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更新日:2023.06.07 / 掲載日:2019.09.06

小型特殊自動車とは?小型特殊免許の取得方法や新小型特殊自動車との違いを紹介

小型特殊自動車とは?小型特殊免許の取得方法や新小型特殊自動車との違いを紹介
グーネット編集チーム

 車には多くの種類がありますが、その中でも小型特殊自動車という車は、あまり普通の人には聞き馴染みないかもしれません。簡単に説明すると、小型特殊自動車とは主に農作業や工場内で使われる車です。

 この小型特殊自動車を運転するには、どういった免許が必要になるのかご存じでしょうか。
 今回は、そんな小型特殊自動車について、新小型特殊自動車との違いや運転に必要な免許の種類、免許の取得方法などをご紹介していきます。

小型特殊自動車とは

 小型特殊自動車に含まれるのは、主に農作業や雪かき、工場で使われる車です。小型特殊自動車と言える車は、全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0~2.8m以下、最高速度時速15km以下(農作業用は時速35km未満)という決まりがあります。

 公道を走る場合には、以下のいずれかの免許が必要になり、普通自動車と同じように自賠責の保険への加入が必要になります。

・小型特殊自動車免許
・大型特殊自動車免許
・普通自動車免許
・中型自動車免許(取得には普通免許が必要)
・大型自動車免許(取得には普通免許、準中型免許、中型免許が必要)
・大型二輪免許
・普通二輪免許

 また、小型特殊自動車を所有しているときには軽自動車税が課せられます。

 同じ特殊自動車の中でもブルドーザーやショベルカー、クレーンなどの大型特殊自動車がありますが、小型特殊自動車とは車体の大きさや最高速度の制限などにより区別されています。
 大型特殊自動車は全長12.0m以下、全幅2.5m以下、全高3.8m以下、最高速度の制限はありません。また、支払うべき税金も軽自動車税ではなく、固定資産税となります。

小型特殊自動車と新小型特殊自動車との違いとは?

小型特殊自動車と新小型特殊自動車との違いとは?
グーネット編集チーム

 小型特殊自動車とは別に「新小型特殊自動車」がありますが、その違いとして高さや最高速度の制限、総排気量、運転免許の種類が挙げられます。

 長さや幅は小型特殊自動車同様、全長4.7m以下、全幅1.7m以下ですが、高さは2.80m以下なので小型特殊自動車よりも高くなっています(農耕作業用車は制限なし)。

 総排気量に関しても小型特殊自動車が1.5リットルなのに対して、新小型特殊自動車は制限がありません。また、新小型特殊自動車の運転には大型特殊自動車免許が必要です。
 最近の農耕トラクターはほとんどが新小型特殊自動車に入るので、新たに農耕トラクターを購入する予定のある人は注意が必要です。

 また、新小型特殊自動車は小型特殊自動車と同様、車検は必要ありません。しかし、道路以外の場所(農作業など)にのみ使う場合を除いては、ほかの普通車同様、自賠責保険への加入が必須です。

小型特殊自動車の免許の取り方について

 小型特殊自動車が公道を走る際に必要な免許は複数ありますが、ここでは小型特殊自動車免許の取り方についてご紹介します。

 小型特殊自動車免許取得の条件は以下の通りです。

・16歳以上
・両眼の視力が0.5以上(片眼0.5未満の場合は他眼が0.7以上)
・視野が150度以上であること
・聴力、学力、色彩識別、運動能力が基準以上であること

 なお、聴力や視力は、矯正道具(眼鏡や補聴器)で補った状態でクリアできれば問題ありません。

 適性検査、学科検査を受けた後、合格であれば安全に運転するための乗り方講習を受講することになります。その後、免許証が交付されます。
 普通自動車免許のように教習所に通い仮免許を取得するなどは必要ありません。学科試験で出題される問題は、普通自動車や原付の試験で出題される問題とほぼ同じです。

 なお、小型特殊自動車の上位免許にあたる普通自動車免許を取得すれば小型特殊自動車は運転できるため、最近は小型特殊免許だけをとる人は少なくなっています。

小型特殊自動車免許で運転できるクルマは?

 小型特殊自動車免許で運転できるのは、どのような車なのでしょうか?

 記事の冒頭で、小型特殊自動車とは主に農作業や雪かき、工場で使われる車とご紹介しましたが、具体的には農耕トラクターや農業用運搬車、農業用薬剤散布車、刈取脱穀作業車、田植機などがあります。そのほかにも、国土交通大臣の指定する農耕作業用自動車、ターレット式構内運搬自動車、小型除雪車などが小型特殊自動車に当てはまります。

 農業用小型特殊車は最高速度時速35kmなのに対して、それ以外のターレット式構内運搬自動車、小型除雪車は最高速度時速15kmの制限があります。

 また、フォークリフト(荷物を持ち上げ運搬、積み下ろしをするための重機)に関しては、「フォークリフト技能講習修了証」を持つ必要があるので注意が必要です。また、フォークリフトを公道で運転する場合には、上記に加えて特殊免許、または大型特殊自動車免許が必要になりますので注意が必要です。

まとめ

 以上、小型特殊自動車免許の特徴や免許の取得方法、新小型特殊自動車との違いなどについてご紹介してきました。サイズや最高速度などによって必要な免許も異なるので、自分が乗りたい車に必要な免許がどれなのかを必ずチェックしておきましょう。

 最近では小型特殊自動車免許のみを取得する人は少なくなっていますが、取得可能年齢や教習所に通わなくてもとれるなど普通自動車免許に比べてとりやすいといえます。小型特殊自動車を運転したい人は取得してみてはいかがでしょうか。

小型特殊自動車はどの免許で運転できる?

小型特殊自動車を公道で運転するには、小型特殊自動車免許のほか、普通自動車免許や普通二輪免許などを所持していれば可能です。

小型特殊免許で運転できるのはどんな車?

小型特殊免許で運転できるのは、「全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下、最高速度時速15km以下」の小型特殊自動車です。主に農作業に使用される農耕トラクターや、小型除雪車などが該当します。

小型特殊自動車免許はどうやって取得する?

小型特殊自動車免許は、運転免許センターや運転免許試験場で取得できます。実技試験がなく、適性検査と学科試験に合格すれば免許証が交付されます。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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