中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05

フェアレディZの進化は止まず!

エンジン変更で走りはどう変わった?

一番安い標準タイプの6MTなら337万500円から購入できる。毎年のように手を入れ進化してきてこの価格は買い得以外の言葉が見つからない。ただ、スカイラインに2馬力負けてるのがシャクだ

一番安い標準タイプの6MTなら337万500円から購入できる。毎年のように手を入れ進化してきてこの価格は買い得以外の言葉が見つからない。ただ、スカイラインに2馬力負けてるのがシャクだ

【本記事は2007年3月にベストカーに掲載された記事となります。】1月11日の一部改良で、ついに300ps突破となる313psを手に入れたフェアレディZ。“Z遣いの名手”柳田春人氏がZの進化を熱~く語る!’05年9月、3.5Lエンジンに手が入れられて6MTは294ps/35.7kgmになったが、さらにパワーアップして313ps/36.5kgmを得た。19ps/0.8kgmのスペックアップを体感できるか、と問われれば、正直わかるレベルではない。しかし、パワー特性、トルク特性が大きく変わっているので、フィーリングはまったく別もの。旧型との最大の違いは高回転域で、レブリミットの7500回転までいっさい重くならずに一気に吹け上がる。「レブリミットは7500回転に設定してあるが、実はかなりの安全マージンをとっている」という湯川CPSの言葉どおり、7500回転も回転の途中といった感じで気持ちいい。筑波サーキットのラップタイムは旧型に比べて約1秒速くなっていたが、これはそのまま1000回転の余裕によるもの。一般道で試乗してみると、アイドリング状態からアクセルを踏み込むと、一瞬、“オヤ、レスポンス悪いなぁ”と感じたが、2000回転を超えるとレスポンスが一気によくなる。ATとのマッチングもいい。サーキットやワインディングを走らないのなら、ATがお薦めだが、スカイラインに設定されているパドルシフトがないのはちょっと寂しいよね。街中を走ってもエンジンの音、パワー/トルク特性が旧型よりもスポーティになっている。ステアリングも軽いので、女性でも楽に運転できる。

バージョンNISMOは標準車とどう違う?

ブリヂストンRE-01Rを採用。タイヤサイズはフロント245/40R18(225/45R18)、リア275/35R19(245/45R18)。カッコ内は標準車だがその差は歴然。この極太タイヤハイグリップタイヤが履けるのもボディ剛性アップの賜物

ブリヂストンRE-01Rを採用。タイヤサイズはフロント245/40R18(225/45R18)、リア275/35R19(245/45R18)。カッコ内は標準車だがその差は歴然。この極太タイヤハイグリップタイヤが履けるのもボディ剛性アップの賜物

バージョンNISMOは、持ち込み車検のマル改扱いとはいえ、日産ディーラーで購入できる。標準車に対し、スポット増しや補強パネルの追加などによるボディ剛性の見直し、スーパーGTで培われたエアロダイナミクスの採用、ハイグリップタイヤの採用、サスのリセッティング、車体への入力を軽減するパフォーマンスダンパーの新採用などが盛り込まれている。その効果は筑波のラップタイムにも出ていて、標準車よりも約1秒(旧型比では2秒速くなる計算)速い。裏ストレートでは最高速が標準車に比べて+5km/hをマーク。エンジンには手が入れられていないため、このタイム差、速度差=コーナリングスピードの差なのだ。バージョンNISMOはステアリングをきった初期のアンダーステアが少なく、クリッピングから先ではアクセルオンでのリアの流れが少ない。これだけ手を入れて、ベース+約100万円という価格設定はライン抜きで作るからこそ実現できたバーゲンプライスで、Zのチューニング、コンプリートカーを作っている者としては羨ましい限り。NISMOはモータースポーツイメージが強く、バージョンNISMOもハードな乗り味を想像するかもしれないが、パフォーマンスダンパーにより不必要な入力が車内に入ってこないので乗り心地はいい。ハードチューニングを施した3.8L搭載モデルは今年夏に発売予定。

S30を意識したボンネットのパワーバルジはカッコ悪くない?

エンジンの変更よりも気になっていたのがボンネットの膨らみ。これは(編)にも話したが、S30のボンネットのパワーバルジは高性能の証という感じでカッコよかったが、新型Zの写真を見て、あまりのカッコ悪さに愕然としたんだ。バルジがないとエンジンが収まらないため、どうせならS30と同じような造形にしようという、苦肉の策だろうが、実車を見ると想像していたより不格好じゃなくてよかった。Zは美しくなければいけない、という私の美学も守られてひと安心。それに新型であることが誰にもわかっていい。日産はZを復活デビューさせた時の公約どおり、いろいろ手を入れ、進化させてきたが、現行モデルではこれが最後の進化となるはず。300万円少々から購入できる買い得感の高い価格設定などからも、改めてフェアレディZの存在価値を思い知らされた感じ。エンジン変更で格段にスポーティになった新型Z、かなりいいぞ!

ロードスターも同時にチェンジ

主要諸元

主要諸元

新型フェアレディZでは、6MT、5ATとも同じエンジンになったため、全車が313ps/36.5kgmとなった。ロードスターはクーペに比べてボディ補強材などにより約100kg重くなっているが、アクセルを踏み込むとそんなのお構いなしに強烈な加速を見せる。Zで優雅に風を感じながら走る、というのはかなり魅力的。ロードスター専用の変更点として、幌とインテリアに落ち着いたムードでシックなグレーが追加された。これによりブルーの幌は消滅し、幌カラーはブラックとグレーの2色となった。ボディカラーはクーペ同様にS30のグランプリオレンジを甦らせたプレミアムパッショネイトオレンジも新設定されている。目立ち度抜群!価格は389万5500~456万7500円。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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