ハリアーがハマチなら、RX350&450hはブリだぁ！！　究極の出世魚カーレクサスRX

【本記事は2009年2月にベストカーに掲載された記事となります。】魚のなかには、成長に伴って呼び名が変わるものがあり、これを出世魚と呼ぶ。ブリ、ボラ、スズキなどが有名だが、レクサスRX350＆450hはまさに究極の出世魚カーと呼ぶにふさわしいクルマ。ハリアー／RXの併売だった先代モデルに対し、新型はトヨタの高級ブランドであるレクサス専売のRX一本で勝負。厳密に言えば、RXは前から存在する名前だが、日本では先代モデルのRXが導入されていない新規ネーム。さらに2.4L、直4搭載モデルをラインアップせず、3.5L、V6のガソリンとハイブリッドという構成で、ボディサイズは大きく立派になって、価格も大幅アップで高級感満点。かたちが大きく変わらないのもハマチから高級魚のブリへの変貌を思わせる。ただ、脂の乗りはハマチで充分、ブリまでは必要ない……、という人もいるハズで、大きく高級になったことがすべていいこととは言えないが、究極の出世魚カーであるレクサスRX350＆450hは、日本で販売するレクサス初のSUVでもあるだけに注目度大。

●ボディサイズ全長4770×全幅1885×全高1690mm（ルーフレール装着時は1720mm）で、これはハリアーに対し、全長、全幅で35mm、全高で10mm大きくなっているだけだが、実車を見るともっと大きくなった印象を受ける。これは、キープコンセプトながら、エクステリアデザインが、ハリアーよりも随所にエッジを効かせたものになっているからだろう。●ハイブリッドとガソリンモデルの外観上の違い基本的に同じコンポーネンツを使用しているが、ハイブリッドの450h専用として、LS600h譲りのLEDヘッドランプが装着され、フロントマスクを完全に差別化。鷹の目のような鋭さがカッコいい。そのほかでは、フロントグリルの色、フロントバンパーの形状、リアコンビ、エンブレムなど随所に配されたハイブリッドブルーなどが専用。

●パワートレーンエンジンはガソリン、ハイブリッドとも3.5L、V6DOHCで、ガソリンモデルが280ps／35.5kgmに対しハイブリッドはアトキンソンサイクル化し、249ps／32.3kgmに抑えられているが、それにフロント167ps／34.2kgm、リア68ps／14.2kgmのモーターを組み合わせることにより、車名のとおり4.5Lクラスのスペック。

燃費は、ガソリンモデルのFFが9.7km／L、AWDが9.4km／Lに対し、ハイブリッドはその倍の18.8km／Lとこのクラスでダントツ世界ナンバーワン！450hには最大約1km走行可能なEVモードもあり重宝。

●インテリアエクステリア以上に質感が高いのがインテリアで、LSに匹敵するシック＆エレガント。そのいっぽうで、操作性とデザインを両立させた非対称のセンターパネルが斬新。マルチインフォメーションディスプレイには世界初の白色有機ELを採用。一番のセールスポイントは、ナビ画面をあたかもパソコンのマウス使っているかのように扱える『リモートタッチ』で、操作も正確。クリクリする感じは病みつきになる。

ボディの大型化、ホイールベースの延長がそのまま室内広さにあてられているのでリアシートも余裕満点。ニースペースに余裕があり、その気になればパソコンも使えるくらい。

ラゲッジの広さも充分で、9.5型のゴルフバッグなら4個楽々収納可能。ラゲッジフィニッシュプレートが装着されるなど、どこまでも高級感を追求しているのがレクサスらしい。リアシートをワンタッチで折りたたむことができるのもいい。そのラゲッジには分割トノカバーが採用されているほか、エアサスモデルにはスイッチ操作で車高が30mm上下し積み降ろしを楽にする荷物モードも設定。

●価格強烈に魅力的なRX350＆450hだが、一番安い3.5LのFFが460万円、最上級の450hバージョンLエアサスで650万円となっている。ハリアーに比べて約150万円アップ。フ～ッ、担当も思わずため息……。ハリアーではオプションの50万円程度のカーナビが標準だったり、シート、内装素材がよくなっていたり、とにかく質感がアップ。これにレクサスのブランド料を込んで約150万円アップしたわけ。

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