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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29

心機一転真前を変えてスズキ スペーシア鮮烈デビュー

パレットをフルモデルチェンジ

発売は3月15日!

発売は3月15日!

【本記事は2013年3月にベストカーに掲載された記事となります。】全高1700mm以上のスーパーハイトワゴン市場は、長らくこのクラスのパイオニアであるダイハツタントの独断場で、スズキのパレットは大きく水を開けられていた。そこに昨年、ホンダのN BOXが名乗りを上げ一気に勢力図が激変。パレットがどうしても追い付けなかったタントを、N BOXがあっさり抜き去ったのだ。スズキとしては、黙っているわけにはいかない。パレットをフルモデルチェンジするにあたり、ネーミングも変えて心機一転デビューさせたのがスぺーシアである。

驚異の燃費を実現

エンジンはワゴンRにも搭載されているR06A型を採用。新たにタイミングチェーンの細幅化で軽量化、燃費向上を実現した

エンジンはワゴンRにも搭載されているR06A型を採用。新たにタイミングチェーンの細幅化で軽量化、燃費向上を実現した

■驚異の燃費を実現新スぺーシアを語るには、まず燃費から始めなくてはなるまい。ライバル追撃へ、スズキが出した答えは燃費だ。軽自動車界の、というよりスズキとダイハツの燃費競争が熾烈を極めているのは周知の事実。だが、パレットはJC08モード20.8km/Lで、タント(25.0km/L)に燃費でも負けていた。スぺーシアには、ワゴンRに採用されているエネチャージ(減速エネルギー回生機構)、新アイドリングストップシステム、エコクールという、現在のスズキが持てる省エネテクノロジーがすべて注ぎ込まれ、NAで29.0km/Lという驚異的な燃費をたたき出した。ライバルを一気に引き離し、ずいぶん慌てさせたことだろう。

エンジンのフリクション低減やCVTの効率化

最大90kgの軽量化を実現 軽量化でルーフパネルを薄板化するため、屋根を波打たせたビード形状にして剛性を保つなど涙ぐましい努力を重ねた軽量化。残念ながらセンターピラーは残ったが、開放感のある見切りのいいボディとなった

最大90kgの軽量化を実現 軽量化でルーフパネルを薄板化するため、屋根を波打たせたビード形状にして剛性を保つなど涙ぐましい努力を重ねた軽量化。残念ながらセンターピラーは残ったが、開放感のある見切りのいいボディとなった

さてこの燃費、本家ワゴンRを凌いでいる。スぺーシアは、前モデルのパレットから90kgの軽量化を遂げている。これ自体、凄いことで燃費向上に貢献するばかりか、走行安定性にも影響は大きい。ただ、それでもワゴンRより50kg重い。にもかかわらずワゴンRより好燃費。エンジンのフリクション低減やCVTの効率化と説明するスズキの本気を感じる。

インテリア&収納

ドアとリアゲートの開口部を広くして乗降性、荷物の積載性を向上しているのも特徴だ

ドアとリアゲートの開口部を広くして乗降性、荷物の積載性を向上しているのも特徴だ

スペーシアの外観デザインは、室内スペースを稼ぐためにピラーを立てるといった工夫のほか、全ピラーをブラック塗装してガラス面との連動で開放感を演出するなどの手法がとられた。とはいえ、居住空間を重視するこのクラスは外観での差別化は難しい。デザインに特徴があるといわれるN BOXでさえフォルムは似ている。スペーシアの特長は、やはり室内にある。実際座ってみると、上下をブラウンとベージュで塗り分けたインテリアは質のよさを感じる。室内長は2215mmで先代パレットより145mm広くなり、ライバルたちを超えた。室内高は全高が低いためにライバルに及ばないが、通常の使用では充分なヘッドクリアランスを確保している。

多彩な収納スペース 本文で紹介したボックスティッシュ収納のほか、ペットボトルホルダー付フロントドアポケット、助手席のインパネアンダーボックスなど多彩な収納。パレットでも採用していた助手席シート下の収納は便利

多彩な収納スペース 本文で紹介したボックスティッシュ収納のほか、ペットボトルホルダー付フロントドアポケット、助手席のインパネアンダーボックスなど多彩な収納。パレットでも採用していた助手席シート下の収納は便利

さらに驚くのが収納だ。このクルマの需要が子育て世代にあることを意識し、グローブボックス内部とフロントオーバーヘッドコンソールに、ボックスティッシュがすっぽり収まる設計としている。

グレード&装備

ボディカラーは11バリエーション イノセントピンクパールメタリック

ボディカラーは11バリエーション イノセントピンクパールメタリック

スペーシアのグレード展開は、NAエンジンがベーシックなG、装備を充実させたX、それにターボエンジンのTの3グレードで、それぞれにFFと4WDをそろえている。4WDの燃費はNAで26.8km/Lだ。価格は122万8500~153万5100円。スマートフォン対応のナビゲーションパッケージは別設定だが、7万3500円とお求めやすい価格が嬉しい。グレードによる装備の差は、上級のXとTに軽自動車初の後席ロールサンシェード、ワンアクションのパワースライドドアが装備され、ディスチャージヘッドランプも標準装備。前述のオーバーヘッドコンソールは廉価バージョンのGには設定されていない。価格差10万円ならXがお得といえそうだ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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