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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28

13年ぶりに日産スカイラインにターボが復活 21世紀流スカG誕生

21世紀流スカG、200GT-t

小文字の“t“はターボの証

小文字の“t“はターボの証

【本記事は2014年6月にベストカーに掲載された記事となります。】BCではスカイラインがデビューする前から2Lターボを搭載するモデルの存在をスクープしてきたが、ハイブリッドに遅れること約半年で2L、直4DOHC直噴ターボ搭載モデルが追加された。スカイラインターボの系譜は後述するが、R34スカイラインで途絶えていたターボが13年ぶりに復活し、200GT-tという名前が与えられた。そう、21世紀流のスカGが誕生したのだ。

ボディサイズ

E250はフロントが軽く、キビキビと走る。E250より軽いスカイラインの走りはさらに軽快感になる?

E250はフロントが軽く、キビキビと走る。E250より軽いスカイラインの走りはさらに軽快感になる?

全長4790×全幅1820×全高1450mm、ホイールベース2850mmというサイズはまったくハイブリッドと同じ。駆動方式はFRのみで、車重はハイブリッドより100~120kg軽量化された1625~1655kg。

エクステリアデザイン

エクステリアはリアの右側に200GT-tのエンブレムが装着されること、フェンダーからHYBRIDのエンブレムがなくなることのほかはハイブリッドとの違いはなし。これには少々ガッカリ

エクステリアはリアの右側に200GT-tのエンブレムが装着されること、フェンダーからHYBRIDのエンブレムがなくなることのほかはハイブリッドとの違いはなし。これには少々ガッカリ

ハイブリッドでは、フロントタイヤハウスの後ろ側にHYBRIDのエンブレムが装着されていて、今年3月のジュネーブショーで初公開されたQ50の2Lターボ搭載モデルには、2Lターボを意味する2.0tというエンブレムが装着されていたが、実際に日本で市販されたターボモデルには何も装着されない(日本仕様だけか?)。その代わり、リアに200GT-tのエンブレムが装着されている。ただしこれがターボモデル唯一の外観上の識別点だ。残念ながらひと目でターボとわかるターボ専用のエクステリアは与えられていない。

インテリア

インテリアデザインはハイブリッドと同じ。インテリアカラーにブラックとベージュの2色を用意するのもハイブリッドと同じ 包み込まれるような高級なインテリアは満足感が高いが、ハイブリッドとまったく同じ

インテリアデザインはハイブリッドと同じ。インテリアカラーにブラックとベージュの2色を用意するのもハイブリッドと同じ 包み込まれるような高級なインテリアは満足感が高いが、ハイブリッドとまったく同じ

インテリアも、エクステリア同様にデザイン、ブラックとベージュという2種類のカラーが設定されるのもハイブリッドとまったく同じ。包み込まれるような高級感のあるインテリアは魅力的だが、少々拍子抜け?

その他

ボア×ストローク:83×92mm総排気量:1991cc圧縮比:9.8 最高出力:211ps/5500rpm 最大トルク:35.7kgm/1250~3500rpm JC08モード燃費:13.0~13.6km/L

ボア×ストローク:83×92mm総排気量:1991cc圧縮比:9.8 最高出力:211ps/5500rpm 最大トルク:35.7kgm/1250~3500rpm JC08モード燃費:13.0~13.6km/L

■エンジン注目の2L、直4DOHC直噴ターボは、メルセデス製のM274というエンジンで、総排気量1991cc、最高出力211ps/5500rpm、最大トルク35.7kgm/1250~3500rpmというスペック。このエンジンは日産のアメリカ・テネシー州にあるパワートレーン組み立て工場で今年中に生産を開始するが、生産が立ち上がるまでメルセデスの工場で生産されたものが供給される。日産では、2.5L、NAに匹敵する加速性能と説明しているが、トルクは3.5L、NAクラスのポテンシャル。ターボの追加により、キャリーオーバーで販売を継続していた2.5L、V6搭載の250GTはお役御免となり販売終了。トランスミッションは、メルセデス製の7速ATで、クロスレシオのギア比を採用することでスムーズかつ高効率な変速を実現。駆動方式は、ハイブリッドがFR、4WDなのに対し、ターボはFRのみの設定だ。当然ながらアイドリングストップが組み合わされ、充電制御も行い燃費向上に努めた結果、JC08モード燃費は、13.0~13.6km/Lをマーク。これにより全グレードでエコカー減税の対象車となり、自動車取得税は60%、重量税は50%それぞれ減税が受けられる。■操舵システムターボモデルは電動油圧パワーステアリングとなる。ハイブリッドに世界初搭載したバイワイヤーによる、ダイレクト・アダプティブ・ステアリングは秋にメーカーオプションとして設定される予定だ。■先進装備自分用にカスタマイズした走りが楽しめるドライブモードセレクターのパーソナルモードは、ハイブリッドが96通りから選択可能なのに対し、ターボは12通りに集約。■使い勝手ハイブリッドはリチウムイオンバッテリーを搭載しながら400Lのトランクスペースを確保しているが、ターボではバッテリーが不要のため500Lとクラストップレベルの大容量となる。9インチのゴルフバッグを4個収納可能となった。■グレード及び価格グレードは装備の差により、200GT-t、200GT-tタイプP、200GT-tタイプSPの3グレードが用意されている。標準、タイプP、タイプSPの装備差はハイブリッドに準じている。

メルセデスの2Lターボ日産車に初搭載!

200GT-tの登場により、キャリーオーバーで販売されていたスカイライン250GT(V36)の販売は終了となる 新型に切り替わった後も販売が継続されていた2.5L、V6(225ps/26.3kgm) のV36はターボの登場で販売終了(在庫販売のみ)。このモデルの後継である200GT-tのスペックが211ps/35.7kgmだから、加速性能はターボが凌駕するのは間違いない

200GT-tの登場により、キャリーオーバーで販売されていたスカイライン250GT(V36)の販売は終了となる 新型に切り替わった後も販売が継続されていた2.5L、V6(225ps/26.3kgm) のV36はターボの登場で販売終了(在庫販売のみ)。このモデルの後継である200GT-tのスペックが211ps/35.7kgmだから、加速性能はターボが凌駕するのは間違いない

M274はこんな特性’11年にダイムラーと日産が提携して3年が経過するが、ようやく日本のユーザーが恩恵を受ける時が来た。昨年4月にフルモデルチェンジ並みの改良を施して日本デビューを果たしたメルセデスベンツEクラスの目玉のひとつ、E250に搭載されている2L、直4DOHC直噴ターボ(M274)がスカイラインに搭載されたのだ。最高出力211ps、最大トルク35.7kgmのスペックをマークするダウンサイジングターボのM274は、新技術がてんこ盛り。成層燃焼リーンバーンとターボ、EGR(排ガス再循環装置)を世界で初めて組み合わせているのだが、このM275について、松田秀士氏は以下のように評価。直噴システムとターボの組み合わせはここ最近のダウンサイジング過給エンジンの主流だが、E250ではさらにリーンバーンという希薄燃焼を行っているところに注目だ。アイドリングストップシステムも加えてJC08モード燃費は1.8Lターボ時代よりも23%向上させた15.5km/Lをマーク。車重1700kgのサルーンとしては秀逸。特に希薄燃焼を行うと排ガスのなかでも光化学スモッグなどの原因となるNOX(窒素酸化物)の増加がネックとなるけれども、排気ガスの一部をもう一度燃焼室に取り入れるEGRによってクリア。注目の走りは4気筒だからフロントが軽くハンドリングはなかなかスポーティ。高負荷では希薄燃焼は行わないからキレのあるレスポンスが楽しめる。そして低速トルクがこれまでよりもリッチになったので市街地ユースでもストレスを感じない優等生。パワーだけ見れば非力に感じるかもしれないが、35.7kgmのトルクはダテじゃなく、重量級ボディにも必要十分。日産サイドでは、スカイラインに搭載されている2L、直4直噴ターボはE250に搭載されているものとまったく同じ仕様ではなく、日産独自のチューニングを施しているという。スペックを見たかぎりでは、最大トルクの発生回転数がEクラスの1200~4000rpmに対しスカイラインは1250~3500rpmと狭くなっている程度の差しか見あたらない。動力性能では、車重はEクラスが1700kgでスカイラインが1650~1680kgということでほぼ同等の加速性能となると予想できる。ただ気になるのはJC 08 モード燃費。同じエンジン、同じトランスミッションで、スカイラインのほうが20~50kg軽いにもかかわらず、JC08モード燃費はEクラスが15.5km/Lなのにスカイラインは13.0~13.6km/Lとかなり劣ることだ。空力もスカイラインのほうがよさそうなのに……。この原因は必ず近いうちに究明することをお約束する。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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