【グー連載コラム】徹底分析中古車相場

　燃費重視のクルマ選びをした場合、多くのユーザーがまず購入候補として挙げるのがハイブリッドカーだろう。ハイブリッド創成記には、走りや実用面で我慢を強いられることもあったが、モーターとの協調制御をはじめとした技術は今や円熟期を迎え、性能は格段に向上している。さまざまな車種で選べるようになったことも人気にさらなる拍車をかけている。
　近年、ガソリンエンジンを搭載したクルマの燃費が著しく向上しているものの、それらより遙かに低燃費なので、今までさほど燃費がよくないクルマに乗っていたなら、給油回数は驚くほど減少するはずだ。しかも、高年式車であればエコカー減税の恩恵を受けられるので、クルマを所有している間にかかるコストは大幅に抑えられる。
　ただし、ひと口にハイブリッドといっても車種によって特性が異なることは理解しておきたい。いずれも低燃費をウリにしているが、燃費は運転の仕方、走行状況に大きく左右される。また車種によっては、カタログに掲載されている数値との乖離が大きく、期待はずれに感じることもある。車両価格についても同一車種のガソリン仕様よりも高額だ。得することはいろいろあるが、各車の性能やクルマの使い方など、総合的に判断して選んでほしい。

圧倒的な燃費性能を誇る小型ハイブリッドカー
　コンパクトなハイブリッドカーを求めるニーズに応えるべく、従来のハイブリッド開発で培った技術を結集して作られたモデル。現行型はシステムの制御を見直すなどの改良を行うことによって、最高で38.0km/Lという驚異的な燃費性能を発揮している。

新車時の販売台数が好調だったことから年式や仕様、コンディションなどニーズに合った車両が選びやすい。市場での台数が多いので流通過多に思えるが、低燃費の小型車を求めるユーザーが多く相場は安定している。

クロスオーバーモデルのメリットが実感できる
コンパクトクロスオーバーSUVブームに火をつけたモデルで、乗用車的に運転できる気軽さや、使い勝手のよさ、さらに優れた燃費性能を特徴とする。ハイブリッド仕様は25.6km/L、1.5Lガソリンの4WD仕様でも燃費は19.0km/Lと優秀な数値を達成。

クルマそのものが新しいうえに市場における人気の高さが相場にも影響し、相場は安定傾向にある。とくにハイブリッド仕様は、今後も大きく値崩れする可能性は低いとみていい。ニーズに合う物件が見つかれば買いだ。

燃費で選ぶならS-ハイブリッド
ミニバンクラスのベストセラーモデルとあって、市場での流通台数が豊富で選びやすい。燃費を重視するならS-ハイブリッドを搭載した、2012年8月以降のモデルがターゲットとなる。

世界初のハイブリッドスポーツ
ハイブリッドを搭載したスポーツモデルは希少で、流通台数をはじめ市場動向が相場に及ぼす影響は大きい。購入価格を抑えるならマイナーチェンジ前の2012年9月以前の型がオススメ。

小型でも便利に使える実用車
燃費のよさに加えて、ベーシックなコンパクトカーながら実用性や居住性に長けていることから幅広いニーズに応えられる。それゆえ安定した人気を維持しており、値崩れしづらい。

経済性重視ならベストな選択
デビュー当時はプリウスのライバルとして注目を集めたものの現在は人気薄で、相場は大幅に下落している。ただし、経済性という観点を重視して選ぶなら格好の選択といえるだろう。

家族向けに最適な小型ミニバン
手頃な価格と優れた燃費性能で経済性を重視するニーズに最適。中古車市場における流通台数は増加傾向にあり、相場は緩やかに下降しているが、ニーズが多く高値安定傾向にある。

高い人気を誇り相場は高値安定
登場から1年が経過し、市場での流通台数が増加してきた。そのため相場は今後も下がる傾向を強めていくだろう。ただし、人気車種なので需要期を外して購入するのがベターといえる。

3列仕様も選べる便利なプリウス
プリウス（先代型）ゆずりの燃費性能に実用的な機能をプラスしたモデル。高年式車は数が少なく高値となっているが、相場が下落傾向を強めている3年から5年落ちの車両が狙い目。

※中古車価格はグーネット 2018年7月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。