中古車購入
更新日:2018.10.19 / 掲載日:2018.04.16
ONE MAKE MARKET RESEARCH スバル XV
※写真はスバル XVハイブリッド 2.0i-L アイサイト(2013年)
登場以降、スバル製クロスオーバーの看板車種となったXV。最近新型が登場し、いまホットな1台。中古車もかなり安くなった。
2012年~2017年
2012年式 スバル XVハイブリッド 2.0i-L アイサイト(CVT)
全長×全幅×全高 4450×1780×1550mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1535/1540mm
車両重量 1510kg
総排気量 1995cc
エンジン 直4DOHC
エンジン最高出力 150ps/6000rpm
エンジン最大トルク 20.0kgm/4200rpm
モーター最高出力 13.6ps
モーター最大トルク 6.6kgm
サスペンション前/後 ストラット/ダブルウィッシュボーン
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 225/55R17
中古車参考価格帯:150万円~290万円(12年~17年 ※全グレード)
遊び心を持ち合わせるカジュアルスタイル
XVはインプレッサのハッチバック(インプレッサスポーツ)の車体をベースにしたクロスオーバーSUV。ひとまわり径の大きいタイヤを組み合わせて車高を上げ、ボディ下部やフェンダーに素地の樹脂部品を追加してオフローダーテイストに仕立てたモデルだ。メーカーオプションでルーフレールも用意されており、言うなればレガシィツーリングワゴンをベースにしてSUVテイストに仕立てた「アウトバック」のインプレッサ版だ。
XVのキャラクターはふたつのアプローチがある。ひとつは実用性の向上だ。車体をリフトアップしたことで、最低地上高(地面から車体下部までの天地高)が70mmも増したこと。200mmも確保され、悪路走破性が高まり、降雪した路面では車体が“亀の子”になりにくいのも大きなメリットだろう。また、通常のインプレッサに比べ地面に対する着座位置が高くなったことで、乗り降りがしやすいのもうれしい。
もうひとつは、ファッション的要素である。SUVの販売が増えている昨今だが、多くの人は悪路走破性を求めて選んでいるわけではない。雰囲気を気に入って買っているのだ。
このXVも同様で、アウトドアグッズを街中で着こなすようなオシャレさと遊び心を持っている。
EXTERIOR エクステリア
アウトドアギア的にタフでカジュアル
インプレッサに対する最大の違いは、高い車高とボディ下部に装着した樹脂製パーツ。高めた車高は路面が荒れた場所や雪道を走るのに好都合だ。オプションではルーフキャリアを装着するためのルーフレールを用意するが、非装着の場合は、クロスオーバーSUVながら一般的な機械式立体駐車場にも入庫できる高さに全高を抑えている。
ボディこそインプレッサの5ドアモデルと共通だが、細部はオリジナルデザインが多く施されて違いを強調。ルーフレールにはポップアップ式のテントを装着することもできる。
INTERIOR インテリア
高級感が自慢 HVは専用デザイン
※写真はスバル XVハイブリッド 2.0i-L アイサイト(2013年)
インテリアは基本的にベース車両と同様で、居住スペースや荷室の広さ、運転ポジションなどはインプレッサ5ドアから変更はない。インパネは中央上部に「マルチファンクションディスプレイ」と呼ぶカラー液晶画面を組み込んでいるのが特徴で、ここに車両情報などを切り替えて表示できる。表面仕上げや金属調の加飾など内装の仕立ても上質だ。
※写真はスバル XVハイブリッド 2.0i-L アイサイト(2013年)
ハイブリッドモデルは肌触りのいいシート表皮に加え、ブルーのアクセントを添えた自発光式メーターやブルーのスターターボタン(非HV車はブラック)などを組み合わせてプレミアム感を演出。
UTILITY ユーティリティ
ハイブリッドモデルは荷室が若干狭い
床に対する着座位置が高くなったことで乗り降りの際の姿勢が楽になるなど、標準車に対して優れた部分もあるXV。荷室の広さも基本的ベース車に準じていて後席を倒せば自転車も積めるが、ハイブリッドモデルは走行用バッテリー搭載の関係で床がわずかに高くなっている。とはいえ実質的な使い勝手に変化を感じないほどわずかなレベルだ。
非HV車には広めの床下収納部が存在するが、HV車はシステム搭載のために狭くなっている。ここは実車で確認したい。
後席にもゆとりを持って大人が座れるスペースを備えているのはインプレッサの美点。ハイブリッド車においても居住スペースにはまったく変更点がない。
MECHANISM メカニズム
同世代の国産車をリードする先進安全支援システムを搭載
日本で自動ブレーキを一般化させたメーカーといえばスバル。同社が誇る「アイサイト」がXVにも搭載されている。2つのカメラを“目”として周囲の状況を把握し、必要とあれば自らブレーキをかけて衝突を回避(もしくは被害軽減)する。当初はバージョン2だったがモデル途中から「3」に進化し作動精度がアップ。
「アイサイト」は左右2つのカメラの「見え方の違い」で対象物の距離を計測。ハイブリッド車のクルーズコントロールは燃費重視モードも用意。
ココがスゴイ!
スバル独自のハイブリッドシステム
スバルのハイブリッドシステムはエンジンにモーターが「出力をプラスする」という働きが強く、非HV車と同様のドライバビリティを保ち、走りに爽快感がある。それでいて非HV車よりも燃費がいいのがポイントだ。システムがシンプルだから荷室はゆとりがある。ただし、燃費性能は控えめ。
エンジンはベース車同様に水平対向。駆動方式は全車4WD(スバルはAWDと呼ぶ)となる。
アイサイトVer.2とVer.3の違いってなに?
メカニズムの違いとしてはカメラのカラー化&小型化、視野角の拡大などがあるが、ユーザーにとってのメリットは衝突回避の対応速度が30km/hから最大50km/hまで拡大されたこと。電動パワステと協調した車線維持機能も新たに搭載された。
※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2018年3月調べ。
MODEL HISTORY モデルヒストリー
1 2012年9月 XVを発売
先代XVに続く2代目のモデルとしてデビュー。初代に比べるとデザインのオリジナリティが高まり、車名に「インプレッサ」がつかない独立モデルになったのもトピックだ。エンジンは全車2Lを搭載。
2 2013年6月 XVハイブリッドを発売
スバル初の市販ハイブリッドモデルとなる「XVハイブリッド」が登場。モーターによるアシストで、ガソリン車以上に力強い加速を実現し、内装の仕立てもひときわ上質なコーディネートが施された。
3 2013年10月 XVシリーズを一部改良
年次改良(毎年行う細かい改良)により、通称「C型」へ進化。サスペンションやパワーステアリングの設定を見直して操縦性と乗り心地を高めたほか、遮音性の向上で静粛性も高めている。
4 2014年11月 XVシリーズを一部改良
金属調加飾やピアノブラック調パネルによって内装の上質感が向上。アイサイトは「バージョン2」から「3」へと進化した。ステアリングのギヤ比までクイックにするなど、足まわりも大幅に手が入った。
5 2015年10月 マイナーチェンジ
ヘッドランプやバンパーのデザインを変更するなど外観をリフレッシュ。死角検知機能、車線変更支援、後退時支援、そしてヘッドライトにオートマチックハイビームを採用するなど安全面も強化している。
新型XVの見どころってどんなところ?
フルモデルチェンジして2017年3月にデビューした3代目の最大の特徴は、クルマの骨格ともいえるプラットフォームが新設計になったこと。走行安定性や操縦性はもちろんだが、それ以上に安全性の大幅な進化が見どころといえる。またリーズナブルな1.6Lエンジン搭載モデルも設定された。
FIRST MODEL 初代モデル
1.5Lエンジンも設定しリーズナブルに購入可能
2010年にデビューした初代モデルは、3代目インプレッサのモデル末期に追加モデルとして設定された。2Lエンジンの4WDだけでなく1.5LエンジンやFFも用意するなど、ハードウェア的には価格重視のモデルも用意しているのが特徴だ。いっぽうで2代目や3代目ほど最低地上高は高くない。
明るい内装色をコーディネートして標準インプレッサとの違いを演出している。タイヤの周囲はクラッディングと呼ぶ樹脂製のパーツを装着。XVの特徴のひとつだ。
中古車参考価格帯:90万円~100万円(10年~12年 ※全グレード)
MARKET DATA マーケットデータ
アイサイトver.3搭載車がオススメ
新型が登場したことで、先代XVは少しずつ買いやすくなってきた。物件のほとんどがアイサイト搭載車なのはうれしい。さらに言えば、2014年11月の改良以降は車線維持走行が可能な「バージョン3」になったので、こちらをねらいたい。HVとの価格差が小さいのもポイント。
年 式
デビュー翌年の2013年式がもっとも物件豊富。2014年11月以降はアイサイトVer.3となったが、こちらは割合が少な目なのでじっくり探したい。走行距離
3万km未満が半数近くも流通しており、全体的に低年式な物件が揃っている。ただしこれらの物件は相場がやや高めなので留意したい。
グレード
ハイブリッドは全体の3割強。また、ハイブリッドの有無を問わずアイサイト搭載車が圧倒的に多い。価格がこなれたハイブリッドがねらい目だ。
グレード×年式別相場(スバル XV)
2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|---|
2.0i/2.0i-L | 142万円 | 151万円 | 152万円 | 180万円 | – |
2.0i/2.0i-L アイサイト | 161万円 | 171万円 | 184万円 | 208万円 | 219万円 |
ハイブリッド 2.0i/2.0i-L | – | 162万円 | 169万円 | 157万円 | 218万円 |
ハイブリッド 2.0i/2.0i-L アイサイト | – | 180万円 | 192万円 | 199万円 | 233万円 |
走行距離×年式別相場(スバル XV)
2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|---|
3万km未満 | 173万円 | 186万円 | 185万円 | 208万円 | 219万円 |
3万km~5万km | 162万円 | 169万円 | 183万円 | 202万円 | 167万円 |
5万km以上 | 143万円 | 149万円 | 159万円 | 172万円 | – |
編集部イチオシ!
買いのグレードはどれ?
⇒ハイブリッド 2.0i-L アイサイト
燃費性能に優れたハイブリッドは積極的に選びたいグレード。アイサイト搭載であることは当然として、装備の充実した2.0i-Lが価格がこなれており、ベストバイグレードである。
IMPRESSION インプレッション
自動車ジャーナリスト工藤貴宏のスバル XVのGOODとBAD
GOOD
遊び心あふれるキャラクター 単に実用性だけじゃないのがいい
ポップなデザインや明るいカラーリングで遊び心があり、所有すれば毎日が楽しくなるような雰囲気を持っていること。それがXVの最大の魅力である。しかし、それだけで終わらないのがいい。悪路走破性の高さなどベースとなったインプレッサに比べて実用性が引き上げられているから、「楽しくて使えるクロスオーバー」なのだ。機械式立体駐車場に入庫できる背の高さも絶妙。
BAD
ベース車両の出来がいいだけに欠点らしきものは見当たらない
これといって悪い部分が見当たらないのが、XVの凄さ。昔は「派手なクルマでは冠婚葬祭に行けない」なんて敬遠された時代もあったけど、今どきそんなことをいうひとはいないし、毎日が楽しくなるクルマは大歓迎だ。強いて言えば、2代目は小排気量エンジンがないので車両価格が若干高めなことくらい。ハイブリッドは、燃費には過剰に期待しないこと(決して悪くはないが)。
ユーザー口コミレビュー
ボディ剛性が高く、新世代エンジンも小気味よくまわり、扱いやすいクルマです。ハイブリッドではないですが、燃費もそこそこよい。ただし、後部座席がやや狭いと感じました。
総合評価:4.6/5.0
ドライバー歴:16年
グレード:2.0i
燃費がよく、交通の流れがスムーズな状態であればリッター当たり20kmほど走れます。四駆なので雪道も安心。アイサイトのディスプレイでは、さまざまな情報を得ることができます。
総合評価:4.0/5.0
ドライバー歴:不明
グレード:2.0i-L アイサイト
運転していて楽しいクルマ。燃費がよく、疲れにくいです。街中ではリッター当たり14km~16kmだが、遠距離ドライブだと20kmと優秀。2Lの四駆としては十分な燃費性能です。
総合評価:4.1/5.0
ドライバー歴:36年
グレード:ハイブリッド 2.0i-Lアイサイト
※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。
※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2018年3月調べ。