新型車比較・ライバル車対決
更新日:2019.08.17 / 掲載日:2019.08.17

エクリプスクロスvs注目ライバル車対決

他社のコンパクトSUVと比べると、やや上級設定の感が強いエクリプス クロス。そんな理由もあってライバルモデルも1クラス上になりがちだ。ここではディーゼルターボ車とライバル関係になりそうな3つのバトルに注目。その違いを判断してみたい。

【BATTLE01】ディーゼルターボ車vsガソリンターボ車 どちらのエクリプス クロスがベストバイ?

  • 【ディーゼルターボ車】余力あるパワースペックで悠々と走れることがディーゼルターボ車の魅力の一つ。ロングドライブ適性は明らかに上だ。ただ、ガソリンターボ車に比べて約30万円高の価格設定は少々気になる。

  • 【ガソリンターボ車】伝統のモデルネーム、エクリプスの名前にしっくりくるのは、俊敏な加速が楽しめるガソリンターボ車だろう。こちらはFF車も選べるが、やはり本領発揮はS-AWCが備わる4WD車だ。

エクリプスクロスグレードバリエーション

1.5Lの直4直噴ターボは、150PS/24.5kg・mを発揮。最大トルクは2000回転から発生するなど、ディーゼルターボと近い特性を持つが、回転が上がっても伸びが衰えないのはガソリンターボの特権だ。

パワートレーンを除けばグレード&装備はほぼ同等

  • ガソリンターボ車はCVT、ディーゼルターボ車はATとメカニズムは異なるが、いずれも8段変速機構を備え、幅広い状況で最適なギア選択を行うことができる。

  • 前後スライド可能な後席は広さも十分で、奥行きと横幅のあるラゲッジの積載性もサイズ以上の余裕を感じる。共にファミリー&レジャーにも対応できるユーティリティを持つ。

  • ACcや衝突軽減ブレーキなどを備える「e-Assist」は全グレードに標準装着。ただし、車線逸脱防止機能は警告止まりになるなど、ライバルに比べると弱い部分があるのは残念。

キャラに合ったスポーティを求めるならばガソリンターボ

三菱の主力を担うモデルらしく、いずれのパワートレーンも最新ユニットを採用している。1.5Lのダウンサイジングターボは、スポーツ&スペシャリティを意識したエクリプス クロスの本質を体現しているパワートレーン。アクセルの踏み込みに対して瞬時に応える俊敏なフィーリングは、走りにも自信ありという主張を雄弁に物語ってくれる。その一方、デリカD:5と共通の尿素SCRを用いた最新ディーゼルターボは、エクリプス クロスのもうひとつの側面でもある、「コンパクトで実用的なSUV」というキャラと相性がいい。低速域から力強さを前面に出してくる出力特性は、ディーゼルターボならではの特権。重厚さが増したフットワークもあって、運転のしやすさや快適性、ロングドライブ適性は上だろう。

このように目指す方向性は異なるが、いずれも走りの完成度は高い。そうなるとスポーティなガソリンターボか?力強いディーゼルターボか?というキャラの違いでの選び分けになるが、両パワートレーンの価格差も重要なポイントになってくる。

ツーリング&レジャーを重視するならば総合力に秀出るディーゼルターボ車が魅力的だが、約30万円の価格差を考えると悩ましい。スポーツ&スペシャリティというエクリプス クロスの基本キャラを求めるならば、パワーフィールに秀出たガソリンターボ車をオススメしたい。

【BATTLE02】エクリプス クロスディーゼルターボvsCX-5ディーゼルターボ 人気のディーゼルターボ走り重視で選ぶならどっち?

  • 【CX-5ディーゼルターボ】

    回さないで済ませる余力が一番の売り物だが、新世代ディーゼルの中でも高回転の伸びがよく、ディーゼルとの相性が劣るMTにもよくマッチしている。ハンドリングも含めて洗練されたファントゥドライブが見所である。

  • 【エクリプスクロスディーゼルターボ】

    巡航ギヤ維持能力が高く、8速ATの採用のおかげもあって、狭い回転域で走り切る余力感がを持つ。その半面、高回転域の加速の伸びは今ひとつだ。4WD車のフットワークは安心感が高くドラテクも駆使しやすいことも特徴だ。

  • 最新仕様の2.2Lディーゼルターボは、190PS/45.9kg・mを発揮。6速MT/ATと組み合わされる。改良も頻繁で、最新仕様は初期ユニットよりも出力特性や省燃費性能が向上している。

  • エクリプスクロスの2.3Lディーゼルターボは、145PS/38.7kg・mを発揮。CX-5と比べると、最高出力も最大トルクも見劣りするが、8速ATの恩恵は大きく、実走行ではまったく気にならない。

同じディーゼルターボでも得意分野は大きく異なる

車格設定で言えば0.5クラスほどCX-5が上回るが、価格設定は同等レベル。エクリプス クロスがスペシャリティ系、CX-5はプレミアム系と目指す志向は異なり、それが選び分けでにおいて大きく影響している。

両車ともに実用面を重視して選ぶタイプではなく、基本的にはドライバーの趣味で楽しむSUVだろう。当然、走りの嗜好が大きなウェイトを占める。最も大きく影響するディーゼルターボは、CX-5が2.2L、エクリプス クロスが2.3Lとほぼ排気量は重なるが、CX-5はディーゼルながらも高回転域まで伸びる特性。一方のエクリプス クロスは低中速域のトルクの厚みを楽しむタイプ。その性格は大きく違う。比べる際にはここに注目しよう。

【BATTLE03】エクリプス クロスディーゼルターボvsデリカD:5 ミツビシ同門対決

  • 両モデルとも本格4WDシステムを搭載。エンジン&トランスミッションも同じユニットを搭載するが、車両重量と変速制御比の違いもあって、その走りの印象は大きく異なる。

  • 車両重量が重いデリカD:5だが、実際の走りの質感はかなり高い。ローギアードの設定のおかげもあって、オンロードでの加速もまったく問題ない。

8速ATの制御に違いあり。デリカD:5は走りも侮れない

両車ともS-AWCなどの運動統合制御機能も備え、ディーゼルターボ車のパワートレーンのスペックも共通。トランスミッションも最新の8速ATだ。ボディの違いはあれどもオフロードをまったく苦にしないと、キャラもかなり近い。

実際、走りを比べてみると、デリカD:5は約300kgの車両重量の差があり変速比も4%ローギヤードとなるが、速度に対する巡航ギヤの選択や巡航回転数に大きな隔たりはない。

最も大きな違いを感じるのは巡航ギヤの維持能力。デリカD:5は登坂や緩加速で比較的早いタイミングで1段ダウンシフトを行い、2000~3000回転の使用頻度や使用時間を長くしている。それに比べるとエクリプス クロスは、巡航ギヤをかなりの領域で維持する傾向が強く、デリカD:5の方が高速域の加速や登坂時によりトルクパワーの恩恵を感じやすい。

フットワークや燃費はボディの差もあってエクリプス クロスに分があるが、デリカD:5の方が上級モデルにふさわしい動力性能を持つ。

提供元:月刊自家用車

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