
【新車と比べた時の新古車(未使用車)のメリット】車の購入時に知っておきたいポイント
- 2018.10.30
- 【車売却ガイド】車買取・査定の為のお役立ち情報
しかしながら、いくら新車に比べて安いとは言え、高額な買い物であることには変わりありません。単にお買い得という言葉に惑わされてしまうと、思わぬ落とし穴に嵌まってしまうことも。
そこで今回は、新古車が実際にどのような車なのか、そのメリット・デメリットとあわせて詳しくご説明します。
新古車の特徴についてしっかりと理解して、憧れの車、欲しい車をお得に手に入れるチャンスを逃さないようにしましょう!
目次
新古車(未使用車)って何?ディーラーの都合でまだ誰にも売られてない車のこと

新古車(未使用車)とは?なぜ新古車が市場に出回るのか
車を購入する際、新車、中古車と並んで候補に挙がるのが、いわゆる「新古車(未使用車)」と呼ばれるもの。名前だけを見ると、新車なのか中古車なのか判別しにくいうえ、特徴もわかりにくいかもしれません。
ここでは、まずは新古車と呼ばれる車の定義について確認していきましょう。
新古車は、正しくは「登録(届出)済未使用車」と呼ばれる中古車のこと
じつは、新古車というのはあくまで口頭のみで使われる通称。正式には「登録(届出)済未使用車」という分類になり、広告や店頭での記載もこのように行わなければなりません。では、具体的にどのようなものかというと、名前の通り
・初度登録(届出)された車両
であり、なおかつ
・使用または運行に供されていない車両
とされています。つまり、扱いはあくまで中古車(=登録済み)でありながら、実際の運行に関しては未使用である車両を、通称として「新古車」と呼んでいるのです。
正式には「登録(届出)済未使用車」となりますが、本記事内ではわかりやすく通称の「新古車」という呼び方を用いて説明していきます。
なぜ新古車が市場に出回るのか?
実際には使用されていないにもかかわらず、ナンバーを取得して中古車になっているという点に、ややもすると怪しいものを感じる人もいるかもしれません。しかし、新古車が市場に出回る現状には、非常にわかりやすく明確な理由があります。
その理由は、ディーラーさんの販売ノルマを達成するため。ディーラーさんはあくまで販売店であり、その販売目標を達成するためにディーラー名義で登録を行います。この時点で、いったん新車として販売したという実績が作られるわけです。
その後、あらためて中古車として販売することになるのですが、販売店の目的は登録そのものであるため、実際にその車を使用していたわけではありません(展示のための若干の移動などは除く)。つまり、未使用のままで中古車として売り出されます。
このような経緯で、ナンバー登録を済ませた中古車であるにも関わらず、実際には未使用という新古車が生まれるのです。
新古車と中古車の違いは?新古車は中古車扱いだけどほぼ新品
ここまでは新古車の定義と誕生理由について説明しましたが、それでは中古車と新古車には実際のところどのような違いがあるのでしょうか。
まず、中古車とはどのようなものかをあらためて考えてみましょう。
中古車とは、「いったん誰かに販売され登録された車」になります。この際、走行距離や使用時間などは一切関係ありません。どれだけ古かろうと、どれだけ新しかろうと、一度でも書類上で誰かの手に渡った経歴があれば、それはすべて中古車となるのです。
ここで、先ほどの「初度登録(届出)された車両で、かつ使用または運行に供されていない」という新古車の条件を見てみましょう。実際の使用には供されていないものの、新古車は書類上では誰か(ここではおもにディーラー)に販売された車ということになり、つまりは新古車も扱い上はあくまで中古車の一部に過ぎないのです。
このことから、
・扱いの上では新古車も中古車の一部に過ぎず、同じもの
・ただし新古車は実際には使用されていないもの
となります。つまり、わかりやすく言えば「扱いは中古車だけど、実際にはほぼ新品」というのが新古車となるでしょう。
新古車(未使用車)のメリットは新車を買うより車体価格や税金が安いこと
未使用という点では新車に近いものがありながらも、扱いとしてはあくまで中古車の一部である新古車。そして、当然ながら新古車にもメリットとデメリットがあります。
まずは、新古車のメリットについて見ていきましょう。
新古車は新車と比べて車体価格が安価で納車も時間がかからない
いったん登録されている中古車という扱いになるため、それだけ新車に比べて安く手に入れやすいのです。
また、納期の早さも新古車のメリットと言えるでしょう。
新車の場合は車種によっては納車まで長く待たされることもありますが、新古車はあくまで中古車の一部。つまり現物がすでにあり、しかも陸運局への登録自体も既に済んでいる状態です。
中古車と比べた場合も、新古車は状態的にはほぼ新品に近いため、修理や整備の必要性がほとんどなく、そのための期間を短縮できます。
このような理由から、新古車の場合は購入から実際に使用できるまでの期間が非常に短く済むのです。
新車より安い?新古車の購入時にかかる税金について理解しよう
車の購入時に必要となる税金は、
・自動車所得税
・自動車重量税
・自動車税
の3種類があります。
自動車取得税は、車両(+オプション)価格に応じて発生する税金で、中古車の場合は新車時の価格を元に年式に応じて決定されます。
自動車重量税は、名前の通り車の重量に応じて発生する税金で、車検期間の分を前もって納めることになります。
ここで重要なのが、既に登録済みである中古車では、車検期間に残りがあるケースが多いという点。この場合、現在の車検期間分に対しては、前のオーナー(ディーラーを含む)が既に支払い済みということになります。そのため、車検期間が残っている中古車の購入時には自動車重量税の支払いは必要なく、次の車検のタイミングで発生することになります。
とくに新古車の場合、実際に使用していたわけではないため、基本的に車検の残り期間は一般的な中古車に比べて長くなります。
自動車税は、車の排気量に応じて発生する税金で、登録の翌月から年度末分までを納める形になります。そのため、中古車を4月1日以降に購入した場合、その年度の自動車税は支払う必要がありません。
購入タイミングによっては、前のオーナーが支払った税金の期間分を受け継げるのが中古車のメリットですが、新古車の場合はとくに車検の残り期間が長いという点が有利であると言えるでしょう。
新古車(未使用車)は本当にお得?押さえておきたいデメリット
一見すると良いことづくめの新古車ですが、必ずしもメリットだけとは限りません。
続いて、新古車のデメリットについても見ていきましょう。
新古車は中古車扱い?新車よりも最初の車検までが短い
では、あらためて車検の有効期間についてまとめてみます。
車検は、新車購入時(初度登録時)から3年の有効期間が設けられます。その後は、2年ごとに車検を受け直さなければなりません。初回のみ3年となっているのは、新車の場合は故障の可能性が少ないからです。
ここで、新古車の場合はどうなるのかを考えてみましょう。
新古車の条件として「使用または運行に供されていない」という内容から、車両の状態としてはほぼ新品、つまり新車と同じ程度には故障の可能性は低いものと考えられます。
しかしながら、いくら未使用であるとはいえ、新古車の購入時に丸々3年間の車検有効期間が与えられることはありません。と言うのも、新古車の扱いはあくまで中古車。初度登録自体は最初にディーラーさん名義で登録した時点になり、そこから3年間の車検有効期間が発生するのです。
つまり、ただ店頭に置かれていただけであっても、その間の車検有効期間はすでに過ぎ去ったことになり、新古車の購入時にはあくまで次の車検までの残り期間分しか得ることができないのです。
そのため、一口に新古車と言っても、車検有効期間の残りはそれぞれの車で異なってきます。新車の3年に比べて短くなっていることとあわせて、この点もしっかりと確認するようにしましょう。
不当な広告表示に注意!新古車購入でトラブルに遭わないために
前述のとおり、新古車は正式には「登録(届出)済未使用車」と呼ばれ、広告や店頭でもこのように表示をしなければなりません。これは、今まで「新古車」や「未使用車」という表現が、あたかも新車であるかのような誤解を与えてきたという理由から制定されたルールなのです。
もしも広告に「新古車」や「未使用車」といった表現が使われていたり、走行距離が100kmを超えているのに「登録(届出)済未使用車」と記載されているような場合は、不当表示の怖れもあります。
トラブルに遭わないようにするためにも、ルールをしっかりと理解した上で、正しい表示になっていることを確認するようにしましょう。
「保証の有無」や「オプションパック」などの条件にも注意を
また、メーカー保証が継承されるケースとされないケースがあるので、その点もしっかりと確認が必要です。さらに、オプションパック等の条件に関しても、トラブルの原因になりやすいので注意しましょう。
たとえば、オプションパックの購入が必要となっているにも関わらず、オプション分の価格を総額に含まずに表示しているような場合もあります。
もちろん、これらは誤認を狙った不当表示にあたりますが、そもそも誤認しないように正確な知識を持つこともトラブル防止のためには欠かせません。別途費用の発生については、つねに注意するようにしましょう。
新古車(未使用車)と中古車ではどちらがお得?欲しい車に出会うには
その新古車は本当に欲しい車?希少という言葉に流されないで
中古車市場は非常に大きく、そこで流通する中古車は数も種類も豊富なものになります。そのため、新車と違って現物からしか選べないとはいえ、その選択肢はかなり広いものに。
年式や車体の状態にバラツキが多いという問題はありますが、流通流が多いということはそれだけ「欲しい車」に出会いやすくなることを意味しています。
一方で、新古車の市場はけっして大きなものではありません。そもそも、ディーラーにおける「目標までのあと少し」を達成するために生まれるものなので、絶対数も少なく安定的に供給されるわけでもないのです。
そのため、「新古車であること」を第一の購入条件にしてしまうと、どうしても少ない現物に対しての妥協が発生してしまいます。確かに希少価値は高いものの、それが「欲しい車」と一致しない場合は、必ずしもその希少性が価値にはつながりません。逆に、一般的な中古車に比べて費用が高くなり、それでいて「欲しい車」でないという不満足につながりかねないのです。
新古車の購入を検討する際には、「お買い得」や「希少」といった売り文句に流されず、それが本当に自分の欲しい車なのを落ち着いて考えることが大切でしょう。
欲しい車の購入チャンスを逃さないために。購入資金を確保しよう
まずは、新古車を含む中古車販売業者のサイトやチラシなどをこまめにチェックすることが大切。その上で、いざ出会えたときに確実に購入できるように体勢を整えましょう。
新古車は市場での流通量も少なく、確かに希少性が高いもの。その中から「欲しい車」に出会えたのであれば、チャンスを逃さずに購入したいところです。
そして、素早く購入へとつなげるためには、当然ながら購入のための資金も必要になります。資金が足りないばかりに、せっかく出会った「欲しい車」の新古車を諦めるのでは残念ですから、この点はしっかりと足元を固めておきましょう。
もちろん現金だけでなく、現在所有している車を売却した際の金額も、次の車の購入資金として不可欠。そのためには、現在の車の買取価格や売り時をおさえておくことも重要になります。
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