新車試乗レポート
更新日:2018.11.26 / 掲載日:2018.07.26
NISSAN リーフNISMO 試乗インプレッション
●文:川島茂夫●写真:奥隅圭之
NISSAN リーフNISMO
●発売日:7月31日●価格:403万2720円●販売店:ニッサン全店●問い合わせ先:0120-315232
主要諸元(リーフNISMO)
●全長×全幅×全高(mm):4510×1790×1550●ホイールベース(mm):2700●車両重量(kg):1520●パワーユニット:モーター(110KW/320N・m)●JC08モードハイブリッド燃料消費率:137Wh/km●駆動バッテリー:リチウムイオン電池(350V40kwh)●最小回転半径(m):5.4
良質なグランツアラーとしてまとめられている
カスタマイズカーをあまり見かけることのない都心部でも例外なのがノートシリーズのノート・ニスモ。年配の女性が運転していることも多い。スポーツ系カスタマイズカーにしては内外装に際どさがなく、安心感を軸足としたニスモの走りもあって上級モデルのように捉えているのかも知れない。
リーフシリーズのリーフ・ニスモもそういった路線である。内外装はワンポイントを加えたような感じで、オリジナルのイメージを損ねずにニスモ専用デザインを施している。控え目のスポーティ感覚がプレミアム感向上にも繋がっている。
走行メカではパワートレーン制御とシャシーが見所。もっとも、駆動モーターの最大出力の変更はなく、中間アクセルのトルク増やニスモ専用ドライブモードが特徴。全開加速は変わらなくても、コーナリング等の加減速制御のメリハリがよく、ドライビングのリズム感を改善している。
フットワークはどっしりとした接地感と緩みないライントレース感が特徴。その他のニスモ車と基本思想は共通。軽快感や切れ味よりも少ない操作量で適切な状況を維持しやすい特性である。加減速による前後輪のグリップバランスの変化が少なく、コーナリング中の加減速でも姿勢が乱れない。減速しながら回り込ませる時や高速レーンチェンジ時の安定性や収束性は際立っている。つまり、良質なグランツアラー型なのだ。
最新仕様のプロパイロットとの相性もよく、高速安定向上の効果かLKAの補正操舵も滑らかに感じられた。キャビン機能も含めて標準車と同様の装備や機能を備えているので、ニスモの手による内外装のグレードアップや走行性能の向上がそのまま上乗せされたと考えてもいい。航続距離はともかくとし、質感高い高速ツーリングが楽しめるモデルである。
空力性能に優れたスタイリッシュなフォルム。リヤには専用のバンパーとフォグランプ、そしてNISMOエンブレムを設置。
フロントには専用バンバーを採用。空気抵抗を悪化させずにダウンフォースを増大し、高速での安定性が向上している。
NISMOデザインの18インチアルミホイールにハイグリップかつ高剛性タイヤのContiSportContact5を採用。
パワースイッチやエアコン吹き出し口にNISMO共通の赤色装飾が施されたインパネ。
提供元:月刊自家用車