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更新日:2018.12.01 / 掲載日:2018.04.27
SUZUKI クロスビー 唯一無二の 魅力を持つ個性派を再検証
使い勝手のいいベースに レジャー要素をプラス
SUVモチーフのカワイイ系キャラが売りと考えてもいいし、ハイト系のユーティリティをアウトドアレジャーに向けたモデルと考えてもいい。どちらもクロスビーの本質である。
高い全高を活かしたキャビンスペースはハイト系スモール同等の広さを実現。多彩な積載性をもたらす荷室機能などもあって、タウン&レジャーに使いやすい設計となっている。
プラットフォームや室内機能はソリオとイグニスをベースに開発。最低地上高はSUVでは少なめの180mmだが、コンパクトなホイールベースとトレッドを考慮するなら上級クラスの200mm相当と言える。4WDシステムは前輪スリップに応じて受動的に後輪にトルクを伝えるVCU方式。いわゆる「生活四駆」なのだが、電子制御ブレーキLSD機能を備えたグリップコントロールモードを採用、悪路踏破性を高めた。
パワートレーンには1・0Lダウンサイジングターボと6速ATを採用。高速走行にも不足ない動力性能とドライバビリティを実現するなど、走行性能面でもタウンカーとして扱いやすさや機能にレジャー用途での拡がりを加えたのも見所だ。
ポップさと力強さを表現した、「クロスオーバー」なデザイン。豊富なカラーリングも見どころのひとつである。
●発売日:’17年12月25日
●価格帯:176万5800~214万5960円
●販売店:スズキ全店
■主要諸元(ハイブリッド MZ・4WD)
●全長×全幅×全高(mm):3760×1670×1705 ●ホイールベース(mm):2435 ●車両重量(kg):1000 ●駆動方式:4WD ●パワートレーン:996cc直3DOHCターボ(99PS/15.3kg・m)+モーター(2.3kW/50N・m) ●トランスミッション:6AT ●JC08モード燃費(km/L):20.6 ●燃料タンク容量(L):30[レギュラー] ●最小回転半径(m):4.7 ●タイヤサイズ:175/60R16
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スタイリング● パッと見は大きく違うが サイズ感はほぼほぼ同じ
全高の差は40mmでしかない。室内高の差は80mmであり、全高と最低地上高の差に等しい。カタログ室内長はソリオが340mm長いのだが、メーター位置の違いによる差が大半であり、有効室内長もほぼ同じである。にもかかわらず、両車の外観の印象は大きく異なる。フロントピラーの位置と見かけのボンネット長の違いがSUVらしさとミニバン的ハイト系の外観イメージの差を生み出している。
クロスビー
コンパクトな見た目から想像するよりも室内は広く、日常レベルのほかレジャー用途でもしっかり使えるのがクロスビーの魅力。
ソリオ
標準系、バンディットとも昨今の「ミニバン」ライクなデザイン。スライドドアを始め、日常での使い勝手は非常に高いのだ。
パワートレーン●大きく両車の差が出るのは 高速巡航時での余力感!
クロスビーの大きなセールスポイントがパワートレーンだ。ソリオはスモールクラスでは標準的なNA仕様1.2LとCVTの組み合わせ。クロスビーは1.5L超級の最大トルクの1.0Lターボと上級クラス並みの6速ATを採用。タウンユースでの性能差はそれ程でもないが、高速巡航時の余力感が段違いである。高速走行でのゆとりやドライブフィールの違いは走りの車格感の差にも繋がっている。
クロスビー
全車、直3ターボにモーターを組み合わせるマイルドハイブリッドを搭載。トランスミッションは6AT。1.0Lとは思えない余力感を示す。
ソリオ
純ガソリン車、マイルドハイブリッド車、ストロングハイブリッド車と3つのパワーユニットを用意するソリオ。エンジンはすべてK12C型。
インテリア・ユーティリティ●タウンユースではやはりソリオだが 装備の違いでレジャーはクロスビーが◎
プラス80mmの室内高とプラス45mmのホイールベースでキャビン容量はソリオが勝る。さらに狭い場所での乗降がしやすいスライドドアもタウンユースではアドバンテージになる。しかし、スライド&リクライニングなどの後席機能は共通。クロスビーは荷室床下に大容量の脱着式アンダーボックスを備え、上級グレードには座面に撥水加工シート地を採用。レジャー用途での利便性はクロスビーが上手。
クロスビー
カラーパネルやシートパイピングなど遊び心のあるインテリア。撥水加工の有無などからレジャー派は上位グレードを選びたい。
ソリオ
エクステリア同様にミニバンライクな造りのインテリア。横にも縦にも余裕のある、広い室内空間を実現している。
先進安全装備●前車追従クルーズコントロールは クロスビーに搭載してほしい
歩行者対応型AEBSや車線逸脱警報、ふらつき警報、全方位モニターなど安全&運転支援装備は基本的に共通設定である。タウンユース向けの経済車では標準的と言えるが、レジャー用途を中心に、走行距離を延ばす使い方も見所であるクロスビーのほうが、不満は大きめかも。通常のクルーズコントロールは上位グレードに装備されるが、全車速追従型のクルーズコントロールも是非欲しいところ。
クロスビー
デュアルセンサーブレーキサポートが人も検知。先行車発進お知らせ機能など、街乗りで嬉しい装備は豊富に用意されるのだが…。
ソリオ
こちらはデュアルカメラブレーキサポートにより検知、ブレーキ。「アイサイト」のようにステレオカメラを用いたシステムだ。
提供元:月刊自家用車