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更新日:2018.11.29 / 掲載日:2017.12.01
VWシャランは国産ミニバンを凌ぐか?
日本市場に登場したその「シャラン」の実力
押しの強い国産Lクラスミニバン勢とは違うデザインセンスでまとめられているのがわかる前後スタイル
【本記事は2011年2月にベストカーに掲載された記事となります。】日本市場に登場したその「シャラン」の実力
立派なパッケージング
デザインからはそのサイズがわかりにくいシャランだが、実は全幅は1910mmと、エルグランド(1850mm)より広かったりする。いっぽう全長はエルグランドより60mmほど短い
TSIエンジン
150ps/24.5kgmを発生する1.4LのTSIツインチャージャーエンジンが心臓。1830kgという車重に対してどうかが注目される
で、最近のVWがスゴイのは、この重量級ミニバンも例に漏れずTSIエンジンということ。つまりターボとスーパーチャージャーで過給するとはいえ、たったの1.4Lで1830kgのボディを走らせるわけだ。すでに、ポロ1.2TSIなどでVWダウンサイズターボの実力はわかってはいるのだが、実際に走らせてみると、やっぱり唸らされる。とにかく、低回転域からグイグイ湧き出すトルク感は、まるでハイブリッド車でモーターがアシストしてる時みたいなフィーリング。1.8tの車重をものともせず、さしてアクセルを踏み込まなくても周囲の交通をぐんぐんリードするほどの加速感なのだ。今回は、比較用としてエルグランドの2.5Lを持っていったのだが、こっちはCVTということもあって、アクセル操作とエンジン回転の変化が連動している感覚(まぁそれが普通なんだけど)なのに対し、シャランは回転はさして変わらずトルクだけが変化するイメージ。乗れば乗るほど「なんでこんなにトルキーなの?」って驚きのドライバビリティだった。
セダンに近い上質な乗り味
いかにもVWらしいカッチリとしたデザインで仕上げられたインパネまわり。運転席に座ると意外とボディが大きく感じられないのに驚く
もうひとつ、ハンドリングについても国産Lクラスミニバンとは考え方がかなり違う。端的にいって、国産はプラットフォームが同じでも、そこから生まれたセダンとミニバンでは、操安/乗り心地ともに明確な差がある。ところが、シャランは全高が1750mmと低いこともあって、その操安/乗り心地はベースとなったパサートに近い。すなわち、操安/乗り心地とも限りなくセダンに近い上質な乗り味が確保されているのである。
国産勢と充分戦えるリーズナブル
エントリー価格379万円というプライスも、国産勢と充分戦えるリーズナブルなもの。インテリアのラグジュアリーさではまだ国産に分があるけど、機能を重視するユーザーにはシャランの上質な走りは大いに魅力なんじゃないかな?