車種別・最新情報[2019.08.07 UP]

2019年夏版クルマ選び虎の巻

【解説:川島茂夫】本誌メインライターが、今の、そしてこれからのクルマ選びのポイントを解説。理論と実践を知り尽くしたプロの目で、後悔のないクルマ選びを指南する。

クルマ選びに頭を悩ますのは、実は楽しみだったりもする。今回はそんな楽しい悩みに道筋を付け、納得のクルマ選びに落とし込む「虎の巻」をお届けする。お望みのカーライフと予算から、狙い目モデルを絞り込んでみよう。

この記事の目次

【巻ノ一】おとな4人で快適ツーリング ドライバーも同乗者も、ともに楽しめる一台は……
【巻ノ二】安全&運転支援はケチらない 何はなくとも無事故と疲労軽減が最優先
【巻ノ三】仲間を乗せてワイワイ行こう! 分乗じゃなくて1台で(6人以上の多人数でお出掛け)
【巻ノ四】燃費の良さでエコ貢献 地球と財布に優しい、意識高い系
【巻ノ五】今年こそ電気自動車デビュー!? 未来のクルマに興味あり! EV/PHEV/EV感覚の強いHV、どれがイイ?
【巻ノ六】運転そのものを楽しみたい! クルマ好きドライバーのわがままチョイス
【巻ノ七】買ったら仲間に見せびらかしたい ヒトもクルマも見た目が9割!?
【番外編】個性は二の次、コスパ優先! 経済的で万能な優等生。「番外」だけど実は基本

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【巻ノ一】おとな4人で快適ツーリング ドライバーも同乗者も、ともに楽しめる一台は……

【ポイント】キャビン快適性を 中心に、ドライバー の疲労にも目配り

家族構成、特に子どもの年齢は、必要とされるキャビンユーティリティに大きく影響する。乳幼児がいる場合はオムツ交換など車内でのケアが必要となり、室内高のゆとりは選択要件の筆頭と言ってもいい。その場合は条件を「仲間を乗せてワイワイ行こう」にシフトしたほうがいい。大物レジャーギア等々で荷室容量や積載の多様性を求める場合も同様だ。

そこで、ここでは「快適ツーリング」に軸足を置いて、大人4名の長時間走行でも不足ないキャビン&快適性を中心に選択している。また、低価格帯では走行性能を優先し、車格的に余裕のある高価格帯ではキャビンユーティリティを優先した。一方、対レジャーの方向性も重要であり、観光地巡りやアウトドア志向等にも配慮し、適応用途に広がりを与えている。

また、ドライバーが一緒にドライブを楽しむためにも、ACCやLKA等の運転支援機能を必須要件としている。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

SUBARU インプレッサスポーツ 1.6i-L アイサイト【194万4000円】

快適性とゆとりのバランスが抜群、アイサイトでドライバー支援も優秀。

スバルの最新プラットフォームであるSGPを採用。走行性能や快適性が向上し、運転支援等の最新機能にも対応している。

SUZUKI スイフトスポーツ (6AT)【190万6200円】

HONDA フィット 15XL ホンダセンシング【185万3280円】

長距離が前提だと軽は除外 上質なコンパクトカーを狙え

軽乗用でもパワートレーンやシャシー性能の向上、ACCやLKAの採用により、ターボ車なら高速走行も無理のないクルマもあるが、それでも長距離となると快適に過ごすのは難しい。また、対象モデルも少ない。この価格帯での主役は走行性能面から動力性能にゆとりのあるコンパクトカーであり、ACCとLKAが装着できるモデルとなる。ベストチョイスとしては車格的にも同価格帯では最上位となるインプレッサ。プレミアム系ハッチであり、適応用途の広がりはないが、快適性とゆとりのバランスは群を抜いている。他2車は価格帯相応の車格。スポーティで行くか、ファミリーで行くかというキャラ違いでもあり、使い方や楽しみ方で少し色を付けたいと考えるユーザーにも悪くない。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

MAZDA マツダ3 ファストバック XDプロアクティブ【274万円】

詳細不明ながら、長距離適性が高いのは間違いない。

TOYOTA カローラスポーツ ハイブリッドG【252万7200円】

SUBARU インプレッサ スポーツ 2.0i-L アイサイト (4WD)【239万7600円】

より上級モデルが狙えて パワートレーンも多様に

上級コンパクトが充実した価格帯なので、家族4名の旅行と日常用途に使いやすいモデルが豊富である。また、同カテゴリーでは高速長距離や山岳走行にもゆとりがあるパワートレーンを選択できるのも強味だ。マツダ3は公道試乗前であり、詳細な走行特性までは不明だが、扱いやすく高速域での余力のあるディーゼルや安心感の高い操安性は車格以上のロングツアラー適性をもたらす。カローラスポーツとインプレッサは、快適性とバランスのよさ、国産車ではトップクラスの運転支援機能が魅力。高速域の余力を除けば、マツダ3以上の評価を与えられる。パワートレーンがタイプ違いとなる3車なので、それぞれのドライブフィールも異なる。ドライバーの嗜好で選び分けてもいいだろう。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

HONDA オデッセイ ハイブリッド ホンダセンシング (7人)【】

TOYOTA RAV4アドベンチャー (4WD)【313万7400円】

SUBARU レガシィアウトバック Xブレイク【340万2000円】

快適ツーリングは当たり前 +αのレジャー適性も欲しい

この価格帯になると走行性能に余裕があって当たり前。快適性を犠牲にしたスポーツモデルでもない限り、快適ツーリングは標準の範疇なのでツーリングとレジャーの両面のバランスで考えてみた。この項の標準的なユーザー向けに選んだのがオデッセイ。ワゴン型では最上級クラスとなり、余裕はないがサードシートも備え、4名乗車プラスαの使い勝手が適応用途を拡大する。また、i-MMDは実用域から高速巡航まで余力感があり、実用燃費も同クラスでは良好だ。他2車はアウトドアレジャー志向の選択だが、高速ツーリングと車格感を軸足にするならアウトバック、ラフ&オフロードも重視するならRAV4と、適応用途に差がある。遊び方で選び分けるといいだろう。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

HONDA CR-V ハイブリッド EX (4WD/5人)【400万320円】

MAZDA CX-8 XD Lパッケージ (4WD/6人)【446万400円】

TOYOTA カムリ G “レザー パッケージ”【422万8200円】

目的にこだわって 投資すべし

快適性を求めるならセンチュリーだって選べる価格帯。だからこそコスパと快適ツーリングプラスアルファの使用目的にこだわりたい。SUVを勧める理由は走行路面条件。要はクルマの通れる道(除くサイズ制限)があれば何処でも行ける行動力である。プラス走りの質感、燃費と先進性等でCR-Vのハイブリッド車、セカンドキャプテンシートで後席の雰囲気向上に加えてディーゼルの力強さと燃費のCX-8をSUV代表で選んだ。もちろん、付加要件によっては別のモデルでもいい。カムリはコスパ優先。選択理由は「見せびらかし」に近いのだが、セダンとしてのバランスもいい。さらなる快適性や質感を求めるなら、レクサス版の姉妹車になるESから選んでもいいだろう。

【巻ノ二】安全&運転支援はケチらない 何はなくとも無事故と疲労軽減が最優先

【ポイント】主用途が何であれ 運転支援の軽視は 後悔のタネとなる

今や安全&運転支援機能は動力性能/操安性/居住性等と並ぶクルマの基本性能と考えていい。もっと言えば、動力性能やシャシー性能に余裕のないクラスを除き、一般走行性能はどれも十二分の領域。車格なりの余裕という点では過不足もあるが、実用上の必要性では過剰域の優劣でしかない。

付け加えるならACCやLKAによる車線維持機能は高速巡航での運転しやすさに直結する。やや大袈裟かもしれないが、実用性能ではパワートレーンよりもACC、シャシー性能よりLKA、と思っておくくらいのほうが、基本性能の実態に近い。

こういった点からも次世代の必須要件であり、これらが欠けては近々に時代遅れに。長く乗り続けることが前提なら尚更である。

キャビンスペースやプレミアム性など様々の必要要件はあるが、安全&運転支援機能の充実は主選択要件が何であれ、同等くらいの重み付けで副選択要件とすべきだ。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

SUBARU インプレッサスポーツ 1.6i-L アイサイト【194万4000円】

衝突回避&被害軽減機能を世に知らしめ、けん引してきたアイサイト。機能はもちろん、積極的な車種/グレード展開も特筆ものだ。

NISSAN デイズ ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション【164万7000円】

セレナやエクストレイルでおなじみのプロパイロットを、ついに軽乗用車にも展開。完全停止を含む渋滞追従までこなす。

HONDA フィット【185万3280円】

スバルやマツダ、そして最近のトヨタと同じく、上位グレードに限らず運転支援機能を導入。歩行者回避の操舵支援も備えている。

先進機能が活躍する高速巡航が 得意なクルマならさらに善し

「おとな4人で快適ツーリング」と2車が被った選択となってしまったが、先進安全&運転支援機能は普及途上の技術だから、タウン&ファミリー系を狙っているユーザーは、タントとN-WGNの次期モデルを待ってみるのもいいだろう。この項のみの選択となったデイズの見所は渋滞追従機能付き全車速ACCと走行ライン制御型LKAをセット装着したプロパイロット。機能的には上級クラスと変わらず、最新仕様らしい出来。フィットよりも一歩先を行く機能である。ただ、ACCやLKAが活きる高速走行での動力性能と走りの質感が、他の選択2車に大きく差を付けられてしまうのが難点。運転支援機能で同等以上、高速走行でのゆとりや快適性にも優れるインプレッサが最もコスパ高の選択である。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

TOYOTA カローラスポーツ ハイブリッドG【252万7200円】

悪条件下でも頼りになる最新システムを搭載。

最新のトヨタセーフティセンスを搭載。使える場面が多く、恩恵を実感しやすいシステムだ。

SUBARU インプレッサスポーツ 2.0i-L アイサイト (4WD)【239万7600円】

NISSAN セレナXVセレクション2 (8人)【266万2200円+オプションパッケージ 24万3000円】

緊急時以外にも恩恵のあるACCとLKAで比較する

優先したポイントはACCとLKAの機能。選んだ3車は衝突回避性能など、その他の安全機能でもトップレベルである。カローラ スポーツをイチ推しとしたのはシステムの作動領域の広さ。実際、前走車を視認できないほどの豪雨でもLKAが働いた。経験した中では間違いなくトップレベルだ。インプレッサは視界の影響を受けやすいが、実用性はやはり最高水準にある。上級感のある内外装や4WDの全天候性能を気に入ればカローラよりも魅力的である。セレナはミニバンユーザーのための選択。同価格帯でトップレベルの運転支援機能というだけでなく、2L級ミニバン全体でも大きなアドバンテージがある。選択グレードならプロパイロット込みで300万円に収まる。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

SUBARU フォレスター アドバンス (4WD)【309万9600円】

LEXUS UX UX200【390万円】

TOYOTA アルファード S Aパッケージ(7人)【392万6880円】

幅広く動作するトヨタとスバルの最新システムが狙い目

オススメ3車の顔触れはアイサイト1車、新世代トヨタ(レクサス)セーフティセンス2車。100対95程度の違いだが、前価格帯でも述べたように新世代セーフティセンスが一枚上手。認識率等々の運転支援性能で国産車をリードするのは間違いない。だが、イチ推しはフォレスター。安全評価の上乗せ分はアドバンス専用の顔認識機能。脇見や眠気の注意喚起だけでなく、登録ドライバー認識によりドアミラーやシートポジションを自動調整してくれる。また選んだ3車ではフォレスターとUXはSUVだが、UXは悪路走行を得意とするタイプではなく、アウトドアレジャー向けにはフォレスターが絶対優位。また、アルファードはミニバン代表として選択。用途によってはRAV4との入れ替えもアリ。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

LEXUS UX UX200 バージョンC 【414万円】

SUBARU レヴォーグ 2.0STIスポーツアイサイト (4WD) 【405万円】

TOYOTA クラウン2.0G 【541万6200円】

機能の充実度は価格ではなく開発時期に比例する

一般的に経済性以外の性能や機能は車格や価格に比例するものだが、安全&運転支援機能は例外と考えるべき。技術的に発展途上で、なおかつ急速に普及しているため、開発時期に大きく影響される。クラウンとレクサスUXは同システムでは最新仕様であり、認識や制御の高度化を図った設計が特徴である。ただし、同システムはカローラ スポーツにも採用される。この価格帯らしさの要点はクラウンが快適とスポーティの両立、UXはコンパクトサイズと品のいい走行テイスト。同価格帯ではコスパ志向でもある。もう一車はスポーツ性能との融合という面からレヴォーグを選んだ。WRXに次ぐスバルスポーツの象徴的存在であり、アイサイトもツーリングアシスト搭載の最

【巻ノ三】仲間を乗せてワイワイ行こう! 分乗じゃなくて1台で(6人以上の多人数でお出掛け)

【ポイント】ターゲットはミニバンだがワゴン型は要注意

1列3人掛けでは肩や腰回りが窮屈。座席選びでは通路側か窓側を好むのも一般的。1列2人は快適に過ごすための前提条件でもあり、ならば5名乗車以上では3列シートが前提になり、対象車はすべてミニバンとなる。

ただし、6席平等という訳にもいかない。フロントシートが最優先されるのは当然としても、次はセカンドシート、そしてサードシートの順。どんなミニバンでもセカンドシートとサードシートの扱いは同じではないと考えるべきだ。

特に注意が必要なのはワゴン型ミニバン。サードシートはプラス2的なものもあり、スペースの余裕のなさや着座姿勢の制限が厳しい。また、1BOX型と比較するとサードシートのアイポイントが低いため、セカンドシートの圧迫感が強く、孤立した印象も出てしまう。セカンドキャプテンシートがサードシートの居心地を向上させる理由のひとつでもある。キャプテンの1BOX型が最有力だ。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

HONDA フリード G (6人)【198万円】

窮屈ながらも3列シートはそこそこ使える。

6人乗りの2列目シートはキャプテンシート。ベンチシートに比べると快適性もかなり高い。7名乗りが必要でなければこれで十分。

このクラスではホンダセンシングの優位性はかなり高いだけにもう少し出せればホンダセンシング装着車を選びたいのが本音だ。

TOYOTA シエンタ X (7人)【181万6560円】

シエンタのサードシートはフリードに比べると明らかに手狭。3列目シートでワイワイするには、相当な忍耐が必要かも……。

シエンタのトヨタセーフティセンスはACCを備えない機能限定版。しかもXはOP扱い(8万1000円)。装着しても予算内には収まるが少々魅力薄だ。

この価格帯では選択肢は少なめ 選べるのはフリードとシエンタ

この価格帯で6名乗車を条件にするのはかなり厳しい。乗車定員面からフリードとシエンタの2車を選んだが、どちらもこの価格帯ではACCとLKAは選択できない。フリードは12万円高でホンダセンシングも選べるが、シエンタには設定仕様がない。また、シエンタのサードシートは大人の長時間乗車には厳しく、緊急用のプラス2席と考えるべき。フリードはコンパクトサイズながら大人の6名乗車にも対応できるが、サードシートレッグスペースの確保にはセカンドシートをかなり前寄りにセットする必要があり、上級の1BOX型と比べると窮屈な印象は否めない。そんな理由もあって、サードシートの視角的圧迫感減少とアクセス性のためにセカンドキャプテン仕様をオススメしたい。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

HONDA ステップワゴン G EX ホンダセンシング (7人)【286万2000円】

低床構造が生み出す広々キャビンはステップワゴンを選ぶ大きな理由の一つ。ワイワイ重視ならばセカンドキャプテンシートは必須だ。

NISSAN セレナ X Vセレクション2 (8人)【266万2200円】

TOYATA ヴォクシー V (7人)【280万3680円】

ヴォクシー系は運転支援の弱さが気になる

走行性能やキャビンユーティリティと内外装の質感ではヴォクシー系が魅力的だが、ACCとLKAが設定されていないのが問題。その辺りを割り切れるならアリだが、両装備が選択できて同カテゴリーに属するステップワゴンかセレナの方がオススメだ。ステップワゴンのACCとLKAの機能はセレナに劣っているのだが、セレナでプロパイロットを装備で同価格帯に収まるのは選択したグレードのみ。プロパイロット狙いでは買い得感が高いが、ワイワイ盛り上がりの要素ではステップワゴンに分がある。ステップワゴンは標準系の最上級仕様であり、セカンドキャプテンシートの選択が可能。サードシートまで続く中央の空間が一体感あるコミュニケーションを生み出してくれる。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

TOYOTA アルファード S A パッケージ(7人)【392万6880円】

HONDA ステップワゴン スパーダ G・EX ホンダセンシング (7人)【355万9680円】

MITSUBISHI デリカD:5 G (4WD/7人)【394万2000円】

強みが異なる3モデル 重視するポイントで選ぶべし

広さと寛ぎでは最上級1BOX型が圧倒的。定番はアル/ヴェルとエルグランドだが、安全&運転支援や走行性能、寛ぎのキャビンの演出でアル/ヴェルがリードだ。ステップワゴン・スパーダは2L級1BOX型だが、ハイブリッドの燃費と動力性能が魅力。ACCも渋滞追従全車速型になり、サイズ/実用性/性能/安全のバランスがいい。デリカD:5は本命のディーゼルターボ車。高速の余力と長距離の燃費が見所だが、唯一無二の“1BOX型SUV”に惚れ込んで選ぶのも悪くない。このように6名で楽しむにしても3車3様。一般的にはアル/ヴェルだが、タウンユースも絡むとサイズが少々気になるかも。それぞれの使い方に合わせて選ぶべきだ。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

TOYOTA アルファード ハイブリッドG (7人)【499万7160円】

MITSUBISHI デリカD:5 P (4WD/7人)【421万6320円】

NISSAN エルグランド 250ハイウェイスタープレミアム (7人)【427万2480円】

パワートレーンや機能面が 強化されたモデルが狙える

SUVの3列シート車も選択肢になるが、サードシートはシートのサイズも居住空間も余裕がなく、視角的閉鎖感も強い。居心地では2L級1BOX型にも及ばない。乗員が一体となって盛り上がるなら対象は1BOX型だ。一つ下のクラスと選択志向は共通で、寛ぎ重視ではアル/ヴェル、アウトドアレジャーまで考慮すればデリカD:5は同じになる。ただし、選択モデルはグレードアップして、アルファード系はハイブリッドを選んでみた。もう一車はエルグランド。独特のプレミアム感を持っているが、所々基本設計の古さも感じられる。V6車もラインナップするものの燃費を考えると2.5L車をベースに装備や設えに投資したほうがウェルバランスの選択。同乗者受けもいいだろう。

【巻ノ四】燃費の良さでエコ貢献 地球と財布に優しい、意識高い系

【ポイント】選択肢は多いがハイブリッドとディーゼルが大本命

マツダのスカイアクティブXやトヨタのダイナミックフォースエンジンなど、大量クールドEGRと高圧縮比を軸に熱効率向上を図る次世代ガソリンエンジンも注目すべきだが、まだ進化や普及の途中でエコの先端とは言い難い。やはり、ハイブリッドとディーゼルが省燃費派の筆頭である。省燃費特性からハイブリッド車は加減速の多い低中速用途、ディーゼル車は高速巡航で有利であり、この辺りの選び分けは目的次第だ。

悩ましいのはハイブリッド車の多様化だ。回生充電で得た電力を駆動補助に用いるマイルドハイブリッドは、市街路ではある程度の効果は見込めるが、エコ性能を多少高めた標準パワートレーンと考えるべき。エンジンの効率向上と電動駆動を積極的に用いるストロングハイブリッドとは別物だ。ハイブリッドに分類されていてもカタログ燃費で標準車と30%以上の燃費差がないと積極省燃費派にはオススメできない。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

NISSAN ノート e-POWER S【190万1880円】

1ペダルドライブは慣れてしまうとヤミツキもの。

アクセル開度に応じて車両を意のままにコントロールできる未来感溢れる1ペダルドライブは、慣れてしまうと本当に楽しい。

MAZDA デミオ XD 【181万4400円】

ディーゼルターボの豊かなトルクから生み出される走りは、同クラスのライバル勢に対して1ランク上のアドバンテージ。心地よさ重視なら有力な選択肢だ。

HONDA フィット ハイブリッド F【181万5480円】

プラスαの楽しみがある ノートe-POWERが一番手

高速長距離適性はディーゼルターボのデミオがいいし、フィットはタウン&ツーリングの双方でコンスタントな燃費とDCTの小気味よさも好感。だが、イチ押しに選んだのは「意識高い系」でノートe-POWERである。電気自動車の原動機も含んだ駆動系を移植。機構的に電気自動車に一番近い。強力なエンブレ回生で1ペダルドライブの楽しさも体感できる。フィットやデミオが今までの「いいクルマの価値感」をベースにするのに対して、ノートは時代が変わると思わせる演出が濃い。ちなみに同価格帯では3車ともACCとLKAが装備できない。いずれも上級グレードへの移行が必要だが、フィットなら約208万円で標準装着モデルが選択できる。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

TOYOTA カローラ スポーツ ハイブリッドG【252万7200円】

街中からロングドライブまで、活躍のフィールドは広い。

1.8Lハイブリッドは、プリウスやC-HRなどにも採用されている定番システム。ガソリン車とさほど変わらないスムーズな制御も見所だ。

HONDA ヴェゼルハイブリッド ホンダセンシング (4WD)【267万6000円】

MAZDA CX-3 エクスクルーシブ モッズ【286万8480円】

燃費性能だけではなく安全&運転支援も重要

走行条件の得手不得手やカタログ燃費と実用燃費の乖離もそれぞれだが、単純に燃費だけで選ぶならカタログ燃費基準でも大外しはない。ハイブリッドもしくはディーゼルかは、200万円以下の価格帯と同じだが、実用性や嗜好を活かして満足度を高めるのも重要。つまり、この価格帯から上では総合的な視点も必要だ。3車とも燃費に加えてクルマ選びの基本要素となる安全&運転支援を含めた選択だが、得意用途とジャンルを異なるモデルを選んだ。タウン&ツーリングではカローラ スポーツ、アウトドア志向のSUVとしてヴェゼルの4WD車。悪路対応力が低いCX-3は、車線維持支援が警報になるのは残念だが、ディーゼルツアラーとプレミアムコンパクト志向で選んでみたい。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

HONDA インサイトEX ブラックスタイル【362万8800円】

MAZDA マツダ3 ファストバック XD バーガンディ セレクション 【322万1400円】

LEXUS CT200h バージョンC【399万円】

マツダ3のディーゼルターボはエコ性能重視派も見逃せない

マツダ3で最も注目すべきスカイアクティブXが絡みそうな価格帯だが、発売はもう少し先の話。代替案的な選択になるが、最新ディーゼルターボを搭載するマツダ3はエコ派には見逃せない存在である。ディーゼルに対抗するのはハイブリッドが相場。ハイブリッド代表としてはインサイトを選んだ。サイズも走行性能もタウン&ツーリングとの相性がよく、プレミアム感もあって一般性も高い。ハイブリッドの第2の選択としてレクサスCT。3代目プリウスをベースに開発されたホットハッチ&スペシャリティ志向のコンパクトカー。ハード的には今さらの感もあるのだが、レクサスらしいクルマ好きの雰囲気を漂わせながら、主流から少し外しているところが「意識高い」にぴったり。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

TOYOTA ミライ【727万4880円】

LEXUS UX250hバージョンL 【535万円】

LEXUS RC300h 【600万円】

ここまで予算があるならば夢のあるモデルもアリ

エコ貢献という点では水素社会への推進力という要素からFCVのミライが一番かもしれない。ただし、FCVが未来のクルマの本命とは断言できず、取り敢えずはイメージと走行フィール寄りの選択。イチ押しにできないのは価格と水素補給インフラの問題があるためだ。他の2車はレクサスから選んだ。UXは電動四駆のハイブリッドとして採用。プリウスの4WD車と同じ生活四駆だが、コンパクトサイズに凝縮された良質と相まってエコプレミアム感たっぷり。タウン&ツーリング用途に適している。RCはラグジュアリークーペだが、2.5Lハイブリッドで燃費も意識。落ち着いた内装や走行フィールがもたらす大人味がスポーツカーとは一味違った知的な印象を生み出している。

【巻ノ五】今年こそ電気自動車デビュー!? 未来のクルマに興味あり! EV/PHEV/EV感覚の強いHV、どれがイイ?

【ポイント】「電気度」が高まればそれだけ車両価格も上がっていく

「クルマの未来は電気自動車」は使用条件やインフラを考えても間違いないだろう。ただし、その「未来」がいつ頃になるかは見当が付かない。そんな状況なので、今はまだ実用性もコスパも低く、先物買い以外の何物でもない。

それでもひと足早く未来を体験したいという気持ちはよく分かる。ここではEVとPHEVを選択の基本としているが、それだけに絞ると高価格帯限定になるばかりか、対象車もわずかになってしまう。そこで電気自動車のドライブフィールを実感できるモデルも対象に加えている。

具体的に追加対象となるのはEV走行域の広いHV車だが、中でも走行パワーを電動モーターで賄うシリーズハイブリッド及びそれをベースに発展したモデルは動力性能面で電気自動車とほぼ同じ。もっとも、性能特性も電気自動車に近づくので、航続距離や燃費を重視するユーザーは「電気度」との兼ね合いで選ぶのが賢明だ。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

NISSAN ノート e-POWER S【190万1880円】

TOYOTA アクアS【188万6760円】

HONDA フィット ハイブリッドF【181万5480円】

「電気度」はいまひとつ実用性や先進装備など優先する副要件で選びたい

マイルドHVは多いのだが、EV走行モードを備えたストロングHVは少数派。さらに電気自動車の走行フィールを求めるとなるとやはりシリーズハイブリッド車となり、ノートが1位。なお「燃費派オススメ」と2車が共通。もう1車はプリウスと共にハイブリッド普及の一翼を担ってきたアクアである。いかにもな3車だが、この3車は副要件でオススメ順位が変動する。EV感覚ではノート/アクア/フィット。キャビン機能軸の実用性や運転支援機能充実の追加予算次第ではフィット/ノート/アクア。高速時の余裕と燃費ではフィット/アクア/ノート。低中速域の動力性能、電動の切れ味や1ペダルドライブの新味でノートをベストに選んでいるが、電気自動車視点ではどれを取っても中途半端なので、副要件での選択を勧める。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

EVという選択肢も出てくるが、航続距離は短く、短距離用途のみ

300万円以下で本格的電気自動車を選べるのは凄いとは思うが、適応用途にはかなり制限が付きまとう。i-MiEVは元々軽乗用車であり、後席の居心地と荷室容量など実用面のハンデもあるのだが、何より厳しいのは航続距離。満充電JC08モードで164kmではタウンコミューター以上の用途には対応できない。街乗り専用に割り切れないユーザーはハイブリッドが狙い。ただし、この価格帯ではPHEVは選択できないので一般的なストロングHVが対象。代表としてセレナとC-HRを選んだ。ハード構成はレンジエクステンダーに近いセレナのほうがEV的だ。C-HRはプリウス由来のパワートレーン。省燃費性能と未来的イメージがEV時代を予感させてくれる。ただし、悪路走破性などSUVとしては評価できない。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

NISSAN リーフG【399万9240円】

ベストチョイスはやはりEV専用車、リーフだ!

残念ながらこの価格帯で選べるのは40kWh仕様のリーフのみ。それでもピュアEVならではの先進感は十二分に味わえるのだ。

TOYOTA プリウス PHV Aナビパッケージ【392万6880円】

MITSUBISHI アウトランダーPHEV Gリミテッドエディション (特別仕様車)【393万9840円】

EV走行を長めに味わえるPHEVという選択もアリ

この項の基本になるEV&PHEVの対象車は3車。EVがリーフ、PHEVがプリウスPHVとアウトランダーPHEVである。電気自動車時代の先取りならリーフがベストチョイスとなるが、この価格帯に入るのはJC08モード航続距離400kmの40kWh仕様のみ。汎用的な使い勝手を求めるのは厳しく、電気自動車のドライブフィールが味わえればいいと割り切れるユーザー限定。ちなみにプリウスの満充電EV航続距離(JC08)は68.2km、アウトランダーは65.0km。リーフの6分の1程度だが、この間はEVドライブが楽しめる。なお、アウトランダーは運転支援機能が一世代前の設計。SUV狙いで運転支援や実用性等々のバランスを求めるならRAV4のハイブリッド車を狙うのも手である。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

NISSAN リーフe+ G【472万9320円】

TOYOTA ミライ【727万4880円】

HONDA クラリティPHEV EX【588万600円】

本気の「未来」を感じられるモデルが選択可能だ!

この価格帯のEVはリーフの他にe-NV200があるが、ワゴン仕様でも働くクルマ的な内外装。航続距離もJC08モードで300kmでしかなく、一般ユーザー向けではない。一方、リーフは蓄電容量増で航続距離が50%近くアップしたe+が選べるようになって実用性も大幅アップ。ライバルに挙げたミライのJC08モード航続距離はリーフの約12%増で、高速域も比較的得意。走行感覚はEVと変わらず、実用性や性能からすればリーフ以上だが、価格差は約250万円。しかも、エネルギー充填インフラの遅れが実用性の致命傷。不便少なくEV感覚を楽しみたいなら、満充電で114.6kmの航続距離(JC08)を実現したクラリティPHEVがオススメ。HV系でも最もEVに近いモデルである。

【巻ノ六】運転そのものを楽しみたい! クルマ好きドライバーのわがままチョイス

【ポイント】価格では量れない自分なりの「操る楽しさ」を探す

クルマを操る楽しさも色々だ。MT派なら操舵や加減速に加えて、クラッチ操作を伴う変速を自分でやりたいと思うだろうし、コーナリングライン等々、車両挙動のマネージメントを自在にすることを主目的とするドライバーもいるだろう。速さより技あるいは「ドリフト命」も。さらにはオンロード派とは対極のオフロード派も存在する。ファントゥドライブ、操る楽しみや手応えはドライバーの数ほどバリエーションがある。

ただ、それでは選択肢が拡散してしまうので、ここではオンロードスポーツを中心に選択した。

また、他の選択条件では魅力度が価格帯の上昇に比例しやすいが、この項ではそういうヒエラルキーにはあまりこだわらないほうがいい。ライトウェイトスポーツとプレミアムスポーツの魅力を比べると分かりやすいが、車格や志向でそれぞれのファントゥドライブがあり、重要なのはドライバーの志向との一致である。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

HONDA S660 β(6MT)【198万720円】

SUZUKI アルト ワークス (5MT)【150万9840円】

SUZUKI ジムニー XC(4WD/5MT)【174万4200円】

マニアックな割り切りが濃い歓びにつながる

割り切りの良さがスポーツ! と思える3車である。S660はミッドシップならではのスタイルも含めて本格スポーツカー志向。荷室等の実用性を犠牲にするが、そこもスポーツにのめった印象を深くする。ハンドリングはアジャイルハンドリングアシストの効果もあってタイトターンから高速コーナーまで癖がなく扱いやすい。アルトワークスはホットハッチの典型。硬いサスチューンやクロスミッションによる、「性能を絞り出す」感覚の濃いドライブフィールが、普段乗りからストイックなスポーツ感を演出する。同じくスズキのジムニーは今さら説明の必要はない本気のオフローダー。オフロード趣味としてはトップエンドのひとつ。3車ともかなりマニアックだが、だからこそ乗りこなす楽しみも深い。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

MAZDA ロードスター NR-A (6MT)【270万5400円】

TOYOTA 86 GT (6MT)【298万1880円】

MITSUBISHI エクリプス クロス G (4WD)【293万4360円】

この価格になるとガチから実用配慮まで色々選べる

スポーツ派のための「のめり感」抜群なのはロードスターNR-A。シャシー周りはビルシュタイン製の車高調整型ダンパーや大径ディスクブレーキ、トルセンデフを装備したシリーズ随一のスポーツ仕様。ミッションは6速MT限定。スポーツ性能への集中投資でコスパはかなり高い。これではマニア度高過ぎ、実用性や快適性も多少配慮して、というのが86とエクリプス クロス。ロードスターほどピシッとしていないが、FRスポーツとツーリングクーペを兼用できるのが86の強味である。エクリプス クロスはSUVだが、オフロード走行にスポットを当てた選択ではない。オン&ラフロード両刀遣いのスポーツ性が選択要点。キャビンユーティリティもコンパクトSUVでは良好である。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

TOYOTA ハイラックス Z ブラックラリーエディション【396万1440円】

MAZDA ロードスター RF RS (6MT)【381万2400円】

SUBARU WRX STI (4WD)【386万6400円】

速さか、操る醍醐味か、それとも悪路職人か

この価格帯の最速決定戦なら優勝はWRX STIの一点買い。速さを追求して開発されたモデルだけあって、ターボのキレも加減速を伴うコーナリング性能も圧倒的である。高性能を操りたいなら迷う必要はないだろう。ただ、クルマを操る醍醐味となると話は別。前輪で舵取りして後輪で駆動力と方向性を支えるFRスポーツが面白い。走りをアレンジする能力なら、今さらでもロードスター。強引なトラクションによるコントロールも楽しめる2LのRFにビルシュタインを組んだRSがいい。もう一車は、説明するまでもなくオフロードマニア向けの選択。抜群の悪路踏破性とタフネスを兼ね備えるが、運転支援はパワステやATなど必要最低限。クルマも乗り手もオフロード職人といったタイプだ。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

NISSAN フェアレディZ ニスモ (6MT)【629万3160円】

HONDA シビック タイプR (6MT)【450万360円】

TOYOTA スープラ SZ-R【590万円】

上を見ればキリがない。コスパも考慮した3車がこれだ

NSXでもGT-Rでも選べる価格帯である。どちらも素晴らしいスポーツカーだが、多くのドライバーには現実味のない価格になってしまう。ここは文字通りのコスパで選んでみた。選んだ3車はFRスポーツが2車、FFスポーツが1車。あるいはファントゥドライブ系1車、R系が2車とも言える。スープラSZ-RはFRスポーツ/ファントゥドライブ、シビック・タイプRはFF/R系、ZニスモはFRスポーツ/R系、という具合に、スポーツドライビングの嗜好的な区分を代表する3車を選んだ。なお、シビックとZはシリーズの頂点モデルだが、スープラにはさらにRZという上位モデルがある。性能もドライビング感覚もRZが優れているが、狙いが速さよりファントゥドライブならSZ-Rがコスパ高。

【巻ノ七】買ったら仲間に見せびらかしたい ヒトもクルマも見た目が9割!?

「見せびらかす」という価値感で選ぶのは極めて難しい。というより周囲の状況によって反応が大きく変わってしまい、ひとつの方向性を見出せない。SUV大好きユーザーにスポーツカーを買ったと自慢しても、「不便そう…」くらいにしか思われないだろう。

一般的に周囲の多数派の価値感における上位ステージのモデルを選ぶのが無難。この価値感が一般化されているのがブランド物とかプレミアム商品だ。直接は知らなくても誰もが何となく凄いと思ってくれるタイプである。ただ、これは正札ジャンケンのようなもので、車格や価格上位の勝ち。基本的に抜け道はない。

手頃な予算で自慢気に話せるネタを求めるなら狙い目はマイナー志向や最新の技術や機能を持ったモデルがいい。そんな世界やクルマがあるんだ、という好奇心の刺激で「見せびらかす」わけだ。大袈裟に言えば伝道者的あるいは先駆者的なクルマが狙いだ。

【ポイント】有名ブランドで攻めるか、独特の世界を極めるか

「見せびらかす」という価値感で選ぶのは極めて難しい。というより周囲の状況によって反応が大きく変わってしまい、ひとつの方向性を見出せない。SUV大好きユーザーにスポーツカーを買ったと自慢しても、「不便そう…」くらいにしか思われないだろう。

一般的に周囲の多数派の価値感における上位ステージのモデルを選ぶのが無難。この価値感が一般化されているのがブランド物とかプレミアム商品だ。直接は知らなくても誰もが何となく凄いと思ってくれるタイプである。ただ、これは正札ジャンケンのようなもので、車格や価格上位の勝ち。基本的に抜け道はない。

手頃な予算で自慢気に話せるネタを求めるなら狙い目はマイナー志向や最新の技術や機能を持ったモデルがいい。そんな世界やクルマがあるんだ、という好奇心の刺激で「見せびらかす」わけだ。大袈裟に言えば伝道者的あるいは先駆者的なクルマが狙いだ。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

DAIHATSU コペン セロ【190万6200円】

MITSUBISHI eKクロス T (4WD)【176万5800円】

SUZUKI ジムニー シエラ JC (4WD/5MT)【192万2400円】

わかりやすい独自のキャラと世界観で勝負

価格内で最上車格のモデルを選ぶのも手ではあるが、グレード的に予算が厳しく、妥協した印象が強くなってしまう。ここは視点を変えてキャラで周囲の好奇心を刺激するのが得策だろう。もちろん、「運転を楽しみたい!」の項と同様にかなり割り切りが必要だが。選んだ3車は視点が大きく異なるので、オススメ度の順位は特になし。eKクロスがキャビン実用性や装備で一般性が高いが、選んだ理由はデリカD:5を縮小したような外観。乗れる使える、D:5のミニカーがわくわく気分を高めてくれる。シエラは志向的にはジムニーでもいいが、本格オフローダー志向を性能でもルックスでも上げているのが魅力。コペンは2シーターオープンカーで電動ハードトップが自慢のポイントである。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

MAZDA マツダ3 セダン XDプロアクティブ ツーリングセレクション【285万8800円】

TOYOTA ハリアー エレガンス(ガソリン車)【294万9480円】

TOYOTA エスクァイア Gi プレミアムパッケージ【299万8080円】

真新しさやひとクラス上の車格、高級感に着目

デザインもハードも売り物だが、現在のマツダセオリー通りでもあり、志向的な同意がないと自慢は難しい。それでもマツダ3を選んだのは新車効果である。これもクルマ好き限定という感もあるが、車格感の高い内外装もあって、価格以上にプレミアムな印象を与えやすい。車格そのものが自慢要素になるのはハリアーだ。NA2Lの動力性能は車格に十分とは言い難く、グレードもベーシック仕様。バランスの取れた選択ではないが、高級感に絞れば相当な投資効果である。本来は実用志向の1BOX型だが、エスクァイアはボリュームを活かした押し出しの強いルックスが自慢の要点。2L級ながら上級1BOX型の雰囲気がある。友人を誘ってのドライブで感謝されるのもポイント。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

NISSAN フェアレディZ【398万5200円】

TOYOTA カムリWS【367万2000円】

SUBARU フォレスター アドバンス (4WD)【309万9600円】

見映えやネームバリュー、自慢要素の多さでアピール

まずはカムリ。内外装ともプレミアム志向で、最新のハイブリッドを搭載。この価格帯では車格もハードもかなりの高水準だ。実用性や性能でもコスパに優れた選択となるが、それ以上に見栄えがいい。ただ、セダンではカテゴリー的に押しが弱い。カテゴリーのインパクト重視ならフェアレディZ。普通の人への知名度は抜群だろう。今さらZ、でもやっぱりZなのである。とはいえ3.5L/V6・2シーターでは実用性と経済性の負担が大きく、一般性が低すぎる。結局、カテゴリーの注目度や実用性との按配からイチ推しに選んだのがフォレスターのアドバンスである。まだまだ拡大傾向のSUV。性能的にはほどほどだが、ハイブリッドを採用していて安全&運転支援も最先端。自慢要素にも事欠かないのだ。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

TOYOTA ランドクルーザー プラド TX (ディーゼル/4WD/7人)【430万7040円】

NISSAN フェアレディZ ヘリテージエディション (6MT)【408万240円】

TOYOTA ミライ【727万4880円】

価格に縛られず、唯一無二の存在感で選んでみると……

最も周囲の注目を集めるのはミライだろう。燃料は水素、走りはEVみたい、ひと目でそれと分かるルックス、700万円を超える価格。見せた途端に質問攻めもあり得る。予算と運用の苦労を厭わなければイチ推しだ。フェアレディZとプラドは、悪く言えば「ウケ狙い」。青天井の価格帯だからこそ、正札に頼らない部分で興味や歓心を買いたいという選択だ。Zの50周年記念車は初代のレース仕様をモチーフにしたもの。BRE仕様と分かればマニアだが、懐かしスポーツカー感覚もあって、語れる要素も多々。プラドはその背景にある本気のアウトドア趣味がアピールポイント。本格オフローダーだが、扱いがマニアックなわけでもないので、見せびらかすだけでなく、購入を機にアウトドア趣味を楽しむのもいい。

【番外編】個性は二の次、コスパ優先! 経済的で万能な優等生。「番外」だけど実は基本

【ポイント】10年乗るつもりでのコスパ検討は、クルマ選びの基本中の基本

今回は敢えて偏った選択要件というか割り切ったクルマ選びの企画のため「番外」扱いになってしまったが、走行性能やキャビンユーティリティの実用性ベースでコスパ検討するのは基本中の基本である。また、そういったコスパ検討の考え方や標準的な選択を知るのは、個人的な趣味への投資価値を見出す上でも重要である。

ここではキャビンユーティリティを優先し、予算に余裕があれば走行性能面のグレードアップを図るのが基本的な選択方向。ただし、短期乗り換えは経済的なロスが大きくなるので10年は乗るつもりで選ぶのも重要である。別項でも述べたように、その点では安全&運転支援装備の充実は外せない要件のひとつ。とくにレジャー等で長距離用途も前提にするなら最新運転支援機能は必須である。そういった条件を揃えると予算的に厳しくなる可能性もあるが、多少高く付いても長く使うことで元を取るくらいの気構えも大切だ。

【狙い目モデル】予算200万円クラス

HONDA フリード G (6人)【198万円】

TOYOTA シエンタ X (7人)【181万6560円】

HONDA N-BOX G・EXターボ ホンダセンシング カッパーブラウンスタイル【184万8960円】

万能なコンパクトミニバンか、 運転支援付きの軽か

コスパと汎用性を優先して軽乗用から選ぶのも不可解に思えるかもしれないが、運転支援機能の充実を条件にするとハイト系軽乗用でACCとLKAを装着するモデルは外せない。次期タントとN-WGNが有力候補だが、現状で高速走行やキャビンユーティリティを考えるとN-BOXが最有力だ。選んだ特別仕様はポップな内外装も魅力である。走行性能と多用途性での本命はコンパクトミニバンの2車。シエンタは全グレードともACCとLKAが設定されていないが、多人数乗車向けの項でも述べたように、フリードは210万円でホンダセンシング装着仕様が選択できる。200万円の予算をオーバーしてしまうが、10万円超過を惜しむには大きすぎる差。使って元を取るなら投資すべき。

【狙い目モデル】予算300万円クラス

HONDA フリード ハイブリッド G ホンダセンシング (6人)【249万6000円】

TOYOTA RAV4 X (4WD)【283万5000円】

SUZUKI ソリオ ハイブリッドSZ【217万9440円】

使い勝手と経済性を兼ね備えるハイブリッドも狙える

「万能」をどのように捉えるかでオススメも変わってくる。多用途性を最優先にするなら2L級1BOX型が最もカバーレンジが広くなるが、この辺りの用途狙いなら「仲間とワイワイ」の項を参照してもらいたい。それでも多人数乗車配慮かつ経済的ロスの小さいモデルを求める向きにはフリード ハイブリッドを勧めたい。日常用途にも使い勝手がよく、サードシートも備える。燃費も同価格帯ではトップクラスだ。RAV4は本格的なアウトドアレジャー前提、ソリオはタウンユース主体のオススメ。RAV4は同価格帯SUVのイチ推しである。ソリオは車格的には買い得とも言い難いのだが、経済性の高いハイブリッドとハイト系ならではの積載性や開放感など、実利の付加価値も大きい。

【狙い目モデル】予算400万円クラス

HONDA CR-V EX (7人)【342万1440円】

HONDA ステップワゴン スパーダ クールスピリット ホンダセンシング (7人)【305万1000円】

SUBARU フォレスター プレミアム (4WD)【302万4000円】

上級グレードを味わうもよし、3列シートのSUVもまたよし

 フォレスターとステップワゴンはいずれも300万円クラスを主戦場とするモデルの上級グレードという選択だ。同じ走行ハードと実用機能の300万円から選んだ方がコスパの点では有利だが、この価格帯らしいモデルかは別として、フォレスターはレジャー志向SUVとして、ステップワゴンのハイブリッドは実用性と走行性能に優れたミニバンとして優等生なのだ。もう一車選んだCR-Vは、前記2車の折衷案的な選択。乗り心地の質感の高さなどの長所もあるが、実用面でのアドバンテージはSUVにして3列シートを採用していること。サードシートの実用性は1BOX型にはまったく及ばないものの、SUVの中ではトップレベル。汎用性の範疇に、たまの多人数乗車も考えているユーザーには最適だ。

【狙い目モデル】予算400万円オーバークラス

TOYOTA カムリ G レザーパッケージ【422万8200円】

MITSUBISHI デリカD:5 G-パワーパッケージ (4WD/7人)【408万2400円】

HONDA アコード ハイブリッドEX 【410万円】

くつろぎの上級セダン、遊べる全天候型ミニバン

選んだ3車中の最高価格はカムリの約423万円。グレードはスポーティなWS系を除いた最上級仕様である。本革内装の他にナビ等も標準装着され、上級セダンらしい内容。穏やかな乗り味やハイブリッドの走りもあり、寛ぎと機能の両面でコスパに優れたモデルである。同じくセダンのアコードもセールスポイントはカムリと被るが、電動感覚が濃いめ。どちらをよしとするかはドライブフィールも含めて好みの差が大きい。もう一車はデリカD:5である。汎用性を第一にするユーザーにはイチ推しだそして。多人数乗車対応、多様な積載性、オン&オフロード対応、そして動力性能と燃費両立のディーゼル。出掛ける場所や楽しむ趣味が多様になるほど魅力が増す。まさにオールラウンダーなのである。

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