中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05

280馬力のV6、3.5L搭載 トヨタの久しぶりとなる新280馬力突破車登場!! その名はブレイド・マスター ライバルはVWゴルフR32、BMW130i

コンパクトカーの高級車を標榜するブレイド。

その名はブレイド・マスターライバルはVWゴルフR32、BMW130i

その名はブレイド・マスターライバルはVWゴルフR32、BMW130i

【本記事は2007年9月にベストカーに掲載された記事となります。】コンパクトカーの高級車を標榜するブレイド。なるほど、ボディそのものは基本的にはオーリスと同じ、いわゆる5ドアハッチバック形状だけど、例えばアルカンターラを使ったシートやインパネなどのインテリアの質感や、リアサスにダブルウィッシュボーンを奢る(オーリスはトーションビーム)贅沢さ、さらには2.4Lエンジンの搭載など、「ちょっと違うんだよねぇ~」といった雰囲気をアピールしている。

高いコーナリング性能と乗り心地

2.4Lの後ろ姿はこれ 2.4Lの205/50R16に対し、マスターは225/45R17サイズのタイヤを履く。また、サイドマッドガードが標準装備となっている

2.4Lの後ろ姿はこれ 2.4Lの205/50R16に対し、マスターは225/45R17サイズのタイヤを履く。また、サイドマッドガードが標準装備となっている

実際走ってみても2.4Lエンジンが醸し出す余裕のトルクと、リアダブルウィッシュボーンによって得られる高いコーナリング性能と乗り心地が、「なるほど、ひと味違っているね」なのである。コーナリング性能はなかなかに目を見張るものがあり、ハイスピードで路面の荒れたコーナーを走り抜けても、クルマが不安定に飛び跳ねたりすることなく、しっかりと動きを吸収。スタビリティの高い、安心感のあるコーナリングを楽しむことができるのだ。ただ、2.4Lエンジンは直4で、トルクはあるんだけど、ちょっと高回転で音、振動で苦しくなってくる弱点を見せてくる。ミニバンやSUVでは気にならなかった部分だが、高回転まで引っ張る機会が多くなるブレイドでは目立ってしまったのかもしれない。「2.4Lエンジンの弱点は充分承知しています。ま、楽しみにしていてください」1月に開催されたブレイドの試乗会場で金森善彦チーフエンジニアが言っていた「楽しみ」がいよいよベールを脱ぐこととなった。なるほどね。これでしたか!!

280馬力のV6、3.5Lエンジンで走りはランエボ&インプレッサSTIなみ!!

2GR-FEエンジンとは? 2GR-FEエンジンは、エスティマやハリアーなどに搭載されるV6.3.5L。基本的にはレクサスIS350やクラウンアスリートに搭載されるものと同じで、FR用は直噴なのに対し、FF用は通常のポート噴射タイプとなっている。

2GR-FEエンジンとは? 2GR-FEエンジンは、エスティマやハリアーなどに搭載されるV6.3.5L。基本的にはレクサスIS350やクラウンアスリートに搭載されるものと同じで、FR用は直噴なのに対し、FF用は通常のポート噴射タイプとなっている。

・280馬力のV6、3.5Lエンジンで走りはランエボ&インプレッサSTIなみ!!これはもう、完全に反則。なにしろカローラクラスのボディに280馬力の3.5L、V6ですから。この手法はヨーロッパ車が得意とする方法で、最近ではVWゴルフのR32やアウディA3の3.2なんてのがあるし、BMWだって1シリーズに直6、3Lを搭載した130iをラインアップしている。が、ターボが主流だった日本車ではあまりなかったやり方だ。エンジンはエスティマやハリアーなどに搭載される2GR-FE。最高出力280馬力、最大トルク35.1kgmを発揮する。このエンジン、基本的にはレクサスIS350などに搭載されるエンジンと同じもの。FR用は直噴でオーバー300馬力となっているが、横置きFF用はポート噴射タイプで280馬力となっている。正直、35.1kgmのトルクは図太くて、1770~1800kgのエスティマでも「うわわっ!!」という加速を味わえるのだから、車重1400~1480kgのブレイドだったら、かなり激しい加速力を見せつけることは間違いない。パワーウェイトレシオは5kg/psとなり、これはランエボ、インプレッサに匹敵する数字。大排気量NAならではの低回転からドンとわき出す「力」でグイグイ盛り上がる加速が味わえるだろう。2.4LではCVTとの組み合わせだったが、3.5Lでは6速ATとの組み合わせとなる。パドルシフトのマニュアルモードもあるので、スポーティな走りを存分に楽しめるというわけだ。このエンジン、エスティマで味わったことがあるが、トップエンドまでシャキーンと吹け上がる。さすがV6といったなめらかなフィーリングが心地いい。このエンジンを手に入れて、いよいよ「小さな高級車」と呼ぶにふさわしいパッケージングが完成したといっていい。

フロントマスクが個性を主張

上の写真が3.5Lエンジンを搭載する「ブレイドマスター」。下の2.4L車と比べると、フロントグリルのデザインが大きく異なっていることがわかる。2.4L車はブレイドのネーミングをイメージする「刃」をモチーフとしたグリルだが、マスターはメッシュ調のデザインとなる

上の写真が3.5Lエンジンを搭載する「ブレイドマスター」。下の2.4L車と比べると、フロントグリルのデザインが大きく異なっていることがわかる。2.4L車はブレイドのネーミングをイメージする「刃」をモチーフとしたグリルだが、マスターはメッシュ調のデザインとなる

・フロントマスクが個性を主張エクステリアはメッシュタイプの専用フロントグリルで大きく見た目の雰囲気を変えている。2.4Lは「ブレイド=刃」をイメージしたフロントグリルでスタイリッシュなイメージだったのに対し、こちら3.5Lではスポーティな雰囲気をアピール。サイドマッドガードも標準装着となっており、精悍な雰囲気だ。ボディサイズは全長4260mm、全幅1760mm、全高1515mmで2.4Lエンジン搭載モデルとまったく同じとなっている。

上級Gグレードにはレーダークルーズ&プリクラ装備

インテリアのデザインは基本的に2.4L車と変わることはない。ただ、「マスターG」ではプリクラッシュセーフティ、レーダークルコンが標準装備

インテリアのデザインは基本的に2.4L車と変わることはない。ただ、「マスターG」ではプリクラッシュセーフティ、レーダークルコンが標準装備

・上級Gグレードにはレーダークルーズ&プリクラ装備ブレイドマスターに用意されるグレードは2つ。標準グレードと装備満載の上級グレード「G」。標準グレードでもオートエアコンやリモコンドアロックなどは標準装備で、充分フル装備なのだが、Gではさらに運転席&助手席パワーシート、プリクラッシュセーフティシステム、レーダークルーズコントロール、本革&アルカンターラシート表皮、左右独立フルオートエアコン、インダッシュ6連奏CDチェンジャーなどが標準装備となっており、まさに高級車。価格は標準タイプが277万2000円、Gが323万4000円となる。FFのみの設定で4WDの設定はなし。2.4Lに対して標準グレード同士の比較では31万5000円高。ズバリ、ターゲットはヨーロピアンスポーツハッチだ!!

3.5Lとしては激安価格設定なのだ!!

・3.5Lとしては激安価格設定なのだ!!ブレイドマスターの価格は前述のとおり277万2000円から。これ、3.5Lエンジン搭載車にしては異例に安い価格設定なのだ。例えばクラウンアスリートの価格は467万2500円、フーガ350GTは430万5000円、フェアレディZは337万500円。ミニバンも3.5Lだとそれなりの価格となり、エスティマアエラスが321万3000円、エルグランドが365万4000円、エリシオンプレステージが357万円となっている。そのなか、200万円台、2.4Lに対してわずか31万5000円プラスで買える3.5Lはブレイドだけなのだ。

ブレイドの販売状況は!?

2.4Lのデビューは昨年12月21日。平均月販3537台は立派な数字である

2.4Lのデビューは昨年12月21日。平均月販3537台は立派な数字である

ブレイドの販売状況は!?ブレイドは昨年12月21日に登場。月販目標3000台に対し、1月は3759台、2月は5001台、3月は6343台と順調な販売を維持してきたが、4月以降は4月=2336台、5月=1874台、6月=1909台とやや伸び悩み。とはいえ累計販売2万1222台、平均月販3537台は立派な数字。主なユーザー層は50歳代、60歳代がともに25%で、両者合わせて50%。30歳代以下が21%、40歳代が16%。ブレイドマスターの販売比率は全体の10%程度を見込んでいるという。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ