輸入車[2019.05.07 UP]

いつの時代も気になるスポーツカーブランド【ポルシェまるごと】

写真●内藤敬仁
(掲載されている内容はグーワールド本誌2017年9月号の内容です)
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。


ポルシェのストーリーは、完璧なスポーツカーを創造するという創業者フェリー・ポルシェの熱い、一途な想いから始まった。それから65年以上にわたるポルシェのサクセスストーリーはみなさんのご存知のとおり。911シリーズ、ボクスター/ケイマンといった本格スポーツカーを世に送り出す一方で、21世紀に入ってからポルシェは、自身の市販車としてはじめて後席ドアを持つSUVカイエンを生み出す。それは、あらゆるジャンルで本物のスポーツカーを造るという、ブランドにのとって新たなる挑戦だった。あらゆるものの可能性を最大限に引き出し、走りの歓びを創り出すという彼らのフィロソフィーはマーケットからの支持を集めることに成功し、ブランドは次なるステージへと飛躍している。今月は、進化を続けるスポーツカーブランド、ポルシェについて、その魅力をまるごとお届けします。

VISUAL MODEL:911 ターボ カブリオレ
540馬力という強大なパワーを備える911 ターボ カブリオレは、圧倒的な走行性能に加えてオープンカーだからこそ味わえる走りの歓びを提供。快適さと意のままに操れる楽しさが高次元で両立される。 新車価格:2533万円

この記事の目次

ラグジュアリークラスに新しい風
マーケットが要求する万能性を高次元で実現
レースで培った技術を市販車に取り入れる
メンテナンスでいつまでもクオリティにこだわる[比類なき品質へのこだわり]
専用タイヤはポルシェの一部[「N指定タイヤ」って知ってますか?]
自動車ジャーナリスト九島辰也の場合[素性のよさを引き出す ちょい足しカスタム]
Previous Porsche 先代ポルシェの相場を知る

関連情報

スポーツカー 輸入車

ラグジュアリークラスに新しい風

文●九島辰也

いまや高級乗用車セグメントの一角を占める存在へと成長したパナメーラにリムジンとは異なる魅力を備えた新型パナメーラ スポーツツーリスモが登場。高性能と快適性に加えて高い積載力を備える期待のニューモデルだ。

マーケットが要求する万能性を高次元で実現

 自動車先進国が集結するヨーロッパでは、マーケットに対しメーカーはじつに柔軟に対応している。アメリカ大陸からSUVブームがやってくれば道の狭いヨーロッパに見合ったコンパクトSUVを開発し、世のなかが環境問題に注目するとクリーンなパワートレーンの開発に全力を注ぐ。クリーンディーゼルやプラグインハイブリッド・システムなどがそれに当たる。
 2012年パリで開かれたモーターショーに出品されたこのクルマも、またそんな慣習から生まれたのだろう。マーケットが新たなカテゴリーの創造を期待したように思える。事実、ショーでの反響の大きかったことから、こうして市販車として我々の前に現れた。
 名前はパナメーラ スポーツツーリスモという。SUVとはまた違うユーティリティを持ったスポーツマシンの登場だ。
 ポルシェはこれまでのサルーン型をリムジンと呼んでいるが、今回も少し変わったネーミングが付けられた。パッケージングはリムジンのカーゴスペースを広げ、5人目のシートを装備する。ちなみに、このカタチはシューティングブレークとは呼ばないそうだ。狩りを目的とするそれは、2ドアが基本形だという説明があった。
 スポーツツーリスモのホイールベースはリムジンと変わらない。考え方として前半分は同じで、センターピラーより後ろをリデザインさせた。なので、パワートレーンもインテリアの造形も同じとなる。
 とはいえ、4+1と称される5人目のシートが加わる。リヤセンターに備わるのがそれだ。が、シートはセンタートンネルをまたぐ格好でしか乗れない。なので、大人が3人掛けでロングドライブとはいかないだろう。まぁ、そこは“スポーツ”という言葉がつくことからもある程度妥協は必要。「あると便利!」程度と認識すればクレームは起こらない。それでもパナメーラはポルシェの販売全体の20%を占める人気モデルなのだから、このシートでそれが高くなる可能性は十分にある。
 スポーツツーリスモには大きく分けて3つのパワーソースがある。ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドだ。しかもガソリンはV6+シングルターボ、V6+ツインターボ、V8+ツインターボとバラエティに富む。日本仕様は、「4」、「4S」、「4Eハイブリッド」、「ターボ」がラインアップされる。550馬力の「ターボ」はやはり注目だ。
 では実際に走らせるとどうか。「4S」と「ターボ」のステアリングを握る。すると運動性能の高さはスポーツカー並み。というか、スポーツカーブランドであるポルシェならではの味がある。ハンドリングの軽快さと正確さは特筆もので、連続するコーナーでもピタッと収められる動きに思わず運転が上手くなったような錯覚に陥る。  そうかといえば、高級サルーンの快適性も同時に備えるから文句のつけどころがない。高速道路をゆったり走る様はまるでファーストクラス。遮音性は高くキャビンは外界から遮断されることで、落ち着いた空間へと誘われる。
 こうした性格に積載性が加わったのだから、もはや鬼に金棒。SUVとはまた違ったジャンルの創生で、パナメーラ スポーツツーリスモはこれまでのポルシェのイメージをさらに進化させる。スポーツカー的パフォーマンスとラグジュアリーの共存、それと高い利便性。それがポルシェの新提案である。

Profile
自動車ジャーナリスト

九島辰也
長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は多岐にわたる。

VISUAL MODEL:パナメーラ 4 スポーツツーリスモ
パナメーラ 4 E ハイブリッド エグゼクティブ(8速AT)全長×全幅×全高:5199×1937×1428mm ●エンジン:V6DOHC+モーター ●総排気量:2894cc ●システム最高出力:462ps/6000rpm ●システム最大トルク:71.4kgm/1100-4500rpm ●サスペンション前/後:ダブルウィッシュボーン/マルチリンク ●新車価格:1297万3000円〜2453万3000円(パナメーラ スポーツツーリスモ全グレード)

ホイールベース2950mmという長いキャビンにはサルーンとしての十分なスペースが確保される。造形はセンターピラーより前はリムジンと同じだが、リヤセンターにシート&シートベルトが装備されるのが異なる。

エンジンはガソリンユニットを中心に、330馬力(V6ターボ)、440馬力(V6ツインターボ)、550馬力(V8ツインターボ)をラインアップ。ハイブリッドの4EハイブリッドはシングルターボのV6にモーターを組み合わせ462馬力を発揮する。

パナメーラ スポーツツーリスモの先端装備から見るテクノロジー戦略

イノドライブ
 3D高解像度ナビゲーションシステムとレーダー、センサーといった検知システムなどを駆使して交通環境をデータ化。3km先までの走りを最適な加速と減速、ギヤのセレクト、さらにはコースティングなどをアレンジする。要するにアダクティブクルーズコントロールをサポートし、さらに進化させたものと考えればいいだろう。省燃費にも大きく貢献する。

コネクト・プラス
 ポルシェコネクトはクルマの情報機能をスマートフォンやタブレットのように使うというデバイス。コンシェルジュサービスにも対応している。で、コネクトプラスはさらにインターネットサービスを広く利用できるもの。Apple Car Play、さらにはApple Watchも楽々使える。

4Dシャシーコントロール
 これまで独立したシャシーコントロールをしていたものを統合的にしたもの。走行条件を3次元(前後、横、垂直G)で分析、リアルタイムで制御。たとえばPASMとアダプティブエアサスペンション、リヤアクスルステアリングを協調制御し、クルマの挙動を安定させ高いスピード域で駈けぬけるといった感じだ。

レースで培った技術を市販車に取り入れる

 今日自動車レースに参加しているカーメーカーは多い。日本でもポピュラーなF1グランプリをとっても、フェラーリ、メルセデス、ルノー、マクラーレン、そしてホンダといった名前が挙がる。
 また、最近かなり盛り上がっているスーパーGTもそう。レクサス、ニスモ(日産)、ホンダといったワークスを中心に、サテライト的にサポートしているメーカーもある。
 ではポルシェはどうか。まず浮かぶのがル・マン24時間耐久レースであろう。LMPクラスというトップカテゴリーで毎年ポディウムを競い合っているのはご承知のとおり。今年も919ハイブリッドが19回目となる勝利をもたらした。
 さらにいうと、同レースのLM-GTEカテゴリーには911RSRを投入している。今年からミッドシップになったそれはデビュー戦としては大いに検討。ポディウムこそ逃したものの4位入賞した。
 ル・マンばかりではない。年間シリーズ戦となる世界耐久選手権(WEC)にも積極的に参戦しているばかりか、北米最大のシリーズ戦となるIWSCにもエントリーしている。後者はアメリカ・ル・マン・シリーズとグランダム・シリーズが統合してできたものだ。ポルシェにとってアメリカは販売面で重要なマーケットではあるのは確かだが、レースで結果を出して存在をアピールするところなどはまさに彼ら流である。
 こうした背景があり、ポルシェはクルマを開発している。そう、「サーキットは最大の実験室」を地で行っているのである。
 たとえば、今年の英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで発表されたポルシェ911GT2 RSもそんな1台。580馬力の911ターボS用3.8L水平対向6気筒+ツインターボをベースに700馬力までスープアップさせている。0ー100km/h加速は2.8秒、最高速度は340km/hに達する。まさにロードゴーイングレーシングカーと行ったプロファイリングだ。こんなのがルームミラーに映ったら、瞬時に道を空けるのが賢明だろう。
 では911以外はというと、パナメーラターボS Eハイブリッドが目につく。ターボSのさらに上をいくパナメーラのトップエンドだ。
 おもしろいのは、ポルシェはそのポジションにハイブリッド車を据えたこと。そのことでハイブリッド技術の高さと環境問題に対する配慮、それと新世代ポルシェを示唆したのだ。世界的なスポーツカーブランドの1モデルのトップエンドがハイブリッドカーなのは衝撃的である。
 最高出力は550馬力を発揮する4LV8ツインターボとモーターで合計680馬力となる。最大トルクはなんと86・7kgm。この技術は918スパイダーからスライドされる。パワーに対する貪欲なポルシェの姿勢はまだまだ続きそうだ。

スピードのあくなき探求[MORE POWER]

911 GT2 RS

 巨大なフロントバンパーのエアインテークとリヤウイングが象徴的なエクステリア。写真はGTラインが入っているが標準のボンネットは黒になる模様。

黒を基調とするインテリアだが、ステアリング、バックレスト、ドアトリムの一部に赤が配色される。ドライバーを刺激するコーディネートはさすがである。

911ターボS エクスクルーシブ シリーズ

 ポルシェはこの夏のグッドウッドでのイベントで“Porsche Exclusive Manufaktur”ブランドの第一弾モデルを発表。このブランドはポルシェ社内での特注車を専門に扱うセクションを意味する。つまり特別な1台だ。

発表されたモデルは世界限定500台。日本での発売は6台のみで、右ハンドル4台、左ハンドル2台となる。最高出力は607馬力を発揮。

シートやトリムはオリジナル。各所にゴールデンイエローが配色されるのも特徴。また車両と同じ500個限定で、ポルシェデザインのクロノグラフ時計もリリース。

新時代を切り開く力[ELECTRIC]

パナメーラ Eハイブリッド

 7月のカナダで行われた国際試乗会ではサーキット試乗が行われた。最大限パワーを体験するためだ。ターボS+モーターの加速は想像を絶する世界となる。

技術的なノウハウは918スパイダーのそれを取り入れる。彼ららしく前後の重量配分も十分な配慮がなされた。

サイズを変えずに容量を上げたリチウムイオン電池を搭載。モーターでのレンジは最大50km。

より911のテイストを取り入れたデザインで登場【NEWカイエン】

 去る8月30日にドイツのポルシェ本社で新型カイエンが発表された。3世代目となる今回はカイエンらしさを残しながらも911に代表されるスポーツテイストが濃くなっている。ボディは従来型に比べ若干だが低くなり、タイヤサイズも前後で異なるものを履くようになった。
 また、ハードウェアでは2種類のV6エンジンや8速ティプトロニック、4WDシステムなどが新しくなるなど見るべきポイントは多い。
 インターフェイスも一新され、新たなコネクティビティが備わった。アップデートされたそれらが快適なドライブを約束するに違いない。

 先にリリースされた新パナメーラにも採用される12.3インチのタッチスクリーンがすべての操作をこなしてくれる。ボイスコントロールも当然装備。

ホイールベースはそのままに全長が伸び車高が下がった新型カイエン。ホイールも従来より1インチ大きく、さらにリヤは太くなる。

累計走行距離は約440万km! リアルワールドで磨き上げる

走行テストでは日本の夏も体験済み
 ポルシェはこのカイエンを開発するにあたり、2014年以降で累計440万kmに渡る走行実験を行った。環境はまさに市街地からサーキットまでで、ニュルブルクリンクも当然テストコースに含まれる。寒暖差では極寒のアラスカから灼熱のアフリカ、ドバイまで。おもしろいのは日本の夏もテストしていたという事実。スパイ写真が撮られなかったのが不思議だ。マーケットを全世界と設定した新型の耐久性は期待できそう。

ドバイの砂漠を走ると細かな砂が駆動系を壊してしまうことも。その辺も新型はかなり精緻に対策されている。品質面のライバルは日本製SUVになるかも。

メンテナンスでいつまでもクオリティにこだわる[比類なき品質へのこだわり]

文●グーワールド 写真●ポルシェジャパン

絶え間ない挑戦によって、「最新のポルシェこそ最良のポルシェ」と言わしめる妥協を排した開発姿勢を貫くポルシェ。しかし同時に、愛車に「長く乗ってもらう」ことにも並々ならぬ情熱を持っている。

新車もクラシックもすべてがポルシェ

 これまでに生産されたポルシェのじつに70%以上が、今日でも現役として走っているという事実。生粋のスポーツブランドは、クルマの耐久性もブランドの魅力を大いに高めていると認識している。
 卓越したパフォーマンス、それを生み出すクオリティに強くこだわるポルシェだが、それは新車販売される車両にかぎられたことではない。購入された後の継続的なコンディション、パフォーマンスレベルの維持などに、並々ならぬ情熱をもって取り組んでいる。
 新車保証が終了した4年目、5年目の車両に対して、熟練したサービステクニシャンによるメンテナンスサービスと24時間のアシスタンスサービスを保証するパッケージを用意している。また、「長く付き合えるクルマ」として、空冷式911はもちろん、伝説の356やスーパーカー959など、ありとあらゆるクラシックポルシェを対象として、知識と経験豊富なキスパートが整備やレストア、パーツ手配に対応する拠点を展開している。膨大なパーツは、再生産されたものも含め、すべて厳しい基準をパスした「メイド・イン・ジャーマニー」の純正品というこだわりぶりだ。
 歴史とともに未来に向かうブランドが、ポルシェなのだ。

ポルシェ メンテナンスパッケージ プラス

 新車登録から4年目を迎える車両を対象に、定期点検整備、主要部品の交換に365日・24時間のアシスタンスサービスを保証する2年間のサポートオプション。正規ディーラーが5年間にわたって手厚くサポートする。
► 48ヵ月定期点検
► エンジンオイル交換 [※1回]
► フロントワイパーブレード交換 [※1回]
► エアコンフィルター交換 [※1回]
► ブレーキフルード交換 [※1回]
► スパークプラグ交換・フロント/リア ブレーキパッド交換 [※1回]
► ポルシェ アシスタンス(万が一の車両トラブルの際のサポートサービス)
※ポルシェ ジャパン株式会社が発行する整備手帳に準ずる。

ポルシェ クラシック パートナー

 5万以上の専用パーツや整備、レストアなどについての専門知識を持ったエキスパートのいる拠点(現在、東京世田谷と名古屋中区の2店)。的確なサービスとアドバイスを提供し、クラシックポルシェとの生活をサポートする。

CLASSIC CAR CARE[クラシックモデル専用グッズ]

 「クラシックポルシェには特別なケアが必要」として開発されたケアセットが登場した。ボディを中心としたクリーニングや保護のキット17品は、ヴァイザッハにある開発センターのガイドラインにのっとって作られた。

専用タイヤはポルシェの一部[「N指定タイヤ」って知ってますか?]

文●グーワールド 写真●グーワールド、ポルシェジャパン

スポーツモデルが最高のパフォーマンスを発揮する。そのためには、マシンだけではなく、路面に接するタイヤがとても重要になる。ポルシェは、独自の厳しい基準を設定し、タイヤメーカーの開発に協力する徹底的なこだわりを見せる。

究極の性能を求めて強くこだわるタイヤ

 「N指定タイヤ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
 これは、タイヤメーカーがポルシェのハイレベルな要求に応えて製造した認定タイヤで、純正装着品として承認された証の「N」マークが付いた製品のことだ。もともとは、前後でサイズの異なるモデルの多い「911」を中心にタイヤの指定が行われた。ポルシェでは「優れた走行安定性を実現し、最大限のドライビングプレジャーをもたらすため」と説明し現在も重視している。
 「N」マークが付いたタイヤは、ほかのタイヤとはパターンなどのジオメトリーやラバーコンパウンド、さらにはテスト方法まで異なり、じつに33にもおよぶ厳格な基準を満たしているという。ウエットおよびドライ条件での、ブレーキ性能と耐用年数などにわたる客観的な屋外基準が12項目、高速時の転がり抵抗とパフォーマンスなどの客観的なテスト基準が16項目、そしてハンドリングや走行時の快適性などの主観的な屋外基準5項目で構成されている。オールシーズン、サマー、ウインター、さらにハイパフォーマンスといったさまざまなタイプで設定される。
 これは独自の規格で、、ポルシェは「タイヤもポルシェの重要な一部分」として、積極的にコミットし、強くこだわっているのである。

「N」マークの数字は、クルマのモデルチェンジなどでタイヤのスペックが変更されると、「N0」から「N1」、「N2」、「N3」、「N4」……と、数字が大きくなっていく。

アスリートのシューズ選びは慎重に

 ポルシェは、タイヤの開発とテストを行う数少ない自動車メーカーといわれ、すべてのモデル(新車)について、メーカー認定のサマータイヤやウインタータイヤを発表している。大きなパワーを路面に伝え、膨大な負荷がかかるブレーキングを正確かつ安全に行うタイヤ。ポルシェはこの路面と接点を持つ唯一のパーツの役割を非常に重視し、理想の1本を生みだすための努力を惜しまない。

ポルシェ正規販売店のサービスアドバイザーが紹介するタイヤはすべて、厳しいテストをパスして、ポルシェの認定を受けているのだ。

アップロードされる認定タイヤ

 クラシックモデルのドライバーのために、ポルシェはビンテージカーとモダンクラシックの認定タイヤを定期的に発表している。合計150以上のタイヤセットがオリジナル車両に装着され、さまざまなテストを行っている。

自動車ジャーナリスト九島辰也の場合[素性のよさを引き出す ちょい足しカスタム]

ゴルフや時計など、クルマ以外のジャンルにも詳しい九島さん。この9月からは男性ファッション誌「MADURO」の編集人兼編集長も務める。

文●グーワールド 写真●グーワールド、ポルシェジャパン

スポーツモデルが最高のパフォーマンスを発揮する。そのためには、マシンだけではなく、路面に接するタイヤがとても重要になる。ポルシェは、独自の厳しい基準を設定し、タイヤメーカーの開発に協力する徹底的なこだわりを見せる。

自分流にカスタムしてポルシェをさらに楽しく

 スポーツカーの楽しみが運転操作にあることは間違いない。意のままに動くことで、まるでクルマと自分が一体になったような感覚が味わえるからだ。だからこそ一般的な乗用車よりもスポーツカーには相棒というような気持ちが生まれてくる。カスタマイズへの興味が強くなってくるのもそんなころだろう。クルマとの距離が近くなるからこそ、「ここを変えたい」、「ここはこうしたい」という気持ちが高まってくるのだ。
 ポルシェ911は、まさにそんなクルマの代表例で、数多くのドライバーたちが愛車を自分好みに染め上げカーライフを楽しんでいる。自動車ジャーナリストとして世界中を飛びまわり、新型車のレポートをしてくれる九島辰也さんもそのひとりだ。九島さんはファッション関係の仕事も多く、アクセサリーや時計といった分野にも造詣が深いだけに、愛車の911についてもしっかりと自分流にコーディネートしている。
 カスタムというと、大仰なリヤウイングやド派手なホイールをイメージするかもしれないが、九島さんのやり方はそうじゃない。ボディカラーに合わせてホイールをブラックのつや消し塗装し全体のソリッド感を高めた上でホワイトのシートでボディサイド下部にアイキャッチとなるラインを追加。もともとこういう仕様だったと言われたら信じてしまいそうな自然な仕上がりなのだ。
 ボンネットをよく見ると某高級時計ブランドのロゴマークを発見。こんな遊び心が似合ってしまうのも九島さんと911ならでは!

スポーツテイストを漂わせるカラーコーデ

 九島さんの911は、性能に関係するホイールなどの機能パーツはポルシェ純正を生かし、ステッカーの追加やエンブレムの変更、そしてカラーコーディネートによって個性を演出するやり方。大人っぽくなおかつポルシェへの敬意も感じさせる上級者的なカスタマイズだ。

通常ならばリヤのエンブレムは「Carrera」だが、取り外した上で「911」に変更。色も黒であるためシックなイメージを作り上げている。

ボディサイドを横断するストライプは純正OP品。だが、通常黒ボディ用はシルバーが適合のところ、ホワイトカラーをチョイスしてオリジナリティを演出。

ホイールは社外品に交換するのではなく、純正ホイールをマットブラックにペイント。同じデザインであっても色合いによって印象は大きく変化する。

Previous Porsche 先代ポルシェの相場を知る

文●グーワールド
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
※中古車参考価格はグーネット調べ(2017年9月現在)。


憧れのポルシェも、中古車ならオーナーになるのは夢じゃない。でも、たくさんある中古車のなかで、どれが正解なのか。今回はグーネットの膨大なデータから、先代ポルシェのベストバイを割り出してみた。

911カレラ(タイプ997):いまが買いどき! ユーズド911の大本命

 先代911(タイプ997)は、ボリューム面でも価格面でも、911のなかで中心的な存在。大きく分けるとカレラ系、ターボ系、GT3系と3つに大別できるが、ここではカレラ系について述べる。というのもこの3モデルは、それぞれ相場も物件数も大きく異なるからだ。
 現行型がマイナーチェンジで後期型となったため、この1年のあいだで相場はさらに下がってきた。2017年9月現在、グーネット登録台数は284台と十分に流通しており、400万円を切る物件もかなり目立ってきた。とくに前期型(05年〜08年モデル)は価格が下がっている傾向にあり、ねらいどころ。一方後期型(09年モデル〜11年モデル)からデュアルクラッチ式ミッション(PDK)が採用され、価格帯は500万円以上とやや高め。ただし乗り味は前期のティプトロニックのほうが好みという意見も多いほか、後期は物件数が少なめだ。グレードは、高性能な「S」がオススメ。物件数は標準モデルよりやや少ないものの、価格差はあまり大きくないのが魅力のポイントだろう。

写真は後期型で、前期型と比べてリヤコンビランプの意匠が変更された。またカレラシリーズはエンジンが直噴化されたのもトピック。写真の「カレラ」は最高出力345馬力を発揮する。

写真は後期型の「カレラ」。ベージュの内装が大人っぽく、スポーツカーながらもリラックスできるムード。これも911の大きな魅力である。

MARKET DATA
グーネット物件数:284台
中古車参考価格帯:380万円〜900万円
(04年〜11年 ※カレラ系のみ)中古車平均平均価格:605万7000円
オススメモデル:カレラSクーペ

ボディタイプで中古車相場はどう変わる?

 911には多くのボディバリエーションが存在する。クーペ、カブリオレが基本モデルとなるが、大型ガラスルーフを備えたタルガというタイプも存在する。物件数はクーペがもっとも多く、カブリオレがそれに続く。タルガは中古車市場ではあまり流通せず、かなり希少な存在。その代わり高値で取引されている。そのほか低めのフロントウインドウと2座シートを備えたスピードスターも限定販売された。

[クーペ]中古車平均価格:595万6000円

[カブリオレ]中古車平均価格:703万9000円

[タルガ]中古車平均価格:746万1000円

911 ターボ(タイプ997):相場は1000万円超!高値が続くターボ系

 カレラ系とは異なり、ターボ系の相場はまだかなり高い。ただし性能も別格で、トップモデルの「ターボS」は530馬力と、デビュー時のスポーツカーのなかでトップクラスの動力性能を誇っていた。ちなみに相場は「ターボ」が960万円、「ターボS」が1420万円と、ターボ系のなかでも相場に差があるので注意したい。購入を検討するなら、クーペの「ターボ」がねらい目。「ターボS」は物件数が非常に少なく、買いにくい。
MARKET DATA
グーネット物件数:58台
中古車参考価格帯:730万円〜1530万円
(06年〜12年 ※ターボ系のみ)中古車平均価格:1050万5000円
オススメモデル:ターボ クーペ

911 GT3(タイプ997):登場から10年経っても値落ちの傾向はなし

 911のなかでもとくに高価なのがGT3。同じ高性能モデルのターボとは異なり、こちらは自然吸気の3.8Lエンジンを搭載。乗り味もGT3はかなりスパルタンで、サーキットが活躍の場。ラインアップは「GT3」に加え、さらに過激な「GT3 RS」が存在する。グーネット登録車は最低でも1000万円以上で、平均価格は1600万9000円だから、ほとんど値落ちしていない。RSは物件数が少なめで、買うなら標準のGT3となりそうだ。
MARKET DATA
グーネット物件数:42台
中古車参考価格帯:1050万円〜1780万円
(06年〜13年 ※GT3系のみ)中古車平均価格:1600万9000円
オススメモデル:GT3

パナメーラ(先代):ポルシェのフルサイズも中古車なら十分ねらえる

 ポルシェの4ドアサルーンであるパナメーラは、同ブランドのなかでも物件豊富で価格が安く、911と比べると購入の敷居は低い。バリエーションが多いことも特徴で、ベースグレード、「S」、「ターボ」、「Sハイブリッド」などが選べる。
 先代パナメーラのなかでオススメなのは「S」で、もっとも物件が多いのが特徴だ。このモデルの平均価格は630万円だが、初期型ならば400万円台前半の予算でもねらえる。新車時とは異なり、ベースグレードと「S」の価格差がほとんどないのも大きな魅力だろう。
 一方、「ターボ」は高めの相場となっており、平均価格は1100万円。ハイブリッド系は850万円が予算の目安となっているが、物件があまり多くないのでじっくり探そう。

こちらは2014年モデルのベースグレード。ボリューム感のあるリヤビューは迫力がある。トランスミッションは7速AT。

全長5m近いサイズゆえ、フル乗員でもたっぷりした容量のトランクスペースが確保される。リヤシートを倒せばスキーなどの長尺物もしっかり積める。

写真はベースグレード。オプションで装着可能なレザーシート仕様。着座位置が低いのはポルシェらしく、スポーティな雰囲気満点だ。

MARKET DATA
グーネット物件数:288台
中古車参考価格帯:450万円〜1650万円
(09年〜16年 ※全グレード)中古車平均価格:811万2000円
オススメモデル:S

ボクスター(タイプ987):もっとも手が出しやすいポルシェ

 先代ボクスター(タイプ987)は、中古車相場が大きく下がっており、かなり身近な存在となっている。物件数がそれなりに充実し、100万円台に届く個体も存在する。全体の平均価格は291万円で、プラスアルファで後期型にもなんとか手が届く。モデル別では、ベースグレードがもっとも多く280万円が予算の目安。上級グレード「S」は310万A円が目安となるが、物件数はやや少ない。なお限定の「スパイダー」は、およそ700万円。

最近のポルシェのなかでは、室内はタイト。スポーツカーらしい着座姿勢で、本格的なスポーツドライブを楽しみたいユーザーも満足させる。写真はSで、5速MT/6速MT/5速AT/PGKの4種類だ。

ミッドシップレイアウトを採用し、軽快なドライビングが楽しめるボクスター。300万円以下の予算で買えるスポーツカーのなかでは、ピカイチの存在感を放つ。非常にオススメの1台だ。

MARKET DATA
グーネット物件数:163台
中古車参考価格帯:190万円〜480万円
(04年〜12年 ※全グレード)中古車平均相場:291万円
オススメモデル:ベースグレード

ケイマン(タイプ987):本格派ミッドシップスポーツカー

 ボクスターのクーペ版とも言えるケイマンだが、こちらはより硬派な走りが楽しめる1台。中古車台数も豊富にあり、全体の平均価格は336万5000円だから、ボクスターよりか相場は上だが、911よりもずいぶん手が出しやすい。ベースグレードの相場が330万円、「S」の相場が317万円と、じつは後者のほうが安いことにも注目。物件数も同じ程度なので、ねらうなら「S」をオススメしておきたい。

MARKET DATA
グーネット物件数:200台
中古車参考価格帯:210万円〜850万円
(05年〜12年 ※全グレード)中古車平均相場:336万5000円
オススメモデル:S

カイエン(先代):ポルシェ初のSUVはいまが買い時

 先代カイエンは初登場が2002年だから、かなり古いモデルとなった。しかし中古車市場には多くの物件が流通し、かなり買いやすくなってきた。しかし走行距離やコンディションを考えると、ここでオススメしたいのは07年モデル以降の後期型。こちらは350万円程度の予算でねらえる。物件はV6、V8どちらも同じ程度流通しているが、相場はほとんどかわらないので、好みで選んでOKだ。

MARKET DATA
グーネット物件数:336台
中古車参考価格帯:150万円〜530万円
(02年〜10年 ※全グレード)中古車平均相場:246万1000円
オススメモデル:ベースグレードまたはS

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