VWのコンパクトSUV！！　日本車相手に売れるのか？　VWティグアン

【本記事は2008年10月にベストカーに掲載された記事となります。】世界的にコンパクトSUVが注目されるなか、VWのコンパクトSUV、ティグアンに試乗してきた。全長×全幅×全高＝4460×1810×1690mmと、ほぼRAV4並みのサイズながら、ひと回り大きな印象だ。室内も広く、充分なスペースを持ちながら、ワゴン感覚の乗り込みやすい1690mmの全高となっている。フロアも見た目より低く、頭上のゆとりもたっぷり。シートのデキもよく、リアシートもスライドできる。多くの輸入車と違い、若干の角度調整もできる。広い居住性とシートアレンジの使い勝手もよかった。

エンジンはゴルフGTIで好評の2.0TSIの進化版（170ps／28.6kgm）に6速ATとフルタイム4WDを組み合わせる。1700rpmから最大トルクを発生するので、低回転からトルク感が豊かで発進も力強い。オンロードでは取り回しもしやすく、操舵力は女性にも負担は少ない。乗り心地はしなやかにして高質。オフロードではあらゆるシーンに対応してくれる性能が確認できた。コンソールのスイッチひとつで、ギア、ブレーキ、トラクションコントロールを統合制御して、的確に上り／下りをサポートしてくれる。この時、じっくりとアクセルを踏むのがコツ。ターボのため荒い操作だと、急なトルク変動で挙動が乱れる場合があるのだ

日本に導入されるグレードはSUV色の強いトラック＆フィールドの1グレードのみ。価格は360万円。輸入車SUVとの価格比較では、ランドローバーフリーランダー2が395万円～、BMW X3が558万円～なので、これまでの輸入SUV車のなかでは戦略的な価格といえる。しかし同クラスの国産SUVと比較すると、RAV4の4WDが241万～259万円、CR-Vの4WDが252万～326万5500円なのでティグアンは100万円以上高い。この価格差をどう見るか？VWならではの作りのよさと気持ちいい2Lターボの走りのよさ、そしてオフロード性能を考えるとティグアンは魅力的だと思う。

Powered by ベストカー