中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06

究極のインプレッサ S204のエンジンに6ポッドキャリアパワーブレーキ

とにかく「イケイケ!!」

スペックCタイプRA-R 究極のパフォーマンス インプレッサSTIはノーマルでも充分すぎるほどのパフォーマンスを発揮してくれるが、さらなる性能を追求してSTIが手を入れたのがS204であり、今回のRA-Rなのだ。S204はストリートでの乗り心地までも考慮したトータルバランスを狙ったチューン、対するRA-Rはサーキットでの性能を追求している

スペックCタイプRA-R 究極のパフォーマンス インプレッサSTIはノーマルでも充分すぎるほどのパフォーマンスを発揮してくれるが、さらなる性能を追求してSTIが手を入れたのがS204であり、今回のRA-Rなのだ。S204はストリートでの乗り心地までも考慮したトータルバランスを狙ったチューン、対するRA-Rはサーキットでの性能を追求している

【本記事は2006年12月にベストカーに掲載された記事となります。】もう、とにかく「イケイケ!!」なのでありました。あんまりにも激しすぎて、富士スピードウェイのショートコースでの試乗会、10分本気で走ったらフラフラになってしまったほど。とにかく超刺激的!!インプレッサWRX-STIスペックCタイプRA-R。やたらと長い名前なんだけど、STIがインプレッサスペックCをベースに「走りに特化させた」(by伊藤健取締役)のがこのRA-R、ということになる。「ミニサーキットでガンガン走り込みたい人にぜひ乗っていただきたいですね」と伊藤氏。STIといえば、いうまでもなくスバルのモータースポーツを統括する、正真正銘のスバルワークス。スバル車を知り尽くした……、などという生半可なレベルではなく、スバル本体と一緒になってスバル車を鍛え上げている生粋のワークスだ。桂田勝社長はレガシィのチーフエンジニアだった人だし、伊藤健取締役は現行型インプレッサのチーフエンジニアだ。STIが徹底的に手を入れたインプレッサといえば、真っ先に思い浮かぶのがS204だろう。だが、S204はストリートでの上質な走りと圧倒的なパフォーマンスの両立を狙って開発されている。対するこのRA-Rは、ストリートでの快適性はある程度犠牲にしても、とにかく走りのパフォーマンス、ドライビングの楽しさを徹底的に追求したモデルとなっている。

320馬力エンジン

エンジンはターボ&ECU変更で320ps、44.0kgmを発揮する

エンジンはターボ&ECU変更で320ps、44.0kgmを発揮する

・320馬力エンジンエンジンはS204で大好評のチューニングを踏襲。大径タービン、専用ECU、低排圧触媒&マフラーなどの採用により最高出力320馬力、最大トルク44.0kgmを達成している。このエンジン、スペック上の数字よりも、実際にドライブすると「よさ」が肌身にしみるように実感できる。アクセルに対するターボのレスポンスがいちだんとシャープになっていて、3000回転あたりからのトルクの立ち上がりがノーマルよりも厚い。例えばコーナーで2速か3速か迷った時、3速で行っちゃっても立ち上がりでのツキがノーマルより確実に上。ずぼらな運転にも対応してくれる懐の深さもある。中速域からガンガンにトルクが立ち上がってくるから、2速リでターンイン、一気に向きを変えて立ち上がり、なんてな場面では4WDのくせしてパワードリフトしちゃうほどの豪快な動きを見せてくれる。もちろんDCCDはロックモード。センターデフをフリーにしてサーキットを攻め込むと、タイヤが煙になっちゃいます。

N1ですか!?

ノーマルインプSTI インプレッサSTIはノーマルでも充分すぎるほどのパフォーマンスを発揮してくれるが、さらなる性能を追求してSTIが手を入れたのがS204であり、今回のRA-Rなのだ。S204はストリートでの乗り心地までも考慮したトータルバランスを狙ったチューン、対するRA-Rはサーキットでの性能を追求している

ノーマルインプSTI インプレッサSTIはノーマルでも充分すぎるほどのパフォーマンスを発揮してくれるが、さらなる性能を追求してSTIが手を入れたのがS204であり、今回のRA-Rなのだ。S204はストリートでの乗り心地までも考慮したトータルバランスを狙ったチューン、対するRA-Rはサーキットでの性能を追求している

・N1ですか!?サスペンションは15ローダウンの強化スプリングに強化タイプ倒立ストラット、強化スタビ、ピロボールリンク採用のリアサスなどで徹底強化。「普通に乗るとギリギリの乗り心地」と伊藤氏がいうように、相当ハードな足となっている。でもそれがサーキットではベストバランスで、激しいS字の切り返しなどでもタイヤの接地変化が最小限に抑えられ、狙ったラインをトレースするのが容易。さらにスライドコントロールもドライバーの意のままで、レベルの高いハンドリングが楽しめる。

市販車唯一の6ポッドブレーキ(ブレンボと共同開発)を採用

ブレンボと共同開発した6ポッドキャリパーが装着される

ブレンボと共同開発した6ポッドキャリパーが装着される

・市販車唯一の6ポッドブレーキ(ブレンボと共同開発)を採用「走りの部分を徹底的に強化した」と言う伊藤健氏の言葉を最も端的に具現化しているのがブレーキだろう。フロントブレーキには、なんと6ポッドキャリパーが奢られているのであった!!モノブロックの、見るからに頑強そうなキャリパーにはSTIのロゴのみが記されているが、これ、正真正銘のブレンボ。STIとブレンボが共同開発したブレーキシステムで、超大型ローター(これに刻まれたグルーブがまた独特)と合わせてもちろんRA-R専用品。今のところパーツとしての価格も詳細は出ていないということだが、フロント片側で60万円程度はするだろう、という逸品。ブレンボのロゴが入らないブレンボブレーキは国内ではちょっとほかにはないのではなかろうか。自慢のブレーキの威力はさすがに強烈。富士ショートコースの1コーナーは下りながら4→3→2とシフトダウンして飛び込んでいくのだが、普通のクルマだと2周でタッチが甘くなり、4周目には白旗。インプレッサクラスでもノーマルだと5周も持てば御の字。なのに、RARのブレーキは10周走ってもまったくタッチに変化なし。フェードの兆候も見せなければ、キャリパーの熱膨張によるブレキーフィールの変化もなかった。耐フェード性という点では、2ピースの大径ローターの効果が大きいのだろう。独特の形状をしたグルーブ+2ピース構造を採用するローターの放熱性が高いうえ、グルーブがパッド面のブレーキダストを除去することで、安定したブレーキ性能が維持できるのだ。剛性感の高いブレーキタッチはいうまでもなくモノブロックキャリパーの効果だ。そして、この基本性能の高いブレーキを対向6ポッドピストンで強烈に挟み込むのだから、バツグンに安定感あるブレーキングが得られる、ということになる。正直、このブレーキだけでもRA-Rは「買い」だと断言できるほど。

素っ気ない内外装

走りを強化する部分以外にはあえて大きく手を入れなかったというRA-R。リアスポイラーはオプション設定としている。精悍なブラックタイプで価格は9万9750円となる。上の写真は限定50台のアストラルイエローである。ルーフ後端の整流板、ルーフベーンも非装着となる

走りを強化する部分以外にはあえて大きく手を入れなかったというRA-R。リアスポイラーはオプション設定としている。精悍なブラックタイプで価格は9万9750円となる。上の写真は限定50台のアストラルイエローである。ルーフ後端の整流板、ルーフベーンも非装着となる

・素っ気ない内外装内外装は実に素っ気ない。リアスポすらオプションだし、シートもノーマルタイプ。車重はノーマルと同じ1390kgとなる。もちろんこれには理由があって、「走りの部分にお金をかけたから、なるべく安くするためにそれ以外の部分はお金をかけなかった」ということなのだ。そのぶんオプションが充実していて、レカロ製バケットシート(1脚12万6000円)、リアスポイラー(9万9750円)をはじめサーキット用ブレーキパッド、ブレーキオイルなどがオプションで用意されている。RA-Rは限定300台、さらに目を引くアストラルイエローはこのうち50台の限定生産。価格は428万4000円でノーマルプラス78万7500円。11月13日現在111台が受注済みということなので、急がないと完売しちゃうぞ!!

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ