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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04

マツダ渾身の2LクラスBOXミニバン ビアンテ登場 顔で勝負!!

ヘッドライトからAピラーのつけ根までつながるガーニッシュが特徴的なビアンテのスタイル

ヘッドライトからAピラーのつけ根までつながるガーニッシュが特徴的なビアンテのスタイル

【本記事は2008年6月にベストカーに掲載された記事となります。】ボンゴフレンディが生産を終了して3年、マツダにとって久しぶりの2LクラスBOXミニバン(マツダではCセグメントトールと表現)がデビューする。7月8日デビューとなるそのクルマが「ビアンテ」だ。ビアンテはノア/ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンといった売れ筋超強力ライバル車がひしめくカテゴリーにマツダが満を持して投入するニューモデル。それだけに、力の入ったクルマとなっている。とにかく強烈なのがフロントマスク。「ライバルとは違う個性を主張したかった」と、デザインを担当した小泉巌氏が言うように、確かにひと目見ただけで「ビアンテだ!!」と印象づけるインパクトがある。ガバッと口を開けたような大きなバンパー開口部と超切れ長のヘッドライトが特徴的。バンパー両サイドに縦型に切れ込まれたフォグランプスペースも独特。ヘッドライトは鋭くとがっているばかりではなく、フェンダー上部に回り込み、Aピラーの付け根までつながっているかのようなデザインとなっている。正直、この顔が後ろから迫ってきたらちょっと怖いな、と思ってしまいました。ま、それほどインパクトのあるフロントマスクなのだ。また、このAピラーからボンネットにつながるラインも特徴的。一般的にBOX型ミニバンと呼ばれるクルマたちは、フロントウィンドウが立っていて(つまりAピラーが垂直に近い)ストンとボンネットフードに落とし込まれるようなラインを形成しているものだが、ビアンテはAピラーからボンネットへのラインが緩やかなS字を描くようにつながっている。このデザインによって、ずいぶんとフロントセクションが長く感じるが、「そう見えるかもしれませんが、実は、他車と比べてもフロントセクションが特別長いということはないんです。フロントドアとタイヤとの位置関係などを見ていただければわかると思います」と小泉チーフデザイナー。なるほど、確かに言われてみればそのとおり。室内空間を重視するミニバンだけに、デザイン優先で室内スペースを犠牲にすることはないのであった。

激戦区の2L BOXミニバンに挑む

後ろ姿も個性的だぞ! 強烈な個性を放つフロントマスクに対する後ろ姿がこれ。切れ長のクリアレンズを使ったリアコンビランプやガーニッシュ、両サイドに縦に配置されたリフレクターなど、フロントマスクに負けない個性的な後ろ姿である

後ろ姿も個性的だぞ! 強烈な個性を放つフロントマスクに対する後ろ姿がこれ。切れ長のクリアレンズを使ったリアコンビランプやガーニッシュ、両サイドに縦に配置されたリフレクターなど、フロントマスクに負けない個性的な後ろ姿である

ボディサイズは全長4715mm、全幅1770mm、全高1835mmでホイールベースは2850mm。ボディサイズ的には全幅が1770mmとワイドになっている以外は、ノア/ヴォクシーやセレナ、ステップワゴンといったライバルたちと大きな差はない。実際に見てのボリューム感でも、ノアクラスであることを確認できた。後席アクセスドアはもちろん両側スライドドアで、3列シートの8人乗りのみを設定。2列目シートのアレンジにより、独立タイプのキャプテンシートとしても使うことができるようになっているのがポイント。8人フル乗車時は2例目シートを横にスライドさせてベンチタイプとして使うようになっている。

エンジンは2Lと2.3Lでプレマシーと同じ

上の写真は20CSと20S/23Sのエクステリアの差違を表わしたものである。最も特徴的なのがフロントマスクで、20S/23Sではバンパー開口部で太いバーが左右をつないでいるが、20CSでは細い3本の横桟となる。また、フロントフォグランプが標準装備となるのは20S/23Sで、20CSには装着されないなどの違いがある。搭載されるエンジンは、2L(151馬力、19.4kgm)がDISIと呼ばれる直噴タイプで、2.3L(165馬力、21.4kgm)は通常のポート噴射タイプ

上の写真は20CSと20S/23Sのエクステリアの差違を表わしたものである。最も特徴的なのがフロントマスクで、20S/23Sではバンパー開口部で太いバーが左右をつないでいるが、20CSでは細い3本の横桟となる。また、フロントフォグランプが標準装備となるのは20S/23Sで、20CSには装着されないなどの違いがある。搭載されるエンジンは、2L(151馬力、19.4kgm)がDISIと呼ばれる直噴タイプで、2.3L(165馬力、21.4kgm)は通常のポート噴射タイプ

搭載されるエンジンは直列4気筒の2L(151馬力、19.4kgm)と2.3L(165馬力、21.4kgm)の2タイプで、これはプレマシーと同じである。2LはDISIと呼ばれる直噴タイプで、2.3Lは通常のポート噴射タイプとなっている。2LモデルにはFFのほかに4WDモデルも設定されているが、2.3LではFFのみ。組み合わされるトランスミッションはFF車が5速ATで4WD車は4速ATとなる。特に2Lは直噴化のメリットで低燃費を実現しているのがポイント。10・15モード燃費は12.8km/LでライバルのCVT採用モデルには及ばないものの、トルコンAT搭載のステップワゴンには勝っている。ちなみに、ビアンテという車名は、「周囲を取り巻く」とか「環境」といった意味の英語Ambientに由来する造語だという。「乗る人みんなの生活環境の一部となり、楽しく快適な暮らし作りに貢献する」ことを意図した車名とのこと。ビアンテのデビューは7月8日だ。

顔だけじゃあない! ビアンテは広さでライバルを圧倒する

2列目シートが左右にスライドするのが特徴的。また、この2列目シートはロングスライドが可能で、3列目シートをたたんでスライドさせれば下の写真のようになる

2列目シートが左右にスライドするのが特徴的。また、この2列目シートはロングスライドが可能で、3列目シートをたたんでスライドさせれば下の写真のようになる

ビアンテは2LクラスBOXミニバン最後発。それだけにライバル車を徹底的に研究し、ライバルを凌駕する室内空間を作り上げている。ビアンテは、基本となるプラットフォームがプレマシーと共通ということもあり、全幅が1770mmとワイド。ライバルが基本的に5ナンバーサイズのこのクラス(ノア/ヴォクシーもセレナハイウェイスターもボディの基本は5ナンバーサイズ)で、1770mmという全幅は室内幅の面で非常に有利。取り回しや車庫の自由度でのデメリットも否定はできないが、それにしてもノア/ヴォクシーに対して60mm、セレナに対して75mm広い室内幅1545mmはビアンテの大きな魅力。この余裕の室内幅により、左右に移動する2列目シートが可能になっているのだ。2列目シートは通常時はドア側にスライドさせた状態とすることで左右独立シートとして使用(この状態では7人乗りとなる)し、8人フル乗車の必要がある時には、2列目シートを内側にスライドさせてベンチシート状態として使うことができるようになっているのだ。また、一見フロントノーズが長く見えるけれど、これはデザイン上のことで、実際は全長4715mmに対して室内長2990mmで、室内長はクラスダントツトップ。ノア/ヴォクシーに対して20mm長く、セレナに対しては実に230mm、ステップワゴンに対しては215mm長いのだ。多彩なシートアレンジもビアンテがライバルを徹底研究した結果の魅力ポイント。前述の2列目シートの左右スライドが代表的だが、ビアンテならではのシートアレンジとしてあげられるのが、3列目を最大限後ろにスライドさせて座面を収納。そのうえで2列目シートをロングスライドさせた「リビングモード」。2列目シートの足元スペースは863mmとリムジンなみのスペースとなり、超リラックス空間となる。ミニバンとはいえ、いつも大人数で乗るわけではない。4人乗車で荷物が少なければ、こんなリラックス空間を作り出すことができるわけ。2列目シートの前後スライド量は753mmで、これはライバルを圧倒するクラストップ。3列目は座面を収納することで最大前後スライド量855mmを実現。大きな荷物を積み込む際にも便利な設定だ。ただ、3列目シートは前後にスライドさせるだけで、使用しない場合でも左右に跳ね上げての収納や床下収納のように、完全に収納することはできないので、2名乗車時の最大荷室奥行きは1072mmにとどまり、1600mm以上を確保するライバルに対してちょっと見劣りする感は否めない。

エンジンは直4、2Lと2.3L ベーシックグレードだけ顔が違う

ビアンテに設定されるグレードは3タイプ。165馬力、21.4kgmの2.3Lエンジンを搭載する23Sを頂点にしながら、売れ筋グレードとして151馬力、19.4kgmの2Lエンジンを搭載する20CSと20Sを設定する。2.3LはFFのみだが2LにはFFと4WDが設定され、4WD車のエンジンは最高出力144馬力、最大トルク18.8kgmと若干スペックがダウンされている。また、FF車は5速ATだが4WD車のトランスミッションは4速AT。20CSがベーシックグレードとなり、フロントマスクではバンパー開口部のグリルデザインが異なるなど、エクステリアデザインに若干の差別化が図られている。また、インテリアでもステアリングやシフトノブの加飾パネルが一部省略されているなどの違いがある。装備面ではディスチャージヘッドライトの省略、フロントフォグライトの省略などもあるが、フルオートエアコン&リアクーラーは全車標準装備となっている。価格は20CSが220万円程度、20Sが240万円程度、そして最上級の23Sが265万円程度となる。ビアンテのデビューは7月8日だが、本日5月26日より予約受け付けを開始している。

デザイナーはCX-7も担当した小泉巌氏

上の写真は20CSと20S/23Sのエクステリアの差違を表わしたものである。最も特徴的なのがフロントマスクで、20S/23Sではバンパー開口部で太いバーが左右をつないでいるが、20CSでは細い3本の横桟となる。また、フロントフォグランプが標準装備となるのは20S/23Sで、20CSには装着されないなどの違いがある。搭載されるエンジンは、2L(151馬力、19.4kgm)がDISIと呼ばれる直噴タイプで、2.3L(165馬力、21.4kgm)は通常のポート噴射タイプ

上の写真は20CSと20S/23Sのエクステリアの差違を表わしたものである。最も特徴的なのがフロントマスクで、20S/23Sではバンパー開口部で太いバーが左右をつないでいるが、20CSでは細い3本の横桟となる。また、フロントフォグランプが標準装備となるのは20S/23Sで、20CSには装着されないなどの違いがある。搭載されるエンジンは、2L(151馬力、19.4kgm)がDISIと呼ばれる直噴タイプで、2.3L(165馬力、21.4kgm)は通常のポート噴射タイプ

デザインを担当した小泉巌氏に一問一答。BC「かなり個性的なデザインだと思うのですが」小泉「最後発ですから、他メーカーと同じようなモノを作っていてはダメです。“見たことないもの”を作るように心がけました。ミニバンであってもZoom-Zoomを忘れてはなりません」BC「Aピラーからボンネットフードへのつながりが特徴的ですよね」小泉「ヘッドライトからつながるガーニッシュを採用するなど、これまでにない手法を取り入れています。フロントノーズが長く見えるという指摘もありましたが、これはデザイン上そう見えるだけで、実際には他車と比べて特に長いということはありません。全体として、広々したグラスエリアで開放感のあるクルマにしたかった」BC「日本専売ですよね」小泉「日本の家族にどんなものを提案したら幸せになってもらえるかを意識しましたね」

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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