中古車購入[2017.12.04 UP]

最新版ミニバンチャンピオン戦 緊急チェック!! ビアンテ 2L、BOXミニバンライバルチェック!

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ベストカー

マツダとしては久しぶりの2クラスBOXミニバン

ビアンテvsノア/ヴォクシーvsセレナvsステップワゴン ビアンテはノア/ヴォクシー、ステップワゴン、セレナと比べるとちょっとボディサイズが大きい ビアンテvsノア/ヴォクシーvsセレナvsステップワゴン ビアンテはノア/ヴォクシー、ステップワゴン、セレナと比べるとちょっとボディサイズが大きい

【本記事は2008年8月にベストカーに掲載された記事となります。】 7月8日に登場したビアンテ。マツダとしては久しぶりの2クラスBOXミニバンということで、ものすごく気になる存在。さっそく試乗を含めたトータルチェックをしてみた。 試乗車は最量販グレードとなるであろう20S。2Lエンジンを搭載する上級グレードモデルである。価格は240万円で、全3グレードのなかの中間グレード。 パッと見て「大きいな」。全幅は1770mm、全長は4715mmあり、ノア/ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンなどと比べて明らかにクラス上の印象。それでもエスティマクラスよりはコンパクトで取り回しは悪くない。 エンジンはプレマシーにも搭載されるDISIエンジンと呼ばれる直噴タイプの2L、直4で、特別パワフルというわけではないが、マツダのエンジンらしく軽快な吹け上がりが気持ちよく、キビキビとした印象。ノアやセレナはCVTだがビアンテは5速AT。ストップ&ゴーの頻繁な都内などではフレキシブルなCVTのレスポンスがありがたいけれど、ビアンテの5速ATはきめ細かい制御でドライバビリティも良好。一気に加速する時などは有段トランスミッションならではのエンジンの吹け上がりが気持ちいい。マツダらしいスポーティな快感を味わわせてくれるのだ。

生み出されるビアンテの室内空間

ビアンテの特徴ともいえる2列目ロングスライド。とにかく足もとは広々なのである!! ビアンテの特徴ともいえる2列目ロングスライド。とにかく足もとは広々なのである!!

ボディが大きいことで「ちょっと鈍重!?」と乗る前は思ったのだが、そんなことはなく、フットワークは軽快。BOX型ミニバン特有の「上が重たい」感覚もほどよく抑えられていて、高速道路のレーンチェンジなどでもスッと挙動は収束。MPVほどハンドリングに特化した印象ではないものの、BOX型ミニバンとしては明らかにノアやセレナを上回るハンドリング性能。ステップワゴンといい勝負、といった印象だ。 さて、試乗ファーストインプレに続いては、ビアンテを中心にライバルとなるノア/ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンとの徹底比較チェックをお届けしたい。ここから先は渡辺陽一郎氏にバトンタッチいたします。 さて、ビアンテがライバル車と最も異なる特徴は、3列目シートの格納方法にある。これによりビアンテの室内空間が生み出されている。

3列目の居住性はビアンテが優れているのか!?

ラゲッジチェック:サードシートはワンタッチで跳ね上げ収納可能。バネで跳ね上がり、まったく力は不要 ラゲッジチェック:サードシートはワンタッチで跳ね上げ収納可能。バネで跳ね上がり、まったく力は不要

ビアンテのような2クラスでフラットフロアのボディを持った全高が1700mmを超えるミニバンは、ノア/ヴォクシーやステップワゴン、セレナなど大半が3列目を跳ね上げ格納式にする。ところがビアンテは、座面だけを手前上に持ち上げて前に寄せるタイプだ。 この方式を採用した一番の理由は座り心地。左右に跳ね上げる方式だと、座面の厚さが制限され、座った時に体が沈む範囲が抑制され、ボリューム感が乏しくなる。シートのサイズも限られやすい。加えて跳ね上げ操作を容易にすべく軽く作る必要もあり、振動などでシートの脚が揺すられやすい。 そこでビアンテは3列目を左右跳ね上げ式にせず、座面のみを持ち上げるタイプとした。 なのだが、肝心の座面前後寸法は2列目を約30mm下まわり、床と座面との間隔も不充分。座り心地をねらった3列目のわりに、満点を与えることはできない。それでもヴォクシー&ノア、ステップワゴンの3列目よりは大幅に快適。座面の作り、シートのサイズとも上まわり、着座位置も高めに仕上げている。 評価が接近するのはセレナ。3列目のサイズと着座位置は同程度だ。座り心地は格納方法の違いからビアンテが勝る。逆に2列目の足もと空間が同等になるようスライド位置を調節して3列目に座ると、セレナのほうが足もとは広い。 それでもビアンテの3列目は、2Lのハイルーフミニバンではトップ水準。今後はシートを拡大し、座る位置を少し高めに設定し、後面衝突との絡みはあるが、もう少しスライドの後端位置を後ろに寄せると居住性を改善できる。 3列目を左右跳ね上げ式にしなかったことは、今日のミニバンでは英断だ。座面のみを持ち上げる方式は、3列シート時代のハイエースワゴン、後継のグランビア、先代セレナの初期型など数々のミニバンが採用した。しかし、モデルチェンジを機に左右跳ね上げ式に改め、今ではエリシオンを残すのみだ。 この方式が廃れた理由は何か。それは3列目を格納した時、荷室の奥行き寸法を充分に取れないこと。左右に跳ね上げる方式なら26インチの自転車も簡単に積めるが、座面を持ち上げて前に寄せる方式だと、3列目のために奥行きが不足する。その結果、ビアンテが積めるのは基本的には24インチまで。26インチだと機種が限られる。

ラゲッジ:ステップワゴンも3列目は跳ね上げ式収納。フローリングのフロアが特徴的だ ラゲッジ:ステップワゴンも3列目は跳ね上げ式収納。フローリングのフロアが特徴的だ

いま、ミニバンを買おうというユーザーにとって、自転車を簡単に積めるかどうかというのは大きなポイントとなっている。塾通いの子供を、急な雨降りなどの時に迎えにいくさいに、自転車を積み込みたいというニーズが多いのだという。こういったニーズの変遷から、座り心地に優れた座面のみを持ち上げる格納方法は廃れ、左右跳ね上げ式が主流になった。ビアンテの3列目は未成熟だが、居住性を追求する意気込みは買える。今後、改善を加え、この方式を煮詰めてほしい。 2列目はどうか。これも車種による差が大きい。最も座面の奥行きが長いのはセレナ。着座位置も適度で幅広い体格の乗員に合うが、座り心地はソフトだ。好みが分かれる。 そこで硬めの座り心地を好む乗員に最適なのが、ビアンテとステップワゴン。座面の前方を大きめに持ち上げたから、小柄な乗員が座ると少々大腿部を押された印象になるが、着座姿勢は乱れにくい。身長が165cm以上の乗員は、この2車が快適と感じるハズだ。 ヴォクシー&ノアは、座面の仕上がりは適度だが奥行きが不足気味。不快感はないが、ライバル車に見劣りする。ヴォクシー&ノアは先代型と共通部分が多く、1列目は座面の奥行きを20mm拡大したが、2/3列目は同じ寸法。設計の古さを感じる。 フロントシートは、正確な運転操作をするため、4車とも座面のサイズは同等。着座位置も適度だ。セレナが少々ソフトに感じるが、どれも不満はない。 以上、居住性の比較をトータルで判定すると、3列目の座り心地に配慮し、2列目も快適なことからビアンテがトップ。それに続くのが5ナンバーミニバンで最も居住性に優れたセレナ。3番手がステップワゴンで、4番手が2、3列目ともに古さを感じるヴォクシー&ノアになる。もっとも、ビアンテが3ナンバー車という点を考えると、スペース効率では5ナンバーサイズのセレナも頑張ったと評価したい。

コストパフォーマンスでビアンテは第何位!?

ラゲッジ:サードシートは跳ね上げ式。比較的簡単に操作できるが、ノアのようにワンタッチで作業が完了はしない ラゲッジ:サードシートは跳ね上げ式。比較的簡単に操作できるが、ノアのようにワンタッチで作業が完了はしない

次は割安感を比べよう。まずはビアンテのグレードを精査する。3種類のうち、最も買い得なのは最廉価の20CSで価格は219万9000円だ。20Sと買い得度を比較すると、エアロパーツなど18万円相当の装備を削るが、価格は20万5000円安い。 この設定にした理由は、ヴォクシー&ノアで売れ筋になる買い得グレードのX・Lエディション&X・Lセレクションが、220万5000円となるからだ。6000円安く抑え、同時に220万円を切って買い得感を演出した。ちなみにエクシーガは、主力の20i-Lをヴォクシー&ノアと同額の220万5000円にして対抗する。 セレナは20S、ステップワゴンは2.0Gが買い得。この2車の価格は両車とも213万1500円だ。競争の激しい分野とあって、ライバル同士が牽制し合い、買い得グレードの価格が均衡する。 さて、割安感の順列だが、買い得グレード同士で装備と価格を見比べると、ヴォクシー&ノアのX・Lエディション&X・Lセレクションがベスト。ATは無段変速式のCVTで動力性能を有効活用し、左側の電動スライドドアやディスチャージヘッドランプも備わる。3列目にはワンタッチで跳ね上がる機能が付き、内装も上質。加えて走行安定性も水準以上だ。先に挙げた古さを感じる2、3列目で評価は変わるが、全般的に評価すれば、最も割安になる。 ただし、その差はわずか。ビアンテでは電動スライドドアやオートクロージャーが非装着だが、ボディは3ナンバーサイズに拡大。これはユーザーによってはマイナス評価だが、コストは高まるから買い得感ではプラスと判断される。

車高の高いBOX型ミニバンながら、フットワークは軽快でマツダらしさを感じさせてくれるのであった 車高の高いBOX型ミニバンながら、フットワークは軽快でマツダらしさを感じさせてくれるのであった

ステップワゴン2.0Gは、ヴォクシー&ノアやビアンテより7万円前後安価だ。そのわりに左側の電動スライドドアなどが標準装着されて買い得に感じるが、ATは4速タイプ。3列目の跳ね上げ機能も含め、ヴォクシー&ノアだけでなくビアンテにもおよばない。 ステップワゴン2.0Gと同額のセレナ20Sは、ハンドリングに不満を残し、電動スライドドアもオプション設定だが、2列目の左側に左右方向のスライド機能を設けるなどシートアレンジを充実させた。5ナンバーミニバンで居住性が最も優れることも特徴。3列目にはアシストスプリングを組み込んで、格納操作を容易にした。このあたりはミニバンのユーザーにとって魅力的だ。 以上、買い得感の順列は、ヴォクシー&ノア、ビアンテ、セレナ、僅差でステップワゴンの順列だ。これに先の居住性も加味すると、ビアンテが浮上してヴォクシー&ノアと均衡する。5ナンバー車に限ればセレナも買い得だ。つまり3車が横並びに近づく。このあたりの価値観からステップワゴンは評価、売れゆきともに下降気味。ただし、フラットフロアのハイルーフミニバンで、室内高はビアンテと同じ1350mmを確保しながら、全高は65mm低い1770mmに抑えた。4車中、唯一1800mmを下まわる。これは渾身の低床設計に基づき、走行安定性と乗降性を高めた。ホンダらしい走りのよさで群を抜く。 つまり4車とも評価は均衡し、それは国内専売モデルとして日本の市場を見据え、各社が入魂のクルマ作りをしたからだ。ミニバンが売れる理由も同じ。日本のユーザーに向けた心意気が伝わったことにある。ミニバンの人気を「クルマのシロモノ家電化」で片づけるのは、ユーザーに失礼だと思う。

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