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更新日:2018.11.21 / 掲載日:2018.10.05

ジャンルNo.1を一刀両断 BESTBUY完全ガイド<番外編>Other BESTBUY

●文:川島茂夫

最後はジャンル横断の総まとめ。クルマ選びのポイントを紹介するととともに、ここまでの8ジャンルには入らない、見逃せないクルマをピックアップしよう。

Other1 HONDA N-BOX

現行型発表:’17年8月31日
2018月販平均2万479台/月
車両本体価格:138万~5640208万80円
車両本体値引目標:13万円/付属品込み平均値引:13.5万円

軽にしてはやや高価だが十分納得できる実力がある


 タウンユースを中心とするダウンサイザーへの最有力候補。スーパーハイト系ミニならではのキャビン容量など実用性の高さも高く評価する要点のひとつだが、推薦理由の最大のポイントはホンダセンシングである。前走車追従走行のACC、操舵支援機能付LKAを全車に標準装着。上級クラスでも普及過程の先進安全&運転支援装備が備わっている。高速操安も同系統では安心感が高く、ターボ車なら、長距離はともかく高速ツーリングもさほど苦にならない。軽としては高価だが、それを上回る内容と機能を備えたモデルである。

クラス水準を超える「ホンダセンシング」を標準装着

  • 全グレードにホンダセンシングを搭載。追従クルコンや操舵支援を含むその内容は、軽自動車ならずとも先進的といっていい。事実、一部の機能はホンダ車初搭載となっている。

高効率で実用的な空間設計

  • スーパーハイト軽のセオリー通り、空間効率を追求。シートアレンジも多彩で、限られた空間を人と荷物で効率良く使い分けられる。

ターボ車なら高速走行もこなせる

軽カーゆえ主眼はタウンカーだが、比較的力のあるターボ車なら、落ち着いた足回りと相まってある程度の高速走行も苦ではない。

Other2 MAZDA ロードスター

最新改良:’18年6月7日
2018月販平均419台/月
車両本体価格:270万5400~381万2400円
車両本体値引目標:18万円/付属品込み平均値引:18.5万円

軽規格に縛られないオープンカー。独自のポジションは時代を問わない


 キャビンユーティリティを求められると困るのだが、本格的ライトウエイトスポーツカーとは別の側面、オープンカーとしての楽しみを求めたオススメ。国産オープンカーには他にコペンとS660もあるが、ユーティリティも長距離適性も大きく下回る。つまり、同系では実用性の高いモデルでもある。付け加えるなら、トレンドを追って開発されたモデルではないので古びないのも魅力。ハードウェアの新旧はあっても哲学不変という訳だ。いいことばかりではないので、苦楽を共にしてこそ愛着が募るというドライバー向けだ。

ロングツーリング対応のオープンスポーツ

  • 幌付きオープンの標準系は1.5L、タルガトップ風のRFは2LNAエンジンを搭載。車格も動力性能も高速ツーリングに不安なし。

Other3 SUZUKI ジムニーシエラ

現行型発表:’18年7月5日
2018月販平均:651台/月
車両本体価格:176万400~201万9600円
車両本体値引目標:12万円/付属品込み平均値引:12.1万円

ほかのクルマでは行けないところに行ける!


 クルマで「限界性能」と言えば速さを追求する「R」の世界を想像するだろうが、極限踏破性を求めるオフローダーもまた限界性能の追求者である。あるいは秘境の旅ができるクルマとも言える。本格オフローダーだからこそ体験できる道や景色は沢山ある。そういった旅をするための選択がシエラだ。オフローダーの入門車にして頂点の一車。高速長距離は得意ではないが、街中でも狭い林道でも扱いやすいサイズと狭いながらも機能的なキャビンで多様な使い方ができる。好奇心旺盛なクルマ趣味派に勧めたい。

扱いやすいサイズでオフロードに挑める

  • 今回の特集ジャンルの「SUV」はクロスオーバー、つまり中身は乗用車。一方、こちらは小さいながら走破性至上の本格クロカンだ。

  • ラダーフレームを採用。骨格からしてクロスオーバー系と一線を画す。

<TOPICS>アル/ヴェルは既に次期型が商談中

TOYOTA アルファード/ ヴェルファイア ※2018 月販平均:8511台

多くのユーザーの購入候補に上がるであろうアルファードヴェルファイアだが、年末の改良に向けて新規受注が停止。アル/ヴェルなしのLサイズミニバンジャンルは成立しないので、今回のベストバイにはエントリーせず。

<まとめ>他人の選択を気にし過ぎず、自分基準の車選びを楽しめ

●川島茂夫


 技術的に未熟で不足分の多寡が優劣だった時代は「少しでもいい」に神経質になってしまうが、ほとんどのクルマが必要十分以上になってしまえば、多少の優劣は意味を成さない。さらに、燃費競争も落ち着き始めて、優劣や有無を厳しくチェックしなければならないのは、必須かつ発展途上の安全&運転支援機能くらいだろう。
 従って適応用途が同じクルマならば走行性能も機能も大差なく、個々の好みで選び分けていい。いわゆる「オキニ」、お気に入りという要素は現代のマイカー選びではかなり重要な要素である。
 ただし、多様化には注意が必要だ。端的な例はSUVである。ひと昔前なら悪路踏破とレジャー用品の積載が基本だったが、今やSUVの形をしたスペシャリティカーも珍しくない。適応用途が大きく異なるモデルが同ジャンルに分類されているのだ。ジャンルを細分化すればいいのだが、そうなれば1車1ジャンルになりかねない。もっとも適応用途自体、十人十色の傾向が強まるばかりだが。
 キャラにしても走行性能もキャビン実用性も、ユーザー個々の現実との相性を最優先すべきであり、販売実績は優劣ではなく、多数派か少数派かの目安にしかならない。もちろん、市場トレンドは見えてくるし、短期間で乗り換えるならリセールに影響するものの、長く乗り続けるなら意味はない。台数が多すぎて中古車市場で値崩れする可能性もある。
 さらにジャンルやクラスに対する偏見を取り除くことも重要だ。ファミリーカーの定番がセダンからミニバンに移行したように、タウンユース主体ならスライドドアのハイト系がいいとか、適応用途は同じでもジャンルが移行するのも現代の傾向である。
 前述のスペシャリティ志向SUVもそう。例えば86とC‐HRで悩んでも何ら不思議ではない。スペシャリティカーは魅力的だが、クーペでは実用性に不安。クーペ並みにスペシャリティな雰囲気があってなおかつ実用性もまずまず、そんなニーズにスペシャリティ志向SUVもはまる。ジューク登場時に現代版サニークーペと呼び、CHRを現代版セリカと評したのもそのためだ。あるいはミニバンからの乗り換えで、今さら低いアイポイントのクルマには乗りたくないユーザーもいるだろう。
 ひと昔前のクルマ選びが「アワーベター」なら今は「マイベスト」の時代。既存の概念に囚われず、自分の価値感に正直かつ自由な視点で最も相性のいいクルマを選ぶのが重要。それはそれで難しいのだが、この難しさも悩ましさもマイカー選びの楽しさである。

輸入車も一刀両断! 「自分流」のブランド選び

国産車との価格差が減少傾向独特で濃厚なキャラも味わえる

 軽乗用を除けば国産車は車種整理の傾向が強まっている。一時期、多様化を進めすぎた反動もあるのだろうが、売れセンあるいはジャンルの基本に沿ったクルマが中心。その補完にひと役買っているのが輸入車である。今、輸入車は多様化進行中だ。プレミアム&スペシャリティキャラで既存ジャンルを細分化するのが基本だが、その一方ではブランドを際立たせた個性的なクルマも増加中である。
 メインはベンツCクラスやBMW3シリーズに代表される高級車路線。国産車との価格差は減少傾向でダウンサイジングしても走りの質にこだわりたいというユーザー向けだが、これは従来と同じ輸入車選びである。
 いま注目はキャラの立ったモデル。ミニが筆頭だろうがフィアット500や500X、DSやプジョーの伊車や仏車は国産車にも独車にもないデザイン感覚と遊び心が楽しい。こういった個性派はコンパクトカーが多い。また、どこの国でも上級クラスになるほど保守性は高まるもの。小さいクルマほどお国柄が出やすい。それは輸入車の醍醐味のひとつであり、小さくなるほど輸入車の魅力も濃くなる。
 ただし、個性派輸入コンパクトカーはサービス拠点数や本国の価値感の違いから国産車と同じ付き合い方が難しいので、多少の覚悟は必要である。

例1 これぞ「外車」!高級路線

例えば、名前とバッジだけでも威力満点のドイツ勢、ベンツにビーエム。欧州セダンの実力とステイタスをその手に。

  • ●MERCEDES-BENZ Cクラス

  • ●BMW 3シリーズ

例2 ドイツ車とは違うラテンの個性

質実剛健は脇に置いて、お洒落でモダン、人生に彩りを添える車ならフランス、イタリア。小排気量車も豊富だ。

  • ●DS DS3

  • ●FIAT 500




提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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