと改名。昨年、アテンザ時代にインパネ刷新を含めた大幅改良が実施されているので、エクスリア/インテリアの変更はほとんどなし。注目はCX-5/CX-8に採用された「SKYACTIV-G 2.5T」搭載モデル(25T Sパッケージ)の追加だ。それに伴い6速ATのギヤ比変更やフロントブレーキディスクの大口径化(16→17インチ)なども行なわれている。シャシー関係はGVCプラスを全グレードに標準設定することで、走りの質をより高めている。

高速走行時や滑りやすい路面でもより安定した車両挙動を実現する、G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)が全グレード標準装備化された。

icon 注目の新世代SUV 「CX-30」 まもなく、先行受注を開始

2Lガソリンと1.8Lディーゼルターボ 2つのパワートレーンを用意

この秋に国内発売が予定されているCX-30。9月下旬から事前予約も始まるとアナウンスがされているが、すでに内々のカタチになるがマツダのディーラーで先行受注が始まっている情報が飛び込んできた。正式注文前ということで価格などは未定だが、2Lガソリン車と1.8Lディーゼルターボ車がラインナップされる模様。注目のスカイアクティブX車の存在は不明だ

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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