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更新日:2018.12.24 / 掲載日:2018.09.20

スタック注意!雪道を車で走る際の運転のコツ・雪にタイヤがハマった時の脱出方法

雪道の運転の様子

雪道を走る場合は、通常よりも多くの点に注意をしなければいけません。当然、準備しておくものや雪に対する心構えも必要です。普段あまり雪が降らない地域でも、時には大雪に見舞われることがあります。ここで前準備や雪道での運転のコツを確認し、冬の道路を安全に走りましょう。スタック時の脱出方法も紹介しています。

雪道を走る前にはこんな準備を

雪道を走る前には、様々な準備が必要です。その中でも特に「必ず用意しておくべきもの」と「できるだけ用意しておくべきもの」を取り上げました。

スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤとは、雪道や凍結路でも安定して走れるように開発されたタイヤです。一般的に使用している夏タイヤ(ノーマルタイヤ)に対し、冬タイヤとも呼ばれています。タイヤに深い溝や細かい切れ目が彫られている点と、低温でも固くならない特殊ゴムを使用している点が、ノーマルタイヤとの違いです。チェーン規制時でもスタッドレスタイヤならチェーン無しで走れる場合が多いのですが、時折規制にかかることもある点に注意しましょう。

タイヤチェーン

ノーマルタイヤのままで雪道を走ることは大変危険なため、スタッドレスタイヤかチェーンの使用は必須です。スタッドレスタイヤを履いている場合でも、チェーン規制をされる可能性があるので、雪道を走る際には用意しておきましょう。材質には金属製と非金属(ゴム・ウレタン製または布製)があり、それぞれ走破性や耐久性、装着のしやすさ、価格など特徴に違いがあります。

けん引ロープ

必須アイテムではありませんが、万が一雪や轍から抜け出せなくなった場合に他の車に引っ張ってもらうことで、抜け出せる可能性が上がります。雪道でけん引ロープを使う場合、引っ張っても切れない強さが必要です。この強さを破断張力と呼びます。破断張力の目安は、自分の車の総重量以上です。

ブースターケーブルまたはジャンプスターター

寒冷地で起こりがちなトラブルの一つに「バッテリー上がり」があります。しかし、ブースターケーブルまたはジャンプスターターを用意しておけば安心です。ブースターケーブルはいざという時に便利なものの、救援車がいないと使えません。ジャンプスターターは救援車無しでバッテリーの復旧が可能な上にスマホの充電もできるので便利ですが、発火や発煙など事故の可能性もありますので使用には注意が必要です。

スクレーパーや解氷スプレー

雪道や寒冷地を走行する場合、スクレーパーや解氷スプレーなど凍結対策アイテムを用意しておくと便利です。スクレーパーはフロントガラスに張った氷を削り落とし、解氷スプレーは特殊な薬品を吹き付けて氷を溶かします。

その他あると便利なもの(毛布・軍手・スコップ・懐中電灯など)

必ずしも用意する必要はありませんが、以下のアイテムを車に積んでおくと何かと便利です。毛布は途中休憩で睡眠を取る場合や、万が一エンジンがかからない場合の寒さ対策に使えます。軍手があれば冬のアウトドアでの作業効率が上昇します。スコップは雪で動けなくなったときにタイヤの周囲の雪の除去に、懐中電灯は夜間の作業時に便利です。雪道での作業に備え、長靴も積んでおくと良いでしょう。

雪道での運転のコツ・安全な走り方

雪道での運転は、アスファルトの上を走る場合とかなり勝手が違います。初めて雪道を走る人は、予備知識として雪道での運転のコツを知っておきましょう。

まず乗車する前に、屋根の上の雪を落とします。そのまま走ると屋根の雪が視界に落ちる可能性もあるため、大変危険です。フロントガラスに霜が降りていたり凍結していたりしたら、それらも走り出す前に落としてください。

雪道では『急』の付く運転は厳禁と言われています。「急ブレーキ・急ハンドル・急加速」などがその代表です。雪の上はただでさえ滑りやすいため、ドライバーには慎重な運転が求められます。急な動きは避け、普段以上の安全運転を心がけましょう。

雪道を走る際には、なるべく裏道を使わず幹線道路を走ることです。何故なら、幹線道路なら除雪車が走っていることが多く、前の車のタイヤで雪も固められているからです。路肩に寄り過ぎると、雪で隠れていた側溝にタイヤが落ちる危険もあります。雪道ではセンターライン寄りを走るように努めましょう。

雪道では何が起こるかわかりません。急なスリップに備え、前の車との車間距離は十分に保つ必要があります。車間距離は、少なくとも通常の3倍は取るようにしてください。

車が雪にはまった場合(スタック)の脱出方法

タイヤが溝やぬかるみにはまって空回りすることを「スタック」と呼びます。雪道に不慣れな人がスタックすると、焦りでますます抜け出せなくなることがあります。スタックしても焦らないコツは、スタックの脱出方法を知っておくことです。

他の車や通行人の助けを借りる

スタックした時は、その状態のままアクセルを踏み続けてもなかなか抜け出すことはできません。もし交通量の多い道なら、他の車や通行人に助けを求めることも一つの手段です。他の車にけん引ロープで引っ張ってもらう、通行人に車を押すのを手伝ってもらうなど、方法は色々とあります。

道具を使う

コツがわかれば、摩擦の強い素材をタイヤと雪の間に挟み込んでスタックから上手く抜け出すことも可能です。よく使われているものは、毛布やタオル、マットなどです。板や段ボールなども、スタック脱出用の道具に使えます。雪の多い地域では、道路の脇に砂箱が置かれていることもあります。また、スコップがあればスコップでタイヤ周囲の雪を取り除くこともできるので、冬は車に積んでおくと便利です。

JAFに連絡をする

最も確実な方法は、JAF(日本自動車連盟)に救助要請をすることです。ただし、救助は有料であること、時期や地域によっては電話が繋がりにくいこと、などの注意点があります。JAFの利用は非会員でも可能ですが、料金は非会員の方が大きくかかります。

例)車をけん引する場合
会員:15kmまで無料(その後は1kmごとに720円)
非会員:1kmごとに720円
※JAF公式サイトのロードサービスを参考

何事も事前準備をしっかり行うことで、心にゆとりが生まれます。それは雪道を走る時でも同じこと。必要なものを用意し終えたら、安全運転を心掛けながら出発しましょう。雪道では、決して無理をしないようにしてください。出先で万が一のことが起こったら、勇気を出して周囲に助けを求めることも大切です。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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