ホンダエリシオンの中古車購入の際の選び方の参考ポイント

エリシオンは、日本仕様とは異なる幅の広い大柄なボディサイズが特徴であり、余裕のあるクルージング性能を発揮しています。カナダで製造される北米で人気の高い「オデッセイ」を日本へ輸入販売した「ラグレイト」の後継モデルとして、2004年5月にリリースされました。

北米市場のニーズから誕生した先代モデルにあたる「ラグレイト」とは異なり、日本国内で製造され、より快適で大人8人がゆったり移動可能な「新世代プレミアム8シーター」としてデザインされた、フラッグシップミニバンです。

エリシオンは、国内市場における最上位ミニバンと位置づけられ、ラグレイトの大幅にダウンサイジングしたボディサイズと、オデッセイの全長・全幅ともに余裕のあるダイナミックなボディを引き継いでいます。ひときわ存在感を放ち、安定感のあるスタイリングに仕上げているのが特徴です。

高級感のあるエモーショナルなボディフォルムはクルーザーをモチーフにデザインされ、のびやかなワンモーションフォルムを採り入れています。

同様に3列目シートまで眺めの良い「スーパーリラックス」をテーマにデザインされたモダンなインテリアは、クルーザーのラウンジをモチーフにしていています。身体を優しく包み込む大型シートや全席に配された艶やかな木目調パネルとともに、上質で開放感あふれる落ち着きのあるハイクオリティな室内空間を創造しています。

搭載するパワートレインは経済性・ドライバビリティに優れるDOHC i-VTEC 2.4 L直列4気筒エンジン、走行状態やエンジンの負荷に応じてエンジンを6気筒から3気筒へ燃焼気筒数を可変する「可変シリンダーシステム」を備えるi-VTEC 3.0 L V型6気筒エンジンが設定され、5速オートマチックトランスミッションとの組み合わせにより、ダイレクトで爽快なドライブフィールを実現しています。

派生モデルとして「エリシオン プレステージ」が2006年12月にラインナップされ、圧倒的な動力性能を発揮する3.5L V型6気筒エンジンやダイナミックなエアロパーツを装備しています。加えて、アグレッシブな走りを提供する専用サスペンションや大径18インチタイヤ＆アルミホイールを装着し、走りの質を高めたモデルです。

ここではエリシオンの中古車購入の際の選び方の参考ポイントとして、主なグレードの特徴、維持費と燃費、中古車の価格相場や価格帯を取り上げてご紹介します。　

ここでは2010年11月にマイナーチェンジを受けた最終モデルを取り上げます。　

・Gエアロ
全グレードともに、DOHC i-VTEC2.4L 直列4気筒エンジン+5ATが搭載され、2WD/FFモデルとフルタイム4WDモデルが設定されています。
運転席用＆助手席用i-SRSエアバッグシステムや頚部衝撃緩和1列目シート、EBD（電子制御制動力配分システム）付ABS（4輪アンチロックブレーキシステム）、ディスチャージヘッドランプなどの安全装備が施されています。

また、左右スライドドアイージークローザー+リヤ左側パワースライドドア、電波式キーレスエントリーシステムやテールゲート連動の車速連動オートドアロックに加え、フロント左右独立温度コントロール式フルオートエアコンディショナー+リヤマニュアルクーラー、運転席ハイトアジャスターなどの充実した快適装備が施されています。

シートはジャージ＆合成皮革のコンビ表皮となり、全席ヘッドレスト付となるほか、スーパー立体自発光メーター、2列目6：4分割チップアップ＆スライドシート（カップホルダー付センターアームレスト、左右席外側アームレスト付）、3列目6：4分割チップアップ＆スライドシート（センターアームレスト付）が装備されます。

外観上は迫力のあるダイナミックなスタイリングを創り出すエアロフォルムバンパーやカラードドアロアガーニッシュ、テールゲートスポイラーが標準装備されます。

4WDモデルには親水/ヒーテッドドアミラー+熱線入りフロントウインドウ+フロントドア撥水ガラス+オートリトラミラーシステムから構成される雨の日の視界を良好に保つコンフォートビューパッケージ、トリプルゾーンコントロールフルオートエアコンディショナーが装備されます。

足回りは17インチタイヤとシルバー塗装のアルミホイールが装着されます。

・Gエアロ HDDナビ スペシャル パッケージ
「Gエアロ」グレードに対して、Honda HDDインターナビシステム+リンクアップフリー+6スピーカー、ETC車載器をはじめ、リヤ右側パワースライドドア、Hondaスマートキーシステム、アクセサリーソケットなどの快適装備が追加されます。

また、パワーウインドウが全ドアワンタッチ式へグレードアップされ、オプションとして本革シートや2列目キャプテンシートが設定されます。　

ここでは、エリシオンの型式ごとの燃費の違いと、燃費に基づく年間の燃料代と自動車税からなる年間維持費用をまとめます。
同じ型式でも車両重量などにより若干の差異が生じることがあります。

なお、年間の走行距離は年間1万km、ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しています。また、自動車税は2018年10月時点で参照したものとなります。

・RR1：2.4L/5AT/FFモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：9.9km/L
年間ガソリン代：約136,363円（1010.1L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約181,363円 ※3

・RR2：2.4L/5AT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費：9.5km/L
年間ガソリン代：約142,105円（1052.6L×135円） ※1
自動車税：年間45,000円 ※2
年間維持費：約187,105円 ※3

・RR3：3.0L/5AT/FFモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
JC08モード燃費：9.0km/L
年間ガソリン代：約161,111円（1111.1L×145円） ※1
自動車税：年間51,000円 ※2
年間維持費：約212,111円 ※3

・RR4：3.0L/5AT/フルタイム4WDモデル
使用燃料：無鉛プレミアムガソリン
JC08モード燃費：8.8km/L
年間ガソリン代：約164,772円（1136.3L×145円） ※1
自動車税：年間51,000円 ※2
年間維持費：約215,772円 ※3

※1．ガソリン単価は無鉛レギュラーガソリン135円/L、無鉛プレミアムガソリン145円/Lと仮定しております。
※2．自動車税は2018年10月時点で参照したものとなります。
※3．年間の走行距離は年間1万kmと仮定して1年間のガソリン代を算出し、自動車税を合算して、年間維持費として計算をしております。

エリシオンは重厚感のある上品なスタイリング、可変シリンダーシステムを備え、優れた低燃費性能とクルージング性能を両立する3.0L V型6気筒エンジン、大人8名がリラックスして快適に移動可能な眺めの良い、質感の高い室内空間など魅力にあふれたホンダのフラッグシップミニバンであり、比較的安定した中古車価格を維持しています。また、流通台数が多いことも特徴であり、用途や予算、好みなどに応じて、豊富な登録台数の中から、最適な1台を選べることも大きな魅力と言えるでしょう。

初代 エリシオン RR系：4～194.9万円
RR1：7.5～194.9万円
RR2：11.8～169.8万円
RR3：13.8～144万円
RR4：19.8～105万円

G：7.5～85.3万円
Gエアロ：18～123万円
GエアロHDDナビパッケージ：11～118万円
GエアロHDDナビスペシャルパッケージ：20～194.9万円
VG：13.8～98万円
VGエアロパッケージ：29.8～115万円
VGエアロHDDナビスペシャルパッケージ：31.1～144万円
VXエアロパッケージ：27.8～105万円

エリシオンは2004年5年から2012年5月まで販売され、最終モデルでも既に6年が経過しています。
そのため、値ごろ感のある車両も多く見られるものの、人気の高さから未だに100万円後半のプライスタグを掲げる車両まで、価格レンジの広いのが特徴です。

2004年式から2007年式まで、ほぼ同じ台数の登録が見られ、10万円台から70万円台が価格の中心となります。2010年式以降のモデルは、ほとんどの車両が100万円台以上の価格で取引されており、人気の高さが窺えます。

走行距離に関しては、2007年式以前のモデルでは7万kmから15万km未満が中心となり、特に偏りは見られません。それ以降の年式でも、ほぼ年式相応のマイレージと言えるでしょう（上記中古価格帯については、2018年10月23日時点での数値となっています）。

年式やグレード、オプション装備をはじめ、走行距離や程度、ボディカラーなどで個々の中古車販売価格が異なりますので、中古車を価格で選ぶ際には、最新の価格をチェックするようにしましょう。