新車試乗レポート
更新日:2019.04.25 / 掲載日:2019.03.06
【試乗インプレッション】TOYOTA プロボックス/サクシード
●発売日:2018年12月3日 ●価格帯:137万3760~196万5600円 ●販売店:カローラ店/トヨタ店、トヨペット店 ●問い合わせ先:0800-700-7700
主要諸元(サクシードハイブリッドTX)
●全長×全幅×全高(mm):4245×1690×1525 ●ホイールベース(mm):2550 ●車両重量(kg):1160 ●サスペンション:(前)ストラット/(後)ラテラルロッド付トレーリングリンク車軸式 ●エンジン+モーター:1496cc直4(74PS/11.3kg・m)+交流同期電動機(45kW/169Nm) ●タイヤ:155/80R14
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久
アクアと異なり軽い踏み込みでも鋭い加速を見せる
現行型の登場は約16年前。初試乗で硬いサスチューンについて開発陣に聞いたことがある。曰く「フル積載の高速走行で多少乱暴な運転をしても破綻しないように」とのこと。確かに飛ばしている商用バンは珍しくない。
いくたびかのMCを経て、現行モデルはバンのみの設定となっていたが、そこに新たに追加されたのがハイブリッド車だ。次期カローラ・フィールダーと関連もあるのだろうが、1.5LのTHS 2を搭載することから現行フィールダーHVの後継車とも言えそうだ。
ならばワゴン的かというと、やはり働く自動車である。空荷では跳ねるように硬いサスや緩い操舵感ながら安定性最優先の操縦性。メモ書きや弁当を食べやすいように造られた内装。見栄えよりも機能の内装。どこを取っても商用バンという設えである。
パワートレーンのハードはアクア等と共通だが、ドライブフィールは違っている。軽い踏み込みの発進でも加速の立ち上がりが鋭い。これは巡航時の踏み増しでも同様であり、踏んだ瞬間にグイと蹴り出す感じである。電動ならではの加速感だ。
ただ、スポーティとか速さの演出ではない。2名乗車時の最大積載は350kg。前記のサスチューンと同じく動力性能でもこれが標準状態。プラス400kg背負っても動力性能でストレスを感じさせないための特性なのだ。荷物を積んでもキビキビ走れるドライブフィールはシリーズ最上級のパワートレーンを実感できるはずだ。もちろん、商用用途前提の話であり、乗用用途で選ぶには特徴がアンバランスだが、道具として割り切るなら結構「アリ」かもしれない。
待望の1.5LTHS2ハイブリッドが登場! 積載時でもキビキビ走れる!!
写真のグレードはサクシードTX。ハイブリッドの最上級仕様だ。前後バンパーがボディ同色となり上級感を備えている。
ハイブリッドグレードはJC08モード燃費で27.8km/L。
WLTCモードでも22.6km/Lを達成。
他のトヨタ車と同じく、ハイブリッドエンブレムやブルーのトヨタマークを装着。
1.5LTHS2ハイブリッドシステム搭載車は42L樹脂燃料タンクを採用し、満タン航続距離をガソリン車と同等にしている。
安全装備ではプリクラッシュセーフティシステムを追加。
インパネまわりではスマホを固定できるマルチホルダーを大型化した。
2.1A出力のUSB端子も追加されている。