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新車試乗レポート[2018.03.19 UP]

【試乗レポート】頂点に立つアルテオンは、VWのすべてを詰め込んだグッドルッキングセダン

文●ユニット・コンパス 写真●澤田和久

 ドイツのフォルクスワーゲン社は、2018年3月14日に乗用車ブランドの業績を発表。2017年の販売台数、売上高、利益のいずれもが増加し、同社が推進する「eモビリティ」攻勢の準備が計画的に進行していることを明らかにした。ゴルフ、ティグアン、そしてポロが、全世界におけるベストセラーカーのトップ10に入るなど絶好調で、さらに前年比20万台増を記録したSUVモデルが大きく貢献したという。CEOのDr.セルベルト・ディースは、ブランドを取り巻く状況が好転し、大幅に競争力が高まったとアピール。2018年はさらなる成長を見込んでいると述べた。

 そんなフォルクスワーゲンブランドにとって、シンボルとなるモデルが、2017年10月から日本でも発売を開始した新型グランドツーリングカーのアルテオンだ。パサートよりもひとまわり大きなボディに、セダンの快適性、ステーションワゴンの機能性、クーペのスタイリッシュさを兼ね備えたというアルテオンは、同ブランドの最新技術を集結したテクノロジーショーケースという側面も持つ。

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まるでスポーツカーのような躍動感と流麗なフォルム

 アルテオン最大の魅力は、なんといってもそのスタイルだろう。LEDヘッドライトと一体となったグリル、フェンダーまで覆うボンネットがワイド感を演出。ボディサイドを流れるキャラクターラインとルーフからリヤガラス、リヤスポイラーへと傾斜していくシルエットが、まるでスポーツカーのような低く構えたシルエットを生み出している。そのインパクトは高く、街中での注目度では、プレミアムブランドのモデルを凌ぐほど。「真面目」、「実直」といったフレーズが似合うフォルクスワーゲンとは思えないような色気を漂わせている。

インフォテイメントと安全性能にはVWのテクノロジーすべてが盛り込まれた

 一方でインテリアはシック。ブラック基調のインテリアは、まさにグランドツーリングカーの教科書通りといった印象だ。一方で予想外だったのがシートに座ってみるとインテリアが広々と感じるところ。これは、水平基調のデザインとパッケージング設計の合わせ技だ。リヤシートも足元スペースが広く、頭上の空間にも余裕があり、十分くつろげるだけのゆとりが備わっていた。
 また、R-Lineデザインを採用することで、各マテリアルの仕立てもスポーティであると同時に上質。シート表皮は肌触りのいいナパレザーだし、加飾パネルにも本物のアルミが使われている。さらに、ジェスチャーコントロール機能が付いた純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」やデジタルメーター、ヘッドアップディスプレイなどの装備も盛りだくさん。VWは改良型ゴルフで大幅に車内のデジタル化を進めたが、アルテオンではそれをさらに推し進めた印象だ。
 ドライバー支援の機能も最新アイテムが多数投入されている。標準装備となる「プロアクティブ・オキュパント・プロテクション」は、自動ブレーキを核とする先進安全装備だが、アルテオンではさらに後方からの衝突予測機能が追加されている。これによって、事故の起きる前から、乗員保護機能がスタンバイするなど、一段上の安全性能を実現させている。もちろん、渋滞時追従支援や駐車支援といった、フォルクスワーゲンが実用化している運転支援システムはすべて装備される。

パワフルなTSIエンジンと4MOTIONのコンビネーション

 アルテオンは、メカニズム的な側面でもフォルクスワーゲンを象徴する内容となっている。パワートレーンは、280馬力を発生させる2L直4ターボに最新型の湿式7速DSGを組み合わせたもので、駆動方式は4WD。効率に優れるTSIエンジンとパワーを無駄なく、路面へと伝える4MOTIONの組み合わせは、グランドツーリングカーとして高い資質を誇る。

ステアリングに対する機敏な反応が気持ちいい

 走らせてみての印象は、セダンというよりもスポーツカーに近い。もちろん、価格なりの上質さやしっとり感は提供されるのだが、それよりもステアリング操作に対して機敏に反応し、軽快にコーナーを駆け抜けるスポーティネスが強く心に残った。
 同じ2Lターボのパサート2.0TSI Rラインが、クールでビジネスライクな速さをキャラクターとするのに対して、アルテオンのそれはもっと情緒的なのだ。より車体サイズが大きく、駆動方式が4WDであることを考えれば、もっと直線番長的なスタビリティ重視のクルマとなってもおかしくないのだが、クルマと一体となって走り抜ける気持ち良さがアルテオンにはある。同じVWグループのアウディA5スポーツバックがどこまでも滑らかで、洗練された乗り味を提供するのともまた違った、独自の個性が備わっていることに感心した。
 
 フォルクスワーゲンには、ゴルフやポロに代表される、バランスに優れた優等生といったイメージがあるが、じつはシロッコやCCといったデザイン勝負のスタイリッシュモデルやGTI、Rモデルのような熱い走りを信条とするドライバーズカーの数々を送り出してきた歴史と伝統を持つ。VWファンはもちろんのこと、スタイリッシュなセダンを求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるアルテオン。デザイン以上に、その走りには強いインパクトがあった。

フォルクスワーゲン アルテオン R-Line 4MOTION Advance(7速AT・DSG)

全長×全幅×全高 4865×1875×1435mm
ホイールベース 2835mm
トレッド前/後 1585/1575mm
車両重量 1700kg
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1984cc
最高出力 280ps/5600-6500rpm
最大トルク 35.7kgm/1700-5600rpm
サスペンション前/後 ストラット/4リンク
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前後 245/35R20

販売価格 549万円〜599万円(全グレード)

グーネット編集部

ライタープロフィール

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クルマの楽しさを幅広いユーザーに伝えるため、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど 様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。 みなさんの中古車・新車購入の手助けになれればと考えています。

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